※このセッションはどどんとふを使用したオンラインでのプレイが前提です。
よってロールプレイ用の余白を多めにとってあります。
オフで使用される場合プレイ時間が半分程度になるものとお考えください。


「青い海原の人魚」

推奨プレイ人数:3~4人
推奨レベル:2~3
プレイ時間:5時間~
スタイル:シティアドベンチャー

雰囲気:シリアス8割 ほのぼの2割

〇コンセプト 
依頼者の嘘を見破って真実に辿り着けるか?

〇どんな話?
海辺の村【ナミ村】でかつて封印された怪物【オーシャンデビル】
このオーシャンデビルが封印から復活し、再び村を襲おうとしている。
村人達と仲の良かった人魚【アリーネ】はこれに気づき、
危機を知らせようとする。

しかし村には駐屯兵のふりをした【ゲルダ】という男がいた。
ゲルダはアリーネを捕まえ、売って金にしようとしていた。
アリーネはゲルダのせいで村に近づけない。

ゲルダは依頼者に成りすまし、冒険者達に人魚を捕獲してくれと依頼を持ちかける。
はたして冒険者達はゲルダの悪事を暴き、アリーネから真相を聞き、
オーシャンデビルを倒して村を平和に出来るのだろうか?

〇クリア条件
ナミ村を救う。ゲルダを捕縛し、オーシャンデビルを倒せればクリア。

〇失敗条件
冒険者達の全滅。
オーシャンデビルの迎撃に失敗し、ナミ村が壊滅する。

〇背景設定

ナミ村の衛兵ゲルダ。実は彼は駐屯兵のふりをした人魚攫いだ。
彼はかつて人魚がたくさんいたとされるこのナミ村に、
人魚を攫うため駐屯兵と偽り留まっていた。
そして村人から最近沖合いに人魚を見たと言う話を聞き、
冒険者を利用して人魚を捕まえようとする。
ゲルダは冒険者の店に「人魚が村の住民に魔法をかけて被害を出す」と嘘の依頼をする。

ナミ村はかつて人魚がたくさんいた海辺の静かな村だった。
人魚と村人は仲がよく、平和に暮らしていた。
しかし数十年も前にナミ村にオーシャンデビルと言う怪物が現れる。
人魚と村人は力を合わせてこの怪物と戦い、
海の沖合いに封印することに成功した。

しかしいつ頃からか、村には人魚を攫って
モノ好きの金持ちに売り飛ばそうとする者達が現れるようになる。
人魚達は逃げてしまい、最近はめっきり村に姿を現さなくなってしまっていた。

そんなある日、人魚の一人アリーネは
かつて封印された怪物オーシャンデビルが復活しかけていることを知る。
オーシャンデビルはまた村を襲うと予測した彼女は、仲間の制止を振り切り
ナミ村へと向かい、なんとかオーシャンデビルのことを伝えようとする。
しかし村の周囲に時たま現れる蛮族や、ゲルダのせいで村人にそのことを伝えられずにいた。


〇登場NPC
・ゲルダ 37歳 人間 男 

目的:アリーネを捕まえ売り払い、金にすること。

アリーネを狙う人魚攫い。
村では駐屯兵として通しているが実際はそれっぽい格好をしているだけのチンピラである。
冒険者を利用し、アリーネを捕らえて売り払い大金持ちになろうと企んでいる。


・アリーネ 180歳 マーマン 女
目的:オーシャンデビルのことを村人に伝えて、村人を助けること。

ナミ村の近くの海に住む心優しき人魚。
年齢は180だが見た目は18歳程度の金髪の美女である。
多くの人魚が人魚攫いのせいで人間に対して友好的ではないが
彼女はかつて村人と一緒に遊んだりしたこともあり、ナミ村の住民には友好的である。
オーシャンデビルの復活を知り、人魚の仲間たちは村人を見捨てているものの
彼女だけはそれができず、なんとかして村人に危機を伝えようとしている。


・オーシャンデビル
目的:ナミ村の住民を食べること。

今回のボスキャラ。
かつてナミ村近海で暴れていたキラーオクトパスの一種。
人魚と村人の共闘で封印されるが、何らかの原因で封印がとけてしまう。
封印が解けたあとは沖合いからナミ村を目指し、またかつてのように村人で腹を満たそうとする。



