2008年09月28日

ポケモンカード回顧録2 〜胎動編〜

 第3弾「化石の秘密」、第4弾「ロケット団」と発売され、友人達も次々とポケモンカードを始めるようになった。

 毎日、家に帰ったらデッキを持って誰かの家に行き、日が暮れるまで対戦。家に戻ったら、弟とも対戦。そして、今日トレードで手に入れたカードを使って新しいデッキを作る。次の日になれば、その新しいデッキで対戦・・・と無限に続く楽しさ。既に、ポケモンカードは1日の日課となっていた。
 とにかく楽しかった。今振り返れば、くだらない程にひどいデッキばかり使っていたけれど。毎日やっても全く飽きる事はなかった。
 そう言えば、こんなにポケモンカード三昧の毎日を過ごしていても、たいして強くはならなかった。何故か?・・・理由は簡単だ。強くなりたいと思わなかったのだ。勿論、対戦ゲームである以上、勝ちたい、強くなりたいとは常に思う。だが、近くで公式大会や店舗大会はないし、興味もなかった。ただ、自分のデッキでやりたい事が出来ればそれで十分だった。


 そんな幸せで濃密な日々が1年続いたある日。新聞にこんな案内が届く。

   SBS(静岡放送)の開局40周年を記念して、静岡でジムオフィシャルを開催(注1)

 静岡県内で行われる、初めてのポケモンカードのイベントである。当時、人見知りが激しく、見知らぬ人との対戦はすごく不安だった(今もその傾向はあるが)。けど、その不安よりもポケモンカードで1日中対戦できるという期待、喜びの方が大きかった。


 そんな複雑な思いで迎えたジムオフィシャル。1998年10月24日の事である。
 その日は、ちょうどジム拡張1弾(注2)が発売された日でもあった。

 その頃使っていたデッキは、リザードン(1)+マチスのライチュウのデッキ。エネつけて進化して殴っていくという単純で直線的な動きしかしないが、初期のカード達の中でも比較的エネ効率の良いカードである。エネ拘束も強くなく、レベルの低い友人達の中ではわりと勝率は良かった。どっちのポケモンも、100ダメージ与えられるしね(笑)
 尤も、唯一の情報源であったスターターの説明書には、ポケモン25、エネルギー25、トレーナー10がデッキ構築の目安だと書かれており、これを基準に組んでいたので、今振り返ると全然強くないが・・・。

 とは言え、実際ジムオフィシャルで対戦してみると、地方という事もあり周囲のレベルが高くなく、デッキもうまく回ってくれて3連勝。そして3連勝すると、プライズとしてコスプレしたスタッフとの対戦が出来た。今で言う、「ジムリーダーへの挑戦」か。

 その日は、ジム拡張1弾の販促も兼ねて、マチスの格好をしたお兄さんが1人で子供たちの対戦相手をしていた。しかし、如何せん3連勝する人数が多い。1時間くらい待ち、やっと俺の番になったところで、別のスタッフのお兄さんが急遽、エリカと書かれた席に・・・(注3)。マチスの兄さんと対戦したかったのにな・・・と心の中で思いつつも、顔には出ていたんだろうな。ガキだし。

 それはさておき。この対戦は、これまで無数に行った対戦の中でも、強い衝撃を受けた対戦の1つとなった。2ターン目に出てきたカードは・・・悪名高き「錯乱ジム」(注4)。これ1枚に完封されてしまった。
 打てども、打てども、ドローカード使用時にはことごとくコインが裏。その効果で湯水のようにドローするエリカ兄さん。ここまで圧倒的アドバンテージを取られると、どうしようもない。完膚なきまでに叩きのめされて敗北。
 このカードがこの世に出たのは、この当日。ガキ相手にそれはないだろ・・・と今になっては思うのだが、当時は「とんでもないカードを出したな」と強い衝撃を覚えた。

 そしてもう一つ、衝撃を受けたのが、この時のマチス兄さんのプレイング。
 プレイングが上手いわけではない。楽しい対戦になるように、プレイングをしていたのだ。例えば、オーキドはかせ使用時には、「オ・オ・キ・ド・は・か・せ」と言いながら7枚ドローしたり、プレイ中のトークなど。この姿には、ガキながら正直憧れた。他の子供達も同様で、常に彼の対戦スペースの周りは子供達でいっぱいだった。
 この事は10年経った今でも鮮明に覚えている。そして、彼にならって今でも時々口にする。


 この頃は、インターネットから情報を得る事もなければ、公式大会にも全く興味がなかった。ただ、友人達と笑いながら楽しく対戦できれば、それで満足だった。




(注1):静岡で初めて行われたジムオフィシャルは、何とテレビ局の会議室で開催。今思うと、凄い場所で開催してるな。
(注2):タケシのキュウコン、R団のサンダー、R団のワナ、錯乱ジムなど、多くの強力カードが収録。
(注3):当然、エリカのコスプレは・・・していません(笑
(注4):トレーナーカードの使用時にコインを投げ、裏なら自分は使用できない上に相手がその効果を使用できるスタジアム。タケキュウと並び、ポケモンカード史上、極悪のロックカード。


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