May 27, 2005

真剣な暇つぶし。


今日、電車の中で小説を読んでいて、また衝撃的な文章に出逢った。

愛するということは、欠けてしまった物を、欠落したものを愛しむことだ。愛に完璧を求める発想が、すでに絶望的な破綻を内包しているのだ。

「狼の領分」 花村萬月


鳥肌がたった。



うー。今日は学校から久々に早く(明るいうちに)帰ってきた。
バイトもなかったし、麻雀も全然やらなかったしね。

書かなきゃならないレポートが山積みなのだけれど、なんだかモチベーションが上がらない(たぶん不甲斐ない日本代表のせい)ので、ラブレターの二本目を寄稿してみる。

室井さんなんだか最近体調がすぐれない様子だ。

ポリープは大丈夫なんだろうか。



今回は、そんなこんなでいきなりだけど室井さんにラブレターを書こうと思う。

というか、みんなで室井さんに書かないか?という思いでいっぱいだ。
こんな素敵でかっこいい女性に惹かれないわけがない。
このblogに、この企画に出逢えたことを感謝して、室井佑月さんにラブレター。


自分の乏しいボキャブラリーに失望。恥ずかしい。




「要冷凍(-18℃以下)」



禄郎(20)  室井佑月さんへ





 左膝が冷たい。地面の50cm上から、野暮ったい自分の右足を観察している。差し出したじんわりと湿った右手に、人と思われる生ぬるい体温を感じて、自分が跪いていることを認識した。生まれて初めて人に跪いた。
 
 僕は、貴女に出逢った。
 跪いた自分は、思っていた程惨めな存在ではなかった。格好悪いとも思わなかった。それほどに自然な反応だった。焦点が合うようになって、胸の鼓動の波が落ち着きを取り戻したのを見計らってふと顔を上げてみると、そこには様々な頭が垂れていた。
 貴女の容姿、言葉、人柄、生き様。何処に惹かれたのかは忘れたけれど、僕は室井佑月、貴女に魅せられた。訓練された兵隊のように同じ姿勢で、周りに跪く仲間と同じように。

 姫と呼ぶには上品さが足りないし、姉貴と呼ぶには距離が遠い。師匠と呼ぶには美しすぎるし、姉御と呼んだら怒りそう。先生と呼ばれるのもきっと嫌いな気がする。濃いめ化粧と真っ赤なドレスで、煌びやかな舞台に立っている姿も目に浮かぶのに、寝間着姿にすっぴんで、尻をボリボリ掻いている姿も想像できる。そんな曖昧な距離にいる貴女。
 
 いつだって人間は、蜃気楼に手を伸ばすように不確定な存在を追い求める。そんな真理が、いやらしい速度で脳裏をよぎる。
 尊敬よりも身近で、求愛よりもライト。定義する為にはあと1ピース足りない歯痒い感情が、鼠花火のように全身を駆けめぐる。
 
 どうかこの想い、冷凍保存で貴女に届け。電子レンジで温めたら、美味しく食べてもらえるように。



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またもや、小泉首相ばりに 「感動した」 ○3行ラブレター こころのこもった言葉がたくさんあります。 後ろで流れる曲がさらに涙を誘います。 只今、室井佑月さんのblogではラブレター企画を実施中! それに負けじと、お笑い@サプリでは、3行ラブレ
3行ラブレター募集中!【お笑い@サプリッ!〓楽しくなければBLOGじゃないじゃ〓ん!〓】at July 09, 2005 21:51
部屋にいる時聴いてる音楽 激しいのもあり ゆっくりなのもあり ライブとか行きたいなっ
音楽【マキの私生活】at July 13, 2005 23:32
インテリア   雑貨   が 大好き大好き 今日は 新しいカテゴリーを 追加した
癒しの明かり【very much more】at July 14, 2005 00:19
この記事へのコメント
ブラボー!すごいすごいすごい!!
Posted by 綾波 at May 28, 2005 00:25
禄郎くんは…一体何者!?
すげぇ…なんか感動です!。・゚・(ノ∀`)・゚・。
Posted by JUN at May 28, 2005 12:22

誤植発見して結構ショック。『濃いめ化粧』だって。『の』が抜けた。

綾波さんもじゅんもコメントありがとー!
室井さんからコメントもらえるかな?!

あーもっとオリジナリティ溢れる語彙力が欲しい。

そこに抽象的な詩が書けない原因があるんだろうな。

小説家はすげぃや。

Posted by 禄郎@携帯 at May 28, 2005 14:51
はじめまして。
とても素敵なラブレターですね。言葉の選び方が絶妙。
変にひねってもなく、オリジナルな感性だなあと思いました。
Posted by くじら at July 06, 2005 15:03
はじめまして。わぁ鳥肌立っちゃいました。
突っかかりがなく、すっと入ってくるような言葉運びが
いい感性だなぁと思いました。
わたしも萬月好きです。いまも一冊読んでいます。
Posted by at July 06, 2005 21:11
>くじらさん

