2018年01月13日

ebel SPORTWAVE クロノグラフ (E9251K51)

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(Olympus E-M1 + Pancolar 1.8/50)


私が好きな時計はどうもマイナーな気がしています。このebelもそうです。この時計をググってもほとんど何も出てこないのです。公式サイトにも何も掲載されていません。そこでレビューをしてみようと思い立った次第です。

ebelはその特徴として流線型のデザインがあります。また時計の顔に複数のネジがあります。これはデザインという点でもそうですが、ムーブメントを正面から出し入れする削り出しのケース(つまり装着している腕の側には隙間が無く、水分が時計に入らないよう)にして防水性能を高めているということもあります。このSportwaveは裏蓋があって電池交換がしやすくなっているタイプです。

また、そのデザインと付け心地が調和しているため金属ブレスにもかかわらず腕に付けていて違和感も無ければ、痛いと感じたこともありません。

ebelの歴史については『世界の腕時計』ワールドフォトプレスの38号と78号、またはカタログや公式サイトを見ていただければわかるので割愛します。

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(同上)


美しく(時計の中の機械もきれいです)、デザイン性に優れて、使い勝手が良いにもかかわらず、なぜが日本では取り扱い店が多くありません。購入するとすると個人売買か、海外から通販でということになってしまいます。
この時計も海外からやってきたもの。eBayでMINTコンディションと書いてありましたが、写真からするとどうも怪しい。

掲載されている写真も十二時間計の針が常に10時を指していたので、そのことを質問したら「I have no answer」という素っ気ない返事。

調べてみるとクオーツのクロノグラフは竜頭を引いたときにボタンを押すことで位置調整ができるというのが一般的のようです。そこでその旨を伝えて、調整できるかどうか聞いたら「Yes, Yes, Yes」という喜びが伝わる返事が返ってきたため購入してみました。自分へのクリスマスプレゼントです。サンタになることはあっても、サンタが来ることが無い状況を打破するために。

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(同上)


ブレスには浅い傷はいくつかあったものの、総じて状態が良いもので、eBayに掲載されている写真に感じた怪しさは杞憂でした。付け心地は、これまた他のebelと同様で素晴らしい。誇張無しに付けていることを忘れてしまうのです。SportWaveのブレスレットは独特な形をしているなと思っていましたが、その理由を経験的に知ることができました。

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(同上)


これは普段使っている自動巻のSportWaveです。この個体も国内で流通しているのを見たことがありませんが、シンプルかつスポーティーでデザインが良く、ARコーティングもあり、機械の精度も高く申し分ありません。針の形状も立体的できれいですよね。

そろそろメンテナンスをしなければならないので、出費がかさみそうです。その点だけが欠点の時計です。


filmanddigidays at 23:24|PermalinkComments(0) デジタル 

2018年01月04日

内なるアイヒマン

横断歩道に人がいたら止まるか・止まらないかという議論が熱い。横断歩道で止まらない車が多いので、我が家では子どもたちには「車が来ないときに渡りなさい」とプラグマティックに教えている。
このような歩行者が増えることで「歩行者が止まるから行っちゃえ」的な車が増えることはわかりつつも、そういった連中に子どもが健康な身体を損なわれるのは割が合わないから「渡ってはいけない」と教えている。

年末にかけてドライバーの意見が朝日新聞に掲載されていた。急ブレーキを踏むと後続車にぶつかられる、自分が止まっても対向車が止まらないから意味が無い、待ってくれているから行った、のようなことが書いてあった。
これを読んでアイヒマン論争を思い出し、彼らの内なるアイヒマンに気づかされた。

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(Olympus E-M1 + Leica 1.7/15)


アレントによれば、アイヒマン(や当時のドイツ国民)が主張していたのは、おおまかにこのようなことになる。

「わたしがやらなくても誰か他の人がやっていた」
「わたしがすることでより小さな悪を選んだのだ」
「わたしがそうしなかったおかげでより大きな悪が起こらなかった」

このような正当化を経て、自分が行なっていることの意味を判断することなく、判を押し大量のユダヤの人々をアイヒマンは強制収容所に送っていった。
そこには自己との対話が無く(本当にこれを行なっても私は良いのだろうか、こういうことをした自分を私は許せるだろうか、etc..)、慣習にしたがうだけのことしかしていない。その結果として、自分の中のもう一人の自分と仲違いし、もう一人の自分に嘘をつき生活することで、自分が歪んでゆくことになる。「わたしはもともとこういう人間なのだ」というところまでたどり着くことになる。これは自己内対話ができなくなっていること、すなわち孤独なことに他ならない。

