May 11, 2006

軸足うつしました。

なんとなくの気分です。
新しい方はこちらへ。
http://d.hatena.ne.jp/arukiyomi/  
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January 23, 2006

おそいおそい明けまして。

今年一年もまたゆるりと始まりました。
年甲斐もなく、なんでも初をつけたがり、初!初!と連呼しておりました。
ようやく「初!」と言うのも恥ずかしくなってきたので、
ようやく年末・年始のテンションから脱出できたのかと。

初詣は遅く15日に花園神社にて。小吉。が中身は優しい内容。
初舞台は「人魚まる裸みだれ髪」ゴールデン街劇場にて。
初映画(自宅)は「あこがれ」フランソワ・トリュフォー。
初映画(劇場)は「人生最悪の時」早稲田松竹にて。
初読書(新刊)は「独白ニュースレター」松浦弥太郎・長尾智子著。
初読書(文庫)は「笑わぬでもなし」山本夏彦著 京都恵文社にて購入。
初音楽(CD)は「ペーパードライヴァーズ・ミュージック」キリンジ。
初カラオケは「愛について」スガシカオ。
初展覧会は小林紀正。
もう初お好み焼きは済ませてます。
初ホットサンドも。挟んだのはいつものキャベツとポークビッツ。
新作マスタード・オニオン・シャウエッセンは好評。よしよし。

ということで今年の初を締めくくりました。
初日記。

あ、初鍋忘れてた・・・  
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December 19, 2005

Vol.42 プラスマイナス

これからプラスにするから

そう恋人にいわれ なんだかとてもうれしかった


いま いつも いっしょに いる恋人とのあいだには

たくさんのおはなしが通り過ぎていて

ふたりが大きなおはなしの中にいることにも気づかず

大きな大きな渦をつくってた 

その中にいたなあ なんて思うのはたまにひとりになるときで


その渦の中で

かなしかったなあ うれしかったなあ 

とかそういう気持ちになることはあったし

涙をながすことも毎日のようにあった

うれしいときも泣いたし かなしいときも泣いた

それがプラスであるかマイナスであるかなんてないのだけれど

恋人はいった

今まで一緒にいた時間の中で、あなたにはマイナスの時間の方が多かった

って

これからプラスにするから

って

その言葉の中の

これから がなんだかとても心に響いた

数年後のことなんてどうなるか分からない

だから恋人は 絶対 とか ずっと なんて言葉は使わない

それでも明日も一緒にいたい 

だから一緒にいるっていう ちょっと先の幸せがみえた様な気がした

そんな気持ちが通じ合った気がした
 

ふいに 目の前にした人が恋人で本当に良かったなあ と思った

これからも わんわん泣こう かなしいときも うれしいときも

真っ正面からぶつかって 

それで これからも いっぱい笑おう



いっぱい泣いて いっぱい笑うためには 

好きだなあと思うことで 

どういう人を好きになるかといえば 

その人のことをもっと知りたいかどうか と 

その人だけに自分のことを知って欲しいかどうか


こんなにも 知りたい 知って欲しい っ気持ちをぶつけさせてくれる恋人に

ありがとうのキスをした

そして

これから もっといっぱい抱きしめるんだ  
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December 01, 2005

Vol.41 警報

警報が出てた




起きたら朝の7時半をまわり
すぐ出かけないと間に合わない時間

昨日あんなにいっぱい夜更かしした所為だ
珈琲を何杯もいれて
めをぐりぐりしながら
大好きな本を読んでいた

筋道は知っている
落としどころも分かってる
あいつがでてきて あっちの方に行って
こっちに戻る途中 ああなるんだ
ほら やっぱり
それでも最後までおっていく

物語の終焉は 
朝陽がもうすぐ訪れて
珈琲豆をひくミルの音が
とぎれとぎれに一階に鳴り響いた真夜中の
終わりを意味する

起きたら

昨日とぎれとぎれに鳴っていたのはミルの音だけじゃなく
窓を叩きつけ 隙間から忍び寄る風の音でもあった事が分かった


今日はお休みです
大村君に連絡してください

と告げる電話の主の声は 左から右へ流れて

布団の中へ もう一眠り

突然訪れた休みの日は
きのうときょうがあまりに近い
境界なんてまるでみえない
自堕落な時間ができたから
今日また昨日読んだ物語を読もう
とりあえず最初の一時間は夢の中で  
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November 30, 2005

