※このセッションはどどんとふを使用したオンラインでのプレイが前提です。
よってロールプレイ用の余白を多めにとってあります。
オフで使用される場合プレイ時間が半分程度になるものとお考えください。


「クック船長の航海日誌」

推奨プレイ人数:3~5人
推奨レベル:4~5
プレイ時間:6時間~
スタイル:ダンジョン

雰囲気:コメディ1 シリアス3 ほんわか1


〇コンセプト 
海賊団の一員となり財宝を探す


〇どんな話?
PC達はクック船長率いるクック海賊団の一員となり、
船長が探し求めている秘宝【ゴールドオーシャン】を探し求める。
冒頭でPC達は敵船からゴールドオーシャンの在処を示した宝の地図を奪取する。
その後、クック船長はPC達と共に地図が示す島【ミンダナ島】へと向かう。
そこにはキラーオクトパスが住み着いており、PC達が撃破出来れば
無事にゴールドオーシャンを入手でき、ハッピーエンドとなる。


〇クリア条件
秘宝【ゴールドオーシャン】を入手する


〇失敗条件
・PC達の全滅
・クック船長が死亡する


〇トレーラー
「おう!野郎ども!大ニュースだ!」 
ここは海の上、髑髏マークを掲げる海賊船の船室。 
ドアを勢いよく開けながら、一人の大柄な男が興奮気味に叫んだ。 
「とうとう俺たちが捜し求めていたお宝【ゴールドオーシャン】の手がかりを掴んだぞ! 

彼の名はジェイムズ・クック。 
”彩りの港”ロシレッタ近海を荒らしまわる大海賊だ。 

彼は世界中の金銀財宝、そして古代文明が残した希少な宝物を求め 
テラスティアの海域を君達と共に巡っていた。 

そう、君達は彼が率いるクック海賊団の一員であり、 
その中でも彼が最も信頼する勇敢な海賊達だ。 
君達はクック船長が捜し求める財宝、ゴールドオーシャンをその手に掴むことができるのか?! 


〇背景設定
かつて世界中の財宝を集めようとした一人の大海賊がいた。
彼の集めた秘宝の中には【ゴールドオーシャン】という金色に輝く宝珠があった。

ゴールドオーシャンは魔動機文明時代に実験的に作られた一種の魔晶石で
通常よりも膨大なマナを蓄え、その量に応じて輝きを増すというものだった。
よって魔法使いのみならず、その見た目から王族や貴族の中でも人気となった。

今ではほとんどが内部のマナの枯渇と共に輝きを失ったが、
かの大海賊は一際美しく輝くゴールドオーシャンを【ミンダナ島】へと隠した。
大海賊は死の間際、その隠し場所を示した地図を作成した。
宝の地図は長い年月の間に人から人の手へと渡っていったが
誰一人としてゴールドオーシャンを無事に持ち帰る者はいなかった。

何故ならミンダナ島近くの海域は潮が複雑に動き、岩礁も多い上にめぼしい資源もない。
普通の船乗りはわざわざ島に近寄ることは無かった。
また島には大量のジャイアントクラブが生息しており、
それらを食料にするキラーオクトパスもミンダナ島を根城にしていた。
宝の噂を聞きつけミンダナ島に乗り込んだ者たちは悉く餌食となり誰も帰ってこなかった。

そして噂に尾ひれが付き、ミンダナ島は宝がある夢の島ではなく
化け物が生息する死の島と恐れられるようになっていく。


〇登場NPC
ジェイムズ=クック
男性:人間:35歳
PC達が所属する海賊団【クック海賊団】の船長。
財宝に目が無い行動派で、世界中の宝の噂を聞きつけては
愛船【ブラックシャーク号】で現地に赴き手に入れようとする。
その行動が水の泡になることも多いがヘコたれないタフガイ。

商船も襲うが稼ぎが最優先で、不必要な殺しはしないスタンスを取る。

能力的にはPC達に一歩劣るので部下にナメられることもあるが
人望に加え不思議なカリスマと魅力を兼ね備えているので
クック海賊団は瓦解することも無く、今日も仲良く海賊行為を働いている。


レムノン
男性:人間:67歳
元海賊の男性。
現在は隠居してロシレッタで冒険者の店【隻眼の海豚亭】を営んでいる。
かつてミンダナ島に財宝目当てに乗り込んだことがある。
しかしキラーオクトパスにやられ仲間たちと自身の片足を失い、海賊を引退した。
クック船長とは旧知の仲であり、財宝の地図を持っていくと
昔の血が騒いだのかPC達に島攻略のアドバイスをくれる。