〇シナリオ内容
※シナリオ中で文章が斜体になっているところは
GMによる状況描写の一例です。
そのままコピペして貼り付けるなり読み上げるなりしてください。



■オープニング
君達は初めての冒険を終え、その名が少し知られるようになった
期待の新米冒険者パーティだ。
 
君達がルキスラにある冒険者の店で依頼を探していると、ゲルダと名乗る男が話しかけてきた。
男は紋章が入ったソードを腰に下げ、使い込まれた鎧で身を固めている。
 
その身なりからして、騎士のようだ。
彼は君達の噂を聞きつけ、依頼を持ち込んできたのであった。 

ゲルダ「君達が噂の冒険者ご一行様かい?君達の腕を見込んで一つ頼みがあるんだが・・・・」
「報酬は一人500G。引き受けてくれないだろうか?」
 
君達が話を聞いてみると、
彼が駐屯兵として
見回りをしている村で最近人魚が現れ、
村人達を困らせているという。

彼一人では手に余るその人魚を捕らえ、村を平和にしてほしいとのことだ。


オンセなら冒険者達が依頼を受けたということで、
一気にナミ村の入り口まで時間を進めてしまうのをお勧めする。
逆にオフラインでやる場合などは、
ここでゲルダから人魚についての情報を与えるなどして
時間を使ってしまっても良い。

ゲルダはこの時点では冒険者達にばれないよう、
身分のいい騎士らしく振舞うように。
ただし、人魚を倒すと冒険者が主張したときは
不自然なくらい「それはダメです」と言わせること。
彼からしたら生け捕りにして
人魚を買ってもらわねばならないので、殺されたら困るからである。

ナミ村はルキスラのはるか西の海岸沿いにある。
距離は徒歩で約1日ほど。
冒険者達が依頼を受けるようなら、ゲルダはナミ村への地図と
往復分の食料を渡してくれる。

オフセッションならナミ村への道中パートで、道に迷わなかったかの判定や
野生動物との戦闘を挟んでもいい。

オンセで遊ぶならすぐにナミ村入り口へシーンを変えてしまうことをお勧めする。
「ナミ村入口」



■ナミ村入り口
真夏の照りつける太陽の下、
無事ナミ村へとたどり着いた冒険者達。

潮風が吹き、カモメやウミネコがゆったりと飛び交い、
人魚に困っているのが嘘であるかのようなのどかな田舎の村で
君達の冒険が幕を上げた。



村に辿り着いたら上記の描写をする。
時間は昼の12時ごろ。
村に着くとすぐに砦の方からゲルダが冒険者達のところにやってくる。


「やあ、待っていたよ。遠路はるばるご苦労だったね」


彼は冒険者に対して再度以下のことを説明する。

・人魚を見つけたら殺さず生け捕りにして知らせてくれ
・この調査のことは村人には内緒にしてくれ
・私は村の駐屯地にいるから、何かあったらそこにきてくれ

人魚の話を聞いたら、セージで見識判定(目標8)をさせてもよい。
その場合、マーマンという種族がいて、人魚と呼ばれることもあると分かる。
マーマンは穏やかな種族で人間を襲うことはあまり無いということも伝えてよい。
だがプレイヤーがこのことをゲルダに言っても「しかし事実は事実だ」としらばっくれる。


「人魚は魔法で村人に悪戯し、困らせているようだ」
「村人には人魚の調査のことは内密にしてある。村人の余計な不安を煽りたくないからね」
「この依頼のことは村人には黙っておいてくれ」


もちろん彼の嘘である。
村人は人魚に友好的で、またゲルダの事は嫌っている。
ゲルダもそれが分かってるので、計画がばれないよう出来るだけ内密に進めたいのだ。 


「こんな田舎の村だ。冒険者もめったに来ない」
「君達の姿を見ると村人は珍しがるだろうから、観光とでも言っておいてくれ」 
「なに、昔はこのあたりに人魚はたくさんいたらしいからね」
「それ目的で観光に来た・・・とでも言えば上手く村人から情報を聞きだせるだろう」
 
「それに村人はよそ者に冷たい。あまり介入はしないほうがいい」
「観光客のふりをして、人魚調査に当たってくれ」
 
「人魚を見つけたら捕まえて私に知らせてくれ」

「そうだな・・・私は村の見回りをしているが、こまめにこの砦に戻るようにするよ」
「人魚を発見したらここにきて待っていてくれないか
「では、私は村の見回りにいってくる。失礼」

 
実際のセッションではゲルダが説明をして分かれた後
彼はイベントまで登場させなくて良い。
冒険者が彼を探そうとした場合、村を探したが姿は見当たらない。
彼はく村から少し離れた海岸を歩き回り
人魚アリーネを見つけようと必死になっているとでもしておく。
「ナミ村探索」



