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「本命フランスは間違いない」決勝&準決勝をトルシエが分析

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ベルギー対フランス。事実上の決勝と言われた大一番を制したのは、不利と見られたフランスだった。

どうしてフランスは、チーム力で上回るベルギーに勝てたのか。そして決勝への展望は?

試合終了直後にフィリップ・トルシエが語った。母国の決勝進出の喜びと、客観的な観点からの試合分析の両方が、彼の言葉からヴィヴィッドに伝わって来る。

https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180713-00831344-number-socc

「技術ではベルギーがフランスよりもずっと上」


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―またもやセットプレーから得点(CKからのウムティティのゴールが決勝点となった)が決まりました。

「その通りで、この大会がセットプレーのワールドカップであるのは間違いない(笑)。得点はいずれもCKやFKから決まる」

―勝ったのはフランスでした。

「フランスは堅実な試合運びだった。力強さを示したようにも感じた。

今日のフランスは強固なうえにディシプリンにも溢れていた。グループの中に素晴らしい雰囲気が生まれている。ただこのチームはまだ何も得たわけではない。だからこそ決勝は決して緊張を緩めてはならない。

チームへの信頼が揺るぎないのはもちろん勝利を得たからだ。しかし素晴らしいサッカーを実践したわけではなく、全員が良く守った。グリーズマンやジルー、マテュイディ、ムバッペも……攻撃の選手たちも献身的に働き、目を見張らんばかりの連帯感を示した試合だった。犠牲の精神に溢れていた」

―ベルギーの攻撃力は脅威だったのではありませんか? 

「フランスは相手を落胆させた。それは、彼らが直面したのが技術的に優位に立った優れたチームだったからだ。技術ではベルギーがフランスよりもずっと上だった。

落胆させたのは、フランスの守備が良かったからだとも言える。そのうえ効果的なカウンターアタックを仕掛けてベルギーに恐怖を与えた。まるで喉元に小さなナイフを突きつけているようで、ベルギーは最後まで警戒を緩めることができず、最後はチームが闘争心を失っていた」

「今日の勝利は誰も予想しないものだった。誰もが、ベルギーがフランスに大きな問題を与えると思っていた。

しかし隣国同士の兄弟対決を制したのは兄の方だった。

弟が存分に力を発揮できなかったのは、少しフランスを意識しすぎていたかも知れないし、コンプレックスもあったかも知れない。そんな印象を受けた。

メルテンスの投入が効果的で、彼が素晴らしいクロスを味方に送った。ただ、ルカクがトップコンディションから程遠く、違いを作り出せるいつもの彼をベルギーは欠いていた。

フランスは静かだが力強かった。グループがひとつになってプレーし、ひとつになって守り、攻めたから勝ち得た結果だった。このチームには見事なまでの統一性を感じる。今、彼らに不可能なことは何もないように思える。決勝にも自信を持って到達した。

相手がイングランドでもクロアチアでも、フランスが世界チャンピオンとなるだろう。

フランス優位は間違いなく、もちろん試合前に勝った気になっても始まらないがタイトルに大きく近づいた。

これまでやってきた優れた仕事の結果であり、努力が報われた結果だ。ディディエ・デシャンは素晴らしいグループを築きあげた」

―前半の途中からフランスは、カウンターアタックでベルギーよりも多くのチャンスを作り出していました。

「フランスは敢えてベルギーにボールを委ねた。だから最初の20分はベルギーがボールを支配したが、それはフランスの極めて知的な戦略だったのだと思う。

試合の進め方も洗練されていた。

自分から仕掛けようとせず、プレーでベルギーを上回ろうともしなかった。それができないことをよく分かっていたからだ。だから注意深く相手の攻撃を待ち、ベルギーが攻めてきたときに小さなナイフを彼らに突きたてた。

得点はベルギーが最も得意とするセットプレーから生まれた。ウムティティがフェライニに競り勝って決勝点を決めた。

ベルギーの能力の高さは論をまたない。しかし彼らはどうして1点も決められなかったのか……本物の才能と哲学を持つ、攻撃に関しては世界最高の選手たちがだ」

―後半もフランスはプレーを鎮静化させました。コントロールとまでは言いませんが、ゲームの流れをうまく導きました。

「そこに彼らの成熟があった。決してパニックに陥ることなく、誰もが冷静に守備の仕事に徹した。グリーズマンやジルーがあそこまで守備をするのは驚きで、本当に献身的だった」

―フランスが勝利に値したのは事実ですが、CKからの得点がなかったら試合はまったく違うものになっていたでしょう。

「その通りで、あの得点でフランスは自信を得たし、ベルギーは攻撃に専念せざるを得なくなった。しかし繰り返すが、ベルギーがフランスを上回っていたのは事実だ。

プレーの哲学でもその実践においても。ベルギーは本当に優れたチームであることを証明した。

だからこそ先制点の持つ意味は大きく、心理的な影響は計り知れなかった。フランスはチャンスに恵まれた。相手の気持ちを挫くような試合展開を誘導し、その中からチャンスを作り出した。彼らが示したのは強さであり成熟だった。セットプレーを生かし切れたのも経験のなせる業といえた。