〇シナリオ内容
※斜体部分は描写ですので、コピペしてPCに情報を与えてください。

PC達はクック海賊団の一員という扱いとなる。
PLが望むならPCに「副船長」「操舵手」「砲撃手」「航海士」などといった
役職をつけさせても良い。
フレーバーとしてでもいいし、イベントの内容によっては
ボーナスを与えても良い。海賊らしいプレイを楽しんでもらおう。


■オープニング
クック海賊団が宝の地図を持っている商船を襲うところからスタートする。


クック船長「見えたぞ!目標に接近しろ!」
水平線の向こうに見える商船に向かってクック船長が君達に指示を飛ばす。

ここはロシレッタ近海、クック海賊団の船【ブラックシャーク号】の船上だ。
空は青く澄み渡り、カモメが船のマストと並行して翼を広げている。

「あの船に例の地図があるはずだ。なんせ盗賊ギルドに5000G払って仕入れた情報だからな…これでハズレだったらあとで殴り込みだぜ」
「よし、お前ら配置に付け!全速力で接近しろ!各員戦闘準備だ!」

クック船長は望遠鏡から顔を離すと君達に叫んだ。

君達の見事な操舵技術でブラックシャーク号は見る見るうちに商船との距離を詰めていく。
そしてこちらに気づいた商船は慌てて逃げようとするも時すでに遅く、
君達はロープを使って敵船に侵入するとあっという間に制圧完了した。

商人A「う、うわあーーー!か、海賊の襲撃だぁーーっ!」
商人B「ひ、ひいぃぃ!命だけはお助けをっっ!」



商人達との戦いは楽勝ということにして
「自分たちは歴戦の海の戦士だ」という雰囲気をPLに味わってもらうとよい。



君達の見事な手際を見てクック船長が上機嫌でブラックシャーク号からやってくる。

クック船長「ようし、上出来だ!さて、食料と金目のものを早速ブラックシャーク号に積み込め」
「そんでもって、例のブツを探すぞ…お前ら付いてきてくれ」

クック船長は君達にそう言って船室へと入っていく。
周りでは海賊たちが商人たちを縛って甲板に転がしている。



クック船長は船室で宝の地図を探し始める。
そのまま船長に発見させてもいいし、PC達に探索判定をしてもらい、
一番高い達成値を出したPCが発見したということにしても良い。



クック船長「どうだ?見つかったか?」

(自分で見つける)「お!あった!これだ!」
(PCが見つける)「おお!でかしたぞ!〇〇〇(見つけたPC名)!」

「よし、もうこいつらには用はねえ!ズラかるぞ!」

君達はブラックシャーク号へと戻り、クック海賊団アジトへと進路を取った。


地図が見つかるとクック船長はブラックシャーク号へと戻りアジトへ帰還することを促す。
PC達が承諾すれば「クック海賊団のアジト」へ移行する。





■クック海賊団のアジト
船長は宝の地図を解読し、【ミンダナ島】にゴールドオーシャンがあることが分かる。
ミンダナ島にあるということが分かると船長は【レムノン】という元海賊に
島のことを聞いてみようと提案する。


君達はロシレッタ近海のとある島にひっそりと佇むクック海賊団のアジトへと帰還した。
早速クック船長は手に入れた地図を片手に作戦会議室へと向かった。
会議室の椅子に座りつつ、船長は机の上に古びた地図を広げる。

クック船長「…この地図に【ゴールドオーシャン】の在処が記されてるって話だが」
「ふむ……」

船長は暫く地図を眺めていたが、やがて口を開いた。

「うーん、若干面倒なことになってきたな。どうもお宝は【ミンダナ島】にあるらしい」



ここでPC達に見識判定を行ってもらう。
目標値9以上でミンダナ島のことについて以下の情報を思い出せる。

・ミンダナ島の情報
ロシレッタ近海に数多くある無人島の一つで、船乗りに【死の島】と恐れられている島だ。
島の周囲は複雑な潮が流れ岩礁も多く、おまけに島には化け物がいるという噂もある。



「あそこは確かに宝の隠し場所にはいいかもしれねぇな」
「…あ、そういえば」

船長は腕組みをしつつ、何かを思い出したように呟いた。

「確か【レムノン】のジジイが昔あの島に行ったことがあるっつってたよ~な…」
「ジジイんトコいって聞いてみるか?もしかしたら何か有益な情報が得られるかもしれねぇ」
「だが…さっきの商船の件でロシレッタの海軍が動いてるだろうからな…時間をかけずに一気に島に向かった方が厄介ごとが起きねえかも…」
「ん~…お前らの意見を聞きたい。どっちがいいかな…?ジジイんとこに寄るか、直接ミンダナ島へ向かうか…」


もしPL達が望めばレムノンの所へと向かうことが出来る。
こちらのルートを取るとレムノンからボスの情報が入手できるが、
時間がかかってしまいミンダナ島へ行く途中で海軍の襲撃を受ける。

