Franklin@Filbert

サンフランシスコ・ベイエリアでのあれこれ

カテゴリ: Music

うちの子供達はピアノを習っています。先日、そのピアノ教室の発表会がありました。


ぴろ子は前回のピアノ演奏会に出演しました。前回はコロナ前だったので開催されたのは二年前ですね。その時、ぴろ子は2曲披露したのですが、うち1曲では僕とのピアノ連弾を演奏しました。が、伴奏の僕が途中で落ちるという大失態を冒してしまいました。とほほ。


その時はショックでプチ落ち込んでしまいました。すまん、ぴろ子… 次回こそは上手く弾く!と心に決めたのですが、翌年はコロナで演奏会そのものが開催されず、そして今年、開催となりました。




ところが…







ぴろ子が僕との連弾を拒否!





ということになりまして…

で、白羽の矢が立ったのがぴろ太郎。ぴろ太郎も少し前からぴろ子と同じピアノ教室に通い出し、この日の発表発表会に出ることになりました。まだ始めたばかりのぴろ太郎だけに、演奏曲目も非常に簡単なもので、「ちょうちょ」と「聖者の行進」の2曲。聖者の行進が連弾です。

当初、ぴろ太郎は、「ねーね(ぴろ子)に伴奏してもらう!」と言ってましたが、ぴろ子は自分の曲で手一杯だし、練習は僕がやるねーとぴろ太郎の練習に付き合うようにして、そのまま既成事実化して、演奏会では僕がぴろ太郎の伴奏を務めました。ふふ。



伴奏譜も極めて簡単。前回のぴろ子の伴奏はディズニーの「星に願いを」だったのですが後半、編曲がややジャズっぽくてピアノ初心者の僕には一度落ちると戻れないという状況でした。

今回の聖者の行進は超初心者ヴァージョンで譜面も簡単!

ひとつ難点だったのは譜面の難易度ではなく、ぴろ太郎が拍を間違ってしまった時のリカバリ。ささっと彼に合わせるのがなかなか厄介ではありましたが、これは練習するうちにぴろ太郎も間違わなくなり、また、もし落ちても拍をカウントしたまま復帰できるようになったのでそれほど問題ではありませんでした。


と、いうわけで、演奏会も無事終了しました。

今回、ぴろ子は、ブリュグミュラーの「貴婦人の乗馬」と優里の「ドライフラワー」を演奏しました。練習段階ではいろいろとありましたが、演奏会直前に集中練習して、演奏会ではなかなか上手に演奏できていました。

ぴろ子はこの演奏会にて一旦ピアノレッスンをお休みすることにしました。

ぴろ太郎はまだ続けるので、来年の演奏会ではもう少しレベルの高い連弾をお見せできるようがんばります。


…ぴろ太郎に拒否られる可能性もありますが。

昨日の日曜日、久々にサンフランシスコ交響楽団の演奏会に足を運んだのですが、いやぁ、心底驚かされました。

演奏会に足を運んだ目的は、音楽を聴くというよりも、指揮者ブロムシュテッド(Herbert Blomstedt)を生で見て、その勇士を目に焼き付けておくことでした。

ブロムシュテッドはスウェーデンにルーツを持つアメリカ生まれの世界的に有名な指揮者でして、かつてのサンフランシスコ交響楽団の音楽監督でもありました。僕が大学オケに入っていろいろなクラシック作品を聴くようになった当時、ブルックナーの演奏でプロムシュテッドの名を知るところとなりました。

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僕が日本からベイエリアに移り住んだ当時、既にブロムシュテッドはサンフランシスコ交響楽団の音楽監督ではありませんでしたが、何らかのタイトルを持っていて、頻繁にサンフランシスコ交響楽団を指揮していました。何か面白いプログラムがあればブロムシュテッドを生で見に行こうと思っていたものの、時は流れ、気づくとブロムシュテッドの演奏会はほぼ無くなってしまっていたのです。

そして、今回、久々にブロムシュテッドの演奏会があることを知って、これは行っておこうと思い立ちました。というのも、ブロムシュテッドはなんと94歳なのです。

大変失礼ながら、これがブロムシュテッドの演奏を聴く最初で最後のチャンスかも知れません。きっとステージに現れた大指揮者は、車椅子またはヘルパーのサポートを得ながら指揮台まで行き、指揮台に用意された椅子に座って、手をプルプルさせながら指揮をするのでしょう。演奏自体は躍動感には欠けるかも知れませんが、サンフランシスコ交響楽団の団員にしても、この指揮者との最後の演奏会かも知れないという緊張感が、ひょっとしたら素晴らしい演奏を聞かせてくれるかも…そんなふうに思いつつ演奏会に足を運びました。

ところが、ところが…

ブロムシュテッドは本当に94歳なんでしょうか? いやはや、おったまげました。

ステージの照明が灯り、客席は暗転。コンサートマスターが舞台袖から登場し、オーボエのAの音に合わせてオーケストラがチューニングを行います。チューニングが終わると、いよいよ指揮者の登場です。会場の拍手に包まれながら、マスクをつけて舞台袖に現れたブロムシュテッドは、足はあまり上がっていないようですが、それでも誰の助けも借りず一人でステージ最前列を歩いて指揮台まで来て、手すりに掴まって指揮台に一人であがったのです。

譜面台に置かれたスコアを開くと、ゆっくりとマスクを外して、スコアの下におきました。指揮台には椅子がありません。立ったまま指揮をするのでしょうか。

オーケストラに向かい、両手を振り上げます。一瞬の間をおいて、すっとあげた両手をストンと振り下ろすと、オーケストラがホールじゅうに音楽を奏で始めます。

最初の曲はニールセンの交響曲第4番。およそ40分弱のティンパニ2セットを使う大曲です。ニールセンはデンマークの作曲家で、ブロムシュテッドと同じくスカンジナビア出身だからでしょう、ブロムシュテッドは頻繁にこの曲を演奏しているそうですが、驚いたことに右手で譜めくりしながら、オーケストラを指揮し続けているではありませんか。たぶん、スコア(楽譜)がなくても指揮できるとは思うのですが、スコアを見ているのでしょうか?あの細かい音符が見えているのでしょうか。

椅子も使わず、直立の姿勢でタクトを振り続けます。背筋はすっと伸び、指揮棒は使っていませんでしたが、腕は時折肩より高く上がっています。躍動感のある指揮ではありませんが、ポイント、ポイントは各楽器に的確に指示を出していました。

いやはや、こんな94歳、どこにいますか?

ホールに詰めかけた聴衆とステージの演奏者合わせて約3000人弱がこの場に集まっています。聴衆もプレイヤーも椅子に座っているなか、ひとり終始立っている94歳。ひょっとするとここに集まった人々の中で最高齢かも知れません。

続いて、休憩を挟んで、ベートーベンの交響曲第5番「運命」が演奏されました。こちらはお手の物なのでしょう、スコアを使わずに指揮をしています。

短めのコンサートではありましたが、2曲合わせて70分程度です。94歳でこんなことができるのでしょうか。

カーテンコールもしっかりとやってくれました。




今回は指揮者を見るのが目的だったので、テラス席を確保したのですが、ここは楽しいですね。自分がまるでステージに乗っているかのような錯覚を覚えます。各楽器の音が溶け合う前の生音が右や左から耳に入ってきますが、これもまた新鮮でした。また再びオーケストラをはじめようかと思いました。


世間はまだコロナ禍から抜けきれていませんが、ワクチン接種率があがったからか、経済活動や文化活動が徐々に再開しつつあります。

そんな折、先日行われたSan Francisco Youth Orchestraの演奏会に行ってきました。ほぼ2年ぶりの演奏会だそうです。

会場はSan Francisco Symphonyの本拠地、Davis Symphonyホール。入場するには条件があって、12歳以上はワクチン接種証明とIDを提示すること、12歳未満はCOVID陰性証明(72時間以内のPCR検査または24時間以内のAntigen)の提示が必要です。

僕はワクチン接種証明とドライバーズライセンスを入口で提示してホール内に入れましたが、子供の陰性証明を持参せずに入口で係員に入場を断られ、係員に食ってかかっている方もいました。

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ユースオケの演奏会は、だいたい前半に現代の作曲家の曲を、後半に有名どころの交響曲を演奏するのがパターンですが、今回もそれに準じていました。面白かったのは中プロ(2曲目に演奏される曲)がクラシック演奏会ではほとんど目にすることのないドラムがソロとなるドラム協奏曲でして、アメリカ初演だそうです。

このドラムのソリストは日本人で、東京育ちで音楽の勉強のためにベイエリアにやってきたShun Lopezという方でした。正直、僕にはドラムのテクニックとか全く分からないのですが、曲自体は現代音楽風な奇を衒(てら)った難解なものではなく、比較的とっつきやすいものだったので楽しむことができました。

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休憩を挟んだ後のメインプログラムはドヴォルザークの交響曲第九番「新世界より」。この曲は、クラシックの定番中の定番なだけあって、とても完成度が高く、また、個人的に思い出深い曲でもあり、音楽に没頭させていただきました。

どういうふうに思い出深いかというと…

僕が大学オケに所属してビオラの首席奏者を務めていた際に定期演奏会で演奏した曲というのがひとつの思い出。もうひとつは、ちょうどその年に、ソニーが主催する全国大学オーケストラ大会というイベントに出ることになり、池袋の東京芸術劇場で1楽章と4楽章を演奏したことです。

僕は地方国立大学だったので、他大学との交流は皆無でしたから、他大学オケの演奏を聞けるこの機会はとても有意義でした。さらに嬉しいことに、この大会はコンクールではないので順位付はないものの、審査員がいて特に感銘を受けた団体に賞を出したのですが、うちの大学オケがその賞をいただきました。加えて、その打ち上げの席で、審査員の方から、ウチの団だけが審査員満票で賞を得たとの裏話を聞かせていただきました。幸い、自分たちの定期演奏会が終わってすぐにこの大会があり、かつ、選曲が新世界よりという比較的演奏しやすい曲だったのが功を奏したものと思われますが、それにしても嬉しかったイベントでした。

そんなこんなで新世界よりには多々思い入れがあるのですが、その反動もあって、新世界よりを聴くと常にビオラのフレーズばかり追いかけてしまい、また、管楽器のソロの箇所になると当時のメンバーの顔が思い浮かんでしまいます。

しかし、何度聴いても思うのですが、新世界よりは本当に良く出来た曲なんですよね。故郷のチェコを離れ、新大陸アメリカに渡ったドヴォルザークが、アメリカで出会った黒人霊歌を取り入れながら、郷愁と未来への希望みたいなのがせめぎ合うようなそんな曲です。教科書に載るだけのことはありますよね。うんうん。


さて、今回の演奏会ですが、てっきりコロナ対策で一席おきに座ったりするのかと思いきや、全然そんなことはなく、コロナ以前と同じように満席状態でした。

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ところで、今回、久々にBARTに乗ってSan FranciscoはCivic Center駅で降りたのですが…

Civic Center界隈は昔からあまり気分の良い地域ではありませんでしたが、いっそう雰囲気は悪くなっているように感じました。身の危険を感じることはありませんが、悪臭がひどく、歩道の汚れも目立つように思いました。また帰りのBARTは次の列車が来るまで20分待ちとなり、その間、ホームは大勢の人で溢れていました。

公共交通機関に久々に乗りましたが、僕が自宅勤務でFoster City界隈から出ないでいる間に、世間はコロナ以前のように人出が戻っていることに驚きました。

ひとつ意外だったのはSan Franciscoの街中ではほぼ全員がマスクをつけていたことでしょうか。Foster City界隈だと、屋外ではマスクを外している人が多いのですが、San Franciscoはさにあらずでした。街が臭いからマスクしていた方が良いのかもですが(冗談です)。

ここ最近、連続して目からウロコなことが多々ありまして、それらのことをいくつか書いてみようかと思います。

まずはクラシック音楽の目からウロコなこと。
多分、皆さんも知っている曲(曲名は知らなくても、メロディは聞いたことがあるんじゃないかな)に関することです。

私の好きな作曲家、ラフマニノフの作品に「パガニーニの主題による狂詩曲」という曲があります。これはパガニーニの有名なメロディを何度も変奏する作品ですが、この第18変奏曲がとても美しい癒し系の曲で、TVコマーシャルなどにも良く使われるので、みなさんも一度は耳にしたことがあるかと思います。

第18変奏はこんな曲です(YouTubeより)




ところで、この曲のタイトルにもある「パガニーニの主題」ですが、こちらもまた有名なメロディでして、「パガニーニの主題による狂詩曲」の冒頭を聞いてみると、「あぁ、これか」とすぐにお分かりいただけるかと思います(冒頭27秒あたりから主題がはっきり分かります)




「パガニーニの主題による狂詩曲」は、この主題を何度も変奏している曲なのに、なぜ第18変奏だけはその主題と全く関係のない曲なんだろうと以前から気になっていました。

が、今日たまたま聞いていたKDFC(クラシックFMラジオ局)でその理由を説明していて、目からウロコでした。



この第18変奏曲は、パガニーニの主題の



反行形



なのだそうです。


反行形ってはじめて聞く言葉かと思います。私も今日まで知りませんでした。


簡単に言うと、譜面を鏡に映して上下反対にした形のことだそうです。


パガニーニの主題の冒頭の音を並べた楽譜を、鏡に映して上下反転させたものをベースに発展させたのが、この第18変奏になるのだそうで。と言っても良く分かりませんよね。

分かりやすい解説がこちらのサイトにありました。実際、その楽譜を見るとなるほどと思われるかと。


なんと、そういうことだったんですね。ずっと疑問だった第18変奏と主題との関連がようやく分かりました。


しかし、反行形もひとつの変奏として認められるのかなー?