■ナミ村探索
遠浅の砂浜から少し丘のほうへと登ったところに、
木でできた質素な家が何件か建っている。

また、村から少し離れた丘の上に、
石でできた小さな砦が見える。
恐らく依頼をしたゲルダが居る駐屯地だろう。

民家の向こうには砂浜が広がり、大海原が広がっている。
また砂浜の遠く離れた西には、荒磯があるのがみえた。

天気がよく、少し風は強いものの海辺は穏やかだ。
ザザァーー・・・と波音がわずかに君達の耳にも聞こえてくる。



入り口のイベントが終われば、村の探索フェイズになる。

ナミ村全体図
※このマップはもげらさんに作成していただきました!
ありがとうございます!


ナミ村マップ


村で探索できる箇所は以下の5つ。

1、民家A
2、民家B
3、網干し場
4、 磯
5、砦


このうち、重要なフラグもしくは情報が入手できるのは

2、民家B→老婆からオーシャンデビルについて聞ける
4、磯→アリーネがいる洞窟へいける
5、砦→日記からゲルダの悪事が判明する

以上の三箇所である。
残りは単なるフレーバーなので、ここまでに時間がかかりすぎている場合は
民家A、網干し場を削るといい。
(目安として、プレイ時間5時間なら既に2時間以上経過している場合削ったほうが良い)
逆に時間が余りそうなら他の場所を追加してもいい。

行き先はダイスで決めてもいいし、プレイヤーに選ばせても良い。
一箇所の探索につき、2時間ほどかかるものとプレイヤーに伝える。

また、20:00になるとオーシャンデビル襲撃イベントが発生する。
ただしこのイベントが発生することはプレイヤーに伝えない。
村の入り口のスタート時刻は12:00なのでプレイヤーは約4回行動できる。




■民家A
質素な民家の中に入ると、生臭い匂いが立ち込めた。
見ると漁師らしき男が、魚を慣れた手つきでさばいている。
歳は50くらいだろうか?肌は日に焼けており、白い歯が眩しい老人だ。


「お~う、あんたらその格好は冒険者かい?」
「今よ、ちょうど漁から帰ってきたとこなんだ。獲れたての魚があるからよ。よかったら食べてけや」
 
「うめえだろ?やっぱり魚料理は鮮度が一番だからなあ~」
「金か?いいっていいって。こんなイナカでなんもねえけどよ、魚はいっぱいあるからなぁ~」

「ところであんたらこんなへんぴなとこに何しに来たんだい?」


彼はちょうど料理を作っていたところだったのでおいしい海鮮料理を気前よく振舞ってくれる。
ここでGMはプレイヤーにナミ村の住民が気さくでいい人だという印象を与えること。
それにより、ゲルダの証言「村人はよそ者に冷たい」を疑わせるのである。


 ・人魚について尋ねる
「人魚?あ~…昔はこの辺にもいっぱい居たらしいなァ」
「けんども悪趣味な金持ちヤロウ共に高く売れるってんで、人魚さらいたちが来てな」
「人魚達はそれでみ~んな逃げちまったよ」


・ゲルダについて尋ねる
「あいつぁ最悪なヤロウだ。村の平和を守るなんて口ばっかで、魚や食い物、金ばっかせしめやがる」
「お偉いさんから派遣されてる以上、強いこたぁ言えねえけどよ」
「さっさと次の人と交代するなりしてこの村から出てって欲しいもんだぜ」 


プレイヤーが特に聞くことがない場合、以下のように演出しシーンを移行する。


「おうおう、何もねえトコだけどよ。うめぇ魚が食いたくなったらまた来いや」
「獲れたての魚をいっぱい食わしてやるからよ」
 



■民家B
中にいる老婆から、オーシャンデビルとゲルダのことについて聞ける。
老婆はプレイヤーの質問には気前よく答えてくれる。
ここでGMはプレイヤーにナミ村の住民が気さくでいい人だという印象を与えること。
それにより、ゲルダの証言「村人はよそ者に冷たい」を疑わせるのである。

中に入ると、古ぼけた椅子に一人の老婆が座っている。
老婆はうとうとと眠っていたようだが、
君達のことに気づき、ふわぁ・・とあくびをして
ゆっくりと話しかけてきた。


「これはこれは、冒険者さんかえ?」
「こんな田舎の村によう来たのう」

「このあたりには探検するような迷宮も遺跡もありゃせんと思ったがね」
「ま、探検もいいがこの辺りの海にはどえらいバケモンが棲んどる。気をつけなされよ」
「とはいってもそれも大昔の話じゃがのう。ほっほっほ、脅かして悪かったのう」


