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古巣 鳴人(ふるす めいと)



HN:古巣 鳴人(フルス メイト)
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フォースの導きから外れダーク
サイドに堕ちた、三度の飯より
CDを好むロッキンなナズグル。
主に暗い音楽(それ以外も好き
ですが)、ジャッキー・チェン、
ダリオ・アルジェント&ゴブリン、
横溝正史、カラムーチョ、グミを
こよなく愛する一児の父。
趣味は中古屋巡りと廃盤収集。
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2012年02月21日

No.184 sayCet/ONE DAY AT HOME(2012)

ONE DAY AT HOME  【Title】
 ONE DAY AT HOME

 【Artist】
 sayCet(せいせっと)

 【Release/Label】
 2006年
 p*dis(ぴー・でぃす)

 【Origin】
 FRANCE(ふらんす)


sayCet a.k.a Pierre Lefeuvre(Key、Prog)
フランスのエレクトロニカユニットsayCet(セイセット)が06年にリリースしたデビュー作の再発盤で、オリジナル盤には未収録のボーナストラック3曲と映像作品DVD(10曲入り!)が付いた太っ腹でお得な1枚、限定数500枚。


ちょうど前回取り上げたJUSTICE(ジャスティス)を初めて知った頃、もっと幅広くエレクトロなものを聴こう!と意識的に検索していて出会ったのがこのセイセットでした。
圧倒的に少ない情報量ながらも当時知り得たのは、本作の原盤である06年発表のオリジナル音源は評価が高かった割にプレス枚数が少ないため即廃盤、マニア間で高値で取引されている難儀な1枚というものくらいでした。
そんな訳で結局当時音源を入手することは叶わず、YouTubeやマイスペなどで単曲ごとに聴くくらいしか音に触れる機会がなかったのですが、まさかまさかの再発を知り、すぐさまAmazonで嬉々としてポチしたのでした。


実は本作が再発される僅か半年ほど前に発表した名作2nd『THROUGH THE WINDOW('11)』の時点では、フォン・ソムサヴァット(Vo)とジタ・コシェ(VJ)という二名が加入したトリオ編成になっていましたが、本作リリース時は画像のちょい老け顔のピエール・ルフェブ(Key、Prog)のソロプロジェクトとして活動していました。
本作はフランス国内のみならず諸外国でも軒並み高い評価を受けた作品で、ひんやりと冷えた空気感と知的さを感じるトラックが何とも味わい深い、飽きのこない1枚です。


2ndでは幻想的でスケール感のアップした作風を提示し、その後のインタビューでは「今後はもっとパワフルなものも創造してみたい」と語る本人達によれば、「無機質で稚拙なエレクトロニカ作品」というのが本作の評価だそうです。
この発言からも満足がいってないことがうかがえますが、歌モノと呼べる曲がほとんど収録されていないこの1stは、僕個人的には純度の高いアンビエント風エレクトロニカとして今後長く付き合っていく作品になりそうです。
余計な上モノや過度にきらびやかな装飾が施されていない、どちらかと言えば無駄や贅肉を削ぎ落としたようなシンプルなサウンドは、何度聴いても飽きない透明感があり、そしていつ聴いても新鮮な発見があるように思います。
DAFT PUNK(ダフト・パンク)もPVで松本零士氏を起用していましたが、セイセットは曲中に『AKIRA』や『となりのトトロ』からの台詞をサンプリングしていたり、単独ではないものの既に来日公演も果たしているなど結構日本贔屓なところがあるのも何だか好感が持てます。
同郷フランスのバンドPHOENIX(フェニックス)やイギリスのBLOC PARTY(ブロック・パーティ)のリミックスを手掛けたりなど有名どころとの仕事を経て、ライブで聴くことの出来る「音源とはまた違ったパワフルさ」をテーマに、三枚目となるフルレンス作品を現在鋭意制作中とのことで、その完成が楽しみに待たれます。


…それにしても本作の限定数500枚っていくらなんでも少なすぎませんか(汗)?
再発、そして国内盤化(ライナーとかはありませんでしたが)しただけでも奇跡なので贅沢は言えませんが…。


M-1「Chromatic Bird
のどかな田舎(?)を想起させるオープニングからは予想もつかないアグレッシヴな展開に発展していくナンバー。
3:26辺りから絡んでくるギター的音色とフレーズがカッコ良すぎで、アドレナリン噴出必至。



M-2「Don't Cry Little Girl
個人的に本作中で1、2を争うくらい好きな1曲。
曲の持つセンチメンタルな要素が幻想的なPVと相まって、何だか泣けてきます。



