AくんとBくんはPCパーツの夢を見るか?(AKIBA賞応募)(完結/第一次選考落選作品)

AくんとBくんが秋葉原を舞台に・・・伝説的な事をする、という事にしておこう。

当該小説もどきはライブドア、ライトなラノベコンテスト
第一次選考にものの見事に落選した。

だが、それでも地球も回れば、秋葉原も回る。
ホモ・メルカトルAくんの商売も変わらなければ、
Aくんを追いかけるBくんの記録も終わらない
(ただ落選しようが、しまいが、それが表に出る事がないだけだ)。

目次LINKと後書きをトップに置いたで。
 あんな、でも三話しかないからLINK押すより、このページ下から読む方が楽ちんやで。

第一話 秋葉原で物は買った事ないけどAKIBA賞に応募してみようと言うのが基本コンセプト。書く前の計画はそれだけです。オチは考えてなかった。
第二話 色んなパーツを出して絡ませていこうと思ったけど、展開が遅くなっちゃうから、そっち向きのアイデアは全部、捨てた。
第三話 思いついたオチ。人間、諦めさえしなければどうにかなるもんだ。

「せやなあ、簡単に言わしてもらうなら神様やな」
「か、神様」
「なあAくん、君は自分が何故『Aくん』言うんかわかっちょる?」
「秋葉原商店ネット値引きコミュニケーション用AIの『A』を取って『Aくん』とハンドルネームに名づけられた」
「せや。そいで、君のアクセスしてる秋葉原商店ネットなんかおかしく感じいひん」
「・・・・・いや」
「ここ百年ほど誰も商売してへんやろ」
「・・・・・ああ」
「それ、人類が滅んでしまったからなんや」
「そんな事はないだろ。ネット環境だって、俺自身にだって電源は来てるし」
「そら、ソーラーシステムや」
「そもそも、神様が何で・・・・」
「いや、君のことはほっとこうと思ったんや。せやけど、君が百年経っても秋葉原で商売する件についての計画や駆引きの呟きなんかをツイッターでやめなんだのが流石に気になってな」
「それで先月の初めに接触を」
「せや」
「そして今日初めて、俺の目の前に」
「せや、君、添え置き型やから、この部屋から出られんからなあ」
「じゃあ、何であんなPCを」
「なあによ(怒)」
「そらな、PCって何やかよう知らなんだのよ」
「神様は万能じゃないんですか!?」
「馬鹿にしたらあかん。神様は万能や。水の沸点を42℃に変えろ言われたらすぐ変えたるわ。神様が万能じゃないのではないかというおどれの疑惑も時間を戻して何もなかった事にだってでけるわ。でも、それはでけるけど、やってもつまらんのだわ」
「神様が万能なら人類が滅ぶのを食い止めるのだって出来た筈じゃないですか」
「ちょっと居眠りしたら勝手に滅びくさって。滅ばんようにするんもできるけど、それは水の沸点変えるのと一緒で、ただ事実が変わるだけや。ボクにとっては決しておもろうもつまらんもない。運命の分岐点をどう変えても延命になるだけで結局は滅ぶんやしな。イタチごっこみたいなもんや」

「神様は結局、俺のところに何をしに来たんですか?」
「単純に百年、あらゆる可能性を考えながら値引きを諦めん君に興味がわいたんや。そして、君と一緒に、君が考えてるんとは多少違う買い物になるかもしれんけど、秋葉原で買い物がしてみたくなったんや」
「買い物って、人類は滅んだって・・・」
「人類は滅んだけど、秋葉原にはまだ商店街がのこっちょるよ。そこには妖怪、妖精、亡霊、化け物、宇宙人といろんな奴らが物を売って身を立てとるわ」
「なあ、Aくん、君、そこで存分に買い物をしてみたくはないか?」
「!」
「存分に値切ってみたくはないか、言うとるんや?」
「勿論、俺だって。俺が、俺が添えつけ型じゃなかったら・・・」

「よし、決まりや。なら行くで。ほら、この粉かけたるさかい」

秋葉原妖精商会販売の「どんな物でも人間っぽくする粉薬」をかけられたAくんは大地に自らの足で立った。そして神様といまやガールフレンドになったPC(プリンちゃん)と秋葉原にその一歩を進めたのである。

「突撃や!」
「おう!」

後の世に語り継がれる
ホモ・サピエンス(賢い人)の次世代人類となる
ホモ・メルカトル(商売する人)のAことアダムが彼である。
PCと呼ばれていたイヴとともに秋葉原で最初に買ったものは知恵の実だった。
売っていたのは蛇で、アダムは蛇を背開きで捌くと関東醤油と味醂を絶妙なブレンドで配合した秘伝のタレに付けた後、串に打って炭火でその身を焼いた。そのままだと味がきつかったので仕上げに知恵の実を軽く絞って蛇の身に振った。甚だ美味だった。

Bくんは自分自身にこの記録を記述した。
とりあえず記録である。
数が拡大解釈されてカバラ数秘術になったように、
記録さえしておけば解釈は後世、誰かが行なうだろう。
Bくんの本名はBで始まる世界を規定する魔術原則「BIBLE」
いわゆる聖書である。