・化け物について尋ねる
老婆は遠くを見るような目で次のように語った。

「昔はそのバケモンに村人達は酷い目にあったっちゅう話じゃ」
「しかし人魚達と村人が力を合わせてバケモンと戦い、激しい戦いの末
とうとうそのバケモンを海の底に封印したっちゃう話じゃ」
「だから村人にとって人魚は救世主みたいなもんなんじゃよ」


・人魚について尋ねる

「人魚が悪さ?馬鹿いっちゃあいけねえ。あの子たちがそんなことするもんかい」
「ワシも昔はよく浜で人魚達に遊んでもらったもんじゃ」
「もっとも最近は人魚さらいたちのせいでめっきり姿を見せなくなってしまったがのう」
「あのゲルダとかいうやつはワシは好かん。あやつはきっと駐屯兵のフリをした人魚さらいじゃ」


プレイヤーが特に聞くことがない場合、以下のように演出しシーンを移行する。

老婆は深い溜息をつくと、長話につき合わせて悪かったといって
再び椅子をゆらゆらさせ、昼寝を始めた。




■網干し場
三人の漁師が網を手入れしている。
漁師たちは冒険者たちに対して友好的で、尋ねると人魚について情報をくれる。
しかし人魚を狙っていると思われると警戒され、冷たくあしらわれてしまう。

浜に杭を組み合わせて作った網干し竿がいくつもある。
そこでは日に焼けた肌の漁師達が三人、漁具や網を手入れしているのが見えた。
彼らは君達に気づくと、作業をしながら気さくに話しかけてくる。


「お~い、あんたら冒険者さんか~?」
「兄ちゃんたち、こんなとこまでよう来たなァ」
「観光かい?確かにこの辺りの海は綺麗だけどよ。他にはな~んもねえぞ」


漁師達はそう言うと白い歯を見せてハハハと豪快に笑った。


「綺麗な海だから泳ぐのもいいけどよ、西の岩場の近くではやめときな。
あの辺りは潮の流れが速い。エルフでも波に飲まれたらオダブツだ。」
「しかもおまけに蛮族の半魚野郎がたまにいやがるからよ。
まあ、あんたらみたいな冒険者には余計な心配だと思うけどよ」


・人魚について尋ねる
「人魚?う~ん、昔はあの岩場の辺りでよく歌ってたりしてたがな、今じゃほとんど姿を見せねえよ」
「あんたら、もしかして人魚目的で来たのか?」
「人魚さらって売り飛ばそうってんなら、残念だがもう人魚達はここにはいねえよ」
「それに俺達が許しちゃおかねえぞ?」 
漁師達はドスの聞いた声で君達にそう忠告した。


・人魚をさらいに来たわけではないと説明する
「そうか、そりゃすまんかった。悪い悪い。そんならいいんだ」
「心無いクソ野郎どもが、人魚達をさらって売り飛ばそうとやってきていた時期があってな」
「そいつらのせいで人魚達はみんな姿を消しちまった」
「俺達と人魚達は気の合う仲間だったし、一緒に祭りもよくやってたんだがな」
 
漁師達は君達が人魚をさらうつもりはないとわかると、また気さくな雰囲気で話しかけてきた。


・人魚をさらいに来たと説明する
「ああん?てめえらみたいなのは村から出て行きやがれ!」
「そうだ! おめーらみたいなのがいるから人魚達はいなくなっちまったんだぞ!」



 
 
■ 磯
村の南の砂浜は磯に続いており、横穴の洞窟入り口がある。
その洞窟の中にはアリーネがいて、サハギンたちに襲われている。
彼女を助けるとオーシャンデビルの情報が聞ける。
オーシャンデビルの情報を聞くとゲルダが登場し、プレイヤーに協力を強要する。
プレイヤーの選択で展開が変化する。

岩場の洞窟はちょっとしたダンジョンになっている。
オンセなら入り口から奥に入るとすぐアリーネがいる空洞に繋げてよい。
オフセなら通路や部屋を追加してみるのもよいだろう。
アリーネはサハギンに襲われているので戦闘になるが、
ここまでで既に3時間経過しているようならサハギンとの戦闘は省いても良い。


君達は村の波打ち際を荒磯の方へと歩いていった。

遠浅だった浜辺に大きな岩が混ざるようになり、海の水深も深くなってきているようだ。
暫く歩くと岩場は切り立った崖になり、大きな波がザバーンと音を立てている。
前方の崖に、ぽっかりと3mほどの黒い横穴が開いている。