変奏曲というからには、やっぱりオリジナルが連想できる範囲での変奏でなくてはならないような。それとも、プロの音楽家なら第18変奏を聞いて、あー、これは反行形だなって分かるものなのかな。


ラフマニノフの場合、この第18変奏が、それ単体でも素晴らしい曲として成立してしまっているので、仮にそれが変奏じゃなかったとしても、どうでも良くなってしまっているんじゃないかと。これが、反行形であっても、しょぼしょぼの曲であったら、きっと酷評されていたんじゃないかと、そんな気がします。

しかし、反行形を変奏として認めるとしたら、主題の音符を右から左に読んでみるとか、その音の周波数を二乗した音にしてみるとか、とんでもない拡張まで出てきそうな気がします。

何はともあれ、長い間の疑問が解決です!

先日、久々にサンフランシスコ・ユース・オケの演奏会を聴きに行ってきました。

ユースオケはオーディションで勝ち抜いた若者らで編成されたオーケストラです。アマチュアながらも、将来プロを目指しているような面々の集まりなので、演奏レベルは高く、そして嬉しいことに入場料は$15と格安。そして、基本、全席自由なので、プロオケなら$100を越えるようなS席でも早い者勝ちで$15で座れてしまいます。

ユースオケは年間3度ほど演奏会を行っていますが、今回、僕が聴きに行ったのは、ベルリオーズの幻想交響曲がメインの演奏会。

ネットで前売り買うと$10のトランザクションフィーを払わなければならないので、今回は当日券を買うことに。前回行ったときも当日券が出ている様子だったので、当日券買えるだろうとの読みでしたが、問題なく買えました(厳密に言うと、今回は当日券売場の前で余ったチケットを定価で売っていた人から購入)。

久々のオーケストラ演奏会です。

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今まで、ユースオケ演奏会に行ったときは、毎回、指揮者のすぐ後ろ、前から5列目あたりをキープしていましたが、今回は出遅れてしまい、前から15列目あたりのステージ向かって右側の席となりました。

実は、今回は出遅れたので2階席に行ってみようとしたのですが、なんと2階席の中央部分はスポンサー企業か何かの枠になっていて、一般人は壁際の端っこしか座れないとのことむっかー、ならそういう風に書いておいてくれよ〜、2階に来ただけ無駄足でした。

ユースオケは相変わらず上手ではありましたが、どうも音の鳴りが前回よりも劣って聞こえたのは席の違いからでしょうか。ステージ目の前の真ん中に座ると、自分の視界はプレイヤーで埋め尽くされます。彼らの、運弓の仕草はもちろん、譜めくりの様子から、呼吸、表情までクリアに見て取れるので、プレイヤーの緊張までこちらに伝わってきます。

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ところが、今回の席はチェロの後部プルトと、コントラバス奏者の表情は見えるものの、ヴァイオリンはヴィオラから離れてしまっているため、どうも臨場感にいまひとつ欠けてしまったような気がします。オーケストラの音も、プラスチックの板を一枚はさんだ向こうから鳴っているような、そんな気がしたのは視覚的効果が少なかったためでしょうか。



話はガラッと変わって。

現在、日本で「四月は君の嘘」というアニメが放映されています。同名連載漫画のアニメ版なんですが、これがなかなか面白い。かつて話題になった「のだめカンタービレ」同様に、クラシック音楽の演奏者の物語ですが、音楽に生きる高校生らの青春群像といった物語です。ストーリーも去ることながら、絵の完成度が高いです。練馬を思わせる街の雰囲気も素晴らしい出来栄えですが、楽器の演奏シーンも今までのアニメになかったくらい力を入れてます。第1話に出てくるベートーベンのクロイツェルソナタの演奏シーンなんてボーイング(弓の動き)なんて実に細かく描いてます。

「のだめ」ではラフマニノフのピアノ協奏曲第2番やベートーベンの交響曲第7番が取り上げられ、それらのCDが売れるという現象が発生しましたが、「四月は君の嘘」でもショパンのピアノ作品などが売れたりしてもおかしくなさそうな気配・・でも放送がノイタミナで深夜枠だから、火がつくのは難しいのかな。ゴールデンタイムにそのまま放送されても良さげな作品なんだけどな。

所属しているコースサイド・コミュニティ・オーケストラのシーズンがはじまり、練習に初参加してきました。

ぴろ子が生まれる前のシーズンまで参加していたものの、ぴろ子が生まれてからの1年間はオケはお休みしていました。ぴろ子も1歳を過ぎ、かみさんの協力もあって、今シーズンからオケに復帰することとなってのはじめての練習です。メンバーのみなさんとも久々の再会。顔ぶれはほとんど同じで、みな元気な様子。子供の様子を尋ねられ、みなさんに写真を見せました。

で、楽器(ヴィオラ)の方はと言いますと、この1年間、楽器ケースを全く開けておらず、昨晩、恐る恐る楽器ケースを開けてみたのですが、G線が切れていました。切れていたのがG線だけで良かった・・。

と、まぁ、こんな感じなので、今日の練習も全然弾けないのを覚悟で臨んだのですが、意外にも思ったよりはちゃんと弾けていて(思ったよりは)指も回り、自分でもびっくり(人様にお聴かせできるレベルには遙かに及ばないのですが、練習ではお地蔵さんのように固まるかと思いきや意外と弾けてほっと一息)。今日の練習曲が比較的とっつきやすく、かつ、以前弾いたことのあるベートーベンの交響曲第5番「運命」だったのが幸いでした。

しかし、運命はイイ!
何が良いって演奏していて楽しいのです。曲の展開もドラマチック。1楽章から3楽章までの艱難辛苦に耐え忍んできたのが、4楽章で一気に歓喜へと展開するくだりは、ゾクゾクさせられます。



今度の演奏会のプログラムは、ベートーベンのレオノーレ序曲と運命、そしてエルガーのチェロ協奏曲。まさにクラシック中のクラシックと言えるプログラムです。エルガーのチェロ協奏曲は大好きな曲で今回はじめて演奏できることになってラッキーでした。



運命は、苦難から歓喜へといったテーマがあって最後は勝利で終わるけど、エルガーのチェロ協奏曲はずっと陰鬱な暗いまま。それでもメロディラインの美しさには魅力に満ちています。

来週はエルガー。楽しみです。練習しよっと。



今年もOpera at Ballparkがサンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地AT&Tパークで開催されたので、家族・友人らと出かけてきました。このイベントは、オペラハウスで上演されているサンフランシスコ・オペラを球場の巨大スクリーンに生中継して、みんなでオペラを楽しもう!という企画。太っ腹なのは、このイベントは入場無料。球場での開催だけに、ビールやガーリックフライ片手にオペラを鑑賞できちゃうってのも嬉しいところ。

子供も連れて行けるので、ぴろ子と一緒に会場入り。今回の目的はオペラ鑑賞というよりは、雰囲気を味わうことでしょうか。というのも、オペラは、夜8時からスタートなので、ぴろ子が終幕までおとなしくしていられるとは思えません。夜も遅くなるし、途中で帰ることになるのは承知で出かけました。インターミッション(幕間休憩)まで持てば万々歳でしょう!


今年も前回同様にバックネット裏近くに陣取りました。

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席についたら、ぴろ子の食事スタート。そして、私もナチョスをつまみながら、ビールとともにオペラ鑑賞。AT&Tパークのオーロラビジョン、さすがにバックネット裏近くからだとやや画面が遠い感じ。それでも、カメラワークがしっかりしていて、見せるべきところはアップになるので絵は問題なしなのですが、字幕が小さくて読みにくいのが難点。前回もこんなに字幕の文字が小さかったかな・・・? 目が悪くなったのか、文字フォントが小さくなったのかどちらでしょうか。

さて、今回の演目はリゴレット。この作品ははじめて鑑賞したんですが、ストーリーは例によってドロドロした色恋もの。誤解を承知で超簡単にあらすじを書くとこんな感じです。
リゴレットは、箱入り娘ジルダをひっかけたプレイボーイな公爵の殺害を殺し屋に依頼したが、それを知ったジルダが公爵の身代わりに殺し屋に殺される。


なんだか、よくもまぁ、こんなくだらない話がオペラとして取り上げられて現在まで生きながらえているものだと思うのですが、さすがはヴェルディの作品だけあって、音楽はめちゃくちゃ素晴らしかった。リゴレットとジルダの二重唱、ジルダの目を覚まさせるために、公爵が別な女性に言い寄っているのをジルダに覗き見させるシーンがあるのですが、そこで歌われる四重唱、そして、公爵が歌う非常に有名なアリア、と、どこをとっても音楽は素晴らしかった!初めて聴いても感動です。

そして、後で知ったのですが、実はこの物語、原作はかの文豪、ビクトル・ユーゴーによるものだったのだそうです。それを知ると、なんだか話もそんなに悪くないのでは・・・なんて思えてきたり(ミーハーなだけ?)


さてさて、気になるぴろ子ですが、意外にもぴろ子はおとなしくしていまして、インターミッションまでは持ちました。

その後、スタンド観戦が寒くなってきたので、かみさんがぴろ子を連れて、屋内のフードコートへ。ここでは、ソファーに座りながらモニターでオペラ鑑賞できるので、そこに移動してオペラ鑑賞続けていました。ぴろ子はソファーの上を行ったりきたりして遊んでいた様子。僕も途中から、このソファー席に移ったんですが、ここ、なかなか快適です。寒くないし、何か食べたくなったらすぐに手に入るし、トイレも近いし、モニターもたくさんあって見やすいし、なにより、字幕が読みやすい!(字幕のフォントが大きいのです) 来年は、はなっからここに陣取って、ビール飲みながらオペラ見るのもいいかも〜なんて思いました。


最後までいようと思えばいれたのかも知れないけれど、結局僕たちは、あと10分もしないうちに終わるだろうというクライマックスで帰宅しました。ぴろ子も飽きてきたようだし、なにより、帰りのパーキングが混雑してしまうのを避けたかったので。

また来年もいけるかな!?

もう8月も残すところあと僅かですねー。
さて、9月から、サンフランシスコ・オペラのシーズンがはじまります。

そして、9月15日には、Opera at Ballparkが開催されます。このイベント、数年前から年に1度行われていますが、サンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地、AT&Tパークを無料開放し、その特大モニターにオペラハウスで上演しているオペラを生中継してしまうという太っ腹企画です。

オペラハウスに足を運んで会場の雰囲気に酔いながらオペラ鑑賞するのも素晴らしい体験ですが、ジーンズにパーカーといったラフな格好で、家族や友人らと連れ立ち、ビールやガーリックフライ片手に、野球場でオペラを楽しんでしまうってのも、オツなものです。今までに何度か足を運んでいますが、この企画、毎年大盛況で、大勢の聴衆を集めています。

入場無料の自由席で、野球場のフィールドに降りてそこで鑑賞することも、観客席で鑑賞することもできます。

上演開始は8時からで、7時から会場はオープンしますが、入場整理券を持っていると6時半から会場入りできます。入場整理券は次のサイトで無料で入手できます。例年の経験からすると、入場整理券なくても問題なく入場できますが、あった方が安心、かつ、早く行けばベストポジションを確保できます。

http://sfopera.com/Season-Tickets/Opera-at-the-Ballpark-Registration.aspx

今年の演目は、ヴェルディのリゴレット。

例によって、ストーリーはメロドラマ顔負けのどろどろの愛憎劇ですが、きっと音楽と歌とステージは素晴らしいのでしょう(リゴレットは見たことないので何とも言えないけど、ヴェルディ中期の傑作だそうで)。


本格的にオペラを楽しみたいって人にはオペラハウスに足を運ぶことをお勧めしますが、オペラ見てみたいけど敷居が高いとか、小さな子供がいるからオペラハウスに行けないって人には、超お勧めです!

例年、このイベントには結構な数の聴衆が野球場に集まってます。僕はいつもバックネット裏近くでネットが邪魔にならないシートを確保してますが、満席になるほどではないので、ゆったりと楽しめます(野球場のシートなんで座り心地はイマイチだけど、それはオペラハウスの古いシートも窮屈だから似たようなものです)。ちなみに、映し出されるスクリーン、近くで見れば巨大なんでしょうけど、観客席から見るとそれほど大きく感じないのが、ちょっと残念です。フィールドに下りればもっと迫力ある映像が楽しめるのかもですが、友人曰く、フィールドで見ると首が疲れるとのこと。そして、フィールドだとビール買いに行ったりするのが大変です(ひょっとするとフィールドにはビールを持ち込めないかも)。

いままでの経験からすると、多くの聴衆は第1幕は、すげー真剣にオペラ見ているのに、幕間の休憩にになるとぞろぞろと帰りだします。なので、いつも会場入りすると、「おおっ、こんなにオペラファンがいたのかっ!」ってびっくりするけど、上演終了時にはかなりお客が減っています。

是非、演目を最後まで見られる方は、カーテンコールもお見逃しなく。
毎年、オペラ歌手たちが、野球場にいる聴衆のために楽しいサービスしてくれます。

防寒対策をお忘れなく!

ちょっと前の話になりますが、5月20日(日)に行われたサンフランシスコ・ユース・オーケストラのコンサートに行ってきました。

ユース・オケは今シーズンは年4回コンサートを開催していますが、これはその第3回目。プログラムはシューベルトの未完成とマーラーの第1番という、どちらもウィーンものでクラシック・コンサートのこれぞ王道!とでも言うプログラム。

ユース・オケ、チケットは$12と激安ながら(そして、ホールは自由席なので、プロオケならS席として設定されるシートもこの値段で座れちゃう)、各個人の演奏スキルとアンサンブルのクオリティは秀逸。っていうか、もう「秀逸」なんて言葉じゃ物足りないくらい。多分、サンフランシスコのユースオケは、世界でもトップクラスのユースオケじゃないんだろうかと思える。MTTやサイモン・ラトルもその指導にあたったことがあるようで(多分、サイモン・ラトルは一回だけ振ったことがあるみたいな感じじゃないかと思われ)、サンモン・ラトルが「こんな素晴らしいユースオケは他にない!」といったコメントを残しているビデオがYouTubeにあがっています。

さて、サンフランシスコ・ユース・オーケストラを見に行く一番の楽しみは、なんといっても贔屓にしているプレイヤー、のび太くんこと、Nathan Chanが見れること。彼とプルトを組んでいたMarikoを見れるのも楽しみ〜。

Nathan Chanは間違いなく次世代のヨーヨーマになるでしょうね。

サンフランシスコ・シンフォニーが作っている(宣伝?)ビデオにもNathanが頻繁に取り上げられているので、他のプレイヤーとは一線を画していることがわかります。

Nathanのビデオ

しかし、彼の家はでかいなー(ビデオに出てくるんですが)。

彼のWeb Pageもありました。
http://nathanchancello.com/

このWeb Page見て驚いたこと。キミはもう18歳だったのか…。中学生くらいかと思っていたよ。

YouTubeには彼の演奏がいくつもアップロードされていますので、興味がある方はYouTubeで "Nathan Chan" を検索してみてください。

さて、コンサートなんですが、ステージにプレイヤーが揃ったところで驚いた。








Nathanがいない...








