「あああああ、どうすればどうすればいいにゃん」
と言ったそいつは頭頂部から綺麗に真っ二つに裂けて
何かどす黒い嫌な野郎に姿を変えた。
「あああああ、どうすればどうすればいいにょん」
語尾の「にゃん」を「にょん」にだけ変えて、冷やかにそいつは俺に言った。
ちなみに何故「にょん」なのかと言うと、これを書いてる今が11月24日、
「いいニョンの日」だからだ。
ただ、それだけの語呂合わせなので、もういいや、もう「ニョン」は使わない。
もう、書いてるうちに11月25日になっちゃったし。

「どうするのかな、本当に。
 そもそもこの光線のせいでラノベは誰も読まれなくなりそうになったけど、
 元々このブログが誰にも読まれてないから、
 その危機は避けられました、そういうオチに持ってく筈だったろう」

ギク。な、なんでそれを。
というよりもお前いったい誰だ。

「俺は番長の裏に影の大番長がいるみたいに、
 作者の裏にいる影の大作者だ」

や、ややこしい設定を持って来るんじゃない。
そういう最後、何が何だか分からなくなって、
矛盾によって、世界は破滅しましたってのはエヴ×以降、
波が一度に来て、一度に引いただろうから、今やるのはタブーな筈だぞ。

「そうじゃない。ちゃんと世界の幕引きをしに来たんだよ」

ーーーーーー、お前が俺を殺して、そして誰もいなくなりましたってのも、
近いオチを藤子先生が書いてるからダメだぞ。

「しない、しない。その前に作者を名乗るお前、まず現状認識しろ」

なんだ?

「お前、このブログが誰も読まれてないという設定で話を締める筈だったろ」

それがどうした?

「第七話にコメントが付いてるだろ」

・・・あ・・・

「設定が成り立たないとは思わんか」

・・・あ・・・

「さあ、どうなんだ。読者は少なくとも一人いるんだぞ」

・・・あ・・・

「さあ、どうするどうする」

いや、ちょっと待て。じゃあ、お前はその条件を追加して、
どうやってこの話を終わらすつもりだと言うんだ。

「選択肢は二つ。一つ目はこのコメントを付けた奴を殺して、
 コメント自体をなかったものにする。
 なあに本当に殺さなくても蛸殴りにして喋れないようにさえすればいい」

キナ臭い話はやめてくれ。
そんなん現実に出来ないからラノベとか書いてんだぞ。

「もう一つの選択肢は、このコメントを付けてる人こそ
 暗黒大番長もとい暗黒大作者に仕立ててしまうことだ」

お前、頭、おかしいだろ。

「いやいや、そもそも彼もしくは彼女がお前本人じゃないと言い切る根拠、
 それはどこにあるんだ。
 お前、寝落ちするだろ。
 その時、別人格がこのコメントを付けたりしてないと、どう証明する?」

やめろ、そんな前提が間違えている設問。

「そもそも『ちか』という名前は『知識の下』、潜在的な欲求を表わしていて、
 作者のお前が小賢しい知恵で掲載順序を変えたこのブログに対して、
 それでは誰も見向きもしなくなると、お前の中の注意認識能力がアラームを
 あげた、そうは考えられないか」

そうは考えられないかって、そうは考えられないに決まってるだろ。
やめろよ、世迷言は。

「そう言いながら、ちょっと、それに乗っかりたいとも思ってるだろ」

やめろ。そういう甘言は。

「お前、本当は『ちか』なんだろ」

あああああ、どうすればどうすればいいにゃん。
もう、何が何だか分からなくなりすぎて、俺はニャン言葉で喋っていた。
ふと見ると顔は美少女で、胸は形はいいけどちょっと小さ目でショックショック、
スラッとした脚は細くて長くてミニスカートから出てる。
んー、ちょっとHにゃん。
もう世界のことなんて何となくどうでもいいにゃん。

「ふふ、作者の登場人物への退行現象が始まったか。
 そんな状態では、作者として世界を制御などとてもできないだろう」

だめにゃん、だめにゃん。
やっぱり、ともかく人のせいになんてしちゃダメにゃん。

「ははははははは。だが、ここで俺が大きな声で、
 あのコメントを付けた奴こそが作者だとフォント文字を大きくして
 言い切ってしまえば、それで全て片づくと思わんか。いや、片づく筈だ。
 作者のドス黒い願望代表の俺がそう思ってるんだからな」

「ロイヤル・エスプレッソ・ハイデカー卍空気投げ!」
久しぶりに出てきた「もも」は、ニャン・チードルだったそのドス黒い物を
よく分からないあの技で投げ飛ばしたにゃん。

「残念だったわね。フォント文字を大きくするのも太くするのも
 私が使っちゃったから、作者の面倒くさがりを考えると
 もう二度目の使用はないわよ」

彼女はニヤっと笑って
「ロイヤル・エスプレッソ・ハイデカー卍空気投げ!
 ロイヤル・エスプレッソ・ハイデカー卍空気投げ!
 ロイヤル・エスプレッソ・ハイデカー卍空気投げ!
 ロイヤル・エスプレッソ・ハイデカー卍空気投げ!
 ロイヤル・エスプレッソ・ハイデカー卍空気投げ!」
技をかけながら言ったにゃん。

「コピー主体の五連発以外はね」

彼女は五連発を食らって目を回してる作者の心のバグを
そっと作者の脳内の奥深くにしまいこんで封印すると、
うるうる目のボクの耳元にこう囁いたにゃん。

「困った作者ちゃんだこと。
 もう飽きたからやめたいって心の声が
 都合のいい便利キャラの私にだけは聞こえてきたわよ」

もう、立つ瀬もなくって、あっちにゴメンナサイ、こっちにゴメンナサイだにゃん。

「でも、キャラ化してくれたおかげで寝落ちの恐怖がなかったのは
 私的には、ちょっと安心して出て来れたけどね。
 それと………『えいっ』………これはお返し」

ももはボクの胸をもにゅっと握って揉んだにゃん。
うにゃ、心臓ドキドキ!

「さて、作者のボクちゃん。もう何もする事がないのかな。
 きっと、このチンケなラノベ(※1)はもう少しで終わりを告げると思うんだけど、
 作者として最後に何か言い残したこととか、やり残したこととかないのかな」

んー、言い残したことはないにゃん。
行き当たりばったりで書いてるから、大層な主義や主張がないんだにゃん。
でも、やり残したことは一つある。

ボクはももにそっと唇を合わせた。
「サービス

(13/11/25 00:59記)

※1 分かってても言うな
註:ロイヤル・エスプレッソ・ハイデガー卍空気投げは大変危険です。
  ご使用の際は用法・用量・使用年齢などをご確認の上、ご使用ください。