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「長谷部依存」からの脱却。山口・柴崎・大島が示したロシアでの可能性

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ロシア・ワールドカップ本番前最後のテストマッチとなった8日の国際親善試合・パラグアイ戦。日本のキャプテンマークを巻いてインスブルック・チボリシュタディオンのピッチに現れたのは、見慣れた背番号17ではなく、背番号16をつけた山口蛍だった。

「山口のキャプテンは、私が本人に伝えていない中、ミーティングで指名しました。その時、乾(貴士)と昌子(源)と本田(圭佑)が『うっ』とした表情をした瞬間がありましたが(苦笑)。(資質が)十分でないかもしれませんが、そういう役割を果たさないといけない選手だと思います」。そんな西野朗監督の意向を受け、彼は初めて黄色いマークをつけたのである。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180613-00010020-goal-socc

柴崎が見せた圧倒的な存在感


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この光景は8 年前の2010年5月、南アフリカW杯直前の国際親善試合・イングランド戦での長谷部誠を想起させるものだった。今回同様、危機的状況に陥っていた代表のテコ入れを図るために、岡田武史監督(現FC今治代表)はそれまでの主将・中澤佑二ではなく、当時26歳のボランチにあえて重責を担わせた。それが南アフリカ大会ベスト16という躍進につながったのは周知の事実だ。新指揮官も8年前と同じような効果を狙ったのかもしれない。

「ハセさんが何年もつけている重圧は感じました」と本人も神妙な面持ちで話したが、それだけの気迫と責任感は山口の全身から強く感じられた。「自分たちは走って戦うしかない。デュエルの部分も前より弱くなっている」と語り、自らを奮い立たせたボランチは、激しい寄せで相手インサイドハーフをつぶしに行き、ボールを奪い、攻めの起点を作った。パス出しの部分では多少の物足りなさを感じさせるところがあったが、今年の代表戦の中では最もいいパフォーマンスを見せた。

そんな山口に呼応するかのように、コンビを組んだ柴崎岳も特に攻撃面で圧倒的な存在感を示した。開始4分に武藤嘉紀に出したタテのスルーパスを皮切りに、多彩なパス出しを披露。幅を広く使ったサイドチェンジなどでも攻めの起点を作った。

「空いている選手がいれば、前を向ける状況であれば、タテへのボールを入れるべきだと思います。リスクが隣り合わせみたいな部分もありますけど、そこで通せるか通せないかで大きく展開が変わってくる。今日はある程度、強気には行けたかな」と本人も前向きにコメントしていた。

さらに、大きなインパクトを残したのが、リスタート。直接FKをクロスバーに当てた40分のシーンは柴崎らしい決定機だったし、オウンゴールを誘った77分の左CKも精度が高かった。左利きの本田がいなくても、十分リスタートでチャンスを作れることも証明してみせた。

「最近はいいイメージでプレースキックを蹴れているので、もうちょっと磨きをかけて、直接もそうですが、味方に合わせるセットした部分ももっとやっていきたい」(柴崎)と堂々と語る。こういった立ち振る舞いは鹿島アントラーズに在籍していた頃にはあまり見られなかったもの。当時はメディア嫌いとして知られ、人の目を見て話すこともほとんどなかったが、スペインで蓄積した約1年半の国際経験により、人としても一皮むけた印象が強い。それがピッチ上のパフォーマンスにも間違いなくプラスに働いている。西野監督が好む「司令塔」としての風格も漂い始めたようだ。

ボランチ陣にもたらされた新たな流れ


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そしてもう1人、今回のパラグアイ戦は腰痛のため欠場したものの、大島僚太もこのテストマッチで大いに評価が高まった。西野体制初陣となった5月30日のガーナ戦(0-2)と2戦目の8日・スイス戦(0-2)で、タテにつける効果的なパス出しで攻めのスイッチを入れた。「大島はゲームメーカーとして欠かせない選手」と指揮官も絶大な期待を寄せている。

2016年9月、埼玉スタジアムで行われたロシアW 杯アジア最終予選初戦・UAE戦(1-2)で2失点に絡むミスを犯した頃とは別人のようだ。

ヴァイッド・ハリルホジッチ前監督から口酸っぱく言われたデュエルの部分も目覚ましい成長を遂げ、外国人選手を相手にしても、そう簡単に負けなくなってきた。1週間後のW杯初戦・コロンビア戦(19日/サランスク)までに負傷から回復できるかどうかは微妙な情勢だが、柴崎か大島のいずれかが、ロシアでの命運を左右する「初戦」のピッチに立つのは間違いない。

山口27歳、柴崎26歳、大島25歳。それぞれが一定の成長を示したガーナ、スイス、パラグアイ3連戦。2015年のAFCアジアカップ(オーストラリア)を最後に、遠藤保仁が代表から遠ざかって以降、「長谷部依存症」とも言われた日本のボランチ陣に新たな流れがもたらされたのも事実だろう。