なーんと、今回のステージにはNathanの姿はなく・・ Marikoもいなかった。

メンバー入れ替わっちゃったのね。知っている顔はそこにはありませんでした。



それでも、言わずもがなですが、演奏は今までどおり上手かったです(あえて言わせてもらうと、何箇所か、管楽器に音の立ち上がりがへなっとしてしまった箇所が気になったけど、その程度)。


さてさて・・・

ユースオケの演奏レベルは下手なプロオケよりも上手くて、それでいてチケットが$12とその辺のアマオケよりも安いので、コストパフォーマンス的にも言うことなし。ホールだって、サンフランシスコ・シンフォニーの本拠地なので文句なし。

ただ1つ文句を言わせてもらうなら、それは聴き手の質。

後ろのクソババアおば様は、ホール内でピーナッツ・クッキーぼりぼり食べているし(飲食禁止!)、隣の百貫デブ人は演奏中にiPhoneでメールか何かチェックしている上(スイッチ切れ!)、ひじおきも占有しているし、斜め前方のガキんちょお子様は飽きちゃって落ち着きないし(5年後きやがれ)。

身内や知り合いがステージに乗っているって動機で、学芸会のノリで来ている人も多いのかな。まぁ、気持ちは分かるけど、もうちょっと落ち着いて音楽楽しみましょうよ、こんなにレベルが高い演奏なんだし。チケットが安いってのもその理由のひとつなんでしょうね。

例によって、いちいち各楽章が終わるたびに拍手が起こってました。個人的には、感極まったがために楽章が終わって拍手しちゃったってなら全く構わないんだけど、一曲終わったから拍手しとくかーみたい感じで拍手されちゃうと、演奏する側もやりにくいだろうね。

と、文句を言わせてもらったけど、大方のお客さんはごく普通に音楽を楽しんでいます。あとは自分の回りにどんな人が座るか運次第でしょうか。席は8割強埋まってますが、満席にはなっていないようなので、人密度の低い端っこの席や2階席、3階席に行けば静かに鑑賞できるんでしょう。でも、せっかくなので、ど真ん中の前の方の席に座りたいけど。

チケット購入サイトには、12歳以上推奨書かれているのですが、明らかに12歳未満なガキお子様もホールに連れて来られていました。子供に優れた演奏を聴かせたいって親の気持ちも分かるし、多分、自分もぴろ子がもっと大きくなったら連れて行くかな(さすがに11ヶ月では・・・)。もちろん、その際には、子供が落ち着き無くなったらすぐロビーに出られるように、ドア付近に席をキープすることにします。


今シーズン最後の演奏会は 6月16日(土) 3pmから。
プログラムは、ベルリオーズのローマの謝肉祭、グリーグのピアノ協奏曲、プロコの古典交響曲と、こちらもメジャーなプログラムですね。チケットはこちらで買えます。

まだ行った事のない方、お勧めです!


この演奏会翌日からユースオケはヨーロッパ・ツアーに出発するそうです。
クラシック音楽の本場、ヨーロッパでも(ってヨーロッパのどこに行くのかは知らないんだけど)サンフランシスコ・ユース旋風を起こしてきてもらいたいものです。


サンフランシスコ・オペラのトゥーランドットの50% offオファーが届いていたので、かみさんの了承を取って、25日(金)に見てきました。トゥーランドットはプッチーニの遺作となったオペラで、一度見てみたいオペラだっただけにラッキー!

あらすじはこんな感じ。
ところは北京の紫禁城。トゥーランドット妃は、「私に求婚する者は3つの謎を解かねばならに。もし、それらに答えられれば結婚するが、答えられなければ首をはねる」というお触れを出していた。そこへ通りかかった若者(実はダッタン国を追われた王子カラフ)がトゥーランドット妃に一目惚れをし、求婚を申し出て、3つの謎を解いてしまう。が、今度はトゥーランドット妃が結婚したくないと言い出す。そこで、その若者が、「もし、翌朝までに私の名前が分かれば私の首を差し出そう。が、分からなければ結婚せよ」とトゥーランドット妃にチャンスを与える。トゥーランドット妃は、北京市民に、「寝ずにその若者の名前を調べよ、分からなければ北京市民全員死刑」と無茶を言い出す。


北京が舞台のオペラって意外な感じがしなくもないですが、プッチーニ作品の蝶々婦人は、日本の長崎が舞台だし、そもそもプッチーニは1900年代に活躍した近世の人だけに、中国やアジアの情報も十分に得られていたのでしょう。トゥーランドットを見ていても、違和感を感じるようなところはありませんでした。と言っても、自分も北京行った事ないので判断しようがないのだけれど。蝶々婦人に日本のメロディがちりばめられているのと同様、トゥーランドットには中国っぽいメロディが取り入れられていました。西洋的なメロディからスムーズにアジアのメロディに、そしてまた西洋にとスムーズにつながって行くのは、彼の得意とするところなのでしょうね。

プッチーニをはじめとする大方のオペラ作品ってのはいずれも悲劇なわけなんですが、トゥーランドットの元ネタ、千一日物語(アラビアンナイト「千夜一夜物語」に触発されて書かれた作品)の話では、この作品は悲劇ではないようなのです。なのに、プッチーニがわざわざ、「トゥーランドット妃に恋するカラフ王子を密かに慕う女中」なんて登場人物をつくりだし、その女中を自害させることで強引に悲劇にしている節があるのはいかがなものなんでしょーか。そして、その女中が自害してしまうことで、実は男性不信だったがために謎が解けなければ首をはねるなんて無茶なことをしていたトゥーランドット妃が気持ちを入れ替えてカラフ王子を愛してしまうというのはちょっとご都合良すぎじゃありませんか?

と、ストーリーに関してはいちゃもんつけたいところがありますが(ま、でもオペラなんて、歌舞伎などと同様に、本当は長い物語の一部分を取り上げてステージで再現している訳で、話に無理があるのは仕方ないところなのでしょうが)、音楽は文句なく良いです。

トゥーランドットでもっとも有名なアリア、「誰も寝てはならぬ」。
北京市民は明日死刑になるかもってのに、カラフはとうとうと「私は勝つ!」って、こんな美しい歌を歌っちゃってます。


ところで、トゥーランドットには、3役人、ピン・パン・ポンが登場するんですが、往年の子供向け番組「ママと遊ぼうピン・ポン・パン」ってここから名前が取られたのでしょうかね。

ピン・ポン・パン大好き幼稚園児だった僕は、ゆきえお姉さんに会いたくて、番組にどうしたら出れるか教えてほしいと手紙を出しました。返信もちゃんと来まして、それによると、数人でグループを作ってオーディションに来いってのが条件。そのオーディションってのが朝早くて、地方にすんでいる自分には朝5時前におきなくちゃならない。そんなに朝早く起きられないって理由で諦めました。

プッチーニ作品には、西部の娘ってのもありまして、こちらはゴールドラッシュのカリフォルニアが舞台。あまり成功しなかった作品ですが、今、カリフォルニアに住んでいる僕としてはローカルネタだけに、チャンスがあればこれも見てみたいかも。あー、でも、その前に、やっぱトスカとか、ラ・ボエームみたいな王道作品を見ておくべきかな。

留まるところを知らない勢いで突っ走るGoogleが比較的最近はじめたサービスがGoogle Music (Beta)。
これ、Googleのサーバーに音楽ファイルを保存し、ネットを介してどこからでも好きな音楽を聴けるようにするサービス。

昨今、スマートフォンで音楽を聴いたり、PCで音楽再生するなんてことはごくごく普通になってますが、すべての端末にあらかじめ音楽ファイルを保存しておかないとならないってのが意外と面倒。それを克服するために、家庭内LANでデータ共有させるためのDLNA(Digital Living Network Alliance)みたいな仕組が提唱されたりしてますが、Google Musicは、家庭内なんて制限を取っ払って、ネットにつながればどこからでも再生できるようにしています。

これは便利かも・・!?と、さっそく試しに使ってみました。
アカウント申請をしても、すぐに返事はなく、すっかりアカウント申請したのを忘れた2,3週間後にアカウントが出来たとのメールが届きました。

まずは自分のPCに保存されている音楽データをすべてGoogleのサーバーに吸い上げる必要があります。それを行うためのアプリケーションをダウンロードします。そして、実行すると、バックグラウンドで音楽データをサーバーに転送してくれます。

この作業がかなりの時間がかかりました。数日は要したでしょうか。ネットワークが遅いってのが一番の理由なんでしょうけど、リビングでは非力なPCがファンをフル回転させている音がずーっと続いてました。

一旦、アップロードできてしまうと、ブラウザを通して音楽再生ができるようになります。
音楽再生はこれといって問題なし。

アンドロイド携帯用には、Google Musicのアプリを使うことで、サーバーにある音楽を再生できるようになるし、会社のPCでも音楽を聴けるようになったのは便利この上ない。


もちろん、Google側にも狙いがあって、ユーザーの音楽的嗜好を探って、そのユーザーが好みそうな新譜を紹介したり、販売したりってことをしてくるんじゃないでしょうか(今のところ、音楽の紹介はあれど、販売はしていないような様子)。メール、文書、地図情報、写真、動画などなどに飽き足らず、Googleは、音楽までも支配に乗り出した・・といったところでしょうか。


ウチでは、TVの上のDVDプレイヤーで音楽を再生してリビングで聴いているんですが、そのプレイヤーのライン・インに接続してGoogle Musicから音楽をダウンロードしてくれるようなガジェットがあるとさらに便利なんだけど・・・ そういうのってあるのかな?

がーん




blogに書きたいことがいくつもあったんですが、かなーり、ショックな出来事が本日あったので、まずはそのことでも。


ベイエリア全体をカバーしていた唯一のクラシック音楽専門のFM放送局KDFC(元周波数102.1)の周波数が今日の昼から変わり、その放送エリアがサンフランシスコ市内とノースベイの一部地域に縮小してしまいました。

変わりに、今までKDFCが放送されていた102.1では、KUFXというクラシック・ロック(80年代ロックとか)が流されるようになりました。

つまり、サンマテオやサンノゼ、イーストベイといったベイエリアの広い地域では、もうクラシック音楽をFMで聞けなくなってしまったのです。今までベイエリア全体をカバーしていたのに、今やサンフランシスコ市内とノースベイの一部のみカバーだなんて…。


KDFCのWebサイトによると、今までKDFCはコマーシャルを入れていたんだけど、どうやらそれを止めてノン・プロフィットにするのだそうで。これだけ読むと、「へー」ってなところなんだけど、実際のところはコマーシャル入れてくれる広告主が見つからず、KDFCは身売りされた様子。

一応、今までどおり放送は続けるけれど、ベイエリア全体をカバーしていた102.1は手放して、変わりにUniversity of San FranciscoのFM放送局KUSFが持っていた 90.3を使って放送を続けるのだそうで(という訳で、KUSFは廃業)。


モーツァルトのクラリネットコンチェルトで目を覚まし、ドライブ中はメンデルスゾーン、就寝時はワグナーと、ほぼ一日中KDFC漬けだった自分には超ショックっす。

KDFCは今後もカバーエリアを広げていくよって言っているけど、どうなんだろ?

だって、サンフランシスコなんてベイエリアの中心都市ではあるけれど、面積はたったの122平方キロ。一方、ベイエリア全体の面積は22,681平方キロ。つまり単純計算で、今までカバーしていたエリアの0.5%しかカバーしなくなっちゃった(実際、ベイエリア全体をカバーできていたのかは知らないが)。あまりにも縮小しすぎぢゃね?