GMはルート分岐をどうするかPLに説明し、動向を決めてもらうこと。

また、船長にレムノンについて聞くと彼について話してくれる。




・レムノンについて聞く

君達がレムノンという人物について尋ねると
クック船長は忘れてたというような表情で次のように語った。

「ああ、そういえばお前は知らなかったっけ?」
「元海賊の小うるさいジジイだよ。昔は海で大暴れしてたって会う度に自慢してきやがる」
「だがそのミンダナ島での冒険で仲間と右足を失っちまったらしくてな、それで海賊は引退したんだと」
「今はロシレッタで冒険者の店…なんつったか、確か【隻眼の海豚亭】とかいう名前の店を開いてたはずだ」
「冒険者の店なら冒険者のフリして入り込めばジジイに会えるだろ。何か話してくれるといいんだがな」




・レムノンの所へ向かう

「おし、じゃあジジイんとこに行ってみるか…お前らも支度をしてくれ」
「早くしろよ、準備出来次第すぐロシレッタに向かう。ああ、何か適当に冒険者っぽい服装にしとけよ」

PC達の準備が終われば「冒険者の店【隻眼の海豚亭】」へ移行する。




・直接ミンダナ島へ向かう

「そうだな、善は急げだ。海軍が動き出す前にすぐミンダナ島に向かおう」
「そうと決まれば直ちにブラックシャーク号に弾薬と食料を補給だ!終わり次第すぐ船を出す!」
「島には何があるか分からねえからな…お前らも準備は入念にしてくれ」

クック船長はそういうと会議室の扉を勢いよく開け、ブラックシャーク号があるドックへと向かった。


PC達の準備が終われば「目指すはミンダナ島」へ移行する。




■冒険者の店【隻眼の海豚亭】
君達はミンダナ島へと向かう前にレムノンのところに寄ることにした。
アジトから交易用に使っている船でロシレッタへと向かうクック船長と君達。
冒険者の振りをして港に船を停泊させると、船長の案内で【隻眼の海豚亭】へと向かった。

クック船長「お、ここだここだ」

船長はそういって店の両開きの扉を開けて中へと入っていく。
君達も船長に続いて中へと入った。
店内はガランとしており、今は他の客はいないようだ。
壮年の男性が客席の机をぞうきんで拭いている。男は右足が義足になっていた。

レムノン「ん?お客人かな?いらっしゃ…あ!」

彼は船長と君達に気づいて驚いた表情になる。

「クックの小僧か…珍しい、ウチに来るなんて!」


クック船長「おうジジイ久しぶりだな。さっさと要件を言うぜ。実はな…」



クック船長はレムノンに事情を説明する。
PLが望むならPCから説明するRPを挟んでもいいだろう。
話を聞いたレムノンは以下の情報をくれる。



事情を聴いたレムノンは暫く考え込んだ後、君達に口を開いた。

レムノン「ミンダナ島か…懐かしいのぅ。確かにあそこには財宝が隠されてるって話じゃの」
「だがあそこには大量のジャイアントクラブが生息していてな…水際で襲われると厄介じゃ」
「奴らは砂の中に潜み、獲物を待っておる。おまけに固い甲殻を持っていてな、そこらの剣じゃ刃が通らんぞ」
「じゃが魔法や銃…それに内部への衝撃にも弱い。島へ行くなら魔法使いでも護衛として雇うんじゃな」


この情報を聞くと、ジャイアントクラブの魔物知識判定がクリティカル扱いとなる。
更に、ジャイアントクラブとの戦闘時、先制判定に+1のボーナスを得る。


レムノン「それに…島にはより恐ろしい化け物がいる。わしの足はそいつに奪われてしまった…」
「おまけにわしの仲間たちもな…」

彼はそう言って少し黙ってしまったが、しばらくしてまた語り始めた。

レムノン「わしらが襲われたときは足だけで本体は見えんかった。じゃがあれは恐らく…巨大なイカやタコの類の化け物だと思う…」
「長い触手は物凄い怪力でな…わしは仲間が穴の奥に引きづり込まれていくのを引きはがすこともできず…ただ見ていることしかできんかったよ…」
「小僧共、悪いことは言わん…島へ行くのは止めておけ」