磯の洞窟MAP
nami_doukutu
 
君達は岩場の洞窟へと入った。
通路は幅3mほどで、ごつごつした岩で覆われている。

更に奥に進むと広々とした空洞に出た。
左の壁はなくなり海へと繋がっている。
広さは奥行き30mほどはあるだろうか。
空洞のところどころに高さ3mほどの岩の柱が伸びている。
海から大波が岩場に打ちつけ激しい波音を立て、白い飛沫が舞っている。


プレイヤーが進んだら、アリーネの悲鳴が聞こえる。


その時!
不意に奥の岩場の方から、女性の悲鳴らしき声が聞こえてきた!
君達が奥へと向かうと、一人の人魚が魚のような蛮族たちに襲われているのが見えた。
人魚は海から岩場へと打ち上げられたのだろうかバタバタともがいている。
人魚はこちらに気づき、「た!助けてください!」と叫んだ。


彼女は助けを求めてくるので、応じればサハギンソルジャーと戦闘になる。
応じなくても蛮族はプレイヤーを見つけるとアリーネを無視して襲い掛かってくる。
サハギンソルジャーの数はPTメンバーの数より1匹少ない程度がおすすめ。
時間がかかりそうならカットし、波打ち際にいるアリーネとそのまま会話に入っても良い。
その場合数初攻撃を当てたところでサハギンソルジャーを退却させるなどすればOK。
プレイヤーを苦戦させたいなら、1ラウンド毎の開始時に大波が押し寄せ
エルフ以外1dして3以下の目が出た場合、回避に-1ペナルティなどをするのも手。


蛮族を退けると、人魚は落ち着きを取り戻した様子だ。
彼女は美しい金髪をかきあげると、優しい口調で君達に話しかけてきた。


「ありがとうございます、親切な人間のみなさん」
「私はアリーネ。この村の近海に棲む人魚です」
「この村に危機が迫っていることを伝えにきて、あの蛮族たちに見つかってしまい…」
「危ないところを助けていただきありがとうございます」


・プレイヤーが彼女に危機について尋ねる
そ、そうだ!この村に恐ろしいモンスターが迫っているのです!」
「昔このあたりを荒らしまわったオーシャンデビルという怪物です!」
「かつて私達の祖先と村人達が力を合わせ、海の奥底に封じ込めたはずなんですが…」
「その封印が解けてしまったんです!」
「オーシャンデビルは今もこの村に向かっています!」
「このことを村人に知らせたかったのですが、村には私を狙うあの男がいて…あっ!」


アリーネから一通りの情報を得たところでゲルダを登場させる。
彼の話を信じてアリーネを捕まえるか、アリーネを信じて彼に歯向かうかで分岐。
また、時刻が20:00を過ぎている場合オーシャンデビルが襲撃してくるイベント発生。


ゲルダ「いたぞ!人魚だ!」
「はやく!そいつを捕まえるんだ!」


・アリーネを捕まえる
アリーネはプレイヤーと敵対関係となる。
ただしプレイヤーを襲ってくるようなことはせず、一旦退却する。
その後、一人でオーシャンデビルと戦おうとする。


アリーネ「きゃああ!な、何をするんですか!」
「あ、貴方達も人魚さらいだったんですね!」



逃げようとするアリーネは冒険者レベル+筋力+2dが13以上で捕獲できる。
その場合ゲルダは喜び、君達に報酬を約束する。


ゲルダ「ようし!でかしたぞ!」
「これで俺は大金持ちだ!」


まだ時間が20:00になっていないようなら
ゲルダと共にアリーネを担いで村から出ていき、その後彼から報酬として一人500Gを受け取る。
その後オーシャンデビルが村に現れ村は壊滅し、バッドエンドとなる。



・ゲルダに歯向かう
ゲルダに歯向かいアリーネを守るなら、ゲルダと敵対関係になる。
アリーネはプレイヤーを味方と認識する。
ゲルダはアリーネを捕まえろと何回も言ってくるが、
無駄だと分かると剣を抜いて襲い掛かってくる。
そのままゲルダと戦闘になる。


ゲルダ「いいんだな?後悔するぞ?」
「ふ、身の程知らずどもめ。もうお前らに用は無い。さっさと失せな!」
 

ゲルダのステータスは弱めに設定してある。
彼は駐屯兵のふりをした只のチンピラなので大して強くないからだ。
サハギンとの連戦でプレイヤーも消耗しているだろうから
あっさり撃破させてしまって問題ない。

