オーガニック&食育×キャンプ地が真の地域創生を生み出す

一般社団法人オーガニックヴィレッジジャパン(OVJ)の活動が本格化してきた。8月4日初めてのセミナーがあった。OVJが手掛ける最も大きなプロジェクトは2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、“オリンピック&パラリンピックのキャンプ候補地をオーガニックにしよう!」キャンペーンだ!

アイフォーン 040ぼくも最近知ったが、北京オリンピック時、参加204カ国のうち、46カ国が中国ではなく事前キャンプ地として日本の26都道府県で行っていたということはほとんど知られていないことだ。まあ理由は様々あるとは思うが、2020年の東京大会では5倍ほどが日本で事前キャンプを行うことが考えられる。その中で有機農業が盛んな地域が各国の選手をオーガニックで迎えるということが実現すれば、大きな反響をつくりだし、その後のオーガニックマーケットの拡大につながる可能性が十分にある。それを契機に日本の各地に有機の村を作り上げることができれば、日本固有の里山と地域食材を中心にした地域創生が大きな観光資源を生み出すことになる。

今回のセミナーではOVJ会長の服部幸應氏から今後の食の世界でいかにオーガニックが重要であるかという挨拶があり、すでにスウェーアイフォーン 028デンのキャンプ地として決定している福岡市の経済観光文化局 観光コンベンション部課長/北京五輪キャンプ地担当の竹中菊博氏、スリランカのキャンプ地となった千葉県山武市からは中野伸二副市長が参加し、キャンプ地誘致までの苦労、決定のポイント、良かったことなどの事例報告があった。また山武市は有機農業のメッカでもあり、どのように有機農業が広がってきたかということが、“さんぶ野菜ネットワーク”の下山久信さんから報告され、改めて地元のオーガニック食材によるキャンプ地の姿が見えてきた。

さらにNPO法人 持続可能な社会を作る元気ネット 事務局長鬼沢良子さんからは2012年のロンドンオリンピックがどんなフードビジョンで運営されたかの視察報告があった。

これもまた知られていないことだが、ロンドンオリンピック以来、食材は環境や食品安全に配慮した基準に沿ったものを調達する流れが定着し、来年の

アイフォーン 035リオ・オリンピックでもさらに厳しい国際基準が採用されるということだ。中でも重視されているのが「環境保全」と「持続可能性」という視点だ。

農産物でいえば衛生管理や環境配慮を管理基準として体系化した適正農業規範といわれるGAP(Good Agriculture Practice)認証、海のエコラベルと言われ、海洋環境を守り、水産資源の持続的な利用が可能な漁業であることを認証するMSC(Marine Stewardship Council)認証、そして選手村で使用される机や椅子などは、森の保全のため森林資源の持続的利用を保証するFSC(Forest Stewardship Council)認証を受けたものを使用するなどである。ちなみにロンドン五輪ではGAP取得の農産物を基本基準とし、さらに意欲的基準としてオーガニック、つまり有機農産物など有機認証食材であることを条件としていたのである。

東京オリンピックはより高い基準が求められる事になる。すでに東京オリンピック・パラリンピック組織委員会から農水省に食材調達基準の検討の指示が来ているということだが、
日本では有機農産物は全体の0.24%、GAP認証もまだまだ少なく、MSCやFSC認証に至ってはほんの数件というありさまである。つまりオリンピックで使える食材等が、現状日本にはほとんどないという実態なのである。組織委員会は選手村の食堂を“和食を世界にアピールする場”と位置付けているのだが、このままでいけば、和食でもてなすという関係者の目標を満たす食材のほとんどは輸入された認証食材ということになるというのも十分にあり得るということである。

和食を作り上げてきた背景にある日本人の自然観に基づけば、本来はこのようなグローバルスタンダードに左右されることなく、有機農業の原点の考え方でもある「自然の摂理に従い、最も環境に配慮し、素材を活かし無駄なく使う、一物全体の和食」の素晴らしさを伝える絶好の機会であるはずなのだが、残念ながら日本の食のあり方は、現在その対極にある。少なくともオリンピックまでの5年間、そのことをまっすぐに見つめ、有機農業の発展とともに、世界に冠たる和食の素晴らしさを再構築する切っ掛けにしたいものである。


案内プログラム
http://ovj.jp/seminar150804
OVJセミナー報告
http://ovj.jp/archives/tag/%e3%82%ad%e3%83%a3%e3%83%b3%e3%83%97%e5%9c%b0