ブログ de 授業 “2014-15シーズン”

栄養士・管理栄養士・調理師養成校の授業担当者が書く・・・食品学、食品衛生学、実験などなどです

2009年02月

いよいよ新学期

管理栄養士国家試験問題解説/31

ブログネタ
栄養士・管理栄養士 に参加中!
22回 66番
でんぷん性食品の調理性に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a じゃがいもでんぷんゲルは、冷却時間が長いほど老化しやすい。
b じゃがいもでんぷん糊液は、食塩添加で粘度が上昇する。
c コーンスターチ糊液は、食酢の添加で粘度が低下する。
d でんぷん糊液は、砂糖の添加で粘度が低下する。
(1)aとb (2)aとc (3)aとd (4)bとc (5)cとd

22回 68番 
五訂増補日本食品標準成分表に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)レチノール当量は、β-カロテン当量に係数1/6を乗じて求める。
(2)ビタミンEの成分量は、α-トコフェロール当量で示される。
(3)収載成分項目には、脂質、脂肪酸の項目がある。
(4)コレステロールの成分値は、遊離型、エステル型及び総量として示される。
(5)差し引き法で求められた炭水化物の成分値には、食物繊維は含まれていない。

22回 72番 
油脂の自動酸化に関する記述である。誤っているのはどれか。
(1)空気中に存在する酸素分子によって、油脂中の不飽和脂肪酸が酸化される。
(2)脂質ヒドロペルオキシドの分解によって、アルデヒドやケトンが生成する。
(3)自動酸化反応は、微量の金属イオンの存在によって著しく促進される。
(4)脂質分子中の二重結合にはさまれたメチレン基の水素が、ラジカルとして引き抜かれる。
(5)光増感酸化反応では、三重項酸素が直接反応する。

管理栄養士国家試験問題解説/30

ブログネタ
栄養士・管理栄養士 に参加中!
第22回 60番 
食肉とその加工製品に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)死後硬直は、筋肉中のADPが減少するために起こる。
(2)食肉の熟成中にグリコーゲンが蓄積される。
(3)食肉の切断面の鮮紅色は、メトミオクロモーゲンによる。
(4)ベーコンは、豚のばら肉を塩潰けし、冷燻したものである。
(5)ハムやソーセージの発色剤として、亜硫酸塩が用いられる。

第22回 63番 
乳製品についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
a バターはンショートニングより水分含量が少ない。
b アイスクリーム、アイスミルク、ラクトアイスの中で乳脂肪分が最も高いのはアイスミルクである。
c レンニン(キモシン)は、κ-カゼインの特定の部位を加水分解する。
d LL牛乳は、UHT(超高温短時間殺菌)法で処理し、無菌充填して製造される。
(1)aとb (2)aとc (3)aとd (4)bとc (5)cとd

第22回 67番
鶏卵の調理性に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)泡立て卵白の安定性は、食塩によって増加する。
(2)鶏卵中のアレルゲン活性は、揚げ物調理によって低下する。
(3)マヨネーズは、卵白で油を乳化させたものである。
(4)だし汁で希釈した場合、卵液濃度15%で熱凝固する。
(5)卵白は、低温ほど起泡性が高い。

管理栄養士国家試験問題解説/29

ブログネタ
栄養士・管理栄養士 に参加中!
第22回 59番
「アレルギー物質を含む食品の原材料表示」(以下アレルギー表示)に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a アレルギー表示が義務づけられているものは5品目である。
b 小麦は、可能な限りアレルギー表示をするように求められている。
c チーズは「乳」として、アレルギー表示が義務づけられている。
d ゼラチンは、特定原材料に指定されている。
(1)aとb (2)aとc (3)aとd (4)bとc (5)cとd

第22回 62番 
食品の保存方法に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)燻煙成分は、たんぱく質と結合しない。
(2)レトルト食品の包材には、ラミネートフィルムが使われる。
(3)CA(Controlled Atomosphere)貯蔵は、二酸化炭素の濃度を低くして行う。
(4)凍結保存では、冷凍やけを防ぐためブランチングが行われる。
(5)だいこんやじゃがいもの冷蔵では、低温障害が起こる。

第22回 75番 
食品包装材に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)ポリエチレンは、ポリエチレンテレフタレート(PET)に比較して気体遮断性が高い。
(2)ポリ塩化ビニリデンは、ポリエチレンに比べ耐熱性に優れる。
(3)プラスチック容器は、紙容器に比べ遮光性に優れる。
(4)ポリエチレンテレフタレートの燃焼によりダイオキシンが発生する。
(5)ブリキ缶は、容器包装リサイクル法の対象外である。

管理栄養士国家試験問題解説/28

ブログネタ
栄養士・管理栄養士 に参加中!
第22回の問題では機能性食品(成分)等に関する問題が4問も出題されていました。
近年の健康に関する意識の高まりを反映してのことでしょうか・・・

第22回 54番 
食品の機能性についての記述である。正しいのはどれか。
(1)食品の一次機能として、体調調節作用がある。
(2)プレバイオティクスとして、ビフィズス菌がある。
(3)ダイゼインは、エストロゲン様作用を有する。
(4)テクスチャーは、食品の機能性とは関係しない。
(5)機能性食品は、法律で規定されている食品である。

