食品学講座

食品学関連、管理栄養士国家試験について、つれづれに書いてます。 北里大学保健衛生専門学院 管理栄養科 食品学研究室

2010年07月

管理栄養士国試対策 夏1日1問12(食品衛生分野)

☆今日の問題
 人畜共通感染症についての3問目です。

12.牛海綿状脳症(BSE)についての記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 最初のBSE感染牛は、アメリカ合衆国で発見された。
b 筋肉は、特定危険部位である。
c 異常プリオンタンパク質は、熱に安定である。
d 感染の拡大に、肉骨粉の利用が関係している。
 (1)aとb (2)aとc (3)aとd (4)bとc (5)cとd


☆☆7月30日の解答・解説
・解答:(1)
・解説:
(1)○:アニサキスの感染源として、サバ、アジ、イワシ、ニシン、スケトウダラ、スルメイカなどが重要である。アニサキスは、腹腔内臓器の被膜下や筋肉内などに被嚢を作って寄生するため、これらの海産魚の生食や、加熱不足のものを喫食することにより感染する。
(2)×:トキソプラズマ原虫は、ネコを終宿主とするため糞便中にオーシストが排出される。これに汚染された豚肉などを経口摂取することで感染する。
   ヒトでは不顕性感染が多いが、経胎盤感染を起こし、新生児に水頭症や網脈絡膜炎などを起こす場合がある。
(3)×:回虫は、野菜などに付着した幼虫包蔵卵を経口摂取することにより感染する。
(4)×:肝吸虫は、マメタニシを第一中間宿主とし、セルカリアに生育し遊離する。
   その後、第二中間宿主のコイ、モロコ、ウグイなどに寄生するためコイ科の魚が肝吸虫症の原因食となる。
(5)×:有棘顎口虫は、ライギョ、ドジョウ、ヤマメなどの淡水魚の生食により感染する。

管理栄養士国試対策 夏1日1問11(食品衛生分野)

☆今日の問題
 人畜共通感染症についての2問目です。

11.寄生虫とその関連食品の組合せである。正しいのはどれか。
1.アニサキス ---------- 海産魚
2.トキソプラズマ -------鶏肉
3.回虫 -----------------淡水魚
4.肝吸虫 ---------------豚肉
5.有棘顎口虫 ---------- 野菜


☆☆7月29日の解答・解説
・解答:(3)
・解説:
(1)○。炭疽菌に汚染された食肉を摂取すると、腸炭疽とよばれる出血性腸炎を発症することがある。
   悪心、嘔吐、腹痛、血便、腹水の貯留などが発症し、適切な治療を実施しないとショック死することがある。
(2)○。牛型結核菌に汚染された牛乳を摂取すると、結核を発症することがある。   罹患した牛は乳汁中にも排菌してるので、未殺菌乳やそれからつくった乳製品の摂取によってヒトに感染する場合もある。
(3)×。サルモネラ菌に汚染された食肉を摂取すると、サルモネラ症を発症することがある。
   ブルセラ症はBrucella melitensisなどにより発症し、感染している動物の肉や乳を加熱せずに食することにより感染する。
(4)○。リステア菌は牛や豚、鶏などの家畜の常在菌である。
(5)○。ペットとの接触で、サルモネラ症、細菌性赤痢などを発症することがある。

管理栄養士国試対策 夏1日1問10(食品衛生分野)

☆今日の問題
 人畜共通感染症についての問題です。

10.人畜共通感染症についての記述である。誤っているのはどれか。
(1)炭疽菌に汚染された食肉を摂取すると、腸炭疽を発症することがある。
(2)牛型結核菌に汚染された牛乳を摂取すると、結核を発症することがある。
(3)サルモネラ菌に汚染された食肉を摂取すると、ブルセラ症を発症することがある。
(4)リステリア症は、牛乳や食肉の飲食によって発症することがある。
(5)ペットとの接触で、人畜共通感染症を発症することがある。


☆☆7月28日の解答・解説
・解答:(4)
・解説:
(1)×。黄変米毒素は、複数のペニシリウム属のカビが産生する毒素の総称である。
(2)×。マイコトキシンは、カビが産生する。
  カビが産生する毒性物質を総称してマイコトキシン(mycotoxin)という。
  代表的なマイコトキシンとしては、アフラトキシン、黄変米毒素などがある。
(3)×。エンテロトキシンは、黄色ブドウ球菌が産生する毒素であるが、熱に強く  65℃30分では失活しない。
  精製エンテロトキシンのA型は80℃30分で、B型は100℃60分以上の加熱条件で  失活し、C型は100℃1分で80%失活する。
(4)○。アフラトキシンは、強い発がん性がありアスペルギルス・フラバス(Aspergillus flavus)が産生する。急性の肝障害や肝癌を発生する。調理程度の加熱では分解できない。
(5)×。ベロ毒素は、腸管出血性大腸菌が産生する毒素であり、サルモネラ菌は産生しない。