KDFCのネット放送は継続なので、自宅や会社ではネットで聴けるのだけど、不便だ。

確か、ネット放送を聴くためのガジェットがあったはず。入手するかな〜。

でも、入手した頃にはKDFCがお亡くなりになっていそうな気も…


ロックチャンネルなんて腐るほどある(ようにおじさんには思える)んだから、クラシックチャンネルの1つくらいあってもいいのにねぇ。リスナーが多いとは言えないかも知れないが、そんなに少なくもないと思うんだけどなー。

昨秋より所属するオーケストラの練習がはじまった。今度のプログラムの交響曲はブラームスの交響曲第2番(通称 ブラ2)。

ブラ2には僕が大学オケに入ってはじめて演奏した曲だけに、様々な深い思い入れがある。当時の指揮者はアントニン・キューネルという日本語ぺらぺらなチェコ人で、音程に非常に厳しく、1小節ごとに演奏をストップさせ、その小節内のすべての音をプレイヤー一人一人全員に一人弾きさせていた。もちろん、弦楽器奏者も例外ではない。

これには初心者でヴィオラをはじめた僕は泣きたい気分だった。一人弾きがはじまると、自分の番になるのが恐ろしくて恐ろしくて堪らない。自分の番が来るまでに、正しい音が出る場所を指で探り、そこから指を離さないようにしていても、順番が近づいてくると緊張から体がブルブルを震えてしまい、ポジションも狂う。最も、幼少時代から楽器を弾きこなしている先輩たちですら音程の微妙は違いを指摘されていたのだから、僕が何ら指摘を受けないはずはないのだが。

ちなみに、アマチュアオケの世界ではこういう指導をする指揮者はまずいない。そもそもアマチュアの世界なのだから、楽しくてナンボ。まずは大枠で曲の歌い方を作り上げ、それからだんだんと細かい部分に移動していくのが筋。でも、キューネルは違った。

とにかく、そんな厳しい練習のためブラームスは大好きな作曲家なのに、ブラ2だけは嫌いになってしまった。

そんな思い出から早くも20年が経過。この20年間、場所は変われど、ずっとアマチュアオーケストラに所属していたが、意外にもブラ2を演奏する機会は全くなかった。

そして今回、20年ぶりでブラ2と対面。旧友と邂逅したかのよう。


第1回目の練習で配られた譜面。1楽章の冒頭、ビオラはオクターブの跳躍があり、シャープやフラットが沢山ついた音符が次々に出てくる。

こみ上げてくる懐かしさ。おぉ、そうだよ、ビオラはこんなフレーズだったっけ。譜読みしていた当時が思い起こされる。



指揮者が壇上にあがり、指揮棒を振り上げる。


一瞬の緊張。時間が止まる。大きなブレスのあと、その白い棒が振り下ろされる。


やわらかなチェロの短い導入。続くホルンの、のどかなハーモニー。


風景が一変する。


ヴィオラのトップにはドンさん。
そして、僕の隣には髪を三つ編みにしたカッキーが座っている。
コンサートマスターは眼鏡をかけたS条さん。
コントラバスにはY沢さんとO島さんカップル、そして御大。
オーボエはS水さん。

すべてが20年前に戻る。

僕が座っている椅子はあの練習場所にあった壊れかけたパイプ椅子になり、リノリウムの床は、通称オケ部屋の板張り床になる。練習場所は薄暗くて不健康、しかし、音楽に対する情熱と熱気で部屋が満たされたていた。

懐かしい思いがこみ上げる。メロディが別な楽器に受け渡されるたびに、それを吹いていた学生時代のプレイヤーの顔が鮮やかに浮かんでくる。

皆で音楽に打ち込んでいたあの頃。自分も下手なりにがんばった思い出がある。

交響楽団は文化系ながらも体育会系の厳しさがあった。一年のうち、練習がないのは2ヶ月ほどで、それ以外は、週末の土日と祝日はすべて練習に費やされる。団員全員が休めるのはお盆くらいなので、お盆の1週間は合宿で、ホテルに缶詰。朝から夜まで練習し、夜は飲み会。練習を休めば、もう来なくて良いと言われる。

ストイックで偏狂的な厳しさがあったがために、同期入団した奴らはどんどんいなくなった。それでも、残った面々はより一層連帯が強くなり、今でもその絆は強く保たれている。


あんなに夢中になれることって、この先あるのだろうか。


あの練習の厳しさはカラダにしっかり刻み込まれていたようで、20年ぶりに眺める楽譜にしては、自分でも信じられないくらいにも指が回るし、複雑なパッセージも問題なく頭では理解できていた。


その練習もあとわずか。


できることなら、あの当時にまた戻りたい。夢中になれたあの頃に。

11月5日(金)
サンフランシスコオペラにて蝶々夫人(マダム・バタフライ)を鑑賞。
蝶々夫人をサンフランシスコオペラで鑑賞するのは、これが3度目。前2回がいずれも素晴らしくての再訪。

サンフランシスコ・ジャイアンツの勝利を記念して、オペラハウスはジャイアンツ・カラーのオレンジ色に。向かいの市庁舎も同じくオレンジ色。
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蝶々夫人は言わずと知れたプッチーニの傑作で、ストーリはこの上ないほどカンタン。

長崎に赴任したアメリカ人軍人、ピンカートンが、長崎にて蝶々さんを妻に娶る。赴任を終えてアメリカに戻る際、ピンカートンは蝶々さんにきっと戻ると伝える。それを信じて夫の帰りを待つ蝶々さん。3年後、ピンカートンは再び長崎へ赴くも、アメリカ人妻を連れていた。そのことを知った蝶々さんは、アメリカ人妻に祝辞を述べ、ピンカートンとの間の息子を託して自害する。


これだけカンタンなあらすじが、オペラとしてよく2時間半もの演目になるなぁと感心させられるくらい。でも、音楽も全編を通して素晴らしく良く出来ている。それよりなにより、日本人をぐっと掴んで離さない要素がこの作品にはある。

例えば、君が代、お江戸日本橋、さくらさくらなどなど、我々がごく慣れ親しんだ音楽がそれとなく埋め込まれている。普通、日本のモノを外国人が再現しようとすると、なんじゃこりゃ〜的なものになってしまうけれど(外国で見る日本食などが良い例)この作品に使われている日本の曲はどれも正しいし、「はい、日本の曲をやりますよ〜」ってな感じに始まるのではなく、さり気なくオペラ中に埋め込まれていて、気が付くと、「おっ、これはさくらさくらじゃないか!」というニクイ演出をしている。

例えば、物語に出てくる日本の描写。
蝶々さんは15歳。芸者として生計を立てているが、結婚斡旋者の紹介で100円でピンカートンに紹介され結婚に至る。15歳で結婚なんて話今ではありえないけれど、この当時の日本なら決しておかしな話でもない。地名も長崎、大村、と実在の地名が登場するし、登場人物もヤマドリ、スズキ、ゴロー、ボンゾ(これだけがちょいと謎)と違和感がない(ボンゾを除く)。

例えば、日本人の精神性。武士道と言い換えても良いかも。
蝶々さんは、長崎は大村の没落武士の出で、父から授かった短刀を携え、何かあった時には自害することも辞さない覚悟を持つ。ピンカートンの帰りを3年待ち、新たな妻には祝辞を述べつつ、自害する。こういう精神性って日本人が失いつつあるもので、憧憬のようなものを抱きます(自害を勧めている訳じゃないですよ)

もちろん、ウーマンリブ的視点から言えば、蝶々夫人なんて男性社会に良いように使われて捨てられた女性の話で、全くもって面白くない駄作で、上演されるべきではないという意見もあるだろうけど、この物語の芯となる部分は女性とか男性を越えた、普遍的なものがあると思うのです。



この作品が長らく上演されつづけてきた理由のひとつには、その普遍的なものは人種を超えて共感されるものがあるからと思うんだけど、どうなんでしょうね。

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とまあ、素晴らしい作品なんすが、今回の演出は、ちょっと面白いことをやってました。

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サンフランシスコ交響楽団ユース・オーケストラの演奏会が今月末からはじまります。昨年から足を運ぶようになったユース・オケですが、演奏レベルは非常に高く、それでいてチケットは破格の安さ。コストパフォーマンスは非常に高いので超お勧めです。

今シーズン第1回目の演奏会は、10月31日(日)の午後2時から。チケットは自由席が$12、指定席が$45。

指定席はLogeなので、ステージからも離れてしまうため、特別な必要がなければ買う必要なし(もし、Loge席を体験してみたい!っていうなら良い機会かも。普通の演奏会でこの席は$150近くするので)。

自由席を買って、早くに会場入りして演奏者の良く見えるプレミアム・オーケストラ席を確保しましょう。

第1回目のプログラムは、ショスタコービッチのチェロ協奏曲、フランクの交響曲とあまり一般受けするものではないですが、ショスタコのソリストは、以前の演奏会で我々の注目を集めていた、メガネ君。とっても楽しみです。





今年で5回目となるオペラ・アット・ボールパークが開催されたので行ってきた。これ、サンフランシスコ・オペラの上演を、サンフランシスコ・ジャイアンツのホームグランドであるAT&Tパークのスクリーンに生中継するというもの。

球場は、客席が開放されるのはもちろん、外野グラウンドも開放されるので敷物を広げてそこでオペラを楽しむこともできる。ビールやホットドック、フレンチフライ片手にオペラを楽しめる粋な企画なのです。

そして、このイベントが太っ腹なのは、入場無料ってところ。サンフランシスコ・オペラにしてみれば、これでオペラハウスに足を運んでくれる人が増えるのを願っているのでしょう。

オペラなんて、そんなに見る人いないんじゃない?なんて、思っていたんですが、今年は約3万人が集まったそう。ぱっと見た限り、野球観戦と変わらない客の入り。

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このイベントのための大きなスピーカーもスクリーン両脇に設置され(クレーン車でつるしている)、迫力満点。

映像や音響はちゃんと専属スタッフが担当している。プレイヤーの表情がズームアップされたり、画面が分割されて、複数のプレイヤーの表情が同時に移されたりと、映画でも見ているかのよう。これが今、同じくサンフランシスコ市内のオペラハウスで上映されている演目の生中継とは思えないのです。

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さて、この日の演目はヴェルディの「アイーダ」。

古代エジプトを舞台の愛憎劇。オペラ・アイーダを見るのははじめてだけど、以前にミュージカルのアイーダを見ていて、それと話の大筋は同じ。エジプトの国王、ファラオの娘がエジプト軍の司令官に恋をするが、その司令官は征服し奴隷として捕らえたエチオピアの王の娘に恋をする。

アイーダ、すごく面白かったです。ストーリーは例によって悲劇ながらもシンプル。最後は多少救われたかなと感じることもできるし、舞台は豪華で、アクロバティックな見世物もあり、盛りだくさんなオペラでした。それでいて、話は現代の我々にも十分楽しめるかと(少なくとも僕は受け入れられた。ちなみに、話が受け入れられないオペラはあったかと聞かれると、例えばカルメンは好きになれなかった。ま、どうでもいいことですが)。

毎年恒例のこのイベント、面白いのはカーテンコール。
舞台が終わると、プレイヤーがステージに並んで挨拶するのは通常のオペラと同じ。でも、生中継があるこの日のカーテンコールでは、歌い手の人たちは、サンフランシスコジャイアンツのユニフォームを着てきたり、野球の応援グッズを手にしてステージに登場。指揮者は、タクトの代わりにバットを持ってきていました。球場を意識したファンサービス、十分に楽しませてくれました。

寒くないように防寒の準備をして球場にいったんだけど、この日は日中気温があがり、寒さを感じることなくオペラを堪能!

オペラにちょっとでも興味があれば、是非この機会に球場に足を運ぶことをお勧めします!来年も開催されることを期待。

最近、プチマイブームなのが手嶌葵(てしまあおい)。

スタジオジブリの駄作映画ゲド戦記にて主題歌を歌っているのは知っていたが、それ以降はすっかり彼女のことを忘れていた。

でも、最近、たまたま彼女の歌を耳にして、ちょっとしらべてみたらいろいろとムーディな映画音楽なんかを中心に歌ったアルバム出しているんですね。



か細くて、多少かすれた彼女の声は、男心をくすぐるものがあって、守ってあげたくなります。

裏寂れたバーカウンターで紫煙をくゆらせながらハードリカーを傾けながら聴きたいものです(僕はタバコ吸わないけど…)。


ところで、上の曲、Winter Lightはイギリスの歌姫、サラ・ブライトマンも歌っていて、こちらのCDは持っているんですが、



サラ・ブライトマンの声は太くて明るくて、声量があり、天国的な歌声。手嶌葵版とは調が違うから、そう聞こえるってのもあるんでしょうが、同じ曲なのに、やっぱ両者は全然違う。

こちらは週末の昼下がり、木漏れ日の下でそよ風に吹かれながら聴きたい。


同じ曲なのに陰と陽。イメージ全然違います。


歌唱力では圧倒的にサラ・ブライトマンだけど、手嶌葵の歌声はくうぅぅ〜とくるものがあります。

手嶌葵は他にもいろいろ歌ってますので、疲れた夜のお供にどうぞ。


blog仲間のcocofranciscoさんと一緒にSan Francisco Youth Orchestra(以下SFYと記す)の公演に行ってきた。

SFYは年間に3回演奏会を行う。今回行った5月公演が今シーズン最後の演奏会。前回の第2回目の演奏会にたまたま同僚からチケットを貰って足を運んでからというもの、もうSFYの虜となりました。このオケ、アマチュアなのに(と言っても集まっているのはプロの卵たちだろうが)信じられないくらい上手い。下手なプロオケ聴きに行くよりは、SFYの演奏(それもたった$12)に行く方が絶対お勧め。特に弦楽器は素晴らしく上手!

今回のプログラムは次の通り。前回のプログラムもそうだったけど、プログラムは毎回、現代の作曲家とクラシックの定番中の定番を組み合わせているみたい。


John Adams
The Chairman Dances

Vaughan Williams
Fantasia on a Theme by Thomas Tallis

Tchaikovsky
Symphony No. 5


メインのチャイ5は僕も何度も演奏した思い出深い曲。管楽器に多少のミス(クラが裏返っちゃったり)があったけど、それを差し引いても十分に素晴らしい演奏でした。

指揮者のDonato Cabreraのチャイ5の曲作りは極めて現代的なスタイル。歌わせるところはしっかりと歌わせるけれど、それほど重くて臭くならないようにしていたのは好印象。個人的にはチャイ5はあっさりと、そして勢いで突っ走る演奏が好き。4楽章のアレグロ・ヴィヴァーチェがゆっくりめの演奏だったのが残念。ここは、勢いに任せて(多少アンサンブルがずれようとも!?)突っ走って欲しいのだけど。ってこれは演奏の好みですな。


しかし、しかし、チャイ5以上に感動したのは、Vaughan Williams。
この曲初めて聴いたんだけど、まず驚いたのはその編成。

弦楽合奏曲らしく、管楽器奏者はすべてステージから降りていたのは良いとして、ステージの一番奥(金管楽器が座るところ)に横一列に数人の弦楽器奏者がスタンバイしているではありませんか。変わった編成なんだなーとちょいと驚かされた。


そして、それ以上に感動させられたのは、冒頭のハーモニー。

とても柔らかい音ではじまるそのハーモニーが耳に届いたとき、ぞくぞくっと鳥肌。そして頭に浮かんだのは「えっ、この音はどこから聴こえてくるの?」ってこと。正直、ステージで人間によって演奏されている音には聴こえなかったのです。

こんなにパーフェクトな音がヒトの手で演奏できうるのか!?と思ったくらい。

例えるなら、ステージ上に最高級のスピーカーを客席に向けていくつも並べ、それぞれから絶妙の和音を構成する音を、アンプを通して音量0から一定の速度で音量つまみを回していくような、これ以上ないほどの美しい和音そして、均等なクレッシェンドの導入部に、完全に別世界に引き込まれてしまったように感じました。もうちょっとで、背中に電気が走りそうになったけど、そこまではまだ一歩至らず(演奏会で背中に電気が走ったの体験はまだ1度だけ)。

演奏者が上手なのに加え、良い席で聞けた(中央の前から10列目くらい)ってのもポイントなのかも。

この曲は、ステージ一番奥に座った弦の一群による遠くで聴こえてくる音と、ステージ前方に座った弦楽合奏の演奏が交じり合うことで面白い効果をあげていました。

しかしこのオケの弦楽器は激ウマだと思う。
プロオケの演奏と目を瞑って聞き比べても違いが分からないんじゃないかと思われ。ステージを見ればガキンチョお子様方ばかりなのだが。


そして、我々がファンとなりつつある、チェロのトップサイドの中国人らしき男の子。童顔の(ってYouthオケだから子供なのは当たり前なのだが、それにしても童顔なのだ)のび太くんみたいなメガネ小僧なんだけど、彼の演奏スタイルがもう最高!

