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古巣 鳴人(ふるす めいと)



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2010年10月19日

No.111 SCARE CROW/立春(1994)

立春(リンクなし)  【Title】
 立春

 【Artist】
 SCARE CROW(すけあ・くろう)

 【Release・Label】
 1994年
 HUMAN VOICE(ひゅーまん・ゔぉいす) 

 【Origin】
 NIPPON(にっぽん)
 

Izumi(Vo)、蜂須賀択未(G)、Zin(Ba)、徳永義幸(D)
早いもので今回で取りあえず第一回ヴィジュアル系特集は最終回です。
普段あまり聞き慣れないバンドばかりだったと思いますが、お付き合いありがとうございました。
…という訳でラストを飾って戴くのは、いまだにネットなどで結構な高値で売買されているという事実がその高い人気を証明している伝説のバンド、SCARE CROW(スケア・クロウ)唯一のアルバムです。


プログレと呼ぶと多少語弊がありますが、スケア・クロウの楽曲は時に難解に感じる瞬間すらあるほど複雑で、凝りに凝った構成とそれを可能にする高い演奏技術は、かなり洋楽志向の強い本格派のバンドだったと言えます。
そのテクニックや方向性はもはやヴィジュアル系というジャンルの範疇を遥かに超えた領域にあり、雰囲気的にはYBO2(イボイボ)Z.O.A(ゾア)ASYLUM(アサイラム)などに代表されるトランス系の音に近い物があったと言えるかもしれません。
91年結成と実は結構な古株ながら、途中活動を休止していた時期があったり、その特殊で複雑な音楽性とヴィジュアル系の宿命とも言える音楽的関連性のあまりない見た目だけで選ばれる対バンとの相性の悪さなどから、本来の実力に見合うだけの人気や動員といったものに恵まれなかった不遇のバンドと呼べるような気がします。
実際、活動していた当時よりも解散してしまった後の方が遥かに高い評価を受けていますし、もはや「伝説のバンド」と呼ばれることが当たり前の流れになってきている気がするくらいです。


低音域の伸びや、まろやかな声質が少しL'Arc~en~Ciel(ラルク・アン・シエル)のhydeにも似たIzumi(Vo)の情感溢れる歌と詩情豊かな歌詞、ニューウェーヴからジャズまで幅広いエッセンスを吸収した蜂須賀択未(G)のテクニカルなギター、Zin(Ba)と徳永義幸(D)が生みだすファンクっぽいタメまで飛び出すグルーヴィーなリズム。
湧き出る岩清水のような透明感と荒れ狂う濁流のような混沌とが入り混じった楽曲と、全てのパートが奏でる方法論と音には、ヴィジュアル系らしさというものはほとんどと言って良いほど無く、正直なところ何故お化粧を必要としたのかが不思議なほど非ヴィジュアル系の音世界が広がっています。
「モロV系」な音を求めていた当時の僕には理解出来ない曲も多々ありましたが、年齢を重ねれば重ねるほど違った発見のある作品になりました。


実は僕、現UNDER CODE PRODUCTION代表のKISAKI氏が遥か昔に組んでいたバンドのローディとしてお手伝いをしていた時期があり、氏がそのバンドを脱退された後はおこがましくも後任ベーシストとしてステージに立つという経験もありまして(wikiを見ると、そのバンドは名前すら記載されてませんでしたが…涙)、そのKISAKI氏がローディをしていたバンドがこのスケア・クロウなのでした。
と言うことは我が地元である上方芸人の習わしに沿って言うならば、僕にとってKISAKI氏は兄さん、スケア・クロウの皆さんは大兄さんに当たる訳です(?)。
…もうKISAKI氏は雲の上の御仁となられたので全くお付き合いもありませんし、スケア・クロウのメンバーさんにいたってはお会いするどころかお話したことすら一回もありませんが(笑)。


と言う訳でかなり独特の雰囲気を味わえるスケア・クロウの名盤をトリに持ってきましたが、僕にとってはまだ大阪は野田のマンションに住んではったKISAKIさんの家で、一階にあるコンビニで買ってもらったカラアゲとお茶の味が思い出される青春の一枚なのでした。


以上、ヴィジュアル系特集でした!


