1月にザルツブルクから加入した南野拓実はアンフィールドで期待通りの活躍ができぬまま、コロナウイルス禍による中断を迎えた。だが、ユルゲン・クロップ監督はこの25歳が大成功を収めることを期待しているだろう。
リヴァプールの番記者を務めるニール・ジョーンズ氏も南野について過度な心配はしていない。これまでの新加入選手と同様に時間をかけていく方針であることはわかっているからだ。加えて、コロナによる影響は南野にとってポジティブな効果もあったとみている。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200427-00010019-goal-socc
リヴァプールの番記者を務めるニール・ジョーンズ氏も南野について過度な心配はしていない。これまでの新加入選手と同様に時間をかけていく方針であることはわかっているからだ。加えて、コロナによる影響は南野にとってポジティブな効果もあったとみている。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200427-00010019-goal-socc
1月リヴァプールに加入した南野拓実
南野拓実は期待していたような、イングランドでの数か月を送れたわけではなかった。
この日本代表選手がリヴァプールへ適応するための期間は、控えめに言っても「試練」であった。新しいクラブ、新しいリーグ、新しい文化への適応は非常に難しかった。パンデミックの影響がなかったとしても難しいことに変わりはなかっただろう。
さしあたり、アンフィールドでは不確かなことばかりだ。プレミアリーグは再開するのか?新型コロナウイルスが蔓延するまではほぼ手中におさめていたタイトルはどうなるのだろうか?そして、エリートクラブもそうではないクラブも含め、世界中のクラブはこれから経営的にどうなってしまうのだろうか?
近い将来の計画は、まだ保留中だ。リヴァプールを追っている私の知るところでは、クラブはすでに来シーズンに向けて行動を起こしているところだった。来季の移籍ビジネスや、将来的な契約可能な選手の確認、エージェントや仲介業者との連絡など、ユルゲン・クロップの指揮下でチームが次のレベルに成長できるよう、筋書きを描いていた。
それらの案のうち、危機が去った後に実行できるものはどのくらいあるだろうか?6月か7月頃に再開したとしても(ドイツのようにさらに早まる可能性もあるが)、短期的にも長期的にも大きい変化がやってくることは間違いない。
例えば、移籍市場には多大な影響がもたらされると思われる。多くの情報筋に聞いたが、やはり結論ははっきりしていた。
「レンタルやゼロ円移籍の選手が大量に増えることになる。そして、これまで見てきたような注目を集めるほどの大きな移籍は期待できないだろう」
少なくともリヴァプールは、この変化に対応できる比較的安全な立場にいる。世界最強クラブの一つであり、一分の欠点も見いだせないほどのクラブであるだけでなく、主力選手の大半が20代である。また、ジョルジニオ・ワイナルドゥムを除くすべてのレギュラー人員は長期契約を結んでいる。
そして、そうすべきだという声もあるように、ユルゲン・クロップがスカッドを増員するとしても、類まれな才能を持つティーンエイジャーを昇格する選択肢もある。リアン・ブリュースター、ネコ・ウィリアムズ、カーティス・ジョーンズ、ハーヴェイ・エリオットらだ。もしくは、例えばマルコ・グルイッチやハリー・ウィルソンのような期限付き移籍満了でチームに戻ることのできる選手に賭けてみる選択肢もある。
もちろん、南野もいる。
この25歳は厳しいイングランドのサッカーに徐々に順応するよう調整されてきている。これまでの出場は7試合のみ、合計しても出場時間は339分。まだプレミアリーグでのスタートを切ったばかりだが、それでもフル出場は1試合しかない。
ただ、驚くべきことではないし、警鐘を鳴らすことでもない。ザルツブルク在籍時、チャンピオンズリーグでクリスマス前にリヴァプールと対戦した2試合の印象が強かった。主にそれが理由で、南野は鳴り物入りで加入したかもしれないが、クロップ始めスタッフたちは忍耐強く見守る考えを常に見せている。
この日本代表選手がリヴァプールへ適応するための期間は、控えめに言っても「試練」であった。新しいクラブ、新しいリーグ、新しい文化への適応は非常に難しかった。パンデミックの影響がなかったとしても難しいことに変わりはなかっただろう。
さしあたり、アンフィールドでは不確かなことばかりだ。プレミアリーグは再開するのか?新型コロナウイルスが蔓延するまではほぼ手中におさめていたタイトルはどうなるのだろうか?そして、エリートクラブもそうではないクラブも含め、世界中のクラブはこれから経営的にどうなってしまうのだろうか?
