「ロイヤル・エスプレッソ・ハイデカー卍空気投げ!」

胸に届かない俺の手を握るや彼女は技を仕掛けてきた。

というところで寝落ちしたのだ。
当然だ。作者だって生きているのだ。
睡眠だって取れば、食事だって、排便だってする。

登場人物の彼女だって、睡眠だって取れば、食事だって、排便だってする。
排便の様子をネチネチと描写してもいいのだが、そうすると多分ラノベから
はみ出してしまうからそれはやめておこう。
なんて事をぼーっと考えてるもんだから、物語はシステマティックに再開しない。

あれ、もしかすると「この世界に与える揉め事」って「排便描写」か?

「そ、それは違うわ」
作者の俺が寝落ちしてしまった為、
「ロイヤル・エスプレッソ・ハイデカー卍空気投げ!」
を仕掛けっぱなしになってる彼女は仕掛けっぱなししながら答えた。

「何でも私たちとの組織に古くから伝わる口承伝説によると、
 その揉め事は
 『甘くて、ちっちゃくって、三角で、
 時にレモンみたいで、時に初恋の味』と伝えられているのよ
 その揉め事が排便の筈がないじゃない!」

うーん、一見、論理的だが、君はいざ知らず
俺は排便を食べた事がないから、それが初恋の味かどうかはわからんなあ。

「く、くだらないことを言ってるんじゃないわよ」

彼女がゼイゼイ言ってる。
無理もない。

作者の俺は寝落ちしたものの、
特に睡眠設定にしなかった彼女は眠る事も出来ずに
技を掛けながら一夜を過ごしたのだ。
平たく言っちゃえば、柔道の一本背負いを掛けようとしているところを
そのままの姿勢で5時間、待ったを掛けられたようなもんだ。

んんんんんんー、技をかけたい?

怒りの表情で睨みつけながら歯を食いしばってる。
こんな作者寝落ちのため、プロのエージェントの攻撃が効かないなんて事態は理不尽だろう。理不尽な事態には優秀なエージェントほど怒りを現出せずにはいられない。それは「優秀」という概念の否定に他ならないからだ。
「××××××××××××」
なんか言葉に出ないんだが、鼻息がちょっと荒くなってきた。
いいぞ。ちょっとエロいぞ。

ふふふふふ。お願いしますは?

「なんですってえええええ!」

そのプライドの高い唇から
『お願いします。後生ですから物語を再開して、私の技にかかってください』
そういう言葉が是非とも聞きたいものだなあ。

「だ、誰が!」
無駄にかたくなだ。
いいなあ、優秀な人は。
おらあ優秀じゃなくって良かった。

ふふふふふ。くすぐっちゃおうかな?

彼女の顔が怒りながらちょっと青ざめる。
今、彼女の頭の中ではこのままの事態が続くと、ギリギリ、ラノベから逸脱してしまうかもという懸念がグルグル渦巻いているのだ。いや、俺は構わんのだけど。

くすぐるだけならまだしも…………

「ギク」っという顔になる。

もう一日寝落ちしちゃおうかなあ。

「それはやめてええええええ!」
泣き出してしまった。




<内緒話>
ボソボソボソボソ
ゴニョゴニョゴニョゴニョ

<調整結果>
「ロイヤル・エスプレッソ・ハイデカー卍空気投げ!」
胸に届かない俺の手を握るや彼女は技を仕掛けてきた。





ような気がした。
ような気がしたが、気がしただけで実は仕掛けていなかったのだった。

何故なら彼女は彼への愛をそこはかとなく胸に秘めていたからだった。
あ、いかんかな。みるみるお悶さん、ぷんぷん怒ってる。

え、余計な事をタイプインするなって。
と言いながら、彼女は胸のズキズキを止められないのだった。

ぺたん

彼女は意識を失った。
「あまりの愛のために」というのは嘘八百で、単に疲労が極に達したのだろう。
まあ、ようやった。
頑張った。
作者の俺が言うのもなんだが、
登場人物が作者に勝てる訳はないのに、よう抗った。
俺は彼女のために、こりゃあ恥ずかしいやというだけで付けた
「揉んで揉んでのお悶」という名前を改名してあげることにした。

………近いところで「モルモンお悶」はまずいか。
「揉んで」の「も」と「揉んで」の「も」で「もも」でいいか。
5秒くらいで決めたけど、まあ、気にいってくれるだろう。

だが、まあ、結局、話が進展しなかったなあ。これからいったいどうしたもんか。

ライブドアの「ラノベコンテスト」として書いてるけど、こういう規格外の書き方は最終的にダメが出る気がしてならないから、適当に遊びながらやればいいかな。よし、誰かコメントで助言してくれたら、それを参考にしながら書くよ。
11月10日中にコメ付けてくれたらそれを参考にするよ。

じゃあ、又、二日後くらいにな。
何の反応もなければ孤独に打ちひしがれながら、涙をぬぐって続きを書くよ。

(13/11/09 23:00記)