2014年07月31日

■ブレーキのチェック!!

0723hVWは勿論、殆どの自動車はブレーキシステムに油圧式を採用しています(初期のTYPE-1は一部ケーブル式)。おおまかに言うと、ブレーキペダルを踏むとブレーキフルードに圧力がかかり前後のブレーキに伝わりブレーキが効く…といった感じですが、改めてブレーキの仕組みを見てましょう。


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まず、ブレーキペダルを踏むと、ペダルの奥にあるプッシュロッドが動き、マスターシリンダーに入り込んでいるプッシュロッドの先端がマスターシリンダーのピストンを押し、ブレーキフルードブレーキライン側へ圧力がかかります。


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ブレーキフルードの圧力はブレーキラインやブレーキホースを介して前後左右のホイールシリンダーへ伝わり、ホイールシリンダーのピストンは外側へ押し出され、プッッシュロッドがブレーキシューを外側へ押し出し、シューがブレーキドラムの内側に触れる事で摩擦となり、ブレーキが効く仕組みとなります。


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この一連の動きが全て正しく行われて初めてブレーキが効く事になりますが、途中に少しでも異常があるとブレーキは効きません。例えば、マスターシリンダーが写真の様に漏れて濡れいる場合、ブレーキペダルを踏む度に本来掛かるべき圧力が逃げてしまっている可能性があります。この場合、突然ブレーキペダルを踏んでも圧力が掛からず、ブレーキが効かないという大変危険な状況を引き起こしかねません。そうなる前にマスターシリンダーの状態を定期的にチェックし、不具合を早めに察知し、早めに対処する事が重要です。


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ではホイールシリンダーの方はどうでしょうか? ホイールシリンダー本体はブレーキドラムを外さないと分かりませんが、バッキングプレートの裏側が濡れている場合は要注意です。ホイールシリンダーもマスターシリンダーと同じく内部はピストンやスプリング、カップ等で構成されています。ホイールシリンダーのトラブルで良く有るのが、カップの劣化によるブレーキフルードの漏れです。ホイールシリンダーの場合はカップのみが新品で手に入りますので、カップ交換で直るのであればホイールシリンダーリペアKITを使用するだけでOKです。また、スプリングも含まれたコンプリートKITもありますので、状況に応じて使い分けるのが良いでしょう。しかし、ピストンやシリンダー内に傷が入ってしまっている場合は、カップ交換だけでは対処し切れませんので、ホイールシリンダーASSYを新品にする必要があります。尚、TYPE-1やK.GHIAはブレーキドラム1枚に付きホイールシリンダー1個が使用されていますが、TYPE-2やTYPE-3のドラムブレーキ仕様のフロントにおいてはブレーキドラム1枚に付きホイールシリンダーが2個使用されています。

更に、マスターシリンダーやホイールシリンダー以外にもブレーキにおいてチェックするべき部分はあります。例えば、本来あまり減るべきではないブレーキフルードが明らかに減っていないか、ブレーキラインにピンホールは空いていないか、ブレーキホースが劣化してひび割れていないか等、いずれも重要な部分ですので、マメに見る必要があります。

いつでも安心してドライブを楽しむ為にも、ブレーキは常にベストコンディションでなくてはなりません。ブレーキのトラブルは大事故にも繋がり大変危険ですので、ブレーキペダルを踏んだ感じがいつもと違う、違和感があると感じた場合は、大至急FLAT4へご相談下さい!!