ゲルダを倒すと彼の目的が人魚と言うことがわかる。
彼の処遇は村人に任せることができる。
村人はゲルダを嫌っているので事情を話せば
事件が落ち着くまで縄で縛り見張ってくれる。


ゲルダ「くそっ…邪魔しやがって…俺の大金が…」
「人魚を捕まえりゃあ大金持ちになれたってのに…ちくしょ…う…」


まだ時刻が20:00になっていない場合、
アリーネはオーシャンデビル退治をPC達に依頼してくる。
彼女の頼みを受けるなら、彼女は沖へ出て見張りをしてくれる。


アリーネ「あの…助けていただいてこんなことを頼むのは差出がましいのですが…」
「どうか…私と一緒に村を守るために戦ってくれませんか?」
「本当ですか?ありがとうございます!」
「私は沖に出て見張りをします!オーシャンデビルがやってきたらすぐ知らせに来ます」
「皆さんは村の方々にこのことを話して、村人達を避難させてあげてください!」



この場合、20:00までの時間を使い村人と共に迎撃イベントが発生する
「オーシャンデビル登場」



・この時点で時刻が20:00を過ぎている場合
オーシャンデビルが沖から現れ襲い掛かってくる。
ゲルダはオーシャンデビルに捕まって食べられてしまう。


ゲルダ「な、何だこの化け物は!」
「うわああああ!た、助けてくれぇぇぇっっ!!!」



アリーネはゲルダが食べられると、プレイヤーに協力を求めてくる。
彼女の要請に応じるなら、魔法でプレイヤーを援護しつつ一緒に戦ってくれる。

彼女の要望に応じなかったり、彼女を捕まえようとするなどして
アリーネと有効関係になっていない場合、
オーシャンデビルの襲撃の隙をついてアリーネは沖へと逃げ出してしまう。

その後アリーネは沖から戦闘に参加し、
プレイヤーを無視してひたすらオーシャンデビルに攻撃する。

オーシャンデビルが倒されると彼女は沖へ逃げていき、セッションは終了となる。
この場合村人にもアリーネにも感謝されず、ベターエンドとなる。





■砦
村の外れにあるゲルダが根城にしている砦。
机に彼の日記があり、読むと彼の正体がわかる。
ただし日記を呼んだり発見するのに手間取るとゲルダが現れる。
この場合ゲルダはPCに自分の計画を白状し、協力するように言ってくる。
プレイヤーが彼の頼みを受けるか受けないかで展開が変わる。


石と木でできた簡素な砦の前に君達はやってきた。
砦は高さ2m、奥行き4mほどの小さな建物で、人の気配はない。
中を覗いてみると、ボロボロの木の椅子とテーブルが置かれ、
奥の壁際にはこれまた豪華とはお世辞にも言えない簡易なベッドが置かれていた。
壁には布袋がかけられ、中から角材やロープが見えている。
机の上には空の酒瓶が何本も散らかり、ガラクタで溢れている。
どうやらゲルダは留守のようだ。


テーブルに探索判定すると以下のものを発見できる。
2~6:机の上の手紙
7~:机の上の手紙、鍵のかかった引き出し


・机の上の手紙
机の上から「ぼろぼろの手紙」を見つけた。
差出人はかすれていて読めない。
手紙は酒に濡れた跡でボロボロではあるが、
装飾が施され、かなり位の高い人物から送られたものらしきことはわかる。
手紙を読むと、宛先人の名前はゲルダになっている。
彼に送られた手紙らしい。
中には「人魚一体につき、5000Gを支払おう」と書かれている。

これはゲルダに人魚をもってくることを依頼した貴族のもの。
もしキャンペーンを望むなら事件解決後この貴族を懲らしめにいけるように
手紙差出人の名前を書いておくのも良い。


・鍵のかかった引き出し

机には引き出しがある。
カギがかかっているようだ。

引き出しの鍵は簡易的なもので、解除判定8以上で開ける事が出来る。
ここで3回連続失敗した場合、ゲルダが登場する。


・成功
引き出しの中には黒い革でできた小さな手帳が入っていた。

引き出しの中の日記を読める。
しかし読み進めるごとに時間がかかるとプレイヤーに伝えること。
その間にゲルダが帰ってきてしまうかもしれないと念を押し、読み進めるか選択させる。

日記の内容は三段階に分かれている。
プレイヤーが読み進めるたびにGMは1dを振る。
ダイスの目が1か2ならその段階目の内容を読み終えた時点で
ゲルダが帰ってきてプレイヤーと鉢合わせする。

