地味にですがボストン開発コミュニティーの幹事を務めさせていただいています。
先日は企画したイベントにて、在ウィーン国際機関日本政府代表部の古田参事官に「IAEAへの就職ガイダンス」、また在ニューヨーク国際連合日本政府代表部の福田一等書記官に「国際機関全般への就職ガイダンス」をMIT Sloan School of Managementの教室にて行っていただきました。
古田参事官からは、一般の方々には馴染みの少ないIAEAに関して概要をご説明いただいたほか、実際にJPOやインターンとして働かれている日本人職員の方々3名のインタビュー動画なども流していただきました。その中で印象に残っているコメントをいくつか。
「IAEAはじめ国際機関では多国籍、多宗教、多民族など様々なバックグランドの職員が集まって働いており、自分の予想してない回答が返ってくるという難しさと面白さがある」
「語学よりも多様な職員と有効な人間関係を築き、いかに自分の仕事に協力を仰げるかが重要」
「ネットワークを築き、能動的に仕事の実績を出すということが(IAEAなど)国際機関で生き残るのに大切」
福田書記官からは国際機関をキャリアの候補として考えている自分に非常に有用な情報をたくさんいただきました。備忘録として書き記しておきたいと思います。
・国際機関は平均年齢の高い組織。30歳~35歳の職員は全体の10%もいない。P2レベル(職位)も全体の10%もいない。
・P3は5年以上の職務経験を求めるが、もし狙えるならP3のほうが人数も多い=ポストも多くチャンスもたくさん。とはいえ自分で制限するのではなく、P2、P3、P4など受けられる職位レベルは全て受けること。
・国際機関の外部応募からの採用者は30%程度。ただし、これには外部の国際機関からの応募(UNICEF→UN本部)も含む。そのため完全なる外部からは更に少なく非常に厳しい。
・ネットワークの一つのコツは就職したいというアプローチよりも、知りたい、研究したいというアプローチのほうが話を聞ける可能性が高くなる。
・地域制、専門分野で語学の求められる程度も変わってくる。教育は西アフリカがホットでフランス語できるといい。
・同じ能力があったら現役の職員から紹介(reference)のある人を選ぶ。紹介ある人のほうが雇う側としても安心感がある。そのためネットワーキングが非常に重要。
・Reputationが大事。人に見られているという意識を常に持つこと。あまり良くない評判という形で紹介されると次に繋がらない。
・日本政府からFundingを引っ張ってきてプロジェクト資金を捻出するというようなケースも。
・国連の予算は近年減少傾向にある。それに応じて予算の大半を占める人件費も削減され、国連に入るのがさらに難しくなる傾向。
・「やりたいこと」も重要ながら「得意なこと」を仕事にするという意識も大切。Political officerとして入ったが、エクセルが得意でBudget部門に移るというケースの職員も。
=====
国際機関への道は狭き門ですが、キャリアの大きな選択肢の一つとして出来ることから一歩ずつ歩んでいきたいと思います!
▲ イベントの会場だったMIT Sloan School of Managementのキャンパス内。さすがビジネススクールで綺麗で開放感のあるデザインです。
先日は企画したイベントにて、在ウィーン国際機関日本政府代表部の古田参事官に「IAEAへの就職ガイダンス」、また在ニューヨーク国際連合日本政府代表部の福田一等書記官に「国際機関全般への就職ガイダンス」をMIT Sloan School of Managementの教室にて行っていただきました。
古田参事官からは、一般の方々には馴染みの少ないIAEAに関して概要をご説明いただいたほか、実際にJPOやインターンとして働かれている日本人職員の方々3名のインタビュー動画なども流していただきました。その中で印象に残っているコメントをいくつか。
「IAEAはじめ国際機関では多国籍、多宗教、多民族など様々なバックグランドの職員が集まって働いており、自分の予想してない回答が返ってくるという難しさと面白さがある」
「語学よりも多様な職員と有効な人間関係を築き、いかに自分の仕事に協力を仰げるかが重要」
「ネットワークを築き、能動的に仕事の実績を出すということが(IAEAなど)国際機関で生き残るのに大切」
福田書記官からは国際機関をキャリアの候補として考えている自分に非常に有用な情報をたくさんいただきました。備忘録として書き記しておきたいと思います。
・国際機関は平均年齢の高い組織。30歳~35歳の職員は全体の10%もいない。P2レベル(職位)も全体の10%もいない。
・P3は5年以上の職務経験を求めるが、もし狙えるならP3のほうが人数も多い=ポストも多くチャンスもたくさん。とはいえ自分で制限するのではなく、P2、P3、P4など受けられる職位レベルは全て受けること。
・国際機関の外部応募からの採用者は30%程度。ただし、これには外部の国際機関からの応募(UNICEF→UN本部)も含む。そのため完全なる外部からは更に少なく非常に厳しい。
・ネットワークの一つのコツは就職したいというアプローチよりも、知りたい、研究したいというアプローチのほうが話を聞ける可能性が高くなる。
・地域制、専門分野で語学の求められる程度も変わってくる。教育は西アフリカがホットでフランス語できるといい。
・同じ能力があったら現役の職員から紹介(reference)のある人を選ぶ。紹介ある人のほうが雇う側としても安心感がある。そのためネットワーキングが非常に重要。
・Reputationが大事。人に見られているという意識を常に持つこと。あまり良くない評判という形で紹介されると次に繋がらない。
・日本政府からFundingを引っ張ってきてプロジェクト資金を捻出するというようなケースも。
・国連の予算は近年減少傾向にある。それに応じて予算の大半を占める人件費も削減され、国連に入るのがさらに難しくなる傾向。
・「やりたいこと」も重要ながら「得意なこと」を仕事にするという意識も大切。Political officerとして入ったが、エクセルが得意でBudget部門に移るというケースの職員も。
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国際機関への道は狭き門ですが、キャリアの大きな選択肢の一つとして出来ることから一歩ずつ歩んでいきたいと思います!
▲ イベントの会場だったMIT Sloan School of Managementのキャンパス内。さすがビジネススクールで綺麗で開放感のあるデザインです。