■ SCARE CROW/立春('94)
いや、ホンマ名作です。
再発すべき一枚でしょう!


fools_mate at 03:00│Comments(16)TrackBack(0)この記事をクリップ!1990年代 | ヴィジュアル系

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この記事へのコメント

1. Posted by しん   2010年10月25日 22:27
当時目黒ライブステーションで始めてライブを見た時から日本のバンドで一番の衝撃をうけたバンドです。今でも変わりません。日本の音楽シーンは20年近く止まったまま。日本の音楽業界ってなんなのでしょうか。
2. Posted by 古巣 鳴人   2010年10月26日 03:53
>しんさん

こんばんは、初めまして。

生でスケア・クロウのライブご覧になられたんですね!
もうそれだけで羨ましいです。

で、今聴いても新鮮に思えるレベルの音ですから、当時ではそりゃ度肝抜かれるでしょうね~。
そして確かになかなか凄い人達ってそうそう現れませんもんね。

ただ日本の音楽シーンも捨てたもんじゃありませんよ。
正味の話、一部のJ-POPなどは僕も「ううむ」と渋い顔をしてしまいますが、
深く掘り下げてみるとアンダーグラウンドで活動されている方々などは
めちゃくちゃ面白いこと演ってたりしはりますよ。

…って偉そうに書いてますが僕も最近の音楽にはとんと疎いのですが(笑)。
3. Posted by 298   2010年10月26日 16:12
スケアクロウ!名盤ですよね。
確かにこういうバンドは今の日本には居ない気が
もし当時知ってたならライブ行きたかったです。

そういえば自分がコレを聴いたのは、昔目黒にあったThird Stageてお店でプッシュされてたのがきっかけでした。

しかしKISAKIさんと古巣さんにそんな繋がりがあったとは・・・
あのひとも経歴長いですよね、バンド名がきになるところです。
4. Posted by しん   2010年10月26日 20:36
>>古巣さん返信ありがとうございます。イベントで出ていたバンドの一つがスケアクロウでその後すぐ解散してしまって…。自分もバンドやっていたのでもの凄く刺激になったライブでした。もしかして古巣氏のローディーしてたバンドってシェイド?
5. Posted by 古巣 鳴人   2010年10月27日 03:53
>298さん

今ではプレミア価格の本作も、当然ながら昔は店頭で普通に売られていて、
そういう時に購入出来、なおかつ売らずに手元に残っている僕らはある意味幸せ者ですよね。

…とココまで書いて某オークションを覗いてみたら、売ってました本作!
凄いですね、いまだに売ってる方がいるのも、値段がめちゃ高いのも…。
ちなみにThird Stageは高校生の頃何度か通販でお世話になりました(笑)。

しかしKISAKIさんの後釜をするということは、凄く名誉なことであった反面、
ファンからどれだけKISAKIさんが愛されていたかを自らをもって体感するという
諸刃の剣のようでもありましたよ(笑)。
その証拠にKISAKIさん脱退後はガクーンと動員激減するわ、
ステージの僕側の前がガラガラになるわ、古株ファンのちょい怖系オネーサマからは
僕のステージングにダメ出しされるわ、と決して良いことばかりではなかったです(涙)。

やはり昇りつめていった人だけあって、昔から華がありましたからね~!
6. Posted by 古巣 鳴人   2010年10月27日 04:20
>しんさん

シェイド!
ぐわ~懐かし過ぎます(笑)!!

何故にこんなマニアックなバンドまでご存知で?
と思い、調べてみたらグラスレにはちゃんと載ってるんですね、SHEY≠DE。
ちなみに僕はシェイドではないですが、時期としてはその辺りです。
んで知りませんでしたが、僕らのバンドもグラスレにはちゃんと掲載されていて
ビックリしまくりです、ハイ。
あんな細かいデータ誰が提供してるんや、ってぐらい詳細ですね~。

おぉ、しんさんもバンドマンでいらっしゃいましたか!
イベントでもワンマンでもステージをご覧になられたの羨ましいです。
ちなみにイベントはクライマックス・プレジャー関係でしょうか。
↑自分で書いてて懐かしいです(笑)。
7. Posted by yas_kiii   2010年11月13日 12:42
はじめまして。SCARE CROW一度だけ観たことがあります。
心斎橋MUSEでAmphibianと一緒に出演してて。
衝撃以外の何者でもなかったですね。演奏の巧さ、表現力等・・・。あまりの凄さに呆気に取られちゃいました。

でも彼らの演奏が終わると、周りの評価は「何あれ?」「訳わかんない」といった悲しい反応ばかりで(泣)

こんな凄い音を見せつけられて何も感じないような奴らが来るような場所には、もう来るのは止めようとさえ思いました(笑)

また絶対観に行きたかったんですけど、解散しちゃったんですよね・・・。

当時はこのCDよりもデモテープのほうが全然好きだったんですが、貼って頂いているのを今聴いてみるとCDもかなり凄いですね。探したら見つかりますかね??

