2017年10月06日

2017年度 パラモーター日本選手権FLY&FUN IN 新潟 2017年9月29日(金)〜10月1日(日) レポート

IMG_95232017年度JPMA日本選手権が、2017/9/29-10/1にかけ、新潟県-越前浜海水浴場で行われた。
会場となるの海岸は想像以上に広い海水浴場で、海の向こうにかすんで見えるのはおよそ60km先の佐渡だ。海岸とはいえ足元の砂地は固くテイクオフには問題なさそうだ。新潟県での開催は2度目となる。
今回の開催も、地元『パラモーター新潟』のメンバーを中心に多くのフライト仲間によって、準備をすすめていただいた。おかげで、練習日の朝には設営は完了し、いつでも飛べる準備ができていた 選手、スタッフ、そのほか関係者、総勢70名が集結した。
事前の予測では、競技期間中の天候はずっと良さそうだったのだが、残念ながら29(金)公式練習日から天候は思わしくなく、寒冷前線が通過し西南西7m/sの強風が終日続いていた。

9/29(金)公式練習日
風は強い。それでも、次第に風が収まっていくのではないかと一縷の望みをかけ、9時からブリーフィング。
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地元の方々にご迷惑をかける飛行とならぬよう、飛行禁止ルール、飛行可能時間、空域の注意事項の説明、それらを確認し公式練習日はスタートした。しかし、やはり風は収まる様子はつゆほど見せず、選手はひたすらウェイティングするしかなかった。飛びたくて仕方がない選手が、グランドハンドリングなどチャレンジするも、風はさらに上がり、結局、終日練習フライトはできず仕舞。翌日の公式競技1日目は7時集合とし、解散することに。

9/30(土)公式競技-第1日目
朝、7:00集合。早朝から、前日同様の西南西の風6m/s以上といった悪コンディション、テントもまともに立てられず、斜めの状況で過ごす羽目にはなるのだが、7:30から開会式を行う。
IMG_9461萩原会長の開会宣言、実行委委員長-本間理事によるご挨拶を頂き、前年度日本選手権者の田村高章選手の選手宣誓で大会は開会した。
しかし、風はあいかわらず6m/sほどで、昼頃からさらに上がってくるという最悪の予報に。ダミーフライトを試み、可能だと判断できれば選手権クラスのみグランドタスクの実施を検討したのだが、ダミーですら出られない状況であり、公式競技-第1日目も、初っ端からウェイティングとなってしまった。
こんなこともあろうかと、悪天候時の対策として、東北ブロック理事・五十嵐氏の協力で「着水フロート実演」を行うこととなった。選手・関係者全員で、最近の機材に対応したフロートの検証に参加。空気はひんやりし、おまけに曇り空で波も高い中、五十嵐氏の献身的な着水実演は(実際に波の高い海に浸かって、フロートの機能状況を検証)たいへん意義のあるものとなった。
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パラモーター着水フロート実演(クリック拡大)

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※古い時代からの着水対策のままでは、最近の機材に十分に適用しない可能性があることが指摘された。例えば、古い時代のユニットタンクについてはせいぜい5リットル程度だったのではないか。
機材の発展とともに現在タンクの大きさは10〜15リットルが普通であろう。しかし、着水時にこのタンクが大きな浮力の1つとして機能してしまうことで、パイロットの呼吸を確保する体制を妨げることに繋がる可能性があるという。(背面臀部あたりに浮力が発生すると、パイロットは呼吸確保の姿勢バランスを維持できにくい)
そこで、これまでの浮力体の装着方法(位置)を工夫・改善をすることで、より確実な着水時安全対策がとれると考えている。


そして、11時ころから関東ブロック理事・鹿山氏によるレスキューパラシュートの仕組みの説明と取り扱い方法の実演、風の強い中、レスキューパラシュートを開傘させ、強さを体験する実技も行った。
ウェイティング中ではあったが、貴重な体験と実習を受けることができ、有意義に時間を過ごすことができた。
午後からはさらに風も上がってくるため、15時までの競技中断を宣言。この間、激しい雨と風。まるで台風のような天候となってしまったのだが、15時からのブリーフィングで第2日目の選手権のタスク概要を説明するころには、寒冷前線も抜けていった。
天気予報では、翌日午前中には穏やかに変わる見込み。大いに期待して第1日目の競技を終了した。その直後、急に暗雲がせまり、降雨とともに大きな竜巻柱3本を佐渡沖に見る貴重な体験があったのだった。18時から競技会場隣接の海の家で懇親会が始まった。選手だけではなく、ご家族、多くのフライト仲間たちが集結し、多くの参加者で懇親会は盛り上がった。