第22回 55番
栄養機能食品の栄養成分の機能の表示である。正しいものの組合せはどれか。
a「パントテン酸は、皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。」
b「ビタミンCは、抗酸化作用により、体内の脂質を酸化から守り、細胞の健康維持を助ける栄養素です。」
c「マグネシウムは、赤血球を作るのに必要な栄養素です。」
d「葉酸は、赤血球の形成を助けるとともに、胎児の正常な発育に寄与する栄養素です。」
(1)aとb (2)aとc (3)aとd (4)bとc (5)cとd

第22回 56番
特定保健用食品に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 製品ごとに個別に評価して、保健の用途の表示が許可された食品である。
b 病気を予防することに関する表示が許可されている。
c 錠剤・カプセルの食品形状も許可されている。
d 内閣府食品安全委員会で有効性の評価が行われる。
(1)aとb (2)aとc (3)aとd (4)bとc (5)cとd

第22回 57番 
現在許可されている特定保健用食品の関与成分と保健の用途の表示との対応である。正しいものの組合せはどれか。
a GABA(γ-アミノ酪酸)・・「血圧の高めの人に適する」
b サイリウム種皮・・・・・「歯の健康維持に役立つ」
c 大豆たんぱく質・・・・・「おなかの調子を整える」
d ビタミンK・・・・・・・「骨の健康が気になる人に適する」
(1)aとb (2)aとc (3)aとd (4)bとc (5)cとd


解説は後日コメントにアップします。

食品学2/管/No.30〜32講義

ブログネタ
栄養士・管理栄養士 に参加中!
■ 食品学各論/動物性食品/卵類/乳類

■ 動物性食品/卵類(続き)
鶏卵の鮮度と保存
 鶏卵は栄養価が高いが、卵殻を割らなければ比較的日持ちのする食品である。これは、前述したクチクラの微生物の阻止や卵白中に含まれるタンパク質による生育の阻止や溶菌作用のためである。
 鮮度の判定には、卵黄係数、ハウ単位、気室高、比重法などが用いられる。卵黄係数やハウ単位は卵黄や卵白の状態から鮮度を判定する方法である。


■ 動物性食品/乳類
五訂増補日本食品標準成分表 13群 乳類(53食品)
 食品成分表に記載されているそのほとんどが牛乳およびその加工品である。但し、バターは油脂類に収載されている。
 牛乳は乳児から老人まで広く飲用されている食品である。乳及び乳製品の規格等に関する省令(厚生労働省)により乳や乳製品の定義、成分規格、保存法の基準が定められている。主なものは以下の通り
  酸度0.18%以下、比重1.028〜1.034(15℃)、
  細菌数50,000/g以下、大腸菌群 陰性
  乳固形分 11.0%以上、乳脂肪分3.0%以上、
  無脂乳固形分8.0%以上など


牛乳(普通牛乳)の成分と人乳の比較

食学_牛乳成分




 水分と脂質は変わらない。
 タンパク質と灰分は牛乳の方が多い。
 炭水化物は牛乳の方が少ない。
 成分値が異なるため、調製粉乳の製造では浸透圧を人乳に合わせる目的で灰分量の調製を行なう。また、人乳には牛乳に含まれないDHAなどの高度不飽和脂肪酸が含まれるためこれを添加する事もある。

牛乳の成分(三大栄養素)
タンパク質
 アミノ酸価91(制限アミノ酸は含流アミノ酸)と良質である。
 カゼイン(80%)と乳清タンパク質(ホエー)(20%)に大別され、さらにカゼインはαs、β、γ、κカゼインに分けられる。また、乳清タンパク質にはβ-ラクトグロブリンやα-ラクトアルブミン、免疫グロブリンなどからなる。
カゼインはそれぞれのカゼイン分子が結合することでサブミセルを形成し、さらにサブミセル同士がリン酸カルシウムを介して結合し0.05〜0.3μmのカゼインミセルを形成している。

 カゼイン → サブミセル → カゼインミセル

 このとき、κ-カゼインはカゼインミセルの外側に偏在しておりカゼインミセル同士の結合が起こらないようにしている。

 カゼインミセルは熱には比較的安定であるため高温で短時間の加熱であれば凝固しないが、カゼインの等電点付近までpHを下げると電荷が失われカゼインミセル同士の結合が起こり凝固沈殿する。これを利用しているのがヨーグルトである。また、子牛の胃に存在するレンネット(レンニン、キモシン)をカゼインに作用させると、κ-カゼインに特異的に作用しこれをパラ-κ-カゼインに分解する。その結果カゼインミセル同士の結合が起こり凝固する。これを利用して作られるのがチーズである。

脂質
 トリグリセリドやレシチン、コレステロールを含む。構成脂肪酸はミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸などの飽和脂肪酸が多い。また、酪酸やヘキサン酸などの短鎖脂肪酸も比較的多い。