M-3「Trilogie
乾いたリズムと切り刻まれたサンプリングボイスから静かな狂気を感じます。
ちなみに今回貼ってるPVは、すべてVJのジタ・コシェ氏制作のオフィシャルものです。

 

M-8「Dream Factory
前述の『AKIRA』に登場するキヨコの声が挿入されたバージョンもあり(本作未収録)。
個人的には無い方が好き(笑)。


fools_mate at 10:19|PermalinkComments(2)TrackBack(0)この記事をクリップ!2010年代 | テクノ/エレポップ/電子音楽全般

2012年02月11日

No.183 JUSTICE/†(2007)

†(Cross)  【Title】
 †(a.k.a Cross)

 【Artist】
 JUSTICE(じゃすてぃす)

 【Release/Label】
 2007年
 ED BANGER(えど・ばんがー)

 【Origin】
 FRANCE(ふらんす)



Gaspard Augé、Xavier de Rosnay 
フランス出身のエレクトロデュオJUSTICE(ジャスティス)の1st。


おフランス産電子系ユニットといえば、日本のみならず世界的に大人気のDAFT PUNK(ダフト・パンク)やふんわりエレクトロなAIR(エール)などが有名だと思うのですが、たった1枚のアルバムでその二組に引けを取らないほどの人気を得たのではないか、と思えてしまうくらい活躍目覚ましかったのがこのジャスティスでした。
正直なところ昔からエレクトロ方面には疎い傾向にあって、なおかつ旧譜ばかりを買い漁り、新譜になかなか手を出さなくなってきていた07年当時ですが、このジャスティスだけはとある事がきっかけで強烈すぎるほど印象に残り、結果当時としてはかなり早い段階でCDを手に入れることになりました。


その理由とはズバリ「Phantom」という曲との出会いでした。
誰も興味がないにも関わらずもはやこのブログでは常連となってしまった感のある(笑)僕の大好きなGOBLIN(ゴブリン)が、ダリオ・アルジェント監督のジャッロ作(推理モノ/サスペンス風)『TENEBRE(邦題「シャドー」'82)』の為に書いた同名曲が原曲…と言うかかなり丸ごと堂々と使用されていたではあーりませんか。
それはサンプリングとかエディットと言うよりもカヴァーとかオマージュとでも呼んだ方がしっくりきそうなほどガッツリ本気で元ネタを流用しながら、新たな息吹と解釈を生み出し、より鋭角的で破壊的なサウンドに深化していて、若かりし頃に観た『シャドー』の怖さとテーマ曲のカッコ良さが見事に蘇る極上のダンストラックに仕上がっていました。
…なのにジャスティスの2人、ギャスパール・オジェとグザヴィエ・ドゥ・ロズネは、インタビューか何かで「映画はまだ観てない」ってハッキリ言ってました(観ろよ笑)。


僕の場合たったこれだけでも十分に「気になる1枚」へのリスト入り確定なのですが、それ以外の曲も試聴してみたところ、これまた予想以上にカッコ良く「こら買わん訳にはいかんやろ」と思わざるを得ない出来でした。
当時から巷でもよく言われていましたが、エレクトロとロックの旨み成分が素晴らしい融合具合で混じっていて、無機質なビートの中でも血沸き肉躍る激しいダイナミズムが展開されていて、電子系好きは当然のことロック好きな人間でも十分に楽しめる熱いエキスが凝縮されていて本当にオススメ出来ます。
まぁ逆を言えばダフト・パンクなんかに感じられるおフランス的な洒落っ気はない、とも言えそうなのですが…。


まだ僕は未購入なのですが、昨年発表された2nd『AUDIO, VIDEO, DISCO('11)』では一転して落ち着いた作風へと路線変更しているようで、リスナーからは賛否両論なようです。
まだ聴いてませんけど、まだ本作と同路線でも良かったのではと思ったり…う~む…。


ジャスティスも08年サマソニ来てたのね…。
何してんの僕ちん…。


M-3「D.A.N.C.E.
マイケル・ジャクソン氏を意識した曲…って話らしいですがホンマ?
こんなプリントが動くTシャツあったら欲しい…近い未来発明されんのかな。



M-5「Phantom
なんつっても僕にとってのジャスティスはやっぱコレやし、そしてこのアルバムの重要なナンバーやと思う。
プログレライクな元曲とは違って、ロック度50%増し、踊りやすくなってる譜割りがミソ。



M-7「Valentine
ちょいデペッシ○・モード的なナニかを思い起こさせる、甘酸っぱい80年代エレポップ風ナンバー。
激しくロックしたり、ぎらぎらビートしつつ、こういうしっとり系も抜かりなく高品質なのが泣かせる。