管理栄養士国家試験対策問題集2010/07/28

☆下記の問題集が発売になりました。
 北里大学保健衛生専門学院管理栄養科の多賀先生が執筆している問題集です。

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■ 編著者:上田 伸男/中野 慶子
    著者:岡崎 貴世/多賀 昌樹/坂井 孝
        長坂 祐二/渡邉 悟/松浦 寿喜
        竹内 若子/山本 淳子/坂井 堅太郎
        栢下 淳/森政 淳子/小澤 啓子
        斎藤 さな恵/佐々木 ルリ子
■ サイズ:A4版
■ ISBN978-4-87492-279-8 C3077
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279

管理栄養士国試対策 夏1日1問9(食品衛生分野)

☆今日の問題
 自然毒の3問目です。

9.微生物の産生する有害物質に関する記述である。正しいのはどれか。
(1)黄変米毒素は、細菌類が産生する。
(2)マイコトキシンは、細菌類が産生する。
(3)ブドウ球菌のエンテロトキシンは、65℃、30分の加熱で失活する。
(4)アフラトキシンは、カビが産生する。
(5)ベロ毒素は、サルモネラ菌が産生する。


☆☆7月27日の解答・解説
・解答:(2)
・解説:
a○:麻痺性貝中毒(PSP)の毒素は、有毒プランクトンの毒性分を蓄積したいがい、ほたてがいなどに含まれる神経毒である。5月〜10月頃の発生が多い。
 主症状:唇、舌、その他の末梢神経麻痺がみられる。重症時には、12〜24時間以内で死亡する。
b×:下痢性貝中毒(DSP)の毒素は、脂溶性の毒で、有毒プランクトンを捕食した二枚貝(あさり、むらさきいがい、ほたてがいなど)により下痢を起こす。
 動物性自然毒による食中毒では、発生件数、患者数とも最も多い。5〜8月に多い。
 主症状:下痢を必発症状とし、嘔吐、腹痛などを主徴とする。
c○:フグ毒のテトロドトキシンは、海洋細菌(ビブリオ属、その他数種類)により生成されたものが、食物連鎖と生物濃縮によりフグ体内に蓄積する。
d×:シガテラ毒は、藻類が産生している有毒物が食物連鎖によって魚類に蓄積するとされている。
 これまで中毒原因となったシガテラ毒魚では、ドクカマス(オニカマス)、バラフエダイが主なものである。
 熱帯から亜熱帯のサンゴ礁周辺に棲息する魚介類による食中毒で、致命率は低い。
 中毒症状:食後1〜8時間くらいで発症し、口唇や顔面の麻痺、四肢麻痺、言語障害などを起こし、さらに嘔吐、下痢を伴うこともある。
 特異的症状としては、温度感覚異常(ドライアイスセンセーション)がある。

管理栄養士国試対策 夏1日1問8(食品衛生分野)

☆今日の問題
 自然毒の2問目です。

8.水産物の自然毒に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 麻痺性貝中毒の毒素は、プランクトン由来である。
b 下痢性貝中毒の毒素は、貝の中腸腺が合成する。
c フグ毒は、食物連鎖によりフグ体内に蓄積する。
d シガテラ毒は、草食性魚の肝臓で合成される。
 (1)aとb (2)aとc (3)aとd (4)bとc (5)cとd




☆☆7月26日の解答・解説
・解答:(4)
・解説:
a ×:じゃがいもによる食中毒は、発芽部や緑変部に含まれるアルカロイド配糖体のソラニンによって起こる。
b ○:光過敏症は、人間が日光に過敏となり、皮膚炎を起こす症状をいう。
   食べ物に含まれているフェオホルバイドも原因物質となる。
   フェオホルバイドは、クロレラ製剤などに含まれるクロロフィルが加工・保存過程で分解して生成される。また春先のアワビにも存在することもある。
   フェオホルバイドはクロロフィルからマグネシウムとフィチル基がとれた形のものである。
c ○:どくかます、バラフエダイ、バラはた、さざなみはぎなど、熱帯から亜熱帯のサンゴ礁周辺に生息する魚介類による致命率の低い中毒をシガテラ中毒という。
   下痢、腹痛、嘔吐が起こり、舌や四肢、全身の麻痺を伴うことがある。
   特徴として、温熱感覚の失調(ドライアイスセンセーション)があげられる。脂溶性のシガトキシンなどいくつかの有毒成分が発見されている。
d ×:毒きのこと食用きのこの完全な見分け方はない。