Vol.40 かえうた

一日のできごとを文章化すると24冊になる

は魔術的な言葉

らしく

今日の帰り道にひとり呟く

みたもの 感じたもの できるだけ言葉にしてoutput

「あのおばさんとさっきのおばさんどっちが年齢が上なんだろ」

「警察官が二人交番の中にたって話している、いつもはいないくせに」

とかとか

頭の中をふわふわと浮いてくる連想ゲームに

口の動きがついていけない

周回おくれした口からでることばは

なんだか腹話術のようで

いっこく堂おそるべし

彼が観てた世界はこれだったとしたらすごい面白い


コミュニケーションのあれこれを考えていると

他人と自分の食い違いってテーマになりがちなのに

自分と自分の食い違いが こんなにも如実に体感できるとは

パズルの様な世界の演劇を こないだ観た事もあいまって興奮気味

散歩するときの日課が

文庫の歩き読みからこれにシフトしそうです


  
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November 26, 2005

Vol.39 It puzzled me

きょう目を覚ましたのは九時
おきぬけに昨日買った薄い薄いオレンジ風味のチョコレートを口にはさみ
しばし朝陽を浴びる

二度寝した

もう一度目を覚ましたのは11時過ぎ
部屋全体が明るみに満ちていた 
室内に立ちこめるシャワーの湯気
左肩にボタンがある丸首の黒いセーターとカーキのパンツを穿いて茶色のコートを羽織り外へ

緑色の電車に乗って 
青色の電車に乗り換えて

着いた先は小劇場

パズル的な世界と
世界を模倣したパズル
真実と嘘 整理あるいは棄却する掃除婦の役割など考えつつ
刺激的な土曜の昼は王子にて

漫画「天」を最近立ち読みした アカギの最期編
アカギが印象的な言葉を吐き連ねる
その中で 不覚にも心に残った言葉は「成功は束縛する」で
成功を積み上げれば積み上げるほど自由ではなくなるということ
生きている限り成功を望んでしまうということ
らしいのだが

ジグソーパズルの世界もこれと似ていて
最初のうちは島を作ったり
あるべき全体像を目指す
それによって積み上げられた像の所為で
残りのピースの行方は決まってしまって自由がきかなくなる

ふと考えたのは
最初からピースを全部裏返しにして
その場その場で 凸凹した部分だけみて合わせて作られていくモノもあるんじゃないか
ということ 


そんな風にして出来たやつを表に返してみたら
はー てんでデタラメでどうしようもないな

けど味がある 悪くない

この けど味がある と思うこともあり得るのではないかということ

たぶん今自分に必要なのはそういう事で
あまりに真面目すぎる=全体像を気にし過ぎ
なので物事が裏返された状態を作っている次第
つまりはいろんなものにまみれようという感じ
逃げるとか逃げないとかを考えから外したい  
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November 24, 2005

Vol.38 だれかいってた

「ある分野のことを知ろう 語ろう と思ったら
 その分野の述語を習得せよ」
 
「何々は〜」と始める会話、
名前だけ知っている場合が多く、
自分の言葉にならないものが多く、
述語として「いいよね」しか残らないことも多く。
無知だと落胆するというよりも悔しい。
もしかしたらその人と会話することで熟成するものもあるはずなのに。
そのきっかけを見逃すことは損だなあ。

毎日の様に映画を見てもそれを忘れ、
毎日の様に音楽を聴いてそれを忘れ。

一日の出来事を文章化すると
一日24冊の本となる
と聞いた時はっとした。

それを聞いて

しゃちほこばろうとしていた時に、
どうしよーな思いも込めて、
でもまあ受け止めなきゃだめなんだよなあ
というニュアンスのメールを書いたら

朗らかに

という言葉が返ってきて、


金曜日の深夜、大阪にいる友達と話しこんでいる時に
どうしようと呟いたら

日々をこなす

という言葉が返ってきて、

ふたりの言葉が何となく自分の中で
「朗らかにこなす」という述語として認識できました。
すっと胸のつかえがとれた感じがした。

主語が「日々」となること最近多く
そのことに対する述語もなんだか増えてきて、
24冊残らなくても、
まだ数少ない述語っていうフィルタとともに残っていくものもあるはず。

なんだか気分が楽になった。

日々を朗らかにこなそう

二千五年十一月二十四日午前十時三分記  
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November 23, 2005

