Sponsored Link

「選手寿命がなくなっていく」昌子源が抱えていた苦悩と代表への思い

1
昌子源という個人にフォーカスすると、昨季はガンバ大阪で18試合出場、得点0という成績だった。守備のリーダーとして、危ない場面では率先して個で対応し、相手を封じ込めるシーンが目立った。昌子の守備がチームの勝利に大きく貢献したことは間違いない。

フランスのトゥールーズから移籍してきて1年目、昌子は自らのプレーについては、どのように分析していたのだろうか――。

https://news.yahoo.co.jp/articles/4c13a7cfdfc83fe211e44220fde157a1b7052402

今の自分がすべきことはまず、ガンバで試合に出ることが優先


2
―ガンバ大阪での1年目、昌子選手ご自身のプレーはどう評価していますか。

「右足首痛がひどくて、満足できる試合はひとつもなかった。ほんまにストレスだった。もう『ハゲるんちゃうか』って思いましたから(苦笑)」

―右足首のケガは相当ひどい状態だったのですね。

「フランスにいた時は日々、『選手寿命がなくなっていく』という危機感を抱いていました。僕が自分のケガと向き合っても、チームのメディカルスタッフはまったく向き合ってくれなくて......。『このままだとサッカー選手として(の自分が)終わるぞ』と思って、日本に帰ってきたんです。 

ガンバに入った昨季、足首の状態がよくないなかで18試合も出られたのは、ガンバのメディカルスタッフを含め、自分に関わってくれたみなさんのおかげ。みんなに感謝したいという気持ちでいっぱいです」

―プレーにおいてはどんな影響があったのでしょうか。

「普通にダッシュするだけでも痛かった。片足ジャンプは右足ではできなくて、いざ(相手と)競ろうと右足の助走になっても、両足で整える感じになるので、相手よりもワンテンポ遅れて飛んで、競り負けるシーンがあった。キックもロングボールを蹴るのは痛くて......。対人守備で1対1になった時、なかなか右足が出ないとかもあった。なんか言い訳に聞こえてしまうかもしれないけど、本当に苦しかった」

そうした状況にあって、昌子は昨季のリーグ戦終了後、右足首の手術に踏み切った。まだ天皇杯決勝が控えていたが、最終的に新シーズンのことを考えて「一日でも早く手術したほうがいい」というチームや宮本恒靖監督の判断もあってのことだ。

手術に際しては、かつて同じ個所をケガしたことのある森重真人(FC東京)や酒井宏樹(マルセイユ)らに連絡を取って話を聞いた。現在は「痛みはゼロじゃないですけど、痛み止めの注射も薬も飲んでいない」状態にあるという。完治まで、一歩一歩近づいていることは間違いない。

―手術後、右足首は順調に回復していますか。

「今は70~80%ぐらいですね。昨年は痛め止めの注射を打って、そのぐらい無理してやっていましたけど、今年は注射も薬も飲んでないですし、痛みのストレスもなくなりつつあります」

―まだ違和感みたいなものはあるのでしょうか。

「今は痛くないんですけど、昨年はずっと痛かったわけじゃないですか。そのせいか、体というか脳が『右足首が痛い』というのを覚えてしまっていて、ボールを蹴ろうとするとめちゃくちゃ足首が固まるんですよ。すると、ボールが明後日の方向に飛んでいくんです。練習だとどうしても考える時間があるので、そういうシーンが出てしまう。それが今のストレスですね。これは、試合で無我夢中でやっていくなかで克服していかないといけない」

まだ本調子ではないが、完治に向けて何をすべきか明確になっているので、話す表情は明るい。今季も主将は三浦弦太だが、昌子もチームを引っ張る存在になっていくだろう。

―さて、2021年シーズンの目標を聞かせてください。

「目標はリーグ戦の優勝。もちろんACL(AFCチャンピオンズリーグ)も獲りたい。僕がガンバに来た目的は、ガンバを常に優勝争い、つまりタイトルに絡むところにいるチームにすること。ここ数年、優勝争いに絡めず、世間から中堅クラスのチームみたいなイメージをもたれていたと思うんです。でも、僕が知っているガンバは強かったし、常に優勝争いに絡んでいるチームだった。