レムノンはそう言って首を横に振った。

クック船長「はん、情けねーなジジイ。俺たちがそんなんでビビるわけねえだろう」
「まぁ貴重な情報ありがとよ、恩に着るぜ。さて…情報も聞けたし島へ行くとするか」

レムノン「ふん、若い奴はそう言って皆死んでいく…勝手にせい」


この情報を聞くと、キラーオクトパスの魔物知識判定に+2のボーナスを得る。
更にキラーオクトパス戦の先制判定に+1のボーナスを得る。

PC達がクック船長に同意すれば店を出てアジトへと戻り、
「目指すはミンダナ島」へ移行する。





■目指すはミンダナ島
ミンダナ島へとブラックシャーク号で向かうシーン。
レムノンの家に寄っていれば海上を巡回していた海軍に見つかってしまう。


君達はブラックシャーク号でミンダナ島へと向かった。
帆は風を受け、船首は水を切りブラックシャーク号は大海原を往く。

クック船長「風も潮も今のところ悪かねえな…お前ら!見張りもしっかり頼むぜ」

船長は君達にご機嫌な口調でそう言った。


ここでPC達に探索判定をしてもらう。
達成値が5以上でミンダナ島を発見できる。
4以下、あるいはレムノンの家に寄っていた場合は
海軍の船がこちらに向かってきているのを発見する。


・ミンダナ島を発見
君達は水平線の彼方に浮かぶ島々を観察し、
地形からミンダナ島と思われる島を特定することができた。

クック船長「よし、見つかったみてぇだな…船首を島に向けろ!」


ミンダナ島に上陸し「ミンダナ島到着」に移行する。



・海軍の船を発見
君達は水平線の彼方に浮かぶ島々を観察し、
地形からミンダナ島と思われる島を特定することができた。
しかし…島の影から一隻の軍艦がこちらに向かっていることにも気づいた。


海軍の襲撃を受け「海軍襲撃」へと移行する。




■海軍襲撃
島の間から出てきた軍艦は君達に向かい高速で距離を詰めてくる。
船の青縞模様の帆にはカトラスとカモメの紋章が描かれていた。
クック船長はそれを見るなり叫ぶ。

クック船長「げ!ヤベェ…あの紋章はロシレッタ海軍だ!お前ら緊急配備につけ!」

船長が慌てて君達に指示を出す。
その直後、海軍の軍艦は砲門をこちらに向けて轟音と共に大砲を発射した!

「さ、避けろっ!」


ここでブラックシャーク号目掛けて大砲の弾が飛んでくる。
回避するため、各PCにマスト担当か操舵担当かどちらか選んでもらう。
マストなら【知力ボーナス】+2d
操舵なら【器用ボーナス】+2dでダイスロールしてもらう。
全員の達成値の合計が【PCの数×8】以上なら回避に成功する。
失敗すると大砲が命中し、その衝撃で全員に2d+5点の物理ダメージを与える。


・回避成功
君達は軍艦の動きを素早く予測し、マストを動かして風を掴んだ!
そして舵を取りブラックシャーク号を動かして、間一髪のところで大砲の弾を回避した!
外れた大砲の弾は海中に沈み、海中で爆発を起こし船が傾く!

クック船長「おわっ!なんとか避けたか…お~し!野郎ども!お返しに一発ぶちかましてやれ!」


・回避失敗
君達は大砲の軌道を予測し、回避しようとしたが失敗してしまう!
砲弾はブラックシャーク号の甲板に直撃し爆発!衝撃と共に船が大きく揺れる!
なんとか沈みはしなかったものの、君達は運悪く爆発の衝撃でダメージを受けてしまった!

クック船長「くっそ…!やりゃあがったな!野郎ども!お返しに一発ぶちかましてやれ!」



海軍の砲撃の回避処理が終わった後、
クック船長は大砲で反撃しようとPC達に命令する。
PC全員に命中判定を行ってもらい、10以上が出ればそのPCの放った砲撃が命中する。
二回以上当たれば海軍は退散していく。
尚、クリティカルを出した場合は一回で海軍は退散していく。
その時は船長を使って、クリティカルを出したPCを誉めるRPをするといいだろう。

もし二回以上当てることが出来なかった場合、再度あちらの砲撃が始まる。
その時は先ほどの回避判定を行い、
それが終わればまたこちらの砲撃…というように繰り返す。
尚、当てた回数は累積するものとした方が良い。

またシューター技能を持っているPCがいた場合、
ボーナスとして+1させても良いだろう。



(PCが当てる)「よおし、いいぞ!〇〇〇!大命中だ!」
(PCが外す)「やべっ!急いで弾を詰めろ!〇〇〇!」
(二回以上命中)「おっし!やるじゃねえか!…お、敵さん逃げていくぜ。フン、ざまあみやがれってんだ」
「だが今は連中に関わってる暇はねえ…島に急ぐぞ。お前達よくやった!」