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10/4 スタッフ:糟谷憲一
みなさん 大会へのご参加 ありがとうございました。懇親会でのじゃんけん大会 また、五十嵐氏への募金に多くのご賛同いただきまして感謝です。
オークション大会ですが こちらの出番はなくなりました。次回からは、あのご夫婦にお願いいたしたいと思います。 奥様が明瞭な会計報告で感激でした。 次回は、品物が多く集まり さらに楽しいオークションにしたいと準備いたします。それから。 あの旦那さんは 手品の名人だそうで 次回 お披露目をお願いしたいと思います。集まりました金額ですが、ご寄付いただきました。 入金額は会計処理いたしまして 次回の総会で報告いたします。  ありがとうございました。                           


10/1(日)競技第2日目
早朝6:30からブリーフィング。天気予報通り、南南東の風3〜4m/s陸風で、多少の乱れもありそうだが、選手権クラスは実施可能と判断し競技を開始した。
TAK-01は昨日発表のとおり、選手権クラスは写真ハントナビゲーションとテイクオフ&ターゲットの複合とする。写真ハントナビゲーションはフライト前に配布された写真から、地形や建築物を判断し、指定された飛行空域からその場所を地図上で特定するという競技。
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ただし、飛行可能となった競技日が最終日の1日だけとなってしまい、残された時間でできるだけ多くのTASKを消化できるようにTASK-01の競技時間は90分に限定し競技開始。
写真ハントナビゲーションのため、スタートからのテイクオフ時間を30分に限定したのだが、これが後々いろいろなエピソードの原因となった。風が弱い上に陸風でのスタート、足元も海岸は堅めではあるが慣れない砂地だったためか、選手権クラスのほぼ半数が1回でのテイクオフにてこずる有様。次第に時間が無くなり、驚くことに選手権者経験者を含む5名がテイクオフできないという結果には誰もが驚いた。
一方、颯爽とテイクオフしていった若手選手は、多くの場所を探し当ててきたものの、中には飛行禁止空域を通過、スタートポイントを取らずにフライトするなどのうっかりミスで得点を得られなかった。
結果的には、基本に忠実に確実なフライトを心がけたのベテラン選手、島津(宮城)小川(埼玉)のみが得点を
得るという結果になった。

TASK-02はピュアエコノミー。今回より燃料の計量は重量制、2リットル相当の1.5kgとした。
ゲートオープン時間を3時間として、競技が開始される。2回目のフライトでは1回目のリベンジとばかりにそれぞれの選手はサーマルの状況を見ながら飛び出していった。結果はさすがエコノミータスクが得意な五十嵐選手が多くの燃料をチャポチャポ残したまま66分でトップ、44分の川村選手が2位、40分の島津選手が3位となった。昨年のチャンピオンで期待の若手選手はアウトサイドランディングやGPSのデータがないなどの惜しい展開が続いた。14時以降になると、風は海風で北の風1〜3m/sと穏やかになり、ようやく本来の越前浜エリアのポテンシャル本領発揮のチャンス到来となった。
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最後のTASK-03はテイクオフとボーリングの複合競技。ボーリング競技もピンの数が10本で、プレシジョンタスク(精密制度TASK)として、たいへん人気でギャラリー受けする競技である。一般の人が見ても、わかりやすくだれもが楽しめる内容を最終TASKとして設定し、挽回のチャンスともなった。さすが、選手権クラスでは2名が10本を、2名が9本を見事に倒し、ギャリーからは拍手喝采だった。

 後半になり、環境がよくなったエリアで競技が押していたが、16:30より閉会式を行った。 
最終結果は、冷静、確実に得点を重ねた島津健一選手(宮城)がトップとなり優勝、日本選手権者に輝いた。2位の五十嵐亮弥選手(山形)は、思いがけずTASK-01をテイクオフできず、これには誰もが驚いたのだが、得意のピュアエコノミー(燃費)とボーリング(精密制度)で巻き返しに成功、ようやく本領を発揮した。3位4位には着々と得点を積んだ小川 光之選手(埼玉)、そして川村展生選手(兵庫)と続いた。
総合順位は以下の通り。副賞には、実行委員長-本間氏が手塩にかけて作ったお米どっさり、多くの協賛会社様からの商品のご提供があり、、入賞者は重いお米と副賞を担いで大喜び。
また、閉会式では(一財)日本航空協会-スポーツ室大山部長様より、島津選手に日本選手権者証とメダルが授与された。 
FLY&FUNクラス
日本パラモーター協会ではまだ日本選手権クラスのエントリーはできないが、いずれは日本選手権や、競技会に参加してみたいと考えている選手のために、FLY&FUNクラスを設け、同時に実施している。あくまでも安全にフライトを楽しむための基本フライトを中心とし、それらの組み合わせで競技内容が設定している。

