映画のはなし目に青葉&妖精

2018年05月21日

あの日の君

5年前のちょうど今頃でした。

私はエネルギーの調整のため休暇をとって、ひとりセドナに行っていました。

ボルテックスのひとつ、カセドラル・ロックに登った時のこと。

山頂からの帰りの道で、息を弾ませながら軽やかに登って来る日本人らしき男性に出会いました。

すれ違いざまに「こんにちは。頑張って!」と声をかけると、手袋をした手をあげて「ありがとう!」とニッコリ笑って、スタスタと軽快に上っていきました。

日焼けしたさわやかな笑顔。

あれ??

見たことがある。

変わった黒い手袋・・。


「あっ、あっ、あーーっ! あの人だー!」

振り返ると、彼も振り返り上から私に大きく両手を振ってくれました。

登山家の栗城史多(クリキノブカズ)さん、その人でした。

有名登山家にむかって「頑張って」などど上から目線のように声をかけた自分がちょっと恥ずかしい。

その日の栗城さんのブログにはカセドラル・ロックの断崖に立つ彼の写真がアップされていました。

2012年の秋、エベレストで重度の凍傷になり手の指9本を失いながらも、次のチャレンジに向かって休養とリハビリのためセドナを訪れていたのでした。
当時は確か、壊死した指を切断せずに温存する方向で特殊な手袋をつけていたと記憶しています。

その栗城史多さんがエベレストで亡くなりました。

悲しいです・・とても。


カセドラル・ロックで交差したあの点のような特別な瞬間。

栗城さんの弾むようなエネルギー、ハートに宿る炎、確固たる意志、輝く瞳。

振り返り大きく手を振ってくれたあの日のあなたを心に焼き付けるわね。


困難に果敢に挑み続けた若き魂よ、どうか安らかに。




flower131 at 23:00
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