Vol.37 だれでもたぶんおもうこと

まだまだ先のことと思っていたことが
すぐくるのはいつものことで

そんなことはわかってるのだけれど

今の視点で 
まだまだ先のことだと思っていた頃のことを思い起こせば
まだまだ先と言ってた時はずっと昔のことのように感じる

そうおもえば

それはずっと昔のことのように感じる の所在の所以を考えてみたところ
その頃よりは幾分かモノを見てきたという現実があって
そのことに気づいてあげることの方が
もうきちゃった と焦ることよりも大事な気がしています
あったこと一枚一枚まとめてみようかな


とりあえず分かっていることは 人に恵まれているということ

家族 友達 師 

どうも



続く言葉はまだかけなくて

その言葉がもう少し自分の中で確かなものになった時に

ひとりひとりに言えたらいいな 


なんでもない休日だからこそ まったりと こんなことを かいてみた

いまから やるべきことを はじめます かしこ  
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November 21, 2005

Vol.36 あの日そのときぼくは

最近考えること

覚悟という言葉について

とあるフリーの写真家の人は

海外で ある宿のシャワーを浴びている瞬間に 決めた


非日常のできごとの中で覚悟とか夢とかそういうものをみるのだろうと思っていた

がそうではなく

日常の中の何気ない 動き 音 光 それらが急に響きだしたような

共鳴というのに近いかもしれない 体に響いてくる感じ

そんな超日常のできごとの中で覚悟したり夢見たりするのだと最近思うのです

それは

家の出口から13m離れた電信柱をふと見上げたり 

朝4時過ぎに通り過ぎる新聞配達のバイクを見たり

目が覚めて新しいコンタクトを入れる瞬間だったり

多分そういう中でのこと

覚悟とか夢とかは


とある写真家の人にはそのシャワーを浴びる瞬間が その日々の 日常の中で 響いたのだと思う

あの日そのときぼくは 家と駅の間を3往復してる間に 決めた

大切なもの 失いたくないもの 必要なもの という言葉の感覚を確かめたはず

だから 揺らがないかどうか それはわからないけれど

10月 朝起きたら あの人から優しいメールが届いていて

その言葉を幸運にも記憶していたおかげで

覚悟できた

そのひとことのおかげかもしれない

今年の冬が終わるまでに あの人と鍋をしてみたい

  
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November 02, 2005

Vol.35 ひとはそれをなんとよべば?

この月を

何かが終わって 何かが始まる月と呼んだら
楽になるのかなあ

こわい

この一週間で何かが決まって
それでも特別な約束ごとが なされるわけではなく

頼りなく続いてく毎日は
なんだか泣きたくなる

エレベータにのっかって屋上に着いたら
たぶん 空を見ます

その時にかかる音は
sunny day service

肩の力抜かせてくれるのはいつも曽我部くんの声

ふぁ−あ

あくびをひとつして

あのひとに電話しよっと

こないだの夕闇のあと 地球色の空みたよって 

こないだも聞いたよそれ しかも一緒に見たじゃん

なんていうかなあ あのひとは

今日も何かの色に 名前つけよっと  
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October 12, 2005

Vol.34 それ

好きなのはそれのせい?

いやなのはそれのせい?

そればっか

逃げるって言葉 頭の中で追いかけない

知ってたよ   それくらい

知らなかったよ それ

それが無くなれば

それが消えたら

きみじゃないんだろうね

だからいいよって いっちゃうのかな

じっと
                         みて
ぐっと
                         ひいて
ぎゅっと
                         つかんで
ずっと
                         ずっと


あぶないあぶない

冗談にもとれないまじないを宙に描いて

それでもそばにいたいと思うよ  
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October 07, 2005

Vol.33 くがつ

八月の次の月っていうのが半分と

九月っていう月そのものが半分

そんなこんなの九月

はじまりとおわりと

瞬間と永遠のなかの

      目下の九月

沈んでいたときに

あの子の手が伸びてきて

その手掴んでひと呼吸をして

息つぎなしで泳いでたみたい


「今日が終わっても 明日が来て 永く儚く 日々は続くさ」

なんて佐藤くんは囁いて

「世界よ 世界よ 眠らないで」

と曽我部くんは夕暮れに歌う


こっちの願いとか祈りとは裏腹に

もう過ぎちゃった九月 

手つないでるから

目つぶってでも歩けるかな

次の九月まで  
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October 06, 2005

Vol.32 milky way

「デューク」山本容子、江國香織 レビュー

そっと撫でてあげることしかできなかった。
冷たくなったあなた。

彼女は双子。

「父親似?母親似?」と人はよく訊くけれど、
そういわれたら困ってしまうどちらにも似ていると思うからだ。
性格はおそらく母親似、家にいる時本当にふわふわしてる。
お花教室で「この中に女医さんがいます」って言われても、
一番最後に「もしかして(そう大概にしてこの語が枕詞)あなた?」
ってきかれるタイプ。そのぐらい角がない。