基本フライト内容の例
■サポートなく一人で正確かつ安全にライズアップし、離陸・旋回・着陸。正確に安全に飛行できるか。
■テイクオフし、あるポイント(パイロン)をまわって安全にセーフティーランディングまで。
■テイクオフの正確さ、パイロンシークレットマークを確認・申告、ランディングの正確さ、安全面競う
※ただし、順位を付けるために得点制度(テイクオフ時間とランディング時間を設定するなど)により順位算出する。
※FLY&FUN部門のClass/XC保有者には、得点ハンディが与えられる。(20%) 
※飛行可能区域を設定したうえでの、マーカー落としなど別計算も 加算される場合がある。
※危険なフライトと判断された場合、失格となる場合がある。
※選手権クラスで実施されるタスク内容も、気象その他状況に応じフライイン部門で実施される場合がある。

***
上記を踏まえ、FLY&FUNでは以下TASKを消化した。

安全フライト(チェック項目)
一連のフライト、テイクオフからランディングまで安定した形でできているかを審査し、得点にする。
確認事項は、エンジンスタートから始まり、ランディングで終わる。

エンジンスタート(スタート時に役員に合図)

■エンジンスタート時の安全確認(場所、周囲など安全を確認する。(指差し確認))
■アクセル(アクセルのひっかかりなどのチェック。(アクセルを役員に見せる))
■パワーチェック( 担いでからパワーをかける。)
テイクオフ
■キャノピーのセット(風や場所を考えてセットアップ)
■ライズアップ(スタート時に役員に合図)(風に合わせたライズアップ。クロスかフロント)
■助走(スムーズに安定して走れているか(修正を含む)
■テイクオフ(飛び乗りやブレークの合わせすぎなど)
ランディング
■風(アゲインストで侵入できているか)
■エンジン(足をつく前にエンジンカット)
■ランディングソフトな着地(足裏以外で着地しないこと)

今年のFLY&FUNクタスは2本のフライトが成立した。
TASK-01
・安全フライト(前の日に用紙で内容通知済)
・マーカー投下(マーカーをもってフライトする。空中でできるだけターゲットの中心めがけて投下する。その距離で計算する)
・シークレットパイロン(ブルーシートをパイロンとし、設置場所も予め示す。本当に行ったかどうかの確認に、GPSや写真判定を行わず、ブルーシートに書いてあるマークを確認し、申告する)
・ターゲット
TAS-02
・ポールキック(会場に設置されたボールをキックしていくグランドタスク)
・ターゲット 
天候が思わしくなく、ずっとウェイティング状態で、最終日にようやく選手権クラスがスタートしても、安全を期し午後からのスタートになったが、思いのほか選手がTASKをしっかりとこなせたようだ。
全国的に見ても、パラメータ競技会が少ないためか、このような競技フライトに不慣れな選手も多いようだが、
今後のJPMAの課題と考え、JPMAとしても、実技に特化した安全フライト大会のようなイベントを更に企画していきたい。日本の選手のレベルを上げるためにも大会のタスク講習会などをやっていけたら良いなと感じた。
2017 FLY&FUN--

若手選手の活躍が期待されていたが、悪天候が続たことで1日だけの競技になったことと、GPSデータの不十分さ、禁止空域の通過やポイントの不通過などのミスで残念な結果となった。機材の扱いや注意しなければならないポイントなど経験をさらに積んで、今後に期待したいところだ。
 また、特筆すべきことは、昨年の大会から女性エントリーが続いていることだ。今年は3名の女性エントリーがあり、会場に花を添えてくれた。三井由美子(千葉)松田幸恵(新潟)垣内菜帆(三重)の3選手だ。皆さんの今後の活躍を大いに期待したい。 残念ながら1日だけしか競技ができなかったが、多くのドラマある大会となった。参加選手は強風の2日間は思い思いに新潟の地を楽しんだことと思う。
閉会式では(一財)日本航空協会-スポーツ室大山部長様より、島津選手に日本選手権者証とメダルが授与された。 
最後は恒例の選手・スタッフ全員での集合写真撮影をおこない、次の日本選手権に思いをはせながら、大会は終了した。

2017日本選手権総合成績集合











ご協賛をいただきました、各社には心からお礼申し上げます。(順不同)
(株)ラムエッティ
FLIGHT SYSTEM
フライプロダクツジャパン
(有)小澤工業
夢ハウス
EXCEL PARAGLIDERS
イカロス出版(株)
Loop paramotors
ファルホークインターナショナル(有)
Posted by mikabo2416 at 18:50│ 競技プロジェクト | 地域ブロック情報