■ JUSTICE/†('07)


fools_mate at 01:31|PermalinkComments(3)TrackBack(0)この記事をクリップ!2000年代 | テクノ/エレポップ/電子音楽全般

2012年01月25日

No.182 CRYSTAL CASTLES/CRYSTAL CASTLES(2008)

CRYSTAL CASTLES  【Title】
 CRYSTAL CASTLES

 【Artist】
 CRYSTAL CASTLES(くりすたる・きゃっするず)

 【Release/Label】
 2008年
 LAST GANG(らすと・ぎゃんぐ)

 【Origin】
 CANADA(かなだ)


Alice Glass(Vo)、Ethan Kath(Prog) 
世間様より遅れること約3年、昨年ひっそりとマイブームになり、ドップリとハマっていたのがカナダ出身のエレクトロデュオCRYSTAL CASTLES(クリスタル・キャッスルズ)の1stアルバムに当たるセルフタイトル作です(ちなみに10年リリースの2ndも同名のセルフタイトル)。
…いやぁ、もっと早く聴いておくべきでしたよ…ホンマ後悔。


ファミコン音のようなチープで懐かしいサウンドを随所に織り込みつつ、ある時はハーコーなノリでイカついほど攻撃的に、そしてまたある時にはおセンチ気分を後押しするかのようにしっとりエレポップな甘さで涙腺をズルズルに緩ませてくれる、そんな相反する要素を事も無げにこなす確信犯的ユニットがクリスタル・キャッスルズです。
何でも犯罪者が罪を免れるためにする奉仕活動中に二人は知り合ったらしく(どっちがどっちか知りませんが窃盗と不法占拠の罪に問われていたらしい…)、当時ノイズ系バンドに在籍していたアリス・グラス(Vo)をイーサン・キャス(Prog)がヘッドハンティングしたのがこのユニットの始まりだそうです。
アリスはその時まだ14歳だったらしいのですが、そんな年齢で奉仕活動をせざるを得ない状況になったり、既にノイズバンドを演ってたりなんて、相当気合いの入った札付きのワルだったんでしょうねぇ…。


「これでもか!」と言わんばかりに目の周りをまっ黒に塗り潰した独特のメイクがイカしたアリスのヒステリックなボーカルスタイルとかなりブッ飛んだステージング、「他人が簡単に真似出来ない音を作りたい」という理由でワザと壊れたキーボードを愛用する職人肌のイーサンの淡々黙々としたプレイスタイルにわたくし惚・れ・た!
THE VELVET UNDERGROUND(ザ・ヴェルヴェット・アンダーグラウンド)STOOGES(ストゥージズ)JOY DIVISION(ジョイ・ディヴィジョン)NEW ORDER(ニュー・オーダー)SONIC YOUTH(ソニック・ユース)などから影響を受けたと公言しているそうですが、音楽的なモノ云々よりもクリエイトに対する姿勢やシーンにおける独自性とかスタンスといった意味でのことらしく、自らの音楽性を「ヘビがファックしてるような音楽」と説明するくらいとにかく人と違ったことがしたいとのこと(どんなんや)。
果たして「人と違う音楽性」が実現出来ているのかどうかはさておき、インストの小曲から4つ打ち炸裂のパラパラ的楽曲(古)、情感たっぷりのエレクトロナンバーまで全16曲(国内盤はボートラ入りで18曲)が一切手抜き感なく楽しめる、純粋に良く出来たアルバムに仕上がっていると思います。


…よりによってちょうど僕がサマソニをお休みした08年サマソニに出演していたようで、リアルタイムで聴けなかった&観れなかったことが今更ながら物凄くダメージとしてのしかかってきました(笑)…トホホ。


M-3「Crimewave
まずは何と言ってもコレ。
アメリカのノイズ系バンドHEALTH(ヘルス)とのスプリットでリリースされていたナンバー。
何回聴いても飽きまへん…。



M-11「Knights
単純なフレーズの繰り返しなんですが何故か曲中にグッと惹きこまれる。
こういう中毒性がこの人らの一番の魅力なのかもしれませんな。



M-16「Tell Me What To Swallow
かと思えばシューゲ的アプローチの夢見心地なナンバーがラストに配されていたり…。
ブラックメタルも好きだと言うイーサンの懐の深さや引き出しの数、未だ計り知れず。


■ CRYSTAL CASTLES/CRYSTAL CASTLES('08)


fools_mate at 23:19|PermalinkComments(2)TrackBack(0)この記事をクリップ!2000年代 | テクノ/エレポップ/電子音楽全般