明るく楽しいフレーズは心の底から小鳥が囀り花々が可憐に咲き誇る春の喜びを謳歌しているかのように、悲しく暗いフレーズは人生の終焉を迎えたかのように眉間に皺を寄せて涙をこらえるように、喜怒哀楽がその表情にはっきりと出た演奏。それでもちゃんと隣で演奏しているプレイヤーとアイコンタクトを取っている。あんな演奏されては、見ているこっちまで楽しくなったり悲しくなったり。

そういえば、大学オケにもこうやって表情豊かに演奏する人がいたけど、その人もチェロだったな〜。やっぱり、チェロは顎に楽器挟まなくて良いから顔の表情を作りやすいからかな? ヴァイオリンやビオラじゃ、表情変えると演奏に支障が出そうだし。

うーん、じゃ、なぜコンバスにはそういうプレイヤーがいないのか?やっぱ、コンバスは髭面のおっさんばかりだからか?(SFYのコンバスも髭面多数)

また来年もチェロののび太君に会えるのを楽しみにしています。

そして、数年後にはどこかのプロオケのステージで彼を見られるかな?

それもまた楽しみです。

ちょっと前の話になりますが、同僚からチケットを貰って、サンフランシスコ交響楽団のユース・オーケストラの演奏会に行ってきました。

ユース・オーケストラってことで、プレイヤーは11歳から20歳までの若年ばかり。演目はシベリウスのヴァイオリン協奏曲とブラームスの交響曲1番、それと、バークレー在住の作曲家ガブリエラ・レナ・フランクの「交響楽のためのラテン・アメリカ・ダンス」という曲。

まぁ、タダでチケットくれるんなら行ってみるかな〜 多分、ソリストはプロなんだろうし… みたいな軽い気持ちで演奏会に行ってみました。が、ソリストもユース・オケのメンバーなことを知り、ちょっと落ち込む。

それでも、どうやら、このユース・オケのメンバーになるには何日も続くオーディションに残らないといけないとかで、「メンバーになりたい」と言って入れるようなものじゃないことが分かりました。なら、レベルも高いのだろうなぁと淡い期待をしての会場入り。

この演奏会は基本的に自由席。
折角ヴァイオリン協奏曲が演目にあるので、ど真ん中の前から4列目の席を確保。もし、サンフランシスコ交響楽団でこの席に座るなら、多分、$120は払わないといけないんだけど、今日はタダ(ちなみに後日談ながら、ユースオケのチケットは$12とのこと)。


演奏者がステージに続々と登場しますが、みんな若い(当たり前か)。
小学生か中学生ですかっ?って感じ。学芸会を思い出させます。

中には老けた(失礼!)人もいますが、基本的にまだ鼻垂らしているでしょっ少年少女の集まりって感じです。

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よくよく見てみると、弦楽器の演奏者の大半はアジア人(日本・中国・韓国らしい)。

ファースト・バイオリンの1プルト(コンサートマスターとその隣に座る一番前の2席)はアングロサクソン系だけど、セカンド・バイオリン、ビオラ、チェロの1プルトはアジア人。ベイエリアだけにアジア人が多いのは不思議ではないのでしょうけれど、音楽界(特に弦楽器)もアジア人の活躍甚だしいです。

コントラバスは皆オッサンちっくで、誰もがガタイも大きく、髭まで生やしている人も。なんだか同じユース・オケなのに親子の年齢くらい離れているようなプレイヤーも見受けられました。


そして、ほどなくして演奏がはじまりました。

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ドイツを代表するオーケストラ、ゲヴァトハウス管弦楽団がサンフランシスコにて演奏会を行ったので聴きに行って来た。

プログラムはベートーベンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」と、交響曲第7番という組み合わせ。ドイツを代表するオーケストラのオール・ベートーベン・プログラムってのは王道中の王道。それにピアノ協奏曲第5番の初演はゲヴァントハウス管弦楽団だしね。

指揮者はリッカルド・シャイー。名前はかねがね伺っていたが、ナマで見るのは初めて。体もでかけりゃ、顔もでかい指揮者でした(髭のせいか?) 彼の指揮振りは、大きな体を活かして、全身で指揮をしており、非常に躍動感に溢れ、清々しさを感じさせました。顔はでかいけど。

交響曲第7番は序奏からぐいぐいと引きつけられました。あの序奏部が、こんなにもダイナミックな演奏になるものなのかとビックリ。プレイヤーも、体をとても激しく動かして演奏する人が多く、視覚的効果も大きいのでしょうが、演奏も非常にメリハリの利いたものになってました。ベートーベンの演奏ってもうちょっとおとなしいものだと思っていただけに、新鮮に感じました。

ところで、7番は大学オケ時代に演奏した曲。それだけに思い入れも深く、演奏を聴きながら当時の思い出がいろいろと脳裏に蘇りました。指揮者にしごかれた思い出も今となっては懐かしい。あの頃が自分にとっての青春だったなー。

CCOとは何ぞやと思われる方も多いでしょうが、僕が参加しているハーフムーンベイのオーケストラ 「コーストサイド・コミュニティ・オーケストラ」の略称です。

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で、このCCOの演奏会が1月末の土曜日にありました。
今回の演奏曲目は、

  • モーツァルト 歌劇「魔笛」から序曲
  • サン・サーンス ピアノ協奏曲第2番
  • スッペ 歌劇「詩人と農夫」から序曲
  • メンデルスゾーン 交響曲第5番

というプログラム。

今回の演奏会、正直、今回ほどひやひやした演奏会は過去にありませんでした。
というのも、サンサーンスのピアニストがびっくりするくらい下手でして。

いや、まぁ、下手というか、ピアニストの名誉のために行っておくと、多分、モーツァルトやベートーベンのピアノソナタや協奏曲ならそれほど問題なくこなせるんでしょうが(譜面面を追うレベルでは)、サンサーンスはやはりそうカンタンじゃございません。ピアノ譜が難しいかどうかは僕も分かりませんが、オーケストラとの絡みが結構込み入っているんですよ。これが、曲としての面白いところでもあるんでしょうが、そのだけにオーケストラとの練習を密にしないといけません。

が、今回のピアニスト、オケとのあわせは3回程度。
第1回の練習の時から、大丈夫かなぁ?と思わせるフシはありましたが、案の定、その心配が現実のものとなりました。

本番でも、ピアノとオケがズレまくり、「すわ、空中分解か!?」と内心ヒヤヒヤでしたが、なんとか数小節先の集合地点で両者落ち合うことができ、演奏が止まるという最悪の事態は回避。

どのくらいずれていたかというのは、客席で聴いていたかみさんも十分に認識できるほどズレでした。もちろん、かみさんは始めて聴いた曲でしたが、それでもずれているのがちゃんと理解できたとのこと。

更に、難しいパッセージは物凄く簡略化してピアニストは弾いていました。これも普通は考えられないことですが、まぁ、田舎のオケなのでそこは目を瞑ることにしましょう。しかし、それもかみさんに知られるところとなりました。

はなっから、簡略化して弾いていれば良いものを、がんばって譜面どおりに弾こうとして、途中で「やっぱ無理〜」とばかりに、簡略化してしまうのは、お客さんにバレバレです。

それでもなんとか演奏会は終えることができたので、とりあえずほっと一息。


しかし、サンサーンスのピアノ協奏曲はカッコイイ! っていうかピアノ協奏曲のみならず、サンサーンスの作品は素晴らしい。

もちろん、サンサーンスの作品でも、曲によるんですが、「はい、これが旋律ですよっ」って旋律をはなっから出すようなことがあまりない。旋律に至るヒントのようなフレーズを聞かせ、旋律は出し惜しみしている。で、そのうちにさらっとさり気なく旋律を聞かせるみたいな。あたかも、伏線が張り巡らされている推理小説でも読んでいるかのようなのです。

リズムも結構トリッキーで、頭打ちだったのが、急に裏打ちに変わったりと頭で考えさせるようなことをさせてきます。それでいて、めちゃくちゃ難しい訳ではなく、練習さえしっかりとすればそこそこの完成度になるようなところがまたニクいっす。

YouTubeで見つけたルビンシュタインによるサン・サーンス ピアノ協奏曲第2番 第1楽章。こうしてルビンシュタインの演奏をInternetで見れるなんて幸せ〜

サンフランシスコ・ベイエリアのFM放送局KOITは、普段はポップスを流していますが、例年11月後半になると24時間クリスマスソングを流し続けるようになります。

いつもクリスマスソングに切り替わる瞬間を聴いてみたいと子供っぽいことを考えているのだけれど、気が付くと既に切り替わっています。今年も例に漏れず、気付くともうクリスマスソングに変わっていました。

以前にも記事にしたけれど、サンフランシスコ・ベイエリアが歌われるクリスマスソングもいくつかあって、なかなか雰囲気があって良く出来ています。去年までは2曲しか知らなかったんですが、今年はもう1曲新しい曲が加わっていました。KOIT聴いている方、気付きました?


サンフランシスコが歌われるクリスマスソングの王道って言ったら、やっぱりクリスマス・イン・サンフランシスコでしょうか。ちょっと寂しげだけど、ムード漂うジャズ風の歌は、サンフランシスコのクリスマスの風景をゆっくりと歌います。ユニオンスクエア、チャイナタウン、ケーブルカー… なんだ、単にサンフランシスコの有名どころを並べただけなの?と思うんですが、曲の最後は次のように閉められています。

サンフランシスコのクリスマス
こんなに愛らしい場所は他にはなく
天国に最も近い場所
あなたが隣にいてくれたら、どんなに嬉しいことか


亡くなった奥さんのことを歌っているのが、去っていった恋人のことを歌っているのか分かりませんが、かつて一緒に過ごしたサンフランシスコのクリスマスの思い出を歌にしたものでしょうか。



Tim Hockenberyが歌うクリスマス・バイ・ザ・ベイはクリスマス・イン・サンフランシスコよりももっとジャズっぽく、さらにオトナのムードがあって、お酒を飲みたくなるような歌です。サックスが妖艶さをいっそうかもし出しています。歌詞はクリスマス・イン・サンフランシスコとほぼ同じようにサンフランシスコのクリスマスの風景を歌っていますが、特にオチ(?)は無し。内容は薄いかな?


今まで知っていたサンフランシスコ・ベイエリアにちなんだクリスマスソングは、上記2曲のみでした。でも、今年はさらにもう1曲、新しいサンフランシスコのクリスマスソングが流れていました。この曲はYouTubeに見つからなかったので試聴サイトに飛びます。

この歌は、Barry DeVorzonという人が歌うIt's Christmas Once Again in San Franciscoという曲。この曲は前2曲と雰囲気はがらっと違って、カントリー調。なんだかあまりクリスマスっぽくはなく、ちょっとノーテンキっぽい感じです(言いすぎ?)。



最近、ふと疑問に思うことがあるんですが、日本の演歌で歌詞に「クリスマス」って言葉が入っているのって無いのかな? 探してみているのですが見つからず。まぁ、そんな演歌あっても誰も聴かないでしょうけど。

皆さんも素敵なホリデーシーズンをお過ごしください。


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秋の日の
ヴィオロンのためいきの
身にしみてうら悲し



遠方より来る友をもてなすべく、中秋の名月に照らされながら一曲。

Yさん、今度は日本でお会いしましょう!



写真撮影:まあさん、Thanks! 無断借用スンマセン…

RIMG0151木曜日の夜は久々にサンフランシスコ交響楽団の演奏会へ。この日の演目は、グスタフ・マーラーの交響曲第5番。この交響曲の第4楽章、アダージェットは世の中で最も美しい曲として必ずあげられる曲。僕もこの曲の持つ黄昏感、退廃的な美しさ、滅びの美学みたいなものには強く惹かれるものがあります。サンフランシスコ交響楽団の常任指揮者、マイケル・ティルソン・トーマスが最も得意とするのがマーラーの作品。以前にも一度聴いていますが、今回もこれは逃せない演奏会という訳で足を運びました。

今回は、ちょっと趣向を変えて、一番安い席を確保。この席、たったの$15。
場所はと言えば、ステージの真後ろ、センターテラスと呼ばれる席。音響的にはベストではないけれど、それでも十分に良い席です。更に、演奏者の仕草や指揮者の表情が良く見られるので視覚的にとても面白い席だといえます。

この席の醍醐味はやはり自分が演奏者になっているかのような気分になれることでしょう。この迫力と臨場感は正面の客席では味わえないものがあります。

金管が吠え、パーカッションが大地を揺るがす大音量を出すと、電気が走ったかのように背筋がゾクゾクと震えます。久しぶりにこんな感動を味わいました。弦楽器の掛け合いもステレオで聴こえるし、これから毎回センターテラスで聴いてみても良いくらい。曲目がマーラーというダイナミックな曲だったのも幸いでした。


RIMG01471楽章から3楽章までは非常に良い演奏で、食い入るように演奏にのめりこみました。が、期待していた4楽章はイマイチ。決して悪い演奏じゃないのだけれど、演奏者に近い分だけ、演奏者が出す譜めくりの音や、弦楽器の耳障りな、摩擦音なども聴こえてしまうのです。曲も難しいから仕方ないのでしょうが、演奏のズレや、演奏者がお互いに手探り状況になってしまうような箇所もいくつかありました。きっと正面ステージで聞いたら、各々の楽器が持つ音域だけが増幅されて聴こえるので、こういう雑音は聴こえなくなるんでしょうが。

思い入れの強い曲だけに、期待値もあがり、それが失望に変わってしまったとでもいいましょうか。それでも十分に良い演奏だったと思うのですが(そう信じたい)。

でも、4楽章がイマイチに思えた一番の原因は…
















後ろのおっさん、





鼻かむな〜







よりによって、何故一番静かな4楽章で鼻をかむのだ!!

