(この記事は引越し前のブログに書いていましたが
 東京の練習生の方から説明がわかりやすかったとの
 コメントを頂いたので、こちらにも転載しました。 
 このコンメントを機に、
 (誰かのお役に立てるのであればうれしいものです)
 フラメンコの理論だけのブログを分けることにしました。


フラメンコがユニークなのは
踊りが足(サパテアード)やパルマを使って
音楽に音でも参加すること。

中でも、サパテードは
リズムを奏でるのはもちろん
いろんな合図を出す。

ジャマーダといって
バックのギターや歌い手に
これから何か始めますよと
合図を出したり

レマーテして
合いの手のようなコンパスの間を作ったりする。


ジャーマダとレマーテの違いは
色々説明の仕方はあるとおもいけれど

僕が整理すると
ジャマーダは
思に、新しい展開、局面が変わることを
伝えるためのコンパスを出すこと
つまり、最初の数拍が特に協調されるような
パターンがよく用いられる。
ジャマーダの最後は抜けたり終わったりする
レマーテがあるので
ジャマーダ単独ということでは説明できず
以下のレマーテをセットにして考える。

レマーテは一般的に区切りを意味するし
ジャマーダほど劇的な変化を期待しないようなもので
例えば、歌の流れのなかで区切りに使われたり
(歌は終わらない、局面は同じ、ただ、少し間を空けるため)
ギターや歌い手が
歌のなかで軽いキャッチボールをして
歌いだしのきっかけなどを作る程度のものを言う。
また何でも終わりがあるわけで
最後はその場合もレマーテでおわる(シエレ)

ジャマーダは
「ここの後で、歌ってもらうつもりだよ」
「この後で終わらせるよ」
「ここからテンポを変えるよ」
など、局面の転換に入ることを知らせる。

レマーテの場合は、流れの中で
別に大きな変化を求めているわけではなから
「はいよ」「ほれどうぞ」「お次はよろしく」「ほら終わり」
くらいでしょうか。
だから、大体最後は抜けるが、終わることある。


終わる場合は、ジャマーダとセットになった形になる。
つまり
ジャマーダで「注意して、もう直、この後終わらせるから」
レマーテ(シエレ)で「ここで終わる」と告げる
このようにシエレする場合は割と明快に10拍目完全に終了する。
もちろん、例外もある(モダンなものは気をてらうので)

ジャマーダと抜けるレマーテがセットになれば
例えば、エスコビージャやスピーダなどをして
その後に歌を呼ぶなどして展開を切り替えつなぎかえる時などがそうだ。

展開換える場合の合図をジャマーダと呼ぶとすると

レマーテはそれを最後どう処理するか
抜けるか、終わるかで
レマーテの機能が変わる。

それは局面の構成、展開によって決めるもので
レマーテの働きは、そういう意味で一つではない。

一コンパスだけで
その両方を
つまり1コンパスのレマーテだけで
ジャマーダとレマーテを表すことももちろん可能でしょう。
用は、きっかけの初めの雰囲気と抜けもしくは
終了の雰囲気をちゃんとコンパスに表現していればよいだけ。


極端ですが
なので、コンパスの前半は
ジャマーダにとって大事
コンパスの後半はレマーテにとって大事です。

この大事な部分を適当に抜かしたり
荒っぽく流してしまったり、あやふやにしてしまうと
それは、ジャマーダやレマーテに聞こえない
見えないことになるので
要注意です。
初心者と上級者の違いのひとつはこの表現理解し身に付けているかどうかでしょう。

ざくっと書きましたが
なのでジャマーダと一口に言っても
どのようにレマーテするかでまた意味が違ってくるので

基本
ジャマーダとレマーテはセットで
ジャマーダ+レマーテの混合と考えて
コンパスの始まりと終わりまで
意味を与え、感じることが必要じゃないかなと思います。


抜けるを言葉で説明すると
コンパスの後半の部分で
一つのフレーズの最後の感じを出す。
シエレなら本当に最後だし
普通の抜けなら
単に10とかで区切りをつける(12拍系なら)
レマーテの後のコンパスは
当然次のフレーズが始まるわけだから
動きは止まらず、次のフレーズからまた新たに始まる感じ。
ただし、レマーテでシエレする場合は、
10などでしっかり動きを止める。
これを抜けてしまうとだらけてしまうし
合図の意味合いがぼやけてしまう。
テンポも変えるし、完全に入りなおすようなケース
例えば、アレグリでカスティジャーノ終わってレマーテして
そのあとゆっくりエスコビージャに入りなおすときなど。

同じジャマーダでも最後のレマーテが
抜ける雰囲気なら歌などを呼んでいる感じになるし
最後がシエレになっていると
例えば1コンパス、ギターがコンパスを振りなおして
歌に移るような仕切りなおしのような感じになる。

ジャマーダがあってレマーテするまで
結構長いものもあります。
最短で1コンパスでもジャマーダレマーテも可能だとして
2コンパスならまだ普通
3、4コンパスとかもあるでしょうし。
あんまり長すぎると意味が変わってしまいますが・・・
もしそれを6コンパスとかくらいやったら
(ある種のファルセータを踊るような感じにもなるでしょうけれど。)
とにかくどんだけ長くジャマーダをやろうと
その時の出だしの合図がジャマーダで
最後のレマーテの間までを繋ぐコンパスは
抜けなけないでさえいれば何をしてもいいような気はしますが
(だだし抜けて終わってしまわないようにだけする)
レマーテにいたるまでのテンションはその状況から考えると
ジャマーダとレマーテを結ぶテンションを表現していた方がいいです。
出だしだけ勢いがあって
その後が弱弱しくなると
そこが終わり(レマーテされた)と思われてしまうこともあります。
一般にはレマーテのコンパスまで、テンションを持続は持続した方が
よいのです。



ジャマーダやレマーテの
これらの雰囲気や機能については、
例外も沢山あるかもしれなけれど
僕の少ない経験ではあるけれど
大筋は以上じゃないかなと思います。

合図というとなんだか
事務的な感じですが
表現は音楽なので
機械的にならないように
音楽的な流れと、響きを大事にして
全身と音を最大限に使って表現してください。
ジャマーダもレマーテも
どちらも注意喚起する意図があるので
自信なさげにならないように
しっかり他のコンパスやパソとの
メリハリをつけることが大事でしょう。
(音楽的には当然音が大事ですが、
 振りもまたビジュアル的に大事なだけでなく
 ギターさんなどは踊りを見るときにも
 その挙動を音楽のリズムとして感じようとするので
 動きそのものに、音楽的な表現を期待して見ています。
 手先や、ファルだの閃き方にさえリズム(コンパス、アイレ、歌)
 を見出そうとします。
 )

よくフラメンコの踊り手はミュージシャンとして参加しなければ
ならないところが他のダンスとことなるということを言いますが
それは単に、打楽器的だからということだけでなく
こうした駆け引き・・
ジャマーダやレマーテを用いて
音楽の流れをコントロールする局面が多いからだとも思います。
普通そう合図をするのは、
バレーなら指揮者
軽音楽などならドラマーや楽器奏者など
バックの担当することですが
フラメンコは踊りもまた
そういうこともやり
より音楽に能動的に参加しているからです。

フラメンコとバレエの違い
クラシコとフラメンコの違いでしょうか

音楽に合わせて踊るだけでは成立しない
音楽を共に作りながら踊るという世界がフラメンコの
バイレ
そして目標とする3位一体の考え方だと思います。
踊り手が音楽のきっかけを出すことが
大事な要素になっているところがフラメンコの舞踊のユニークなところだと思います。