ちなみに個人的意見ですが、Gu.の蜂須賀さんはB-Tの今井さんと近いものがあるんじゃないかと今でも思っています^^
8. Posted by 古巣 鳴人   2010年11月14日 12:19
>yas_kiiiさん

コメントありがとうございます!
もし違ったらすみませんが、某つぶやきサイトでもフォローくださった方ですよね?
その節もどうもありがとうございました!

スケア・クロウご覧になられたのですね、羨ましいです~!
しかも対バンがアンフィビアンですか!
今思えばそのメンツ、「ジャンル的にブッキングおかしいやん」
と思わないでもないですが(笑)、非常にレアですね~。

で「訳わかんない」という反応ですが、それちょっと分かる気がします(笑)。
仰られているデモテ『MY HOME AND MOTHER』を聴いた時は、
僕も「おお~」となったんですが『立春』を聴いた時は最初「?」でしたから(汗)。
観たことがないので分からないのですが、あの世界観をステージで表現されると
V系しか聴かない普通の方(←見下している訳ではないです、僕もそうでしたから)
には理解しがたいモノがあると思うんですよね~。
そういうところが孤高の存在としてカッコ良かったんですけどね~。

ところで『立春』は某オークションでも毎回そこそこ高値で売買されているようですよ。
と言ってもだいたい5000円~7000円くらいが相場のようなので、
出せない額ではないのかもしれませんが。
僕もお金に困ったら…嘘です(笑)。

今井さんと蜂須賀さんとの比較、分かる気がします!
なかなか普通では思いつかないような突拍子もないフレーズを
バシーっと決めてくるセンスなんかは本当に両者ともに素晴らしいですもんね~。
9. Posted by しん   2010年11月17日 01:06
>>古巣さん
当時地元の人気バンドで横浜三大バンドのひとつだったクリシュナ←(今でも僕の憧れバンドのひとつ)を見にいきスケアクロウを対バンで見た感じでした。何のイベントかはまったく覚えていません。すいません。で後にクリシュナのヨウキさんとスケアクロウのイズミさんがACIDSCREENというバンドを結成したと言うのをずっと後に知りどんな音なのかイメージできずびっくりした記憶があります。しかも今だに音源を聞く事ができずにいます。なんとか手にいれる方法はないでしょうか?




10. Posted by 古巣 鳴人   2010年11月17日 08:42
>しんさん

クリシュナ!
デザビエとあともうひとつなんだっけ?の横浜御三家ですよね、確か。
雑誌で良くそう紹介されていたのを思い出しました、懐かしい~。

僕は関西なのでそのイベントや横浜御三家の情報をちゃんと知らないのですが、
その括りで語られるということはクリシュナもデザビエ的なかなりドロドロと
暗い音楽性だったのでしょうか?
だとすると、確かに後にイズミさんとバンドを結成されたのって何だか意外ですよね。
ってな訳で僕も全然情報がないので調べてみました。

■Acid SCREEN
http://www005.upp.so-net.ne.jp/harmony/demo.htm
『ゆりかご/虹の行方』というデモテープの「ゆりかご」という曲がDL出来るようです。
(※ウイルスなどのチェックはしてませんので任意でお願いします)

あとはオムニバスCD『CD Bros』というものに「MORNING GLOW」という曲を提供しているようです。
詳しくはこちら(http://www1.plala.or.jp/ayanoring/kiroku/acid.html)を。

ただやはりどれもそう簡単には手に入らなさそうな感じですね…。
お役に立てませんで申し訳ないですが、一度上記WEBサイトの運営者の方と
コンタクトを取ってみるというのはいかがでしょうか。
11. Posted by しん   2010年11月17日 16:45
>>古巣さん
ご丁寧に調べていただきありがとうございました。アイテムを手にいれるには大変そうですが頑張ってみます。ちなみにクリシュナはヨウキさんがルナシーのローディーだった関係で初期のルナシーに近い感じです。クリシュナ デザビエ ブランシェの審判の日というイベントが当時かなりの動員でした。あ~あの頃に戻りたい…。
12. Posted by しゅ   2010年11月17日 22:43
17000HITを踏んでしまったので1番好きなこのアルバムにコメントさせていただきます!