信じられん。


5楽章は、正直、指揮者が手を抜いているのか?と思えるフシが幾つかあって、ちょっとびっくりでした。「あれ、指揮止めちゃったの?」と思ったところもあったりして。

センターテラス席、超お勧めです。ちなみに、このセクションは自由席なので、前の方に座りたければ早めに行くことをお勧めします。

二つ前の記事で書いた、Opera@Ball Parkに行って来ました。

僕たちは7時過ぎに現地に到着し、AT&Tパークの正面入口から入ります。
このイベントでは、予めウェブ登録した人たちは午後6:30pmから会場入りできます。球場のスタンド席のみならず、外野の芝生の上も解放されていますので、もし、そこに座ってオペラを見たければ、6:30pmには並んでいる必要があるようです。


びっくりしたのは、客の入り。

RIMG0048これが僕が座ったバックネット裏の席から左手方向を眺めたもの。ほぼ満席に近い客の入りです。普通の野球の試合と変わらない雰囲気。

実際、27,000名もの人がこの球場に集まったとのこと。こんなイベントが無料なんて、嬉い限り。


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明日(19日)、サンフランシスコ・オペラのライブ中継がサンフランシスコ・ジャイアンツの本拠地、AT&Tパークにて行われます。

演目は、ベルディのイル・トロヴァトーレ(Il Trovatore)。

時間は夜8時から。入場は、なんと無料という太っ腹の企画。前回は2万7千人が集まったそうです。

事前登録を行って、出力されたバーコードを印刷して持参すれば、優先して会場に入れるそうです。

オペラに興味はある方も無い方も、このチャンスを逃すのは勿体ないです。

予報だと、週末は暑くなるとのこと。ガーリックフライとビールを片手に、球場でオペラ鑑賞ってのもなかなかオツじゃありません?


僕は行く予定です〜

夏は所属しているオーケストラもお休み。でも、いつも赤ら顔で練習に参加しているクラリネット吹きのEが、「モーツァルトのクラリネット・カルテットをやろう」と持ちかけてきた。

オーケストラの場合、弦楽器の演奏者は数多いので、多少失敗しても聴き手には分からないし、ごまかせてしまうけれど、室内楽はそうはいかない。ましてやひとつのパートに演奏者が1人しかいないカルテットはなおさら。

ビオラは早々に僕がやることに決まったけど、バイオリンがなかなか決まらず。それでも、メンバーが揃い、今日はじめて練習をすることに。

実は、今週末が今携わっている仕事のシメなので、できれば今日の練習は避けたかったけれど、はじめての練習だし、参加できるって以前に言ってしまったから行くしかないか…

練習場所はEの家。ハーフムーンベイから1号線を北上したMoss Beachという小さな街にある。ここ、はじめていったけど、1号線から見えるよりも奥の方に家々があってちょっと驚いた。Eの家はMoss Beachでもはずれにあって、周囲は大きな糸杉の木がいくつもあって、その枝はどれにも緑色のコケが張り付いている。更にこのあたりは夏になると非常に濃い霧が出る。今日もなんじゃこれは〜雪山にでも来たのか!?と思われるような濃霧。

E曰く、ここ数日太陽を見ていないのだそうな。




練習は思ったよりも上手くいった。やっぱり、カルテットは楽しいね。
ここしばらく仕事仕事だったけど、良い気分転換になりました。

さて、仕事しよ。

54f87346.JPGサンフランシスコ・ベイエリアは日本人も多いし、日本にも近いからか時折、日本のバンドや歌手がやってきてコンサートをすることがあります。

ここ数年で、自分の知る限り、ドリカム、パフィ、吉田兄弟(津軽三味線の)、B'z、加藤登紀子、ラブ・サイケデリックなどなどがベイエリアにやってきました。

そして先日、GLAYがやってきました!
GLAYと言えば、超有名バンドじゃないですか。Hey!Hey!Hey!をはじめとする音楽番組でも常連でしたから、良く知っています…って言っても知っているのは名前くらいなんだけど。

でも、こんなチャンスはめったにないわけで、ここはひとつコンサートに行ってみようじゃないですか!!ということで、足を伸ばしてみました。


演奏会場になったザ・フィルモアは、60年代〜70年代にかけてのヒッピー文化全盛期に全米の注目を集めたコンサートホール(「ビル・グラハム」でググると古き良きザ・フィルモア全盛期の様子を知ることができます)。ドリカムもB'zもここでコンサートをしました。ここが使われる一番の理由はその歴史的背景から… ではなくて、単に日本街に近いからだと思うのですが。

さて、ファンの方には申し訳ないのだけれど、僕はGLAYをほとんど知りません。というか、GLAYに限らず、昔から歌謡曲(J-Popと言うべきか?)を聴かないので、その辺の音楽の話は全くついて行けません。あ、でも、ブラームスの交響曲とか、ムラビィンスキーの指揮とか、そういう話はできますよ。

どのくらいGLAYを知らないかと言うと、TicketMasterでチケットを買うときに、"GLEY"で検索して何も見つからないので売り切れたんだと思ってしまったくらい。

そんな調子なので、一緒にいった方々もあまりGLAYを知らないようで、

ボーカルはテツっていう名前だよね! (テルが正解)

とか、

メンバーの松本さんは超カッコ良いよね! (それはB'z)

なんて言っている状態です。


コンサート当日も、「きっとGLAYのコンサートにくる人なんて、同年代かそれ以上だろうし、そんなに混雑していないよ」なんてタカをくくっていたんですが…

開場時には、入口から2ブロックほどの列ができていました。更に、並んでいる人たちは若い人たちばかり! うーん、年齢順に並んだら自分たちが上位10%に入るのは間違いない。

こんなに人がいて、全員入りきれるのか?と思ったのですが、それは杞憂で、あっさりと全員入ってしまいました。会場もステージに近い2/3ほどはぎゅうぎゅうでしたが、後ろはすきすきでした。ザ・フィルモアの良いところは、ハコが小さいので後ろでも十分ステージに近いことでしょうか。日本ではこんな近くにGLAYを見ることなんてできないのでは?


コンサートは8時開始でしたが、ほぼ時間通りに始まりました。ヴォーカルのテルはがんばって英語でトークもしていたし、なかなか好感が持てます。

2時間ちょっとの間に歌われた曲の中で、自分が知っているのは3曲ほど。気のせいかも知れないけれど、自分が知っている3曲は結構盛り上がり、それ以外はそこそこの盛り上がりだったから、みんな自分と同じようなにわかファンなのでしょう(そんなことはないか!?)

なんだかんだ言いながらも、GLAY、結構楽しめました。

次は誰が来るのかなー。

昨日、所属しているコーストサイド・コミュニティ・オーケストラの演奏会が無事終了しました。大雨にも関わらず、結構な数のお客さんが集まってくれていました。感謝です。

アメリカのオーケストラはアマチュアかプロかを問わず、演奏会のシーズンがあるようです。演奏会シーズンは、冬から春にかけてで、夏はオフとなり練習もありません。今回、その夏のオフの間に、このオケを引っ張っている指揮者が倒れてしまいました。冬のシーズンがはじまった最初数回の練習には、彼は病を克服して参加してきましたが、10年は老けたかのような容姿で現れたときには言葉が出ませんでした。彼はもう70歳を超えていますが、前回の演奏会まではやや太り気味で、メタボの心配をした方が良いと思っていたのに、今度は痩せて指揮を振る腕は骨と皮だけみたいな状態に。

それでも、元気ならば心配はないかなと思っていたのですが、また再び彼は入院していまいました。紆余曲折の末、本番を振れないとの判断になり、代理指揮者のもとで練習を行い、昨日のコンサートは無事に終了しました。

時折、彼の見舞いに行った人からメール連絡があります。それを読む限りだと看護婦とケンカするほど元気だとか、病院で元気に過ごしている様子が綴られていました。だからひょっとしたら聴きにでも演奏会に現れるんじゃないかなと思っていたのですが、残念ながら現れませんでした。早く病気から回復してまた指揮できるようになることをお祈りしています。
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久々にサンフランシスコ交響楽団の演奏会へと足を運ぶ。メインの曲目はベルリオーズの幻想交響曲。幻想交響曲は、学生時代に演奏したことがある懐かしく思い入れのある曲で、聴いていても楽しい作品。

今回の座席は前から3列目というステージに物凄く近い席。席に座って正面がコンサートマスターの席。だから、指揮者の表情も非常に良く見える。

今回の演奏会は2曲プロ。1曲目は同じくベルリオーズの作品で「レリオ、または生への回帰」というもの。はじめて聴いたけど、ベルリオーズらしく大編成の曲でフルオーケストラに、フルコーラス。そして、バス・テナーのソリストが4名もいました。ソリストは上手だったけど、オーケストラはイマイチ。かなり演奏が荒く、ずれるところも何箇所かあり。特に前から3列目だったってこともアラ探ししやすかったのかもしれないが、聴きながら、所詮はサンフランシスコ響、二流だなと自分を納得させてました。

これじゃ、メインも期待薄だなぁと思ってしまいました。ところが、メインの演奏はがらっと変わって素晴らしいものでびっくり。演奏者も気合入っているのが分かります。ひょっとすると、その理由の一つはビデオ撮影かもしれません。

この日のメインの演奏はビデオ撮影されました。ステージ周辺にはあちこちにカメラが設置されていました。演奏者の頭上にはビデオカメラのクレーンが吊られ、ステージ奥には3箇所カメラが設置、客席の一番前にはステージの端から端までレールが設置されて、そこにもリモコン操作で動くカメラが置かれてました。なんでもPBS(アメリカの公共放送)と組んでのビデオ撮影だそうで、ひょっとしたらTV放送されるのかも?されたら僕が映っている可能性大ですよ!だって、前から3列目ですからねー。

カメラ邪魔だよ休憩時間中に動作確認しているカメラ。これがホールの右端から左端までレールの上を走ります。高さも変わるし、カメラの向きや角度も当然変わる。この写真を見ると、演奏中みたいに見えますが休憩時間ですので。

伸びたり縮んだりカメラが伸びたところ。演奏中にこのカメラが左右に移動して、伸び縮みするのは本当に気が散る!止めてくれ〜、飛び出してケーブル抜いてやろうかと思ったほど。たまたま今日、前に座ってしまったがために一層気が散る結果となってしまいました。カメラ脇に立っている人はカメラチェックしているスタッフで指揮者じゃないです。


動き回っては伸び縮みして視界を遮るカメラは煩わしくて音楽への集中が何度も邪魔されましたが、でも、やっぱりプレイヤーの近くで演奏を聴くってのはいいものです。マイケル・ティルソン・トーマスの指揮も派手で見栄えがしますし、弦楽器も思ったよりも上手でした。っていうか、やればできるじゃん!! 今まで何度もサンフランシスコ響を聴いていたけれど、アラが目立つオケでアマチュアの延長じゃんみたいに思っていました。が、今日、ちゃんとやればできるってのが分かりました。これなら十八番にしているマーラーも生で聴いてみたいかも。

ところで、幻想にはコルレーニョって言って、弦楽器の弓の棒の部分で弦を叩く演奏方法があるんですが(通常は弓の毛で弦をこすって演奏しますよね)、コルレーニョしてなかったっぽかったです。ばちばちとコルレーニョしちゃってくださいよ、プロなんだから。


さて、最後にこの幻想交響曲のプチ解説でも。
この曲、幻想という響きが何とも魅力的じゃないですか?が、この曲は、奇想天外と言うか、ぶっ飛んでいるというか、かなりイっちゃっている曲です。作曲家のベルリオーズは自分の失恋の経験からこの曲を作曲したんですが、曰く「失恋した芸術家がアヘンを飲んで自殺を試みるが死に切れずに夢を見る」のを曲にしたのだそうです。どうぞご勝手に夢でも何でも見てくれと言いたいところですが…。そして、各楽章にも標題がつけられています。それによると、夢の中で芸術家は思いを寄せていた女性を殺害し、自分はギロチン台に送られ首が切り落とされ、そして地獄へ落ちて魔女たちの饗宴を見るのだそうです。

なんとも、想像たくましいというか…、そんなの自分で考え付いても人には恥ずかしくて言えん!と僕なら思ってしまうのですが、そこが凡人と天才の違いでしょうか。

この曲には全楽章を通して物語になっています。そして、いくつかの場面では想いを寄せていた女性が登場します。そこでは必ずその女性の旋律が流れます。

現在でこそ、ある特定の人物が登場するときに、その人のテーマが流されるってのは普通ですよね。例えば、スターウォーズでダースベーダーが出るときには、ダースベーダーのテーマ(って言うのかな?)が流れる、お笑い番組で江頭2時50分が登場する時には、布袋の曲が流される(ちと違う?)みたいな。

幻想は、そのハシリでもあるわけです。
もっと言うと、標題がついた音楽ってのも幻想がハシリですね。音楽で物語が語られるみたいな。幻想以前には音楽は音楽でしかなかったのです。ちなみに、オーケストラの編成もめちゃくちゃでかくなっています。そんなあれもこれも取り入れながらも音楽としてちゃんと完成している、そして聴いていても楽しいってのがベルリオーズのすごいところです。

芸術家ってのは、一般人が分からんようなことをして、新たな分野が開拓され、後世に引き継がれさらに洗練されてその分野が確立されるのでしょうね。そういった意味で幻想交響曲のポジションは音楽史のターニングポイントだったと言えます。

ハーフムーンベイ(HMB)オケはなぜかバイオリンの人数が少ない。ほとんどのオケはバイオリンはいっぱいいるけど、ビオラ、チェロは人が少ない。なのに、HMBオケはビオラとチェロは4人以上いるのに、ファーストバイオリン、セカンドバイオリンそれぞれ2人しかいかなかったりする。

その状況を見かねたアイダ(ビオラ弾き)が、オケのことを考えてバイオリンに転向すると言い出した。彼女はバイオリンも持っていて、バイオリンの経験もある。

と、言うわけで今まで僕と一緒にプルトを組んでいたアイダはセカンド・バイオリンに移ってしまいました。

弦楽器は二人一組になって譜面を共用する。その組のことをプルトと呼ぶ。指揮者に近い方から、1プルト、2プルト…と呼んだりします。


アイダがビオラを離れた先週の練習では、僕は一人で譜面を見ることになるのだろうと思っていたら、なんと新しくビオラパートに入ってきた人がいて、その人とプルトを組むことになりました。Good Timing!!