日記の内容は以下

*1回目
”人魚を捕まえるために有り金はたいて
ルキスラ騎士団のものに似た鎧を購入。
これで変装は完璧だ。
村人とルキスラは交流がないからバレることもないだろう。
ナミナ村に到着。だが今は人魚はいないらしい。
くそ、こうなったら見つかるまでここに居るぞ俺は”

*2回目
”見回りの仕事するふりしてりゃ、
村人から金や食い物をむしり取る口実になる。
だから仕事は楽で良いんだが、
俺はこんなことをするためにこんな田舎にきたんじゃねえ。
さっさと人魚を捕まえてこんなとこからおさらばしてえぜ”

*3回目
”最近人魚が現れたのを村人が見たらしい。
しかし俺が聞いても知らんぷりしやがるのが腹が立つ。
まあ、もし本当ならこれはチャンスだ。新米冒険者でも雇って
捕まえる手伝いをさせるとするかな。
村人を利用できるのが一番なんだが、あいつらは人魚に対して
友好的だからな・・・くそ、冒険者の店に行くのめんどくせぇ。
まあ、金を少し分けてやりゃ冒険者なんて納得するだろ”


日記を読んでいるときにゲルダが登場すると
彼はプレイヤーに自分の正体がバレたと判断する。
その上で「俺と組んで人魚を捕まえよう」とプレイヤーに交渉してくる。
引き受けるならまたゲルダはどこかへいってしまい
断ると彼と戦闘になる。


「見たな?」
という声が後ろから響いた。
君達が後ろを振り向くとゲルダが入り口に立っている。

「ふふふ、なら話は早い。俺と組もう。俺に協力して人魚を捕まえてくれ」
「なに、ちゃんと報酬は払ってやるさ、安心しな」
「どうするんだ?断るなら報酬は無かったという事になるぞ?」


・引き受ける

「よし、なら引き続き調査を進めてくれ」
「さっき盗み聞きした村人の話じゃ、海岸沿いの岩場に人魚らしきものがいたって話だ」
と言い残し、砦を出て行ってしまう。


この場合、探索フェイズが続く。
プレイヤーを磯へと向かわせ、アリーネに出会えるよう誘導するとよい。


・プレイヤーが断る
「フン、ならばもう契約は無しだ。さっさと村から出ていきな」

 と、村から出て行くように促す。
プレイヤーが悪事について言及すると襲い掛かってくる。
「ふ、身の程知らずどもめ。もうお前らに用は無い。さっさと失せな!」

戦闘に勝つとゲルダを捕縛できる。
村人に事情を話せば彼を嫌っている村人達は拘束してくれる。
この後、冒険者達は人魚を探す理由がなくなるので
村の南の浜辺にアリーネを出現させ、彼女の口からオーシャンデビルについて語らせればよい。
「オーシャンデビル登場」

 

■オーシャンデビル登場
アリーネからオーシャンデビルの情報を聞いて
村を守るため戦うことを選ぶとクライマックスに突入する。
冒険者が村人にオーシャンデビルについて語り、避難させようとすると
村人達は村を冒険者に任せ、丘の高台へと避難する。

時刻が20:00になるまで回復、罠設置などの迎撃準備が出来る。
プレイヤーが望めば村人が罠作成に必要なロープや銛を提供してくれる。

GMは頃合を見計らって時間を進め、オーシャンデビルを登場させる。
時間が経つにつれ嵐になるという演出をしても面白い。
オーシャンデビルが現れる直前、アリーネが沖から急いで泳いでくる。
彼女が接近を知らせた直後に、沖から巨大なイカの怪物が出現する。

オーシャンデビルと戦闘になる。

アリーネは沖から魔法で援護してくれる。
見事倒すと、アリーネと村人は深く感謝をし、
村人から一人当たり500Gの報酬をもらえる。
また、アリーネから同じくらいの売値になる
換金アイテム(真珠など)をもらえるようにしてもよい。

後日ゲルダは嘘の依頼をしていた罪でルキスラより来た兵士に捕縛され
村に平和が戻り、ベストエンドとなる。




〇報酬
基本経験点:500
ゲルダの悪事を阻止した:+200点
アリーネを助けた:+300点
オーシャンデビルを倒した:+500点

報酬額
ゲルダから報酬をもらった:一人500G
村人から感謝として受け取った:一人500G
アリーネから感謝として受け取った:一人500G


〇データ集


・モンスターデータ

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アリーネ Lv3

知能:人間並み 知覚:五感(暗視) 反応:中立 言語:共通交易、汎用蛮族 生息地:海
知名度:10 弱点:14(雷+2)
先制:10 移動速度:5(水中35)
生命抵抗:5(12) 精神抵抗:6(13)
尻尾 命中:4(12) 打撃点:2d+5 回避:4(11) 防護:2
HP:29 MP:29