僕ひとりの力じゃ無理だけど、そういうチームに戻す手助けをしたいというのが最大の目的です。その延長戦上に、目標として優勝がある。ガンバが優勝したら『ようやった』とみんな思ってくれたらいいなって思うし、そう思わせたいなって思っています」

―ライバルとなるのは、やはり昨年の覇者川崎フロンターレになりますか。

「昨季みたいに"川崎一強"にはしたくないですね。今季ももちろん強いと思うけど、昨季ほどうまくはいかないと思う。どこのチームも『打倒・川崎』でいくと思うんで。

そういったことを考えると、川崎だけというよりは、目の前の試合に集中して、勝ち点を地道に積み重ねていくことが大事かなと思います。昨季、うちはリードした試合はほとんど勝っている。2、3年前のような"安い失点"はなくなってきているので、今季は昨季の引き分け分を勝ちに、負け分を引き分けにできればいけると思う」

昌子には、ガンバでの活躍の先にもうひとつ大きな目標がある。それは、W杯でのリベンジだ。

2018年ロシアW杯では、日本代表のセンターバックとしてグループリーグから決勝トーナメント1回戦まで3試合に出場。ベルギー戦では2―0とリードしながらも追いつかれ、最後は猛烈なカウンターを食らって逆転負けを喫した。あの敗戦の日、昌子は「また4年後、もっと成長してW杯に戻ってくる」と語っている。

―来年はカタールW杯が開催されます。昌子選手にとって、日本代表は戻るべき場所になるかと思います。

「W杯の借りはW杯でしか返せないし、『4年間、さらに成長してカタールW杯で』と前回の大会が終わった時は思っていました。でも今は、ケガの影響で思うようにできていない部分があります。

来年の本大会を考えると、守備の選手は予選から出ていないと、どんどん厳しくなってしまう。借りを返したいと思っているけど、今の自分がすべきことはまず、ガンバで試合に出ることが優先。そこで、森保(一)監督に認めてもらえるような活躍をしていくこと。そうすれば代表に呼んでもらって、借りを返すチャンスを得られるかなと思います」

3月末に予定されているW杯アジア2次予選のモンゴル戦は、コロナ禍ということもあって、海外組不在での戦いになる可能性が高い。ガンバで試合に出て、結果を残していけば、そこで昌子も招集されるかもしれない。チャンスは意外と早くやってきそうな気配だ。

もっとも秋からの最終予選は、レギュラー争いがより厳しくなる。センターバックは、若い選手の台頭が目立っている。能力が高く、国際経験が豊富な昌子といえども、伸び盛りで勢いのある若手に勝つのは容易なことではない。

―ロシアW杯のあと、日本代表も若返って、センターバックのポジション争いも激しさが増しています。

「以前、トミ(冨安健洋/ボローニャ)とは代表で一緒にプレーしたけど、トミは誰が見てもいい選手。若いけど、基礎能力が高いし、『ほんまに22歳か!?』っていう風貌をしている(笑)。他にも若い選手がたくさん選ばれているけど、僕はまだ絡んだことがないので、もし代表に呼ばれたら、みんなとコミュニケーションを取って切磋琢磨して、日本のためにやっていきたい。

あと、(吉田)麻也くんとはロシアW杯以降、森保さんの代表ではまだ一緒にやったことがないんですよ。なんか恋しいというか、寂しい感じもあるので、また一緒にやりたいですね(笑)」

―代表に復帰するため、またガンバで確固たる地位を築くため、自らに何かノルマを課していますか。

「いや、特にノルマとか、数字は考えていない。とにかく、ガンバでは目の前の試合で、100%でやる。センターバックは力のある選手が多いので、3バックだと3人出られるけど、4バックでは2人しか出られないので、そこでも自分が出られるようにしたい。そうして、100%の自分を取り戻す。

昨年は足首が痛くて、自分らしいプレーができなかった。今年はそういう意味では、『ほんまのスタートやな』って思います。正直、新加入みたいな気持ちです」

思い切り走れない、思うように蹴れない......。昌子は長らく、サッカー選手としてつらい時期を過ごしてきた。今季はその時期を乗り越えて、ようやく100%の自分を出すべく動き始めた。今の昌子からは、右足首の痛みに苦しんだ1年半近くの時間を取り戻すのではなく、以前よりも一歩、二歩前進して、新しい何かをつかみ取ろうとする意欲が感じられる。

