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・・・すみません店長。





どうなるかわからない。





でも・・・!














「・・・・・!」


「・・・ちょっと、何?・・・なんで?」



大ちゃんは店長を振りほどき前に出ていこうとする。


それを制止する店長の身体に力が入る。




・・・・その刹那











準さんが2人の前に躍り出た。



















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それは・・・「お花屋さん」の日常

きっと・・・おそらく

いや・・・多分素敵?な


「お花屋さん」の物語

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私、お花が好きです。

エピソード

第18話

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■登場人物■

「店長」・・・花屋の男性社長。先代からお店を引き継ぐ。

「エース(以下あだ名)」・既に退職。当時はチーフデザイナー。女性アルバイト。

「秀爺」・・・先代の時代から50年のキャリアを持つ超ベテラン。

「大ちゃん」・花屋社員。エース退職後この花屋の軸となる。

「小百合さん」・・おだやかで優しい雰囲気。アルバイトの女性。

「準さん」・・・元ウェディング会場装花担当 現新人花屋

「かすみさん」・・新人 準さんと同期

「私」・・『わたし』という名の登場人物




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準さんは瞬時に思いを巡らせる。


この場の最適解を探す為だ。




・・・新人なのに?




そう、新人なのにそんな事を思っている。



そしてそれは・・・1人だけじゃないって事も知っている。





・・・1人じゃない。






そう決めた。





・・・あの日・・・


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あの・・・「始まりの日に!」







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「えっ、じゃあ偶然?・・・・同じ日に?」




新人花屋としての勤務初日。


準さんとかすみさんが帰り道に確認した事。


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「私は、店長にリクルートされたっていうか・・・この店で働かないか?って。」


「フラワースクールでお花の講師をしているから、あまり時間はとれませんって、一度断ったんだけどね。」


「どうしても・・・って、フラワースクールでの経験を、そのセンスを活かしてほしいって・・・。」



「講師を続けながらでも良ければっていう条件で、今日から働く事になったの。」



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「へえ、それはすごいね。店長直々にか・・・。」


「俺は通りがかりで、求人の貼り紙をみて面接をして、それで今日からここで働く事になった。」




「じゃあ偶然?」


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「そう、偶然同じ日に初出勤となったって事か。」



「この花屋は確かに即戦力を募集していたからね。」


「だからそれに応えなきゃって今は思ってるよ。」


「それにしてもかすみさんは、お花の先生か・・・。」


「どお?楽しい?」





「まあ、目に見えて生徒さんはお花のセンスが上がっていくからね。」


「それを日々実感出来るのはとても楽しい。」


「お花を触るのは初めてって言う人も、バラしか知りません!って言う人も始めはみんなそんな感じなのにだよ?」


「レッスンを積み重ねていくうちに明らかに上達していくのがわかる。」


「本人はそれほど自覚していなくてもね、それは明らかな事なんだよね。」


「様々なパターンのフラワーアレンジメントが確実に上達していくの。」


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「へえ、それは楽しいね。そっか、それもいいな。」



「・・・・・。」



「なあに?どうしたの?」



「いや、じゃあ俺も頑張らなきゃだなって、そう思った。」



「だって、かすみさんに習った人達はどんどんお花が上達していく訳でしょ?」



「なら、いつか・・・お花を扱ってさえいれば、きっとどこかで出会うから。その時に負けない様にしなきゃなってね。」




「そう思ったよ。」



「それは私も同じ・・・。」



「いろいろな花を知って、いろいろな場所を知って・・・多くの人の気持ちを知って。」



「それに見合う素敵なフラワーアレンジメントをたくさん教えたいし、自分でも作りたい。」





「この花屋で俺たちは新人だけど・・・花の世界では新人じゃないって・・・少し変な感じだね。」



「そうだね、でもそれはきっと店長も望んでいる事だと思うの。」








必要な時が来る。





きっと私達「新人」の力が必要な時が・・・・。



















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準備はできている。


デザインパターンはもう既に頭の中にある。


かすみさんは辺りを見回した。



あとは・・・それを実現出来る・・・花。








・・・あっ。






使われずに山積みにされた花の中・・・それらは大きな・・・。



今回のフラワーアレンジメントでは使われなかった花々の中に。










・・・見つけた。

















準さんは思いを巡らせる。


この場の最適解を探す為だ。




・・・新人なのに?




そう、新人なのに、そんな事を思っている。



そしてそれは・・・1人だけじゃないって事も知っている。




・・・1人じゃない。




頼れる「大ちゃん」がいる。




そして「店長」もいる。





何よりも、もう1人の新人。




あの日・・・同じ日に始まった・・・







「かすみさん」がいる!








必要な時が来る。



きっと俺達「新人」の力が必要な時が・・・・。









店長と大ちゃんそして現場のプロデューサーは何やら険悪な雰囲気だ。



ならば、今動けるのは「自分達」しかいない。



準さんは冷静な気持ちを保ち、



そして同じ方角を見ているもう1人に合図を送る。




かすみさんは・・・瞬時に








「いろいろな花を知って、いろいろな場所を知って、多くの人の気持ちを知って・・・。」



「それに見合う素敵なフラワーアレンジメントをたくさん教えたいし、自分でも作りたい。」




















ネイティブフラワーの束を




準さんに手渡した。



















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ー続くー














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