長い沈黙に別れを告げるには、新しい旅の準備に入る必要があった。
以前なら意気揚々と残してきた寓話もそうは起こらない。
何から話せば良いのか分からないが、昨夏の旅の終りから
延長戦で京都、仙台へ短い演奏旅行に出掛けた後から、
音楽表現に関しては敢えて何も取り組まないことにしていたのだ。

少しは?気にかけて頂いている方もいるかもしれないが、
これだけあまたのエセ表現が鳴っていると
何も語りたくない気持ちであったことだけは確かだ。

何か内側にあるならば、それはこういう簡易な場で吐露する必要はもはやない。

曲がりなりにも覚悟を決めて「表現者」であることを選択したならば、
渦巻く邪悪な事象や人々や社会に対して呟くのはどうにも「みっとも良く」ない。
要は己の所有するカメラを磨いて写し出すことが重要なのだと思う。

春先まで自身の中で決まりをつけなければならぬ作業に大方メドが立った。
これは足掛け四年の時間を必要とした。
巨大な得体の知れぬ憑きものが取れた気がした。
その辺りから短期的なヴィジョンしか作って来れなかった私にしては珍しく
長期的に作品を作るプランが湧き上がった。
Flight Of Ideaの活動はこれゆえ私の行動開始待ちにしているのは
忍びないが、ゆっくり始めます。

並行してやはり取り組むべきは、新しい旅を始めることだとやはり思ったのだ。

一年が過ぎると、
旅で世話になった出逢った人々の人生も当たり前に変化する。

ある男はこの春、人知れず世を去った。
優し過ぎた真面目な人は生きるのがきっと辛かったんだろうな。

ある男は大病を患い何とか彼岸から還ってきた。
また男の明るさに触れたいと思った。

ある男は夏に所帯を持つという。
ある男には最近子供が生まれたという。
ささやかに祝いを述べたいと思っている。

ある女は旧い夏の約束などなかったことにしている。
新しいアイデアは葬られた。
時間は熱い気持ち冷ますものだ。

ある女は都会の光に憧れながらも山の町に留まるしかないようだ。
アヤシイ男に興味を持ちながらも…

少しずつリハビリする時間をおしまいにしないといけない。
また会える人、もう会えない人、新しく出会う人との物語を作ることにした。

07年夏からの旅も今年で5度目。

今年はこれまでのような7/末〜北から南までを周回するものではなく、
盆明けより関西以西〜沖縄までの旅になる予定だ。
各所、水面下で進めている段階ではあるが、
8/30〜9/2までは沖縄にてYAZUMA興行を行うことだけは確定している。


それに合わせて前後の予定を立てつつ、
60%程度完成しているYAZUMA 1stアルバムを完成させたいと考えている。
アルバムタイトルは
「Nonesense In My Life(デタラメな私の人生)」。
二度と再現できない全て無学で触って弾いている楽器と言葉の音楽。

ツアータイトルもそれに掛けるのとこれまでのシリーズの延長ということで
「42歳の地図。〜Nonsense In My Life〜」と銘打つつもりである。

これまで短期集中で旅をしてきた弊害が
東京での生活に支障をきたしてきたし、
夏以降もせっかく作品を制作するので、
断続的に各地に寄れたらというのが、私が所望していることである。

新シリーズ開始に伴い、昨夏の旅の尻切れな物語もいくらか時間があるので、
この場で補完したく思うので、期待せずにたまに覗いてみて下さい。

細かくアナウンスすべき事項はもっとあるはずだが、
まずはこんなご挨拶から。

東京にいると私のような非社会人は
ときにうとまれ、ときに興味を持たれるも
本人無自覚ながら以前以上にドン引き岬からみな私を見ているようだ。

貞子を遠くから見るのはいいが、
3Dで接近すると遠巻きになってしまうようにね(苦笑)。

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ならば世間のその違和感はやはり表現で解消して、
わづかに拾ってもらえる場所や人に生かすしかない、
と改めて腹を決めるしかないということなのです。


まあ真面目にデタラメに一生懸命生きようかと考えているのです(笑)。
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