近い将来の計画は、まだ保留中だ。リヴァプールを追っている私の知るところでは、クラブはすでに来シーズンに向けて行動を起こしているところだった。来季の移籍ビジネスや、将来的な契約可能な選手の確認、エージェントや仲介業者との連絡など、ユルゲン・クロップの指揮下でチームが次のレベルに成長できるよう、筋書きを描いていた。
それらの案のうち、危機が去った後に実行できるものはどのくらいあるだろうか?6月か7月頃に再開したとしても(ドイツのようにさらに早まる可能性もあるが)、短期的にも長期的にも大きい変化がやってくることは間違いない。
例えば、移籍市場には多大な影響がもたらされると思われる。多くの情報筋に聞いたが、やはり結論ははっきりしていた。
「レンタルやゼロ円移籍の選手が大量に増えることになる。そして、これまで見てきたような注目を集めるほどの大きな移籍は期待できないだろう」
少なくともリヴァプールは、この変化に対応できる比較的安全な立場にいる。世界最強クラブの一つであり、一分の欠点も見いだせないほどのクラブであるだけでなく、主力選手の大半が20代である。また、ジョルジニオ・ワイナルドゥムを除くすべてのレギュラー人員は長期契約を結んでいる。
そして、そうすべきだという声もあるように、ユルゲン・クロップがスカッドを増員するとしても、類まれな才能を持つティーンエイジャーを昇格する選択肢もある。リアン・ブリュースター、ネコ・ウィリアムズ、カーティス・ジョーンズ、ハーヴェイ・エリオットらだ。もしくは、例えばマルコ・グルイッチやハリー・ウィルソンのような期限付き移籍満了でチームに戻ることのできる選手に賭けてみる選択肢もある。
もちろん、南野もいる。
この25歳は厳しいイングランドのサッカーに徐々に順応するよう調整されてきている。これまでの出場は7試合のみ、合計しても出場時間は339分。まだプレミアリーグでのスタートを切ったばかりだが、それでもフル出場は1試合しかない。
ただ、驚くべきことではないし、警鐘を鳴らすことでもない。ザルツブルク在籍時、チャンピオンズリーグでクリスマス前にリヴァプールと対戦した2試合の印象が強かった。主にそれが理由で、南野は鳴り物入りで加入したかもしれないが、クロップ始めスタッフたちは忍耐強く見守る考えを常に見せている。
ポジティブな要素も
南野については、徐々にチームに溶け込ませるプランを敷いている。アンドリュー・ロバートソン、アレックス・オックスレイド=チェンバレン、ファビーニョらのときと同様のアプローチだ。この3人と同様に南野の特徴と経歴が、クロップがチームに求める今後あるべき姿に合致したのだ。
ここまでは、南野はセンターフォワードとしてプレーしてきた。リヴァプールのプレッシングを先導する役割を担いながらスペースを作り出した。頭脳的で、予め計画された動きを駆使し、自陣に戻ったりワイドに開いたりしていた。言うなれば、ロベルト・フィルミーノのような役割をしている。
良い兆候もみられている。南野は明らかに優れた戦術眼を持っており、ラインの間でパスを受けられるスペースを見つけられる。クロップのチームでは「走ること、ハードワークができない選手はプレーできない」と言われるほど、高いレベルで頭脳とフィジカルをマッチさせる必要がある。肉体的にはチームへの適応に少々時間がかかるかもしれないが、頭の切れは申し分ない。
南野自身は「もっとアグレッシブにならないといけない」と、1月に行われたFAカップのシュルーズベリーとの一戦で引き分けた後に認め、その数日後には、「できるだけ速く順応しなければいけない」と付け加えている。
そうなると、南野が新しいチームメイトと練習することができない現状は理想的ではない。現在、チームはクラブでのやり方を理解させるためにビデオ会議を利用している。一方で、この自粛期間を利用して南野の英語力はこの数週間で劇的に向上しているとのことだ。自粛期間にはいい側面もあった。