コメントありがとうです!いやぁ…どーにかかっこいい表現を身につけたいですよ。
ひねることが出来ないのも長所なんですかねー
次の企画も参加したいですね。

>螢さん

ありがとうございますっ

萬月さん最高。
俺は室井さん→萬月さんと読んでいったんですよ。ペンネームの由来とか聞いて。

どっちもいいですけど、やっぱ男ってのもあるのか萬月作品にガツンと来ました。

なかなか自分の文章はいいとは思えないんですけどね…

Posted by 禄郎@バイト終わり at July 06, 2005 21:45
29室 「調和室」

 「きれいな部屋は、気分が良い。」

 地平線も見えないこの部屋、椅子が2脚に机が一つ。

 私とあの人が対面するこの部屋は、
 とても広い。
 とても広い。
 とても広い。
 
 この部屋でなら、どのような誤解も解ける。人間とは、生きる上で沢山の誤解を塵のように積もらせる。
 
  思考を、解き放とう。

  リボンの下の恐ろしき思い出を開放しよう。


  「貴方、アタシにあんな事言って。」

  「それはこういう訳なんだ。」

  「君は僕にこう言った。」

  「それはこういう訳なのよ。」


 誤解の膿は、心の海に変わる。
Posted by 梅田 聡一郎 at July 12, 2005 13:55


  「 私は、かくして君から色んな裳を奪う。」

 目が覚めたとき、椅子に座っていた。只の椅子。周りには何も無い。
   
           透明。

  どうしよう。何も無い。名前が思い出せない。今まで覚えてきた事、総て覚えていない。総て。何かにつけ思考の片隅にあった、技術の塊、根幹、精神。総てが失せた。手は只の五つの指と化し、足は只の木切れと化した。混沌とした頭の中。体の調和も失う。心の中、


           不透明。


 男が1人歩み寄る。

 「私は、かくして色んな裳を奪ってきた。」
     


         
Posted by 逆開放室 at July 12, 2005 13:57

   「私は、かくして君に色んな裳を与う。」

目が覚めると、屹立していた。周りには何も無い。只の床。

         暗黒。

 総て、思い出した。技術。明確な自身。人生の集積。感動の中身。心臓の中。骨格。歩み方。手の平の記述。何もかも明確に、振ってきた。


         聡明。


 男が再び歩み寄る。
 
     「私、かくして色んな裳を与う。」
Posted by 開放室 at July 12, 2005 13:57
 


     
 
      以上、抜粋3話でした。
Posted by 梅田 聡一郎 at July 12, 2005 13:58
 複雑な漢字の虚飾を取り払ってみました。



  「机の上の錆びた箱を見て、机を


         バンッ!


   っと叩いて錆だけ落とす感じで。」


 

  室井先生、漢字は小説歯車の、補助輪なのですね。
Posted by 梅田 聡一郎 at July 12, 2005 14:05
 宜しければ、感想などお聞かせ下さい。僕も役に立ちました。
Posted by 梅田 聡一郎 at July 12, 2005 14:07
 初心者になりました。信号の色が分からないのに、ドリフトばかりしてたのが、もとにもどりました。
Posted by 梅田 聡一郎 at July 12, 2005 14:12
 不学でした。

  
Posted by 梅田 聡一郎 at July 12, 2005 14:13
 名前が同じでも、人はそれぞれ違う。
題名が同じでも、中身が違う。

   「当たり〜まえ〜♪あた〜りまえだ〜♪」
     
                         小泉今日子
Posted by 梅田 聡一郎 at July 12, 2005 14:59

んー…荒らしですか?
Posted by 禄郎 at July 12, 2005 18:22
絶句でした。自分がトラバ投稿したモノが恥ずかしいとさえ思われる、
禄郎君のラブレター。かっこつけすぎず、しかしストレートな思いを
わざと崩してみせる。大学生で、ここまでの文体を確立している君を
アタシは尊敬してしまう。他も見せてもらったけど、妙な行間の意図、
その行間にかいま見える、禄郎君の想い。時にせつなく、時に激しく。
アタシは大学の頃、こんなに物事を深く考えていたか?フワフワと、
何も考えずに生きていたために、今頃、日々反省の毎日。
ありがとう、禄郎君。
Posted by ニコ at July 14, 2005 20:47
>ニコさん

ええええええ?!なんか、褒めすぎです。w
褒めて伸びるタイプじゃないですよー。嬉しいけど。めっちゃw

つうか、俺もそんなに考えて日々を送っているわけではないし。。。

Posted by 禄郎 at July 15, 2005 00:54
 眠い。
Posted by 梅田 聡一郎 at July 17, 2005 08:50
 「鼠花火のように」×
 
 「螺旋体の如くして」 とか
 
 「見慣れた火花の如くして、弧を描き」とか

 あるんじゃ?
Posted by 梅田 聡一郎 at July 17, 2005 10:54
そーゆーコメントは有り難いですっ

確かにその表現は格好いいけど、あまりにも文語的でどーかと。
小説にはいいかもしれないけど、俺が書いたのってかテーマは『ラブレター』なんだから手紙と考えれば口語的というか、フランクなほうがいいと思いますけどね
Posted by 禄郎 at July 17, 2005 11:28
聡一郎 ってセンスない。
言葉にふりまわされては、ね。
なんちゃって。。。
Posted by とおりすがり at July 17, 2005 14:30