声なんかよく親の勤務先から電話がかかってきて、
「なんとかなんとか打って様子を見てみますが・・・」
なんて切り出されて、程々に患者さんの容態が分かってしまった後、
「父にかわります」なんて中学生の頃はしょっちゅう。
とどちらにも似ていることが多々ある。

けれど一番似ていたのはミルキー。

家に連れてこられたのは、ぼくが生まれた年。
時には母親で、姉よりも姉らしかったり、
恋人になり、妹になり。
高校2年生までの恋人は彼女ミルキーその人(犬)だった。

一年前から歩けなくなってきてたのは知っていたよ。古傷が疼いてた?
小学三年生のとき、脱走して駆け巡って、ぼくらの前から一瞬あなたは消えた。
骨折した足をなめながらうずくまっているのを見つけたのは、学校から家に帰る途中。
両手に抱きかかえて帰ったの覚えてる?

無茶ばかりしてたあなた。
かわいい声でなくあなた。
いつも両の目を潤わせていたのはなぜ?

前を颯爽と走って手を引っ張ってくれたあなたは
いつのまにか隣で本を、
いつのまにかうしろで歌を。

あなたが眠りについて6年目の夏、
ぼくに、あなたに、そっくりな女の子、双子の様な女の子に会えました。

生まれ変わってくるとしたら、あなたの父親になれますよう。 ( 05/10/05 )  
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September 30, 2005

Vol.31 きょうのできごと

「きょうのできごと」柴崎友香 著


after5という言葉を最近気に入って使っている。

平日ではなく、休日の午後5時以降のこと。

平日は帰るのが遅かったり、既にくたくたで、
迎えにいって散歩かつ買い物して帰宅。
部屋着に着替えたら隣に座って、キーボードをカタカタと。
シャワー浴びてる間に、ジューサーを回してスムージー飲んで寝る。
平日のあるひのできごと。

休日になると、大抵前の日に映画何本かみて、
近所の中華料理屋に顔出して、「おやすみなさい」を言う時は朝の4時。
せっかくの休日とか言うけれど二人が起きるのは午後二時過ぎのこと。
ふたりはいそいそと布団をたたんで、歯磨きをし、
今日どこいこっかと、ベッドの上でまどろんで。
ようやく着替え終わって出かけるとなったら、夕方5時を過ぎたあたり。

それでも5つくらいの予定をばさばさとこなし、
途中ふらりと寄り道してもちゃんと予定をこなしてしまう不思議。
似た者同士とはよくいうものの、即興で思いつくことまでおんなじ志向。
こうした濃いとしか言いようがない時間を、ふたりはafter5と呼んでいる。

そのafter5中に、恋人が買ってくれたのが本書。

ふたりが過ごす時間には、平日とか休日とか名前付いてるけど、
特別な時間を過ごしたい、なんてやきもきしてるけど、
一緒のもの見て笑ったり、おいしいしか言わずに食べてくれたり、
繰り返されるキスとか、抱き合って寝たりするよりも、
毎日手をつないで送り迎えしてる時間が、きょうのできごとのすべて。

に思えるのです。  
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September 20, 2005

Vol.30 ひとつき記念日

あたりまえのような九月十八日

あたりまえのように陽は昇り

あたりまえのようにバナナスムージーは二杯で

あたりまえのように洗濯機のなかは服が絡み合ってる

あたりまえのようにいそいそと着替えて

あたりまえのように陽は沈んだあと

あたりまえのようでない音楽に包まれ

あたりまえのように3人で買い物へ

あたりまえのようではない満月の下

     ベランダから覗いても 3人以外の気配ないねって

     みんな何してんだろ

あたりまえってとこにいないから なんて思ったりして 

     ひと眺めした後3人は部屋に入って

あたりまえに団子はとても美味しくて

      薫りのする中国茶と

      過ぎる時間をかき戻すように急ぐこともなく

      ゆっくりと歩き

あたりまえに家路についた

あたりまえってことなんてないんだよと言うけれど

     それでも望んでしまう

あたりまえのように隣にいてくれること

あたりまえじゃなくてもいいから 

     ただただ 

     となりにいる よ って6+1文字が欲しい

あたりまえのように布団の中へ




あたりまえのように二人が起きたのは午後二時 

     いつもの週末とちょっと違ったのはひとつきって区切りと

                     ひとつきした団子の所為

  
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