鹿島アントラーズ時代の昌子には、DFらしからぬギラギラしたものがあった。足首が完治に向かっているその眼には、かつて見た、野心と挑戦の炎が大きく宿りつつある。
3
ガンバ大阪は次戦、明日3日に名古屋と対戦する。
このエントリーをはてなブックマークに追加

コメント一覧

    • 1
    • Posted by
    • 名無し
    • 2021年03月02日 20:06
    • ID:v8jBMsAw0
    • 怪我なら仕方ないね
      代表の諦めな。ベンチ要員ならワンチャンあるかもしれないけれど
    • 2
    • Posted by
    • 名無し
    • 2021年03月02日 20:20
    • ID:5UYFNRLR0
    • 大なり小なりプロになる頃には怪我持ってる方が普通だって話では。痛くなかった頃を思うのは仕方がないけど、とらわれちゃダメなんじゃないの。
    • 3
    • Posted by
    • 名無し
    • 2021年03月02日 20:25
    • ID:SmIYRGTa0
    • ガンバのビルドアップ結構考えてるっぽいし、代表が前回GKからのビルドアップやろうとして四苦八苦してたんだから、ガンバがビルドアップから昌子がプレス躱したりサイドに正確なロングパス出してたら可能性十分ある。
    • 4
    • Posted by
    • 名無し
    • 2021年03月02日 20:38
    • ID:VI1.Y.x00
    • CBは3人確定してるから四人目を植田とかと争うかんじかな
    • 5
    • Posted by
    • 名無し
    • 2021年03月02日 20:55
    • ID:.9G.zWaH0
    • 吉田、冨安、板倉、植田
      無理だろ昌子
    • 6
    • Posted by
    • 名無し
    • 2021年03月02日 21:04
    • ID:7uSVg.4Q0
    • 怪我を抱えていると確かに代表はかなり難しいかもしれないね。結構若い人達が台頭してきているからね。取り合えずクラブで出来る事を確実にやるべきだとおもう。
    • 7
    • Posted by
    • 名無し
    • 2021年03月02日 21:14
    • ID:UH0vxJRk0
    • 代表にはいらないよ
    • 8
    • Posted by
    • 名無し
    • 2021年03月02日 21:32
    • ID:QPUl.ft50
    • 3バック採用でもない限り今から代表は厳しいかもなぁ
      仮にそうなっても今度は酒井がCBの枠に入ってくるから厳しいんだけど
    • 9
    • Posted by
    • 名無し
    • 2021年03月02日 21:46
    • ID:6dTXkKwV0
    • 長友が来年のW杯までいけるか分からないし、冨安右SB、酒井左SBでCBの枠が空く可能性はあると思うけどな。W杯の格上相手は守備力重視になるだろうし。まぁ現状だと、吉田、冨安、板倉、植田とかいるから厳しいだろうけど。
    • 10
    • Posted by
    • 名無し
    • 2021年03月03日 03:24
    • ID:efXpLqc.0
    • 代表諦めなって笑
      どんな顔して書き込んでるんだろうか…1ミリもリスペクトとかしてないんだろうなぁ…
    • 11
    • Posted by
    • 名無し
    • 2021年03月03日 03:27
    • ID:K0R5FOnx0
    • 昌子は調子戻って植田とどっこいじゃね
      持ち味は全然違うけど。植田も空中戦以外は吉田冨安に遠く及ばないし、まだ競う余地はありそう。
      でもアンダーから起用した方が良さそうではある。
    • 12
    • Posted by
    • 名無し
    • 2021年03月03日 13:22
    • ID:0L.XR.bR0
    • ベルギー戦のリベンジさせてやりたいけどまず圧倒的なパフォーマンス見せてくれないと
    • 13
    • Posted by
    • 名無し
    • 2021年03月03日 15:38
    • ID:kbZWXKqC0
    • 怪我前なら余裕で吉田昌子冨安でディフェンス全盛期の現代表の一員になれたのに
      トゥールズのメディカルスタッフ許さねえぞ
コメントフォーム
記事の評価
  • リセット
  • リセット

最新記事
記事検索
カテゴリ別アーカイブ
月別アーカイブ
おすすめRSS
ページアップ