0608d567.jpg旅に出る理由はいくつかあったんだけど
旅に出てしまったら理屈はどうでもいいものになってくる。

でも最初に少しだけ。

前回のブログでは表現活動的な理由を記した。

今回は個人的な理由をね。


2年前の「39歳の地図」の旅は
今振り返ると何かを終わらせるには必要な旅立った。

めくるめく魅惑の旅の後、
東京に帰ると
家族のようなものは跡方もなくなくなっていた。

それはとても残酷な結末だった。
悲喜劇としてだけどね。

朦朧と一年以上、東京で暮らしていても
何か表す行為だけはやめなかった。

だから今年に入って2つの作品を小さな力で
世の中に送り出すことができた。


2年前の旅の成果ともいえる。
「季節はずれのKAIDAN。見ないとわからない」

「Blue Colours」。


3・11以後、
より気持ちが強くなった。

何の正義感もない。
何の同情もない。

すべてをどう受け入れて
何者でもない己を生かす方法は
また旅に出ることだった。

一人の偉大なミュージシャン荒井ABO誠さんの訃報を受けた。

2度しか会ったことないけど
心の支えの言葉をもらっていたから
北海道の地でせめて墓前に花でも添えたいなと。


その道すがらは東北をいくつか経由したいと思った。
しなければならないという奢りはない。

町の人々の本当の声を集めて
北から南、小さな声を伝えたいと思ったんだ。


7/26
ボヘミアンホテル屋上にてYAZUMA出発前夜祭。
友人ら15名ほどでパーティを催した。
派手なアナウンスもないのに嬉しかった。


翌晩はギタリスト稲留春雄君とLITTLE MASTA先生と
ボヘミアンホテルスタジオからUSTでつま弾く音のセッション。
翌朝は
24歳団長君という青年に重い荷物を少し手伝ってもらいながら
田町駅から日暮里経由で常磐線に乗り込み
2度目のいわきへ。


前回は無謀なワンマンライブでのツアースタート地点。
お客さんは80人くらいのキャパで2人だった。
今回はNPO福島復興支援の方々がオープンライブに混ざり
にぎやかに過ごさせてもらった。

前回の2人のお客さんの一人がお見えになっていて
「あの時は金返せと思ったんだけどまた来たのか(笑)」と
軽いプレッシャー。

現場にいらわきの敏腕ミュージシャンのサポートで
フリーキーに自身の幕を上げた。

その客さんは演奏途中で野次を飛ばした。
「やめちまえ」と。

それは悪意あるものでなく
「続けろよ」と私には聞こえた。

終わってからステージまで駆け寄ってきて
「2年前と変わってねえなぁ」と言われたけど
「俺にはこれしか出来ないんですよ」と言い返してみた。

少し前の私なら平謝りしていただろう。

彼は「嫌だけどもし次ぎ来たら3回目来ちゃうかもなぁ(笑)」と
言い残して帰って行った。

本当に嫌いならそんなこと言わないで帰る筈だから
来て良かったのだ。

音を合わせてくれたミュージシャンたちは
この4カ月楽器を触る気持ちも暇もなかったという。

本当に彼らの想いとシンクロ出来たかは私にはわからない。
でも楽しかった。
それだけで十分だった。

共演前に赤津さん室井さんという二人のミュージシャンが
どこかで私の活動に興味を抱いてくれていたという。


目に見えずとも潜在的にネット社会では情報が伝わっているのだなと
嬉しかった。


その夜は主催者側に近い方、
いわき市議会議員の赤津さんのお宅に泊めて頂いた。

一枚ラッキーカードを使った。

深夜築70年のお宅の居間で眠りに就くも、
先祖代々の10枚ほどの遺影が私を見つめていたから(笑)
浅い眠り。それで十分だった。

24時間前には想像もできないことが
YAZUMA旅の特徴だからスタートは上々。


そしてほどなくすると
赤津さんの奥さんは朝ごはんを私に賄い、
園長をなさっている保育園へ出かけた。
出会ったばかりの私は留守番を任された。
オープンハウス。


9時前に東京からこれまでの旅も随所で後方支援をしてくれている
車掌地蔵さまが998号(クルクルパー)で東京から直接いわきまで
迎車。

車掌地蔵は今も昔も最強のサポーターである。
感謝してもし切れない。

ほどなくすると赤津家長男慎太郎君が立ち寄り、
いわき沿岸域の状況を見せに車を走らせてくれた。

少しずつ前夜にいろんな人たちから窺った
町の現実を肌で感じた。

昼過ぎにいわきBAR QUEENの加藤さんとランチの席で
よりディープな東京に居てはわからない
3・11〜現在までの現状をお聞きした。

非常にデリケートな部分もあるので
ベラベラとここに記すのは憚られる。
憚りながら「後藤組長」である。


二人に別れを告げ
遠くない再会を期し、

いわきを跡にして
998号で仙台へ向かったのだ。


有難うございました。
いわき。
加藤さん。

また立ち寄ります。

レイ・ハラカミと伊良部秀輝がこの世から別れを告げたんだって?
だいぶ悲しい。



つづく


※最新情報と最新映像中継はTWITERにて告知されます。
このブログは行程の記録とまとめとなります。




見知らぬ私は