実際、ハリルホジッチ監督は34歳のキャプテンに絶対的な信頼を寄せ、重要度の高いゲームでは必ず先発に抜擢していた。長谷部が右ひざ負傷でチームを遠ざかった最終予選終盤はかなりの苦戦を余儀なくされた。万が一、長谷部が昨年8月のオーストラリアとの大一番に復帰できていなかったら、日本のロシア切符獲得は叶っていなかったかもしれない。

その後、長谷部のひざは快方に向かい、今では連戦も可能になった。しかし、W杯のような想像を絶する負荷と重圧のかかる大舞台で3戦フル出場できるかどうかはやはり未知数だ。西野監督は3バック併用の道も探っており、その場合、長谷部は最終ラインのリベロに下がることになる。そうなると、ボランチの人材がどうしても手薄になりがちだ。

そんな状況を変えるべく、今回のロシア本大会直前の3試合で20代のボランチ3枚が躍動したことは、間違いなく収穫だ。彼らの起用にメドが立ったことで、「長谷部依存症脱却」の糸口も見えてきた。ロシア以降を視野に入れても、この3人にはさらなる存在感と影響力を備えたプレーヤーになってもらう必要がある。

ここから本番までの1週間でどれだけの変貌を遂げられるかは分からない。しかし、「自分たちの一挙手一投足が日本代表の近未来の動向を大きく左右する」という自覚を持って、貴重な準備期間を大事に使うべきだ。ロシアのカギを握る男たちの奮起を強く求めたい。

パラグアイ戦から一夜明けた13日、日本代表はいよいよベースキャンプ地であるカザンに入る。

コメント一覧

    • 1
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年06月13日 22:04
    • ID:wCIpC8Bx0
    • 大島は宇佐美、本田と組まされたというハンデがあるから評価されにくいし可哀想だね
    • 2
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年06月13日 22:08
    • ID:YW7r6iTW0
    • 長谷部は低い位置でのパスミスが目立つようになってきた 川島と同じく判断力の衰え
    • 3
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年06月13日 22:09
    • ID:Wg7WTQ1z0
    • 長谷部も信用できないけど、山口も信用できない
    • 4
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年06月13日 22:17
    • ID:Z6L.XLY00
    • 鹿島のCBコンビは悪くなかったし、フィジカルやセットプレーでの戦力考えりゃ
      吉田を1列前にするのもありだろ
      フィードも山口よりも期待できるし長谷部が3戦も保つとは思えない
      基本大島は柴崎の控えで調子良ければスタメン起用
    • 5
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年06月13日 22:17
    • ID:JYlDLDbl0
    • なんか変な記事だと思ったら元川悦子か・・・。
    • 6
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年06月13日 22:28
    • ID:EuBVo94W0
    • 山口は要介護というか長谷部より酷いので論外
      柴崎は本来もっと前にいてほしい選手
      大島はそこそこよくやっているがリンクマンとしては香川の下位互換
      結局ボランチ(特に第一ボランチ)難は解消していない
    • 7
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年06月13日 22:30
    • ID:mv1Sk8G00
    • 大島は違うだろ
      あいつは自分が奪われないように味方に出してるだけ
    • 8
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年06月13日 22:34
    • ID:yh6aqb1q0
    • 長谷部は最近良くないからなぁ
    • 9
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年06月13日 22:36
    • ID:3aUDaAMB0
    • ドイツカップ戦の決勝見たか?
    • 10
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年06月13日 22:37
    • ID:e0N8520i0
    • 柴崎は香川を良く見てるし、相性が良さそうだ。
      山口はパラグアイ戦は相手もそんなにプレス来なかったから無難に見えたけど、格上がゴリゴリプレスしてきたらミスが増えそう。
      まだまだ安定感がない。
    • 11
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年06月13日 22:50
    • ID:qhoJ3L8T0
    • 柴崎の縦パスはなんか新鮮さあったなー
      最近の代表縦パス全然出さなかったから
    • 12
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年06月13日 23:02
    • ID:j5.CT.Aq0
    • ※9
      スイス戦見たんか?
    • 13
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年06月13日 23:07
    • ID:sSxuc5L90
    • みんな喜んでるのに大島だけポツンと一人座ってんの笑う
    • 14
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年06月14日 00:29
    • ID:uGlwP3hF0
    • 妥当
    • 15
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年06月14日 00:56
    • ID:DU5Ukgjv0
    • ベーさんは2010年コンフェデ辺りから世界レベルの戦いであれだったろ
    • 16
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年06月14日 07:58
    • ID:AWjgZJn.0
    • 長谷部は今大会ではまだ必要だろ
      そもそも実力やモチベーションが全く違うスイスとパラグアイで評価するのはフェアじゃないし
      ただ柴崎や大島が順調に成長してるのは嬉しいな
    • 17
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年06月14日 11:22
    • ID:zdNTVuIN0
    • 大島は周りの動きが少なすぎて縦いらずらそうでかわいそうだった
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