今回は、いわゆる半音階と全音階非固有音(いわゆる臨時変化音)の階名に慣れるための練習曲を提示します。
ショパン《練習曲》作品10の2の冒頭部分を使ったもので、特にシャープ系の全音階非固有音が使われています。
ぜひ歌ってみてください

まずはハ均イ調ラ旋法(いわゆるイ短調)で。

半音階を歌うための練習曲000


片仮名にするとレ♯とラ♯が共に「リ」となるため、これらについてはアルファベットの「ri」あるいは「li」を併記し、区別が分かりやすいようにしています。
また、*の音は「ミ♯」という非日常的な階名であるため、「イ」という母音で対応しています。*

次に変ロ均ト調ラ旋法(いわゆるト短調)で。
「ri」と「li」の区別の表示と、*の音に関しては上の楽譜と同様です。

半音階を歌うための練習曲(変ロ均)000


各階名のシラブルについては『正しいドレミの歌い方』の61~63頁などに説明があります。

もっとも、この練習曲はどちらかと言えば、階名唱の中・上級者向けかもしれません。
つまり、すでに全音階固有音のみによる旋律や非全音階非固有音が少しだけ登場する旋律** には慣れたような学習者向けです。

ぜひこの曲を使い、全音階非固有音の各音の性格(フィの性格、ディの性格、タの性格など)をより確実に覚えてみてください。

もちろん、初級者が階名のシラブル自体(フィ、ディ、タなどのシラブル自体)に「馴染む」ことを目的とし、階名を歌詞のようにして歌うこともできます。


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(注)
* もっとも、曲中では「フィ→イ(ミ♯)→フィ」というように、フィの短2度下の刺繍音という比較的自然な音の流れで登場するので、音を取ること自体はそれほど難しくありません。
** 例えば、『正しいドレミの歌い方』の第1部練習61~62(61~63頁)および第3部課題[81]~[100](169~176頁)など。