ただプレーのクオリティやその理念において、ベルギーはイニシアチブを握ってゲームを自分たちのものにしようとした。彼らは積極的に仕掛け、フランスはリアクションしかできなかった」

EURO2016決勝戦の失望を超えて…


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―EURO2016でもフランスは決勝に進み、有利と見られながらポルトガルに敗れました。この決勝も相手がどちらであれフランスの優位は動かないでしょうが、勝ち切るためには2年前と違うものを見せる必要があります。

「フランスはEURO決勝で失望を味わった。決勝の展望を具体的に語れるのは明日の準決勝の後だ。フランスはポルトガルに敗れたが、フランス自体が2年前とは異なるし、対戦相手も異なるからだ。

デシャンは悪夢を払拭し、新たなページを書き込むことに全力を注ぐ。だがデシャンが本当に優勝監督に相応しいかどうかは決勝の後に初めてわかる。彼の運命がどうであるのかはそのときまで待たねばならない」

「フランスが決勝の本命であるのは間違いない。しかしたった1試合で、すべてのことが起こる可能性があるのも事実だ。

デシャンは生まれながらの勝者かも知れないし、決勝に運のないメダルコレクターかも知れない。試合の前にはどちらとも言えない。

もちろんフランス国民が望んでいるのは彼が勝者となることだ。100%のモチベーションと集中力で臨む。ワールドカップ決勝とはそういうものだ」

―チームが2年前より成熟しているのは間違いないのですね。

「今日、目の当たりにしたフランスがまさにそうで、まったく震えることなく冷静にプレーした。選手たちは経験を積み、成熟したフランス代表を見ることができた」

―デシャンのマネジメントについてはどう評価しますか?

「素晴らしいのひと語だ。

彼は控えめで目立たないように見える。選手に十分敬意を表しているし、理にかなったマネジメントで監督に課せられた義務をしっかり果たしている。技術面でも戦術面その他の面でも、すべての面においてだ。選手たちも彼の言葉をしっかりと聴いている。うまくチームのバランスを保っていると思う。

彼には少しナポレオンの側面もある。

ナポレオンとマクロン(現フランス大統領)に相通じるものを感じる」

「同時に彼は選手にとても近いところにいて、選手たちと共に生き、彼らとよく接し対話している。ほとんどの選手にとって彼は兄のような存在だ。

マネジメントはうまくいっている。フランスでは彼のようなマネジメントは成功を得やすい。ミシェル・イダルゴ(EURO1984優勝監督)やエメ・ジャケ('98年W杯優勝監督)がそうで、彼自身がふたりと似た経験をしているからかも知れない」

―この6年間で方法論は進化したと言えるわけですね。

「経験も積んだし年齢も重ねた。パニックに陥ることもない。大事なこととそうでないことの区別もしっかりつけられる。年齢的に若くもないし年老いてもいない。もの静かで決して大言壮語しない。素晴らしいマネジメントであると言う以外にない」

――わかりました。メルシー、フィリップ。
4
フランス対クロアチアの決勝は15日24時試合開始予定。

コメント一覧

    • 1
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年07月14日 02:38
    • ID:89jq6cit0
    • エムバペが余計なことしたせいでヒール感がすごい
    • 2
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年07月14日 03:24
    • ID:UWw9t59n0
    • 今までの相手とは違ってクロアチア相手だと中盤を制圧できないのは大きいね勝負は五分五分に思える
      あと、ベルギーの選手でフランスを上回れてたのアザールとデ・ブルイネくらいだったよねデ・ブルイネは途中からポジション落ちて怖さ0やったし
      あとはエムバペも粘着質なファン?連中がもっと増えればトップスター入りだね!
    • 3
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年07月14日 04:46
    • ID:.TVyjB0Q0
    • これはフラグか?
      今大会でトルシエの予想はことごとく外れている。
    • 4
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年07月14日 05:03
    • ID:lA3.t1oY0
    • PK戦PK戦延長+休みが一日少ない
      この相手に負けるほうがおかしいから予想そのものは妥当
    • 5
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年07月14日 08:23
    • ID:qomo28Ck0
    • クロアチアの不屈の精神は称賛に値するけどフランスはこれまでのトーナメントの相手とはちょっとレベルが違いすぎる
    • 6
    • Posted by
    • 名無し
    • 2018年07月14日 20:26
    • ID:vBoHW7mc0
    • モドリッチ抑えれば糞精度のクロスいれるしかないクロアチア
      クロアチアがベストコンディションでも無理
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