特殊能力
〆妖精魔法LV3/魔力5(12)
魔力5でレベル3までの妖精魔法を使用する。
〇魔法適正
魔法誘導、魔法拡大(数)を所持。
〇水中専用
水中のペナルティを受けない。
水から上がると一時間しか行動できない。それ以降は行動不能になる。

戦利品
なし

ナミ村の周辺に棲んでいた心優しき人魚。
プレイヤーがオーシャンデビルと戦うことを選ぶと、魔法で援護してくれる。
敵対した場合、プレイヤーを無視してオーシャンデビルに攻撃し続ける。
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ゲルダ Lv2

知能:人間並み 知覚:五感 反応:中立 言語:共通交易 生息地:陸
知名度:7 弱点:10(魔法+3)
先制:8 移動速度:20
生命抵抗:4(11) 精神抵抗:4(11)
ソード 命中:3(11) 打撃点:2d+3 回避:2(9) 防護:2
HP:24 MP:11

特殊能力
〆全力攻撃
打撃点に+4する。
自分は次の自身の手番まで回避-2のペナルティを受ける。

戦利品
なし

アリーネを狙うチンピラ。
冒険者をだまして彼女を攫おうとする。
能力的には弱い。多分アリーネとタイマンしたら負ける。
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サハギンソルジャー Lv3 
 
知能:人間並み 知覚:五感(暗視) 反応:敵対 言語:ギルマン、汎用蛮族 生息地:海
知名度:9 弱点:12(魔法+1)
先制:9 移動速度:12(水中28)
生命抵抗:5(12) 精神抵抗:3(10)
モリ 命中:4(11) 打撃点:2d+4 回避:3(10) 防護:3
HP:23 MP:10

 特殊能力
 〇水中適正
水中のペナルティを受けない。

戦利品
2~7:サハギンの鱗(20G)
8~:サハギンのヒレ(100G) 

モリで武装した魚のような蛮族。ただの雑魚。
臆病で危機に陥るとすぐに逃げ腰になる。 
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オーシャンデビル Lv4
 
知能:動物並み 知覚:五感(暗視) 反応:腹具合による 言語:なし 生息地:海
知名度:10 弱点:14(雷+1)
先制:11 移動速度:6(水中25)
生命抵抗:7(14) 精神抵抗:6(13)
触手 命中:6(13) 打撃点:2d+5 回避:3(10) 防護:3
HP:72 MP:16

 特殊能力
〇水中専用
水中のペナルティを受けない。
水から上がると一時間しか行動できない。それ以降は行動不能になる。
〇やわらかい体
自身が受ける打撃属性のダメージを-3する。
また、投げの対象にならない。
〇長い触手
長い触手を伸ばし、自身より20m以内の対象に打撃攻撃が可能。
乱戦エリア外の敵も対象にできる。
〆薙ぎ払い 回避/3(10)/消滅
長い触手で薙ぎ払い、自身のいる乱戦エリアの任意の2体までに2dの打撃属性ダメージ。

戦利品
2~7:イカの脚(200G)
8~:イカのくちばし(1000G) 

ナミ村の沖合に封印されていた巨大なイカの怪物。
まず薙ぎ払いで前衛のHPを削り、
2ラウンド目で後衛に触手で攻撃すれば十分脅威を与えられるだろう。
このステータスはパーティ人数四人を想定している。
パーティ人数一人あたりにつき、HPを20ずつ増減させてバランスを取るといいだろう。 
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〇プレイ時の注意点 

 実際にプレイしたときは途中の雑魚と情報収集で時間を食ってしまいました。
プレイヤーさんがロールプレイに熱中して
時間が経ってしまったときは
そのあたりはある程度削ってしまっていいかもしれません。

依頼人が実は黒幕だったというシナリオですので
似たような展開のセッションをキャンペーンなどで
過去に行っている場合は控えた方がいいかもしれません。
(プレイヤーさんが素直に依頼を信じなくなるのでw)



皆様のシナリオについてのご意見、プレイ時のご感想などお待ちしております。
お気軽にコメントください。よりよくなるよう改善していきたいと思います。