彼女の名はサラ。
見た目も若いアングロサクソン系の女の子。ちょっとぽっちゃり目だけど、顔にはそばかすとあどけなさが残って可愛らしい感じ。ただ、会話は妙に落ち着いたところがある。察するに23〜25歳くらいだろうか。

彼女は僕が飲み会のために練習を休んだ前週にはじめてHMBオケの練習に参加したそうで、ちゃんと彼女の楽譜にはしっかりと練習したあとがありました。

彼女は照れ笑いしながら、「私はまだ練習できていないから雑音だしちゃうかもしれません〜」なんて微笑んでいる。カワユイ…

言っちゃ悪いが、アイダとプルトを組んでいるときは練習する気も起こらなかったが(ごめん…)、サラと同じプルトな今、練習する気が俄然出てきた〜 (言っちゃった)

また、この日の練習曲目が良い!
ドビッシーのベルガマスク組曲より「月の光」のオケ編成版(ネット検索するとこの曲のmidi音源がたくさんあるのでどんな曲がピンとこない方は聴いてみてください、間違いなく知っていると思いますよ)。

 柔らかな月の光を浴びた湖畔にたたずむ若い男女。
 愛を囁く二人の前途を月も祝福するかのよう。

いい〜!最高!
こんなに練習が楽しかったことって無かったよ。なんだか、音楽も僕たちのためにあるみたいだね、サラ!(←心の声)

でも自分、弾けてない…、やべーよ、練習しなくちゃ、彼女もそんなに弾けていないけど、僕はこの日が初見だったからお地蔵さん状態。

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オーケストラの練習ってのは、音楽をつくりあげる以外にもいろんな楽しみがある。
練習中に別パートの人と目があって、目と簡単なジェスチャーで会話したりするのは、どことなく小学校時代の授業中に席の離れた友人と先生の目を盗んで意思疎通をはかるようなもので、ちょっとした背徳感みたいのがあったりして楽しかったり。

大学時代に所属していたオケでは、あるパートの先輩女性に恋心を抱いて、練習中はず〜っとその人ばかり見ていた。向こうも気づいて目配せしてくれると、舞い上がるような気分になったっけ。

そして、今、僕の所属するハーフムーンベイのオーケストラでは、ファースト・バイオリンにいるキャロラインという女性としばしば目が合うようになった。彼女とカープールして練習にいったのがきっかけで話すようになった。練習中にふと目が合うと、彼女は笑顔で大きく目を見開いておちゃめな仕草をしてくれる。

前々回の演奏会の演奏曲目に、"San Francisco 1936"という曲(だったと思うが失念)があった。この曲は戦前に行われたサンフランシスコ万博のテーマ曲になった曲とかで、サンフランシスコが舞台の映画のテーマ曲にもなっていて、サンフランシスコ界隈在住の年配の方々は口ずさめるのだと聞いた(ネット検索すると、クラーク・ゲーブル主演の「San Francisco(1936)」って映画があるみたいなので、多分これと思われる)。この曲をオーケストラで練習しているときに、キャロラインが切り出した。

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先日、一日中クリスマスソングを流しているFM曲、KOITのことを記事にしました。その中で、サンフランシスコを題材にしているクリスマスソングが2曲あって、そのひとつは Christmas in San Francisco なんだけど、あと一曲がなんだか分からんと書きました。

でも、今日、KOITを聴いていて、その曲が分かりました。
タイトルはChristmas By the Bayという曲。
なんでも、この曲は作詞、作曲、歌手の3人ともにベイエリアで活躍している人たちなのだとか(冒頭の写真の3人)。

この曲、伴奏はピアノとサックスがメインでそれに弦楽器が加わるスローなジャズサウンド。歌手のTim Hockenberryの声はルイ・アームストロングのようなハスキーヴォイスで、曲全体にシックなムードが漂っています。

おちついた静かなバーのカウンターでウイスキーでも傾けながら聴きたい一曲です。
iTuneで視聴できるのでサンフランシスコ・ファンの方は Christmas in San Franciscoとあわせて聴いてみてください。

Christmas By the Bay

アメリカには驚くほどたくさんのFM局がありますよね。はじめてアメリカに来て車に乗ってFMラジオのスイッチを入れたときはそのチャンネル数の多さに圧倒されました。

先日、いったいいくつのFM局があるのだろうとスキャンしてみたら、周波数が一周するまでに30弱ものチャンネルがありました。もちろん、場所によっては電波の入らないところもあるでしょうし、いくつかは中国語だったり、スペイン語の放送局だったりするけど、それにしても多いです。

結局、そんなにチャンネル数があっても、実際に周波数を合わせるのはそれらのごく一部のチャンネルでしかありません。そのうちのひとつ、KOIT(周波数は96.5)はlight rockを流している放送局で、クラシック・チャンネルと並んで良く聴く放送局です(light rockって何だかよく分かっていないのだけど…)。

このKOIT、毎年クリスマスが近くなると、24時間ずっとクリスマス・ソングを流すようになるんですが、早くもクリスマス・ソング特集に変わったようです。今日、気づきました。

クリスマス・ソングってなんとなく心が洗われるようで、ほっとする…
できれば、一年中流して欲しい。なんて思ったりしてます。

この局でしか聴いたことがないんですが、クリスマス・イン・サンフランシスコって曲があるんですね。バラード調で、ユニオンスクエア、チャイナタウン、ケーブルカー、トランスアメリカ、ゴールデンゲートブリッジ等々、サンフランシスコの名所が歌われ、最後に「あなたがここにいたらなぁ」とちょっぴり悲しく歌われます。なかなか良い曲です。

注釈:トランスアメリカは歌詞に出てきませんでした。私の勘違いだったようで、ごめんなさい。

そういえば、サンフランシスコのダウンタウンにあるエンバーカデロ・センターというビル群は、毎年クリスマスが近づくと、ビルの輪郭が浮き上がるようにライトが点灯されるんですが、今年はもう既にライトがついていました。

これはおととしの写真です。

四角錘のトランスアメリカビルのてっぺんに高輝度のライトがともるのは、クリスマス直前なんですよね。これ、もっと早くに点灯して欲しいのだけれども…



KOITを聴いていて、サンフランシスコが歌われているクリスマスソングがこの曲のほかにもあったんですが、ご存知ですか?

Christmas in San Francisco
What a lovely place to be
Seeing the hills being all lit up
Like a diamond Christmas tree
Hearing children singing carols
People come from everywhere
To sing along with the children
Standing all around Union Square

Christmas in San Francisco
Looking like some fairy land
People with gifts in the crispy air
Giving old Saint Nick a hand

Let's take a peek in Chinatown
Eating lychee nuts and barbecued boar
What can you say about the Golden Gate
That hasn't been said before

Christmas in San Francisco
There is no place quite so dear
It's the closest thing to heaven
How I wish that you were here.

What can you say about the Golden Gate
That hasn't been said before
Christmas in San Francisco
There is no place quite so dear
It's the closest thing to heaven
How I wish that you were here.


夕暮れ時、リクライニングチェアに腰掛けて窓の外を眺める。
丘の斜面に立ち並ぶ家々は、夕日を浴びて次第に赤みを帯びていく。怖いくらいに深い青さを見せ付けていた空も今や淡く、輝きは失われた。すべては沈みゆく太陽に従うほかないのだろうか。

ゆったりと時が流れ去っていく贅沢を楽しみながら、自問する。アメリカに来てからの6年間に自分は何を成してきたのだろう?これから将来、何を成すべきなのだろう?

もともと自分が悲観的な性格だからか、肯定的な回答など導かれる訳も無く、結局は現実逃避して慰めを求める。

唐突にフランツ・リストの愛の夢が聴きたくなって、iTuneでダウンロードする。リストのピアノ作品は超絶技巧を要求されるものばかり、なのにこの曲のようにメロディラインがこれ以上ないくらいシンプルなものも少なくない。旋律だけを歌ったらすぐに飽きてしまうであろうのに、伴奏がこれ以上ないくらいに複雑で、その対比が曲の魅力を一層深くしているのだろう。

購入したJorge Boletの演奏は、ゆっくりとしたテンポで、音符一つずつ丁寧に扱った演奏で好感が持てる。

改めて聴いてみて感じたこと。愛の夢はただ感傷に浸って慰めあうだけではなく、前へ歩んでいく力強さみたいなものを奥底に感じた。ラフマニノフのメランコリックな旋律とは根底で違いあることに気づかされた。

もう一度聴いて、明日からがんばろうっと。

ウェブリブログ星に願いをさんのところに愛の夢のMIDIがありました。是非聴いてみてください。

アメリカではじめての自分がステージに立ったコンサートが終了した。
私が参加したハーフムーンベイのオケは、団員が公言するように「ゆるい」オケ。ちょいと驚いたのは、演奏会当日はリハーサルがなく、いきなり本番一発やって、終わったら、はい、さよなら。プレイヤーも本番直前に集まる。それに会場は教会だったから満足な控え室もなく、プレイヤーは演奏会用の正装で会場入りし、終わるとそのまま帰る。日本だと必ず打ち上げがあったが、そういうものもない。

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私の所属するオーケストラの演奏会が5月13日(土)の8:00pmからハーフムーンベイの教会で行なわれます。

演奏曲目は、

 ジェレミー・コーヘン
    バイオリンと弦楽オーケストラのための組曲
 シューマン 
    チェロ協奏曲
 サン・サーンス
    交響曲第3番 オルガン付

です。
ジェレミー・コーヘンは世界初演みたいっす。

会場はCommunity United Methodist Churchです。

 Community United Methodist Church Sanctuary
 777 Miramontes St, Half Moon Bay, CA 94019

お暇な方はどうぞ。
入口で入場料が取られます($10以下)。
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3月19日(日)は韓国系アメリカ人のバイオリニスト、サラ・チャンの演奏会に足を運んだ。サンフランシスコ交響楽団との共演。サラ・チャンは両親が韓国人だが、彼女はフィラデルフィア生まれなのでアメリカ国籍を持つことになる。

サラ・チャンの演奏を聴くのは生まれてはじめて。CDでも聴いたことはなかった。
コンサート会場は今までに何度も足を運んでいるサンフランシスコ交響楽団の本拠地、デイビス・シンフォニー・ホールだが、今回、席がいつもとはちょいと違う。なーんと、ステージ前から2列目で、正面はチェロのトップ(一番前で演奏している人)という位置。つまり、指揮者にもソリストにもめちゃくちゃ近い席なのです。

サラ・チャンが演奏したのはシベリウスのバイオリン協奏曲。小顔で笑顔が素敵な彼女は鮮やかな水色のワンピースのドレスに身を包んでステージ袖から登場。ドレスの前は、へその上の辺りまでばっくりと割れている。もちろん下着なんてつけてないから生肌が見えている訳です。それも胸の谷間が非常に目につくぅぅ〜。

いかん、いかん、そんなことより肝心なのは演奏でしょう。

演奏がはじまるまでは終始、あどけない笑顔を浮かべていた彼女だが、指揮棒が降りてオーケストラがピアニッシモでひよひよと演奏をはじめた瞬間から、彼女の笑顔はすっと消える。涼しげな眼はくわっと見開かれ、笑った頬が隠していたほお骨がその存在をアピールし、唇はドナルド・ダックのように突き出し、そして非常に繊細な割れ物を扱うかのようにバイオリン・ソロの冒頭を弾きはじめる。もはや、さっきまでの彼女とは同一人物とは思えないほど。何かにとりつかれたらこうなるのではないかと思えるような豹変振り。ピアノで歌いだしたバイオリン・ソロは次第に勢いを増していく。フォルテシモで勢い良く奏でられる部分は華奢な腕が折れてしまうのではないかと思えるほどに激しく狂ったように演奏する。ソロが休みでオーケストラが演奏する部分でも、彼女には「休み」はない。弓を持つ右手でバイオリンの渦巻きのところを持ち、左手は腰の後ろにあて、目を瞑って体をリズムに合わせて軽く動かしながら、歌い続けているかのようだ。

あまりにも献身的で自己犠牲的な彼女の演奏は、見ている方もどんどんと吸い寄せられてしまう。
そんな演奏だったからか、1楽章が終わったところで大きな拍手が起きてしまった(通常、クラシックの演奏会では全楽章が終わってから拍手)。彼女にここまでの演奏されたら、拍手が起こるのもまた当然だろう。正直、彼女の演奏を聴いていて鳥肌が立った。今まで聴いた数多くのコンサートの中でも、かなり感動した部類になる。