君達は海軍の船を返り討ちにし、ミンダナ島へと進路を取った。


「ミンダナ島到着」へ移行する。





■ミンダナ島到着
海賊「お頭ぁ~!島に着きやした!」

マストのてっぺんで見張りをしていた見張りが叫ぶ。
君達はミンダナ島へと辿り着いた。
島には入り江があり、その入り江には洞窟の入り口がぽっかりと口を開けている。

クック船長「よし…地図によるとあそこの洞窟の奥にお宝があるらしい」
「もちろん、その中にはゴールドオーシャンも、な…ふふふ…」
「だがこのブラックシャーク号じゃ、あの狭い洞窟には入れねえ」
「小舟を使おう…侵入と探索はお前らに任したい」
「俺ァは万一に備え船員と共にここで船をいつでも出せるようにしておこうかと思うんだが…」
「だがお前達だけで不安なら…この頼もしい俺様に同行してほしいか?」

クック船長は少しうずうずしながら君達にそう尋ねた。


ここでPC達が同意すればクック船長も洞窟探索に同行する。
船長のステータスは巻末に記載する。
クック船長は単純な前衛打撃タイプとして設定してある。
もしメンバーが前衛ばかりなら後衛タイプにステータスを変更しても良い。

クック船長が同行することで戦力は多少増強されるが、
もし船長が死ねばその時点でゲームオーバーというリスクもあるということを
GMはPLにしっかりと説明すること。


・連れていく
「おし、じゃあ俺様がついていってやろう!お前らはここで待機していてくれ!」
「あっと、ミンダナ島の地図はお前らが持っていてくれ」

クック船長は海賊たちに指示するよう待機すると、小舟に乗り込んだ。
君達も船長に続き、小舟へと乗り込む。


・連れていかない
「だ、だよな。まぁお前らなら大丈夫だろう。なんとしてでもゴールドオーシャンを見つけてきてくれ」
「でもヤバそうならすぐ撤退しろ。クック海賊団十戒その一【命あってのお宝】ってことを忘れんなよ」
「じゃあ、これが島の地図だ。俺らはここで待機してるからな、頼むぞ…!」

君達は船長から地図を受け取ると、彼らに見送られ小舟へと乗り込んだ。


PC達が小舟で洞窟の入り口へと向かえばダンジョンパートに移行する。




■ダンジョンパート
ミンダナ島の地図は以下の通り。
PLが船長から島の地図を受け取ったなら、PL用の地図の画像を見せること。
GMはGM用の地図を見て、PL達の行動から地図の番号を参照しそれぞれの描写をすること。


PL用の地図
map_kaizoku


GM用の地図(これはPLには見せないこと)
map_kaizoku_GM



■1.入江
君達はブラックシャーク号から小舟を出し、
島の入り江にある洞窟の入り口へとオールを漕いだ。

海面から洞窟の天井までは2m程あり、
フジツボや海藻が天井には付いていない様子からすると
この洞窟の入り口が満ち潮で浸水してしまうことはなさそうだ。

洞窟の奥はうす暗いものの、壁や天井に穴が開いており隙間から光が差し込んでいる。
君達は小舟を操り、静かな洞窟の奥へと進む。
奥へ20m程いった洞窟内は砂利と貝殻が混じる砂浜になっていた。
どうやらあそこなら安全に上陸できそうだ。


・クック船長がいる場合
「ん、あそこだけ砂浜だな…小舟を傷つけないようあそこに一回船をつけるか」


PC達が上陸すれば2の「洞窟入り口」へ移行。





■2.洞窟入り口
道が二手に分かれている。
右へ行くとキラーオクトパスの触手から攻撃を受ける。
左へ行くと水路があり、泳いで5のザコ部屋にショートカットできる。


君達が洞窟内部の砂浜に上陸し、暫く先の方へ進むと洞窟は左右に分かれていた。
左手の道は海中に水没しており、暗さのせいで深さはどれくらいか分からない。
天井も急激に低くなっており、先へ進むには潜っていかなければならないだろう。
右手の道は曲がりくねっており、壁には直径50センチ程の穴がところどころに開いている。
地面には海藻が付着し、小さなカニやフナムシが這い回っていた。


PCが左の道を行けば3の「水路」
右の道を行けば4の「タコ足の通路」へと移行する。


・クック船長がいる場合
「別れ道か…泳ぎにゃあ自信があるが何がいるかわからねえしな…」
「かといって右の道も何かいそうだし…う~ん、お前らに任せる!」


■3.水路
君達は洞窟の海中へ潜り、先へと進むことにした。
ザブンと海中に飛び込むと、遥か前方に僅かに光が差しているのが見えた。
洞窟の直径は5m程で、奥に何か潜んでいるかは分からない。


もし暗視持ちのPCなら特に危険な生物はいなさそうだということがわかる。


・クック船長がいる場合
「よし…なら水泳大会と行きますかね!お前ら海賊なのに溺れるなんてみっともない真似晒すなよ?」
「おし!じゃあいくぞ!」

船長はそう言ってザブンと海中に飛び込んでいった。


PC達に水泳判定を行ってもらう。
目標値は7とする。GMは金属鎧等のペナルティも忘れず考慮すること。
成功すれば5の「ザコ部屋」へと移行する。
失敗したPCは溺れてしまい5点のダメージを受ける(防護点で軽減不可)
失敗した場合も5の「ザコ部屋」に移行する。