これは本当にすごすぎるアルバムですね。
あまりに構成する要素が多くて深くそして美しい。
たしかにトランスっぽい感じがします。
影響うけてたのでしょうか。
オムニバスでZ.O.Aの森川さんがやってたS-AMERICAといっしょに収録されてましたね。

いずみさん以外の3人はもう音楽をやめてしまったのでしょうか?
3人ともものすごい個性と技術があるのに。

acid screenはオムニバスのは持ってます。
この頃にはいずみさん(阿部カツさんと言ったほうがいいのかしら)の歌い方は少しずつ変わってきています。
曲はヴィジュアル系って感じは完全に抜けたさわやかなロックです、ちょっとシュゲイザーの匂いがしなくもない感じでしょうか。

僕は後追いなのでライヴが見たかったです。
知り合いの話では音源よりライヴのほうが断然すごかったという話でした。
13. Posted by 古巣 鳴人   2010年11月17日 23:18
>しんさん

いえいえ、結局何のお力にもなれませんですみません。

ルナシーの後輩バンドにクリシュナというバンドがいたのは記憶にあったのですが、
それが横浜のそのクリシュナと同じバンドだとは知りませんでした(汗)。
あと、もうひとつのバンドさんはブランシェですか。
これは全く初耳です…ん~勉強になります!

調べてみたらクリシュナも音源全くないんですね~。
初期ルナシーっぽいならかなり聴いてみたかったですね~、ハイ。
14. Posted by 古巣 鳴人   2010年11月17日 23:28
>しゅさん

17000踏んで戴いてありがとうございます(笑)!
うちのアクセスカウンターにはキリ番時に発動するイベント機能があって
一応それをONに設定してるんですが、何かアクションあったのでしょうかね…。

それはそうと先にコメント戴いていたしんさんもご興味が湧きそうなコメント、
どうもありがとうございました。
森川さんとのオムニバスは『ALTERNATIVE SUN』ですよね。
実はあの中で一番好きなのはジル・ラヴズだったりします。
dip-ashも捨てがたいのですが…。

阿部カツさんはシューゲっぽくなってたんですか。
今はえらい電子/エレクトロっぽくなられているようですし、
元々音楽的素養の幅広い方だったんでしょうね~。

僕もいずみさん以外の三人のその後はまったく知らないんですよ…。
個人的には蜂須賀さんのギターが非常に好きだったので、
まだまだ聴いていたかったんですが…。
15. Posted by しゅ   2010年11月18日 11:47
う~ん、もしかしたらアクションあったのかもしれないですけど気づきませんでした(笑)
残念です。

はい、そうです!
僕はあのオムニバスではNeurotic Dollなども好きです。
今考えるとすごい顔ぶれのオムニバスですよね。

あ、忘れてましたけどゾアクロウでいずみさんとZ.O.Aの黒木さんいっしょにやってましたね(笑)
ライヴも1回だけやったみたいです。

その後のバンドcarveではもっとシューゲでした。
インタビューによるとマイブラあたりのシューゲにはめちゃくちゃ影響受けてるそうです。

僕も蜂須賀さんのギター大好きです。
特に枳殻という家のギターが絶品過ぎて。
16. Posted by 古巣 鳴人   2010年11月18日 23:32
>しゅさん

ニューロティック・ドールはある意味僕もめちゃくちゃ印象に残ってます!
ルックスも含め強烈なキャラでしたもんね。
悪夢に出てきそうな(笑)。

ゾアクロウなるものは初めて知りました。
僕記事の中で「トランス系の音に近い物があった~」と書きましたが、
それもあながち間違いではなかったんですね!
ビックリしました。

で実はcarveというバンド名も初めて知りました(汗)。
スケア・クロウ以降は正直情報があまりなくって知らないことだらけです、僕。
それにしても英国にCURVEというシューゲ系のグループがいますが、
やはりそこから文字ったネーミングなんでしょうかねぇ。

「枳殻という家」は『CRY-MAX~』シリーズに収録のですよね、イイ曲です。
このオムニバス企画自体が面白かったので僕もシリーズ三枚持ってます。
特にゼデキアが好きでしたね~、激しくって。

いやぁ懐かしい(笑)。

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