ちょっと前のことですが、San Francisco界隈の鉄道会社、BARTのディレクタを弊社に招いてBARTについて話し合う場が設けられました。その様子は社内Web配信されたのでその議論の内容を聞いてみました。

どうして弊社でそんなのが行われたのか、その経緯は知りませんが、僕の勤務先はSan Franciscoに本社があるためBARTで通勤している社員が大勢おり、ひょっとしたら、BARTが社員を派遣してそういった会社で説明会みたいなのを開いているのかなと思っています。

僕は基本シャトルバスで通勤しているのですが、時折、BART利用することもあるので、ちょっと興味があって覗いてみました。

まずは、BART勤務20年というディレクタが、BARTの昨今の様子をざっと話していました。こんな改善を進めている、あんなこともしている…と如何にBARTがより良いサービスを提供しようと努めているかをアピールしていました。

が、続いての参加者からのQAコーナーでは現実的な不満が数多く訴えられました。

曰く、
  • 先日、車内で大声を出している輩がいるので、車内に設置されている通話ボタンを押したが全く反応がなかった。これはどういうことだ?

  • 多くのエスカレーターが停止しているのはなぜ?

  • 入場ゲートを乗り越えて無賃乗車する輩をよく見るが、取り締まらないのか?

  • そもそも、BARTの役員でBART通勤している人はいるのか?

  • なんであんなにホームレスが多いのだ?

  • 始発の列車なのに、車内が汚れていることがあるのはなぜ?



などなど。

これら質問に、BARTのディレクタは率直に回答していました。

通話ボタンが無反応なことに対しては、調査するとのこと。

エスカレーターは耐久年数が25年程度なのだか、どれも40年近く経っておりメンテナンスができていないのだとか。

鉄道警察官を増員しようとはしているが手が回っていない(僕の記憶が正しければ、無銭乗車する輩には黒人が多いとディレクタが発言したため、一部参加者がその発言を問題視してさらなる釈明を求めていました。ディレクタは無銭乗車する輩の黒人比率を数値で示して、発言に理解を求めていました。今のご時世、そうなりますよね)

で、プレゼンテーターも言っていたのが、ホームレスのこと。20年前にもBARTに乗り込むホームレスはいたけれど、列車に一人いるかいないかだったとのこと。それが今では、車両に1人いるようになってしまっている。ホームレスの問題はBARTだけの問題ではなく、コミュニティ全体の問題でBARTだけで解決できるような問題ではないと半ば諦めな反応でした。


そして、始発なのに車内が汚れていることがあるのはなぜか?という質問の回答はちょっと驚きの内容でした。

なんでも、BARTの終電車には、乗客が全員降りたかをチェックせずに、そのまま車庫に入れるのがあるのだそうなのです。で、そこにホームレスが居たりすると、その列車の朝一がとんでもないことになっているのだそう。

幸い、自分がMillbraeでBARTに乗ってそんな車両に遭遇したことはないのだけれど、イーストベイの同僚はその話を聞いて妙に納得していました。彼曰く、始発なのに、車両が物凄くマリファナ臭いことがあるのだそうで、一体どうして?と不思議に思っていたそう。で、その説明を聞いて、夜間に車内でマリファナを夜通し吸っている輩がいたからだろうと納得できたそう。


質問者の中には、BARTには乗りたくないのからわざわざ時間のかかるバスで通勤しているという人もいて、BARTの運営側と利用者とのものすごい乖離を改めて感じたタウンホールとなりました。

こういう機会を設けて両者の距離を縮めることは大事なのだけれど、両者には隔世の感がありました。