また、エルフのPCなら判定無しで成功する。


・水泳に成功
洞窟内部の通路を泳ぎ切り、洞窟の天井がまた高くなっているところで君は浮上した。


・水泳に失敗
君は泳ぐ途中で溺れてしまい、命からがら死ぬ思いで奥の空洞へと辿り着いた。


尚、クック船長がいる場合彼は自動的に判定に成功するものとする。
勿論GMが振ってダイスの出目に従っても良い。




■4.タコ足の通路
ここでボス敵のキラーオクトパスの足だけが襲ってくる。
PLにボスのチラ見せとHPを削る要素を同時に演出しよう。
この洞窟の奥には脅威が潜んでいると思ってもらえればOKである。


君達は入り組んだ洞窟の道を進んでいく。
すると、何か大きな甲殻のようなものが所々に落ちているのを発見する。
鋏や爪、甲羅などの部位がそこらじゅうにバラバラに散らばっていた。


これはキラーオクトパスのエサとなったジャイアントクラブの殻の残骸である。
甲羅に探索判定で目標7以上出せれば次の情報を得る。


君達は床に散らばる甲殻を調べた。
するとどうやら、ジャイアントクラブの甲殻だということが分かった。
中身が入っていなかったが脱皮した抜け殻ではなさそうだ。
甲殻にはひびが入った箇所が散見された。まるで鋭い歯で食い破られたようだ。


また、探索判定が終わった跡、見識判定で10以上を出すことで以下の情報。


ひび割れた甲殻を見た君達はとあることを思い出した。
タコなどの頭足類にはカニが好物なものがいて、
触手で捉え殻を歯で割って食べてしまうものがいると…。
しかしこのジャイアントクラブの甲殻の幅は2m近くはある。
このサイズのカニを食べるとなると、相当大きいヤツだと君達は考えた。


PC達が甲殻を調べ終わるか、先へ行こうとすると
タコ足が壁の穴から出てきてPCの誰か一人を締め上げようとするイベントが発生する。
GMがダイスで決定してもいいし、PLに1dしてもらって一番低い出目を出した者としても良い。


その時!壁の穴から茶色く太い触手がシュッと飛び出してきた!
無数の吸盤がついた触手は素早い動きで君達を締め上げようとする!


ここで狙われたPCは危険感知判定を行う。
目標10以上で成功し、触手を避けることが出来る。


・成功した場合
君は間一髪で触手に気づき、うまく避けることが出来た!
触手は獲物を求めしばらく周囲を這いずり回っていたが、動きを止め穴の奥へと消えていった。

・失敗した場合
君は不意を突かれ、哀れにも触手に捕まってしまった!
ギリギリと物凄い力で首を締め上げられ息が出来ない…!

PC達が引きはがそうとするなら【筋力】+2dで引きはがせるかの判定を行ってもらう。
引きはがせる目標値は9とする。
勿論捕まっているPC本人も判定可能。
成功すれば触手を引きはがし、引きはがされた触手は穴の奥へと引っ込む。
全員失敗で捕まっているPCは2d点の物理ダメージを受ける。
ダメージを受けた後、引きはがせるまでこの判定は可能。
だが失敗するたびにダメージを受ける。

捕まったPCが死ぬか気絶してしまった場合、
穴の奥に引き込まれ奥にいたキラーオクトパスの餌食となる。
勿論急いで救援に行けばまだ間に合うとしても良い。


触手が襲ってくるイベントが終了すれば、5の「ザコ部屋」に移行する。


君達は巨大な触手の襲撃を退け、洞窟の奥へと進んだ。



・クック船長がいる場合
(甲殻の残骸を見つけて)「ん~…これは、蟹の殻か?脱皮した後の抜け殻…ってわけでもなさそうだな」
(触手の奇襲を受けて)「うおっ!な、なんだぁ!?」
(捕まったPCを助けようとする)「おい〇〇〇!大丈夫か!今助けるぞ!」
「ふう…何だったんだ今のは?タコのバケモンか?」
「とんでもねェ奴が奥にいるってことだな…お前ら用心して進めよ」

クック船長が触手を振りほどく際は、彼の筋力ボーナスは3として計算するとよい。




■5.ザコ部屋
その空洞は底が砂地になっており、
腰くらいの高さまでの海水が部屋全体に行き届いている。
空洞の広さはかなり広く20m四方はあるだろうか。
天井の穴から差し込んだ光がキラキラと水面で反射している。
空洞の奥には洞窟の通路が伸びていて更に奥へと行けそうだ。


