☆潜水をする漁師やスイマーなどの外耳道にしばしば見られた外骨腫(exostosis)と呼ばれる骨性の隆起が、サーファーによく見られるため、1977年にサーファーズ・イアと命名。
●症状:
耳の中(外耳道)に冷たい水の侵入が繰り返され、外耳道の骨が炎症を起こして増殖し、外耳道が狭まっていく症状。初期段階はあまり自覚症状がなく、大抵の場合、耳の水の抜けが悪くなったり、手の平で耳をふさいだときのように「モワ〜ッ」としたような聞こえ方となってはじめて気づくことが多い。進行するにつれて外耳炎を繰り返したり聴力障害が生じてくる。
●原因:
年間に200 日以上も海に入るサーファー、サーフィン歴の長いベテランに多いが、冬場や水温の低い海域でサーフィンをしている人も注意が必要。
●処置と予防:
自然治癒は望めないので、重度になった場合は手術が必要。外耳道にできた骨の壁を取り除く手術をする方法がとられる。海外でレーザー手術を受けるプロサーファーなどもいるようだが、手術費用も馬鹿にはならない。外耳道に冷水刺激を与えないよう、耳栓をして海に入ることが今のところ一番の予防策と言える。
☆くらげ対策
特に事故というわけではないが、海で頻繁に起きる傷害のひとつとして「くらげ」の被害がある。カツオノエボシにゴンズイ、サンゴやヒトデと、海には人間に危害を及ぼす毒を持った生物がたくさんいる。潮流の関係で、いきなり大量のくらげが突然、発生する危険性もある。季節風に運ばれてこの時期、太平洋沿岸には世界3台大危険くらげのひとつとされているカツオノエボシもやってくる。海面に浮かぶ青透明色の物体を発見したら、海から上がるのが無難だろう。
●応急処置:
1)海から上がり、損傷部を観察する。くらげに刺された場合は絶対に擦ることは禁物。それが刺激となって刺胞が発射され症状が悪化することがある。また、真水で洗うことも同様に刺胞発射を促進させることがあるので注意しよう。海水を傷にかけ毒は放出していない刺胞を無力にさせる(サーフィン中は海水につかっているので問題はない)。
2)損傷部に腫れがでているようであれば、よく冷やすとともに副腎皮質ホルモン剤の入った軟膏を塗っておく。
3)皮膚に触手が残っている場合には、ピンセットか手袋をはめた手で取り除く。そのあとに副腎皮質ホルモン剤の入った軟膏を塗る。腫れ・赤み・痛み・熱感等の症状がひどい場合には病院へ行くようにする。
●注意点:
※よくクラゲに刺されたらお酢をかけるといいと思っている人も多いが、これもクラゲの種類によっては逆効果となるケースがあるので注意が必要。カツオノエボシの場合は、アンモニア水か重曹水を患部に塗るようにするといい。
☆アカエイ対策
【特徴・習性】
全長1m以上、体重100kgにもなる大型のエイです。長い尾の付け根にはノコギリ状の大きな棘(とげ)があり、体に触れると尾を曲げて相手を刺します。棘は非常に硬く長靴やフィンなど容易に貫通します。棘には毒腺があり、刺されて10分程度で刺すような激痛に襲われます。生殖期である5月から6月ころに浅瀬の砂地に集まるため注意が必要です。小型のものでも立派な棘があります。
【対処法】
砂地にひそむエイを誤って踏んでしまい刺されるケースが多いため、遊泳中に手や足をつく場合はエイがいないことを確認するのが重要です。
刺されると傷口の周囲は紫色に腫れ上がり、血圧低下、呼吸障害、発熱などの症状が出ます。刺された場合は、まず残っている毒針を取り除き傷口を良く洗い、毒を吸い出すか絞り出します。毒は熱に対して不安定なため、火傷しない程度のお湯に傷口を浸け温めます。出血がひどい場合は止血することが重要です。いずれの場合も応急処置の後、医師による治療を受けることが重要です。
*よく刺された人を病院に連れて行きましたが、いつもお湯に浸けてました!!!
☆千葉北で何かあったら、旭中央病院に!救急もあります☆