2017年08月19日

僕が残すもの

暫くの間、僕はHEADROCKの初段を
撃っていた。
と言っても下から繋げ、
落ちるのは毎回一緒。
何回も何回も何回も何回も、
ゴール1つ前の小さなボテ取りで落ちた。
いつもなら、



『ぶっちゃけ普通に登れるんだろうから
コレにこんなに執着する必要ねぇな。』



などとこじつけて、
トライをやめてしまっていただろう。
だけど僕は今回に関しては、
絶対に登れるまでやめないという
かなり強い決意をもって臨んだ。
正直な話、秋冬の目標である百鬼夜行や
花夜叉SDのことを考えれば、
今回の初段は撃ち続け、仮に登れたところで
それら外岩の課題を完登するにあたり
期待されるトレーニング効果など
特にないだろう。
サッサと諦めて他の課題に鞍替えし、
カチやらシビアなヒールやらを練習した方が
よっぽど理にかなっているだろう。
でも僕は固執した。
登れるまでやめないと固く固く誓った。
それには、あまりにシンプルな、
たった1つの理由があった。




僕は常日頃、部下に言っていることがある。
『会議の席でも酒の席でも、
◯◯したいだの◯◯しようだの、
それはカッコイイ言葉を並べ立てるヤツは
星の数ほどいる。
そんでカッコイイ言葉も砂の数ほどある。
でも、大切なのは何を言ったかじゃない。
何をしたかだ。
言葉は消えてしまうけど、
やった何かは、たとえ失敗でも積み上がる。
人を見るときは、そいつが何をしたのか
しっかりと見ろ。
言葉じゃない。何をしたかだ。
それでそいつが何者かわかる。
だから俺もお前が何をしたかだけを見てる。
お前も俺の言葉を信じるな、
俺が何をしたかだけを見ておけ。』




疲れた体を引きずり、
調子の悪い右手首にインドメタシンを塗り、
寝る時にはエレキバンを張り、
ピンチを持つ度に痛む手の甲を
恨めしげに睨みつけては、
この右手が治れば、
調子が良ければ、
眠気がなければ、
こんな課題瞬殺なのに。
そう思ってたけど、
途中で馬鹿らしくなった。
僕の目の前にある事実はただ1つ。
どんな言葉を並べ立てたところで、
登れていないという動かし難い事実が
ごろんと転がっているだけ。
僕の本来の実力も、調子も、
他の人にとっては登りやすい初段だとか、
誰彼は数撃だとか、下手したら一撃だとか、
そんなのは僕の目の前の事実に
何ら影響を及ばさない。
ただ、ただ、シンプルに、
僕が登ろうとして、
登れていない課題が目の前にある。
それ以上でもそれ以下でもない。
それこそ星の数や砂の数などでは
到底足りはしないほどの、
あれやこれやと手札の言い訳をばらまいて
敵前逃亡してきた僕の惨めな姿が浮かんだ。
もう懲り懲りだ。
もっとシンプルでいい。
やりたいことをやったかやってないか。
やって考える。
やりたいのならやる。
そして、やり遂げる。
ただそれだけのはずだ。
来る日も来る日も同じことを考え、
同じ箇所で、同じムーブで、
似たようなヨレ方で、
何度も何度も何度も何度も何度も何度も
落ち続けたけど、頭の中はただ1つ。
【この課題を落とす。】
そのことだけを考え、








ようやく登れた。
登れた時のポイントは、
背中の使い方だった。
何度も実践していたはずだったけど、
調子が良くないと感じていた今日のトライ、
背中が機能したのを感じ取った、
そのトライで登れた。




来月の3度目のブローや、
11月の四国、
冬の九州、
そしていつもの小川山、瑞牆、恵那、瓢、
鳳来、豊田といった外岩の課題に向け、
今回の成果が及ぼす影響はないと思う。
重ねて言うけど、
ぶっちゃけしっかりとトレーニングしときゃ
もっとイイ形で、少なくともブローには
臨めたかもしれないなと思ってる。
でも僕は大変満足している。
弱くてヘッタクソな登りのおかげさまで
貴重な時間を費やしまくったけど、
目の前の事実は1つだけ。




僕は登りたい課題をこの手で登ったのだ。




fkawa125 at 22:03コメント(0)HEADROCK  

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