・PC達が通路へと向かおうとする
君達は腰まで海水に浸かりつつ、奥の通路へと向かった。
すると、空洞の中央辺りで海面に泡がぼこぼこっと波打った。
見たところモンスターは見当たらないが、何か危険な予感がする。


PC達が更に進もうとするとジャイアントクラブと戦闘になる(データは巻末に記載)
数は PCの数-2 匹くらいでいいだろう。
もしここでレムノンから情報を聞いていれば、
魔物知識判定でクリティカルとなるため能力値に加え弱点も判明する。


突然海中の砂が盛り上がり巨大なハサミが飛び出してきた!
見るとそれはとてつもなく大きなカニのモンスターだった。



ジャイアントクラブを無事倒せば6の「財宝の部屋」へと進むことが出来る。


・クック船長がいる場合
「奥に進める通路があるな…行ってみるか」
(泡を発見)「ン!?今のは…何か居やがるかもしれねえ、注意しろ!」
(敵が出現)「おわあっ!?ジャ、ジャイアントクラブかッ…!?」
(敵を倒す)「ふぅ…やれやれだぜ。ま、まあこのクック海賊団の敵じゃなかったな」





■6.財宝の部屋
君達は更に洞窟の奥へと進んでいった。
すると最奥と思われる広い空洞に出た。
空洞の奥には岩の柱が並び立ち、そのあたりは海水が溜まり池になっている。
その池の手前には大量の金銀財宝が君達を待っていた!
ガメル金貨、銀貨に加え様々な宝石やそれらが散りばめられた豪華な宝箱が
天井に開いた穴から漏れる光を反射し、空洞の中は黄金色に輝いている。


総額で【5000×PC人数】G程の価値のある財宝だと判明する。
ただしこの中にはゴールドオーシャンらしきものはないとわかる。

PC達が宝を漁り終わると次のイベントが発生。


君達が財宝を前に高揚していると、いきなり空洞の奥の池がボコボコと泡立った!
そして池の表面がザバァッと立ち上り、水飛沫と共に巨大なタコの化け物が現れる!
タコの化け物は触手をうねらせ君達に襲い掛かってきた!


キラーオクトパス一体との戦闘になる。触手の数はPCと同じか-1とするとよい。
本体には PC人数+2 くらいの数の【剣の欠片】を持たせ強化しよう。
また4の「タコ足の通路」でPC達が触手を攻撃したりなどして撃退しているなら
触手のうち一本だけ欠けているなどの演出をしても良いだろう。
レムノンから情報を聞いていれば、魔物知識判定に+2、先制判定に+1する。
PC達が見事倒すことが出来れば、池の底に落ちているゴールドオーシャンを発見できる。


君達は洞窟の奥に潜んでいたキラーオクトパスを見事倒した!
すると君達は池の奥底に何かキラリと光るものを発見する。
潜って調べてみると波のようにゆらゆらとした光を発し、金色に輝く宝玉だった。


この宝玉に宝物鑑定か見識判定をすると、ゴールドオーシャンだということがわかる。
目的達成後、PC達が望めばエンディングへと移行する。


・クック船長がいる場合
(財宝を目にして)「うおぉぉっ!お宝じゃねえか!」
「しかし…どうやらゴールドオーシャンらしきものは見当たらねえな…どっかに落ちてないか?」
(キラーオクトパス出現時)「や、野郎…出やがったな!よしお前ら!クック海賊団の恐ろしさ見せてやれ!」
(キラーオクトパスを倒す)「さ、さすがじゃねえかお前ら…!ん?今池の底で何か光ったぞ?」
(ゴールドオーシャンを発見する)「こ、これは…ッ!ゴールドオーシャンじゃねえかああああーーーっっ!うおおーーーーっっ!やったぞおおぉぉぉぉーーっ!」




■エンディング
・クック船長がブラックシャーク号で待っている場合
君たちはブラックシャーク号へと戻り、クック船長にゴールドオーシャンを見せる。

「ん?も、もしやそれは…!」
「ゴールドオーシャンじゃねえかぁぁぁーーーっっ!うおおーーーーっっ!やったぞおおぉぉぉぉーーっ!」
「でかしたお前ら!流石我がクック海賊団の一員だなぁ!わっはっは!」
(宝を船に積み込んで)「おおし!お宝も手に入れたし、野郎ども!アジトに戻るぞぉ!」


・アジトに帰還する
こうして君達は秘宝【ゴールドオーシャン】を手に入れアジトへと帰還した。
クック船長は早速、自慢のコレクションにゴールドオーシャンを加える。
君達は船長から称賛を受け、他の団員からも尊敬のまなざしを集めるのだった。

君達が語る島での冒険譚を肴のつまみに、クック海賊団の宴が夜通し開催されたのであった。

クック海賊団の活躍はロシレッタ近海を超えて世界中の海に名を轟かせていき
クック船長と君達の名前は後の世に語り継がれる大海賊として
人々の記憶に刻まれたのだった…!