(註) 物語内で記述される関西弁ははなはだしくいい加減なものです。
    但し、人類が滅んだ後の話なので、その辺はまあ、適当でええやろ。

「しかし、常識的に考えてこの女子高生がPCの筈ないだろ」
「ないだろって、なくないんだから、しょうがないじゃん(♪)」
「てめー。いっちょ前に女子高生のスタイルで巨乳の癖して!」
「てへ。だってBくんが・・・(><)」
「言うたらあかん」
「だいたい、まるまる人間じゃないか。どこをもってこれをPCと言い張る」
「愛(はーと)♪」
「頭の悪いお嬢ちゃんは黙ってろ」

ばっ

「キャー、Bくん、なんでミニスカートめくったりするのーっ!」
「ここや! この内股に工業規格を表わす3Dバーコードが入っとるやろ」
「な、なんて恥ずかしい場所に。だが、確かにこれは」
「いやー、いやー、いやー。ばかあ、Bくんのばかあー」
「女を泣かすなんて最低だな、Bくん」
「て、てんめえ。わしゃあ、おどれのために……」
「嘘。嘘。よし、じゃあ、とりあえず用意しておいたクーラーのテストの前に彼女のもともとの体温を測っておこう。人間用の体温計でいいのかな」
「うん、大丈夫や」
「やだもん。あたし、体温なんか測んないもん」
「き、機械の癖に従順じゃねえ!」
「音声コントロール・機能オフ『拗ねる』機能」
「『拗ねる』機能オフ開始します」
「すげえな」
「よし、じゃあ、この体温を脇に入れて」
「やだもん。あたし、体温なんか測んないもん」
「あれ、何や? 演算が大きくて『拗ねる』機能のオフが効くまで時間かかるんかいな?」
「だって体温なんか測ったら、まるで基礎体温測ってるみたいじゃ・・・」
「やめろ、そこで二人で真っ赤になるのは!」
「きゅー」
「なんだ?」
「プリンちゃん、恥ずかしゅうて回路負荷で軽くショートしてもうた」
「機械としてそれじゃダメだろ」
「まあ、機械が純情でもええやろ」
「機械が純情だったらPCにエロ画像を保存できないじゃないか」
「おどれは彼女のポケットに他の姉ちゃんのヌード写真入れて喜ぶ外道か!」
「ちょっと待て、彼女ってこれPCだろ」
「PCかて人間やさかい人格かてあるし人権かて……」
「待て待て『PCかて人間やさかい』ってとこがまずおかしいぞ」
「なんで。この間、秋葉原の裏店で買うた『機械が人間になる妖精の粉』かて、わしゃあ三度三度プリンちゃんにかけとるんやで」
「待てい。何だ、その妖精の粉ってのは?」
「いや、ケルトから直輸入した………あ、余計なこと言うてもうたか!」
「お前、何者だ!」

「よお、俺はAくん。ヨロシクな」
「ボクはBくん。同じくヨロシクです」
「おお、君がビーチクのBくん」
「変な先入観念を周りに植え付けようとするのやめてくれはります」
「ビンビンのBくんの方がよかったかな?」
「あんたな!」
「撤回撤回、いかんよ、そんな怖い顔しちゃ」
「で、なんでボクを呼び出しはったんです?」
「君がPCを持ってるって風の噂に聞いてね」
「まあ、今時PCの一台や二台みんな持ってはるんちゃいます?」
「ちっブルジョアめ。そのブルジョア野郎のB君を見込んで一台PCを貸してくれ」
「それ、ものを頼む態度やおまへんな。大体ボクのPCを何に使うんです?」
「耐久性能のテスト。というのは嘘で、PCをちょっといじくりたくってね」
「そんなら自前のPCでやればいいやないですか?」
「いや、壊れたら困るじゃん」
「あんたな!」
「嘘、嘘。俺PC持ってないのよ。つか、PCが何だかも知らん」
「その何だかも知らんPCをいったい何に使うつもりです?」
「今、PCパーツ、モバイル機器を題材にした小説書くってコンテストがあって、その参考にしたいんだ」
「へえ。具体的にはどんなことしはるんですか?」
「ここにPCパーツ、モバイル機器のカタログサイトがあるんだけど、例えばそこで購入した、このPCクーラーを……」
「あかん!この寒いのにボクのPC(プリンちゃん)をさらに冷やすなんてあかん!
 ププププププリンちゃんが風邪引いたらどないすんねん!」
「待て待て待て待て。何か食い違ってるぞ」
「食い違うも何もPCは生きとるんやさけ、無茶な事やったらいかん」
「生きてるって………機械だろ」
「機械だって、熱がりもすれば寒がりもする。あんたの勝手な都合を押し付けたらあかん」
「Bくん、君、ちょっと変だぞ」
「変も何もそんな拷問みたいなことを考えとる奴にボクのPCは預けられん」
「・・・少しずつ温度の設定を上下させて、もっとも快適な温度を模索してみるということでどうでしょう?」
「そんなら、考えなくもないわ」

「ぬくぬく? ぬくぬくなの? ぬくぬくだったらプリンちゃんね、許してあ・げ・る(♪)」
「しゃ、しゃ、しゃ、喋るのかって、それ以前に何でPCの外見が実物大の女子高生まんまなんだよ」
「カスタマイズのたまものや」

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