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(同上)


そういった人々は自分で判断しない(判断しようとすると、裏切ってしまったもう一人の自分と向き合うことになってとても辛いので、それは避ける)ので、そうすればいいよというような一般的な慣習にしたがって行為するようになる。ただし、それは慣習としてのモーレースではあっても、道徳ではないというのがアレントの指摘になる。

これが内なるアイヒマンの構造である。

横断歩道で止まらない車の運転手の中にはアイヒマンがいる。彼ら自身は気づいていないだろうが、アイヒマンを抱えている彼らは雰囲気や空気(時代精神とアレントは書いているが)に流され続けるだろう。誰かを非難する風潮があればそれに従うだろうし、みんなが善いと言えばそれを行なうだろう。そのことを悪いと考えることすらなく、よい隣人の仮面をかぶって生活しているのだろう。
横断歩道についてはもやもやとしていたが、そこにアイヒマンが存在し続けていることが垣間見え、その仕組みようやくわかった年末だった。アイヒマンは当時の法秩序には従っていたが、横断歩道で止まらない運転手は法秩序にさえ従っていないという点で、よりアイヒマンなのだろうとは思う。

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(同上)


わたしは道徳的でありたいし、それを引き続き新年の抱負とします!

filmanddigidays at 08:49|PermalinkComments(0) デジタル 

2017年11月05日

台湾でいろいろ

頼まれていた仕事が一段落したので、挨拶をかねて台湾へ再び。訪問先は嘉義という街で、知っている人ならKANOという映画の舞台になっている場所というとわかるかも。

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(olympus E-M1 + Summilux 1.7/15)

台湾の交通事情はかなりシステマチックに整備されているので、都市生活をしたことがある人なら、誰とも一言も口をきかずとも目的地にたどり着けます。飛行機を降りて、地下鉄に乗って、新幹線に乗って、タクシーで移動で目的地まですぐに到着です。

とは言いつつも、最初に買った切符(コイン型のチャージするタイプ)がいきなりエラーを吐いて自動改札でストップ。私はいかにもアジア人なので中国語で「どうしました?」的に話しかけれます。ははは。

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(同上)

目的地では今後の共同作業のスケジュールを確認して雑談などをしてから、夜市へと出かけました。基本、英語と日本語でなんとかなります。「北京風」というのがあったので思いっきり「ペキン」と言ったら「お前日本人か?いくついる?」みたいな感じにやりとりできます。

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(同上)

適当に店に入っても、何とかなります。観光客が来るようなお店では英語のメニューも容易されています。中には日本語も併記されている場合もあるので、食事ならいくらでも大丈夫でしょう。

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(同上)

この店の小籠包は極上でした。仕事にかこつけてまた食べにいきたい。

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(同上)

台北の夜市はアメ横でした。実際には全然違うのだろうと思いますが、私にはアメ横という言葉がピッタリです。

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(同上)

ここは観光客が多いせいか日本語のメニューがありました。私は安いものを中心にオーダーしていたのですが、「これはどうか?おいしいぞ」「これはおすすめだ。日本人は好きだ」みたいにプッシュ力が強い強い。
「これを食べて、まだ足りなかったらね」と何度も断るのが大変です。

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(同上)

台北駅にはホームレスが多かった。80年代の上野を彷彿とさせる状況でした。台湾大の知人と食事をしながら「ホームレス増えてません?」と聞いたら「龍山寺のホームレスが追い出されたからかな。あそこが観光地になってきたから一掃されたのです。」ということを教えてもらった。

気がつけば上野のホームレスも最近はほとんど見なくなった。隅田川沿い(こっちは最近ちゃんと見てないのではっきりとはわかりませんが)にも見ない気がする。
東京オリンピックが行なわれるから、またどこかに追いやられるのかなということを、日本ではなく台湾で感じました。

今度は台湾の原住民の居住地に行くことを妄想中。彼の国の民族と言語の多様性は思っている以上のものがあります。また、建国以来(いつが建国かというのもおもしろいと思います)の政治体制、歴史を踏まえると、なお一層楽しめます。なぜ親日なのか、同じ統治下にあった韓国となぜ違うのかなど、掘り下げてみたいトピックにもあふれています。

まだまだ暖かかったので、今がチャンス。ぜひ旅行は台湾に!



filmanddigidays at 23:46|PermalinkComments(0)