~完~




〇報酬
シナリオクリア+500点
ゴールドオーシャンを手に入れる+500点
島の宝を持ち帰る+500点

島の宝を持ち帰ると一人当たり5000Gの報酬を得る。





〇データ集


モンスターデータ
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ジャイアントクラブ 動物Lv4

知能:動物並み 知覚:五感 反応:腹具合による 言語:なし 生息地:海岸、海洋
知名度/弱点値:11/14 弱点:衝撃属性ダメージ+3
先制:10 移動速度:14/14(水中)
生命抵抗:6(13) 精神抵抗:4(11)

ハサミ 命中:6(13) 打撃点:2d+4 回避:5(12) 防護:7

HP:22 MP:6

特殊能力
〆2回攻撃&双撃
左右のハサミでそれぞれ1回ずつの攻撃を行う
対象は同じでも別でも可

○水中適正
水中のペナルティを受けない

解説
甲羅の幅が2m近くある巨大なカニ。
ハサミの攻撃は強力。

戦利品
自動:鋭利な鋏(50G)
2~10:なし
11~:まろやかなミソ(600G)
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キラーオクトパス 動物Lv5

知能:動物並み 知覚:五感(暗視) 反応:腹具合による 言語:なし 生息地:海岸、海洋
知名度/弱点値:8/14 弱点:魔法ダメージ+2
先制:14 移動速度:16(水中)
生命抵抗:10(17) 精神抵抗:7(14)

なし(胴体) 命中:- 打撃点:- 回避:6(13) 防護:2 HP:44 MP:20 コア部位
触手(触手) 命中:7(14) 打撃点:2d+7 回避:7(14) 防護:1 HP:20 MP:8

特殊能力
●全身
○柔らかい体
打撃で受けるダメージ-3。投げの対象にならない。

○水中専用
水中のペナルティを受けない。水中から上がると行動できない。

●触手
▽絡め取り
攻撃命中した相手に命中、回避ペナルティ-2。
絡みとっている間はこの触手は行動できない。
引きはがす場合、主動作が必要。
このモンスターの攻撃が命中した時の達成値と
PCの【筋力ボーナス】+【冒険者レベル】+2dを競い
勝利すれば引きはがすことが出来る。

○攻撃障害=不可・なし
触手が攻撃を妨げ、胴体は近接攻撃の対象にならない。
二つ以上の触手のHPが0になるとこの能力は失われる。


解説
巨大なタコの魔物。
人でさえも丸々飲み込む。

戦利品
2~5:銀貨袋(30G)*1d
6~9:紫色の石(120G)
10:悪魔の指輪(600G)
11~:銀貨袋(400G)*1d

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NPCデータ
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クック船長 人間Lv3

知能:人間並み 知覚:五感 反応:金次第 言語:ザルツ、共通交易 生息地:アジト
知名度:13 弱点:なし()
先制:2d+4 移動速度:17
生命抵抗:6(13) 精神抵抗:4(11)

サーベル 命中:5(12) 打撃点:2d+4 回避:4(11) 防護:5

HP:35 MP:13

特殊能力
〇剣の加護/運命変転
一日に一度だけダイスの出目を裏返しにすることができる。

〆ヒーリングポーション
自身のHPを2d+3点回復する。この能力は一度しか使えない。

解説
クック海賊団の船長。
実は部下より弱いのだが、本人に気を使って部下たちは黙ってあげている。
普段は自信満々に振る舞っているが自分の役立たずぶりを内心では気にしており
戦闘中そのことを指摘されるとすぐ落ち込むなど意外とメンタルが弱い。

戦利品
2~5:なし
6~10:武器(250G)
11~:秘蔵の酒(500G) 
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アイテムデータ
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ゴールドオーシャン 知名度13
価格:120000G

波の様に揺らめく金色の魔力を込めた宝玉。
魔晶石100点分として使用することもできる。
内部のマナ残量に応じて輝きが失われていき、0点になると壊れる。
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〇プレイ時の注意点 
元々ショートキャンペーンのシナリオを単発モノとしてリメイクした為、
若干ボリュームが長めとなっています。
サクサクプレイしたい場合は冒頭のシーンをカットし、
船長が宝の地図をPC達に見せるところから始めましょう。
また、途中のジャイアントクラブ戦をカットしてもいいでしょう。
6の財宝部屋に一匹ジャイアントクラブがいて、そこへキラーオクトパスが襲撃して
ジャイアントクラブを捕食し、そのままPC達に襲い掛かってくるという感じで
省略できるかと思います。