彼女の演奏を聴いていると、どういう訳かシベリウスが、してやったりとほくそ笑む顔がところどころで脳裏に浮かんでしまった。にこやかに笑っていれば美人なサラ・チャンにすべてをさらけ出せと要求するシベリウスに軍配があがったといったところか。

ところで、バイオリン協奏曲といえば、メンデルスゾーンやチャイコフスキーなどなど数多くの有名な曲があるなかで、このシベリウスはちょいと異色作。そもそもシベリウス自身が近現代の作曲家なので、彼の作品すべてが独特なのだが、このバイオリン協奏曲にもシベリウスらしが凝縮されている。バイオリンソロのみならず全体的にソリスティックで、独特の響きがあり、それでいてとても美しい曲。またソリストには超絶技巧が要求される。

シベリウスのバイオリン協奏曲、機会があれば一度聴いてみて欲しい。

ed87304e.jpg以前、Yoshi'sで女性ジャズ・シンガーJane Monheitのコンサートを聴いた。そこで彼女の歌声がとても気に入り買ったCDがこれRainbow Room。

ジャズ・シンガーにはハスキーな声を売り物にしている人もいるが、彼女は誰にでも受け入れられる正統派ではなかろうか。声量は豊かで太く、安定感があり、安心して聴いていられる。多くの歌はしっとりとした落ち着いたものだが、リズミカルで聴いていて体が自然と動くものもあれば、憂いや力強さを秘めていて聴いていて心にぐっと響いてくるものも。伴奏はオーケストラのものもあれば、ピアノとベースのみといったものまで多岐に渡る。

このCDはライブ録音なだけに、全編を通して心地よい緊張感がみなぎっている。

CDはまず、Jane Monheitをステージに呼び出す男性ナレータの声ではじまる。会場は歓声と拍手に包まれ彼女が登場する(絵がないからここは想像)。一瞬の間のあと、彼女はピアニッシモで伴奏を伴わずソロで歌いだす。小さな歌声は次第に動きを持って大きな流れを作り出し、ハープが艶やかに鳴らされるとオーケストラが伴う。ここではじめてこの曲が、誰でも知っている Over the Rainbow だと分かる。続くあまりにも有名なメロディラインは彼女の豊かな歌声で、清らかに力強く歌い上げられる。

このCDは夜聴くのにお勧め。
部屋の明りを落として、ロッキング・チェアに揺られながらちょいと強めのお酒を彼女の歌声に包まれながら楽しむ。

1日の疲れも癒される。

5d0fd453.JPG先日、学生時代に所属していたオケ(=オーケストラ)の後輩Oから久々にメールをもらいました。なんでもOの友人でバイオリンを弾かれるNさんがベイエリアにいるから紹介しますよとのこと。

早速、Nさんにメール連絡を取ってみました。するとNさんから「私はハーフムーンベイにあるコーストサイド・コミュニティ・オーケストラに所属しているのですが、今度興味があれば練習を見に来ませんか?」との連絡をいただきました。

いやぁ、楽器なんて全然触っていないし、今更オケなんてできるのかなぁ。音楽用語も英語じゃ全く分からないからその辺も大変そうだ…。

なんて思っていたんですが、次回の演奏会で演奏する曲はサン・サーンスの交響曲第3番だというではありませんか!!これはヨダレものです、はい。サン・サーンスの交響曲3番はパイプオルガンが入ったとても美しくかつ荘厳なすんばらしい交響曲で、僕の大好きな曲の1つなのです。そして、まだ一度も演奏したことがないので、いつかは演奏をと夢見ていました。

正直、当初はそれほど乗り気じゃなかったのですが、サンサーンスに惹かれてNさんに是非見学させて欲しいと申し出ました。Nさんからは楽器を持ってどこどこに何時に来てね〜と言われました。楽器を持ってということは、そのまま一緒に弾きましょうということです。大丈夫かなぁ…ブランク長いし。でも楽器はあるのでもって行くことにします。

そして、指定された日に指定された場所へと足を運びます。

ここではじめてNさんにお会いしました。とても明るくて気さくな楽しい方です。お仕事で世界中を飛びまわっているパワフルな方でもあります。Nさん曰く、ここのオーケストラはそれほど練習が厳しくないし、レベルも高くは無いが、皆とてもよい人ばかりだとのこと。Nさんはバイオリンがとても上手なのですが(練習開始後にすぐそう分かった)出張が多いためすべての練習に出ることができません。となると、多少練習を休むことが許されるオーケストラにしか参加できず、ここのオーケストラを選んだそうです。Nさんから、指揮者の方を紹介され、二言三言会話をしたところで、楽譜を渡されそのまま初見で練習に参加することになりました。

同じビオラパートの方々3名に挨拶します。二人は40代から50代くらいの主婦と思わしきかたがた、もう一人はアジア系のおじいちゃんでした。このおじいちゃんとプルトを組んで(隣に座るということ)練習に参加します。

指揮者のタクトが振り出されて、ハーモニーが奏でられます。いやー、いいですね、この合奏の感覚。こうやってオーケストラで演奏するのはもう7年ぶりでしょうか。久々に楽器を手にしたので、指は回らないし、楽譜も追えずで言わずもがな全く弾けませんでしたが、気持ちはワクワクしっぱなしで、あっという間のひと時を過ごすことができました。

途中、休憩の前に、みんなの前で指揮者の方が僕をオーケストラのメンバーに紹介してくれました。
そして休憩になると、弦はもちろん、金管や木管の方が次々とわざわざ僕のところに挨拶に来てくれました。誰も彼もが「良く来てくれたねー」と歓迎の言葉を投げてくれます。団員は社会人の方やリタイアした方が多いようで、年齢層は高めのオーケストラです。でも誰も彼もリラックスして楽しんでいる、そんな感じでとても好感が持てました。アジア人はざっと見たところ、私とNさんと私の隣に座ったビオラの男性の3人ほどしかいませんでした。

アメリカ生活5年目になりますが、この日はじめてコミュニティに参加した気持ちになりました。

会社のあるレッドウッドシティからハーフムーンベイまでは車で30分かかりますが、太平洋に面した小さな小さな村のオーケストラなんてなかなか洒落ていると思いませんか?ハーフムーンベイにも愛着があるので、このままこのオケに所属しようかなーと考えています。

マイケル・ティルソン・トーマス(略してMTT)指揮のチャイコフスキーの交響曲4番(こちらも略してチャイ4)を聴いてきました。チャイ4は一度演奏したこともあって、個人的に気に入っている曲だけにMTTがどうアレンジするか楽しみにしていました。ちなみに、僕が好きなチャイ4の演奏は、オーソドックスではありますが、やはりムラビヴィンスキーの演奏。ホネとカワだけの無駄のない一本筋が通った硬派な演奏がチャイコには似合うかなーと。

で、MTTの演奏ですが、個人的にはイマイチ。なんていうか、いろいろ手を加えすぎです。全編通してもっとシンプルに演奏してくれればいいものを、欲を出してあれこれやって、統一感が無くなってしまったようなそんな印象を受けました。また、オーケストラもちょいと荒さが目立ちました。もっと鳴り響いて欲しいところが多々あったんだけどな。

まず、冒頭のファンファーレに色をつけすぎ。運命の動機とか呼ばれているこのファンファーレは神の啓示。人間臭さを消して、ずっしりと荘厳にそれでいてシンプルに鳴らして欲しいところなのに、ファンファーレの最後の部分でリズム揺らしてきた。まーいやらし。

2楽章と3楽章は文句はない。

3楽章から4楽章へはアタッカで入って欲しいところだが、ここでは充分な間をあけてましたねー。3楽章が静かに終わって、突然4楽章のフォルテッシモが鳴り響いて欲しかったのだけど。

4楽章は遅めのテンポでの演奏。弦楽器が一音一音しっかり弾いてまっせーといったような演奏。ちょっと歯がゆいー。やっぱ4楽章は疾風のように速いテンポで駆け抜けて欲しかった。また4楽章の第1主題が終わったところで、ちょいポーズしてから第2主題に入るのが僕の好みなのに、MTTは第1主題の最後の音が鳴り響いているうちに第2主題に入ってしまった。

Webでチャイ4の情報調べていたら、とあるサイトで4楽章のmidiを見つけました。このmidiの演奏好きだなー。このくらい狂って演奏して欲しかった。きっと僕はアマチュアっぽい演奏が好きなんだなー、きっと。

きっと、チャイ4とチャイ5はMTTには合わなさそうだけど、チャイ6なら合ってるかもね。

マイケル・ティルソン・トーマス1月18日から1月24日の間、サンフランシスコ交響楽団(SF響)のチケットがそのサイトで$25または$50の均一料金で安く買えるというセールが行なわれている。対象となる演目はこれから6月のシーズン終了までの定期公演の残余席。25公演が対象になる。ちなみに一番良い席は通常$100越えるので、それが$50で買えるってのはかなりお得。

対象となる公演のなかで一番の目玉となりそうな公演は、マーラーの1000人の交響曲。SF響の常任指揮者、マイケル・ティルソン・トーマス(MTT)の一番得意としているマーラーだけに手に入れたいチケット。

このMTT、どのくらい有名なのかかねてから疑問に感じていたが、先日、日本に帰った際にかつての音楽仲間に尋ねてみたところ、世界で10本の指には入るかもしれないくらいの有名さではあるらしい。今までに何度もMTTの演奏は聴いたが、演奏自体は奇を狙ったものではなく、今風なさらりとした感じである。体の線が細いため、棒を振る姿はなかなか優美で繊細。ルックスも悪くないから女性ファンも多いことだろう。

さて、早速チケットを買おうとサイトを見てみたんですが、やはりというか、マーラーの1000人の交響曲は売り切れ。3日連続で公演があるのにも関わらずすべて売り切れでした。残念。

他にも目をつけていたチケットはあったがやはり有名どころは売り切れ。
また、どの公演も一番良い席は売り切れのようでした。やはり一番良い席はシーズンチケット購入者が買ってしまっていて、このセールが行なわれる前に既に売り切れになっているのだろうと思われます。

結局買ったのは、

o サラ・チャンのシベリウスのバイオリン協奏曲の前から2列目を$50で。
o ロストロポービッチ(指揮)のショスタコの5番を$25で。

の2枚。

ショスタコの13番とか、ヴェルディのレクイエムとかもチケット残っていたけど、買いなのかなー。

ちなみに、来週は正規料金で購入したチャイコフスキーの4番を聴きに行ってきます。


SF響から話は飛びますが、今年はサンフランシスコ・オペラが蝶々婦人を上演します。以前見ましたがとても良かったし、日本が舞台とあって思い入れも他の作品とは違ったものがあります。お勧めです。

  「この世で一番美しい音楽は」の問いに答えるのは難しいが、この曲は間違いなくその選択肢の1つになる。退廃的で官能的な美しさに満ちていて、今風に言うなら癒し系の筆頭作品といったところだろうか。ハープに導かれて弦楽器が美しくも安らぎに満ちた旋律を歌いだすと、しばしの間、身も心も日常の雑念から解き放つことができる。決して歌い易い旋律ではなく、覚え易いものでもないのだが、一歩一歩足元を確かめながら歩みを進めていくようなそんな感じで音符が進んでいく曲。クリムトの「接吻」に描かれた女性が感じているであろう安らぎを感じさせてくれる曲。
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6a841c4e.JPG2月5日(土)友人Bに誘われてThe Fillmoreにてロックコンサートに行く。今夜の出演バンドはLunaというバンドで、どうやら解散が決まり、これが最後のSF公演となるようだ。チケットは当日券を並んで買ったのだが、当日券は15枚しか販売されないとの直前情報に危機を抱くも、幸いにして入手することができた。 このバンド、僕は全く知らなかったが、そこそこ名前が知られたバンドではあるらしい。彼らの音楽はどちらかというとソフトタイプで、耳障りなうるささはなく、演奏者もほとんど動くことなくもくもくと演奏している感じ。Bが僕を誘ったのもこのバンドなら僕も気に入ると思ったからだそうな(うるさい演奏は苦手なので…)。 前座バンドの演奏がほぼ終わりに近づいた頃から急激に観客が増えだした。僕は前から3列目あたりに立っていた。そこに一人のラテン系の男性がやってきて「前座バンドの名前は何て言うの?」とか、「何時くらいからはじまるのだろうか?」なんて話しかけてきた。この男性、一人で来ているのだろうか?気さくな感じでLunaのことやSFのことについてざっくばらんに話をした。 ほどなくして、LUNAが登場し演奏がはじまった。そのラテン系の男性の周りには彼の友人と思われる人たち数名がやってきてお互いに再会を喜んでいた。一人はカラフルなジャケットを着た男性、それと3名の女性。 何曲か演奏が終わったところで、そのラテン系の男性が何かをポケットから取り出した…続きを読む

会社の同僚が世界的指揮者カルロス・クライバー死去のニュースを目にして、クライバーのCDとDVDを発注したのだそうだ。曰く、「どのニュースでもクライバーの演奏を絶賛していてこれは買わなくては」とのこと。なんとミーハーな。

さて、先日、その発注したベートーベンの5番のCDが届いて早速聴いたそうな。その感想は「クライバーの演奏はほかの演奏と全く違い、格段にすばらしいとどのメディアも言っているが、いったいどこが違うのか?ジャジャジャジャーンではじまる普通の運命じゃない?10分で聴くのをやめた」とのこと。

確かにクラシックを聴かない人にとっては、演奏の違いなんて微々たる問題なんだろうな。かく言う自分も当時はあの演奏がいい、悪いなんて言ってたけど、果たして本当にそう思っていたのか怪しい。単なる評論家のコピーだったような気もする。

さてさて、その同僚は次にDVDのクライバーのオペラを見るのだそうだ(何を買ったか失念、確かワグナーだったような)。果たしてどうなることやら・・・

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