7月29日の栄養文献購読(管理栄養科4年生)

☆7月29日の栄養文献購読は、
7月26日の模試の解説を行います。
問題を持参して来てください。

管理栄養士国試対策 夏1日1問7(食品衛生分野)

☆今日の問題
 自然毒についての1問目です。

7.自然毒による食中毒に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a じゃがいもによる食中毒は、青酸配糖体によって起こる。
b 光過敏症は、フェオホルビドによって起こる。
c ドクカマスによる食中毒は、シガトキシンによって起こる。
d 柄が縦に裂けるキノコは、食中毒を起こさない。
 (1)aとb (2)aとc (3)aとd (4)bとc (5)cとd


☆☆7月25日の解答・解説
・解答:(2)
・解説:
a○:主な症状は,発熱はみられないが,悪心,嘔吐が激しく,潜伏期間は3時間と短い。
b×:毒素型食中毒菌で,発症要因は菌数の増殖でなく,毒素の産生である。
c×:エンテロトキシンは耐熱性で,120℃,20分の加熱でも破壊されない。
d×:通性嫌気性菌で,10-15%の食塩濃度でも発育する。
e○:手指から汚染されやすく,原因食品はすし,おにぎりなど穀類が多い。

管理栄養士国試対策 夏1日1問6(食品衛生分野)

☆今日の問題
 微生物性食中毒の3問目です。

6.黄色ブドウ球菌による食中毒に関する記述である。正しいものの組合せはどれか。
a 主な症状は悪心,嘔吐であり,発症までの潜伏時間が短い。
b 発症のためには菌が腸管内で増殖することが必要条件である。
c ブドウ球菌の産生するエンテロトキシンは60℃,30分で破壊される。
d ブドウ球菌は食塩濃度が7%になると発育できない。
e 原因食品はにぎりめしなど直接ヒトの手が触れたものによることが多い。
   (1)aとb (2)aとe (3)bとc (4)cとd (5)dとe


☆☆7月24日の解答・解説
・解答:(3)
・解説:
(1)×。カキの体内で増殖することはない。
  カキなどの二枚貝による食中毒が多く報告されているが、貝が海水とともに ウイルスを取り込み体内で濃縮するためや、生食することなどが原因と考えられる。
(2)×。ノロウイルスは酸に強い。pH3の溶液で3時間でも失活しない。
  ノロウイルスは加熱により容易に殺菌される。次亜塩素酸も有効であるが、 エタノール、逆性石けん、酢酸は有効ではない。
(3)○。ウイルス粒子が100以下でも感染することもあり、ヒトからヒトへの感染も報告されている。
(4)×。ヒトの腸内で増殖する。
(5)×。食中毒の主な症状は、急性胃腸炎が主で、嘔吐、下痢、腹痛を起こす。   潜伏期は通常1〜2日間であり、上記症状が1〜3日間持続後に回復する。

2010食品加工学練習問題12解答(管理栄養科3年生)

◇誤っているのは下記のものです。

(5)×:アルミ箔は酸・アルカリには弱い。
(6)×:TFS缶はブリキ缶より缶内面の腐蝕を起こしにくい。
(8)×:ガラスは可視光線は透過するが、紫外線は透過しない。
(9)×:ガラス瓶を構成する成分は食品成分と化学反応を起こしにくい。
(10)×:アルミ缶は、価格が高く、鉄よりも強度が弱い。
(13)×:無菌包装は、無菌状態にした食品を滅菌した容器に無菌的に充填包装したものである。
(17)×:アルミ箔は酸・アルカリには弱い。
(22)×:常温流通可能な米飯やLL牛乳には、無菌充填包装が使われている。
(23)×:脱酸素剤封入包装は、好気性菌の生育抑制を目的としている。
(26)×:牛乳パックは、リサイクルできる。
(27)×:ペットボトルは、ポリエチレンテレフタレート(PET)で作られている。
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