炭水化物
 ほとんどが乳糖(ラクトース)である。ラクトースはラクターゼによりブドウ糖とガラクトースに分解され吸収されるが、ラクターゼの活性が弱いと分解できずに排泄される。このとき、水も一緒に排泄されるため下痢の症状となる。このような症状を乳糖不耐症という。

食品学実験2/管/酵素の働きを知る実験2

ブログネタ
栄養士・管理栄養士 に参加中!
◆実験項目
1) パンクレアチンによるカゼインの分解実験:トリクロロ酢酸による分解の確認
2) ブロメラインによるゼラチンの分解実験:ゼラチンの冷却凝固による分解の確認
 2)はパイナップル(ブロメライン)以外にキウイフルーツ、パパイヤ、舞茸を使用した。


◆実験結果
2) プロテアーゼによるゼラチンの加水分解実験
食実_酵素3

食品学2/管/No.28〜30講義/No.29〜32配付

ブログネタ
栄養士・管理栄養士 に参加中!
■ 食品学各論/動物性食品/卵類

■ 動物性食品/卵類
五訂増補日本食品標準成分表 12群 卵類(20食品)
主なものは鶏卵であるが、うこっけい卵、うずら卵なども収載されている。
食糧需給表によると、消費量は300個/18kg/年/1人である。

鶏卵の構造
 卵白、卵黄、卵殻からなり、重量比はおよそ6:3:1である。
 重量比から60gの鶏卵の各重量を計算すると卵白は36g、卵黄は18g、卵殻は6gとなる。

・卵殻
 主体は炭酸カルシウムで表面には0.01〜0.05mmのクチクラ(層)と呼ばれる薄い膜があり微生物の進入などから卵を保護している。

・卵白
 濃厚卵白と水様卵白がある。水様卵白は卵黄に近い内水様卵白と卵殻に接している外水様卵白に分けられる。濃厚卵白は約50%を占めているが、卵の保存中に濃厚卵白の水様化が起こり濃厚卵白の比率は低下する。

・卵黄
 卵黄は卵黄膜に包まれており、内部はラテブラを中心に黄色卵黄と白色卵黄の層になっている。卵黄膜は卵が古くなると強度が小さくなり、卵黄が崩れやすくなる。

鶏卵の成分
一般成分(鶏卵類)
全卵 生 水分76.1%,タンパク質12.3%,脂質10.3%,炭水化物0.3%,灰分1.0%
卵黄 生 水分48.2%,タンパク質16.5%,脂質33.5%,炭水化物0.1%,灰分1.7%
卵白 生 水分88.4%,タンパク質10.5%,脂質Tr,炭水化物0.4 %,灰分0.7%
 
 全体を見ると良質なタンパク質を含み炭水化物以外の栄養素をバランスよく含んでいるが、卵黄と卵白では栄養素に偏りがある。

卵白の成分
 90%近くの水分と約10%のタンパク質をからなる。脂質と炭水化物はほとんど含まず、ビタミンは若干のリボフラビンを含むのみ。ミネラルはカリウム、ナトリウムが比較的多い。

卵白中のタンパク質の種類
・オボアルブミン:これが主でタンパク質全体の60%近くを占める。
・オボトランスフェリン(コンアルブミン):金属と結合するため、それを必要とする微生物の繁殖を阻止する。
・オボムコイド:トリプシンインヒビターとして働く。比較的熱に安定であるが、人のトリプシンを強く阻害しない。卵アレルギーの原因物質でもある。
・オボグロブリン
・リゾチーム:ある種の細菌の細胞壁(多糖)を分解するため溶菌作用がある。
・オボムチン
・アビジン:ビオチン(水溶性ビタミン/ビタミンB7)と結合してその働きを阻害する。

卵黄の成分
 タンパク質と脂質を多く含み、脂溶性ビタミン、水溶性ビタミン、ミネラルなども多い。但し、鉄はホスビチンのリン酸と結合しており利用率はよくない。

卵黄タンパク質
 卵黄中のタンパク質は脂質とともにリポタンパク質を形成している。
・LDL:全体の60%以上を占める。
・HDL リポビテリン
・リベチン
・ホスビチン:リン酸化された糖タンパク質で鉄と結合する。

卵黄脂質
 中性脂肪のほかリン脂質やコレステロールが多い。コレステロールは1,500mg(卵黄100g中)含まれかなり多い。

色素成分
 卵白:卵白の薄黄色はリボフラビンの色である。
 卵黄:卵黄の黄色はカロテノイド系のルティンとゼアキサンチンである。カロテノイド系の色素は植物性の色素のため、これを多く含む餌を与えれば卵黄の色は濃くなるが、あくまでも色の違いであり、栄養価や鮮度には直接関与しない。
 
鶏卵の利用(調理)特性
 熱凝固性:タンパク質の熱変性によるゲル化。(卵黄の熱凝固が65〜67℃であるのに対して卵白は70℃である。)
 乳化性:卵黄中のリポタンパク質やリン脂質の乳化作用。
 起泡性:卵白中のタンパク質(アルブミンなど)の変性により泡ができる。
補足説明&質問
ブログconcept
訪問者

    2007.4.13以降 訪問者数
    • 累計:

    • ライブドアブログ