また、ピッチ上ではともかくとして、南野がロッカールームで主要メンバーになるのにかかった時間は短かった。すでにナビ・ケイタのことは知っていたし、同じくザルツブルクから来たサディオ・マネともすぐ友人になった。「タキ」の愛称で呼ばれる南野はチームに溶け込み、謙虚さと成長意欲を見せるポジティブな存在だ。リヴァプールは、遅かれ早かれ彼の成長がフィールドでも続いていくことを期待している。
コロナ禍が夏の補強プランにどの程度大きな影響をもたらすのかは、まだ分からない。RBライプツィヒに所属するドイツ代表のティモ・ヴェルナーの加入が予想されているが、全体的に大幅な予算削減が予想されるなか、リヴァプールが万一に備える(※獲得しない)ことがあっても驚くには値しないだろう。大金が動く移籍にまつわるリスクは、このような時勢にあっては増幅されてしまう。
マージーサイドで爆発の時を待っている南野にとってはいいニュースかもしれない。750万ポンド(約10億円)で1月に加入した南野はバーゲンであったし、今もそれ以上の価値がある。
しかし、当面彼ができることは、あらゆる点で待つことだけだ。
ここまでは、南野はセンターフォワードとしてプレーしてきた。リヴァプールのプレッシングを先導する役割を担いながらスペースを作り出した。頭脳的で、予め計画された動きを駆使し、自陣に戻ったりワイドに開いたりしていた。言うなれば、ロベルト・フィルミーノのような役割をしている。
良い兆候もみられている。南野は明らかに優れた戦術眼を持っており、ラインの間でパスを受けられるスペースを見つけられる。クロップのチームでは「走ること、ハードワークができない選手はプレーできない」と言われるほど、高いレベルで頭脳とフィジカルをマッチさせる必要がある。肉体的にはチームへの適応に少々時間がかかるかもしれないが、頭の切れは申し分ない。
南野自身は「もっとアグレッシブにならないといけない」と、1月に行われたFAカップのシュルーズベリーとの一戦で引き分けた後に認め、その数日後には、「できるだけ速く順応しなければいけない」と付け加えている。
そうなると、南野が新しいチームメイトと練習することができない現状は理想的ではない。現在、チームはクラブでのやり方を理解させるためにビデオ会議を利用している。一方で、この自粛期間を利用して南野の英語力はこの数週間で劇的に向上しているとのことだ。自粛期間にはいい側面もあった。
また、ピッチ上ではともかくとして、南野がロッカールームで主要メンバーになるのにかかった時間は短かった。すでにナビ・ケイタのことは知っていたし、同じくザルツブルクから来たサディオ・マネともすぐ友人になった。「タキ」の愛称で呼ばれる南野はチームに溶け込み、謙虚さと成長意欲を見せるポジティブな存在だ。リヴァプールは、遅かれ早かれ彼の成長がフィールドでも続いていくことを期待している。
コロナ禍が夏の補強プランにどの程度大きな影響をもたらすのかは、まだ分からない。RBライプツィヒに所属するドイツ代表のティモ・ヴェルナーの加入が予想されているが、全体的に大幅な予算削減が予想されるなか、リヴァプールが万一に備える(※獲得しない)ことがあっても驚くには値しないだろう。大金が動く移籍にまつわるリスクは、このような時勢にあっては増幅されてしまう。
マージーサイドで爆発の時を待っている南野にとってはいいニュースかもしれない。750万ポンド(約10億円)で1月に加入した南野はバーゲンであったし、今もそれ以上の価値がある。
しかし、当面彼ができることは、あらゆる点で待つことだけだ。
マネはレアル移籍濃厚って話もあるし
来季楽しみ