
ベルギー2部ロンメルのストライカー、斉藤光毅は10月17日のムスクロン戦の67分にゴールを決めて、3-0の勝利に貢献した。相手DFラインの裏をフリーランニングで突き、味方からのロングフィードを正確なトラップで止め、細かいフェイントでマーカーを棒立ちにしてからゴール右隅に蹴り込んだ。この20歳の長所が随所に出たゴールだった。
これでシーズン3点目だ――。そう思いきや、実は4ゴール目だった。今から1か月前のリールセ戦の開始1分、コーナーキックから斉藤がヘディングで決めたゴールは、ハーフタイムで“オウンゴール”に訂正されたが、その後、斉藤のゴールに再訂正されていた。
「『絶対に俺の点だろう。ちょっと(相手のDFに)当たっただけでオウンゴールになってしまうのか』ってショックだったんですが、その後自分のゴールになったのでめちゃくちゃ嬉しかったです」(ムスクロン戦の斉藤。以下同)
https://news.yahoo.co.jp/articles/0f6482c4c587e11ce27b7fdeb2ce40068635b950
これでシーズン3点目だ――。そう思いきや、実は4ゴール目だった。今から1か月前のリールセ戦の開始1分、コーナーキックから斉藤がヘディングで決めたゴールは、ハーフタイムで“オウンゴール”に訂正されたが、その後、斉藤のゴールに再訂正されていた。
「『絶対に俺の点だろう。ちょっと(相手のDFに)当たっただけでオウンゴールになってしまうのか』ってショックだったんですが、その後自分のゴールになったのでめちゃくちゃ嬉しかったです」(ムスクロン戦の斉藤。以下同)
https://news.yahoo.co.jp/articles/0f6482c4c587e11ce27b7fdeb2ce40068635b950
8戦4発とベルギーでコンスタントに結果を残している斉藤
😍 | Opnieuw een heerlijke goal van Koki Saito! 🔥🇯🇵 #LOMREM pic.twitter.com/YBSg5jJUmq
— Eleven Sports (NL) (@ElevenSportsBEn) October 17, 2021
ロンメルの試合を見ていると、斉藤を使ったビルドアップやチャンスメークをかなり作り込んでいる印象を受ける。リールセ戦(3‐1でロンメルの勝利)では、斉藤が中盤に下がってボールを受けビルドアップの起点になった。特に、フリーランニングで自分を追い越していく味方へのフリックは絶妙だった。
ムスクロン戦では前線に留まり、チームの攻撃に奥行きを作り、前半は楔役になったり、右のオープンスペースでボールを受けたりした。後半は囮になり、逆サイドに展開された攻撃から“第3の動き”を忠実に実行してチャンスに絡んだ。
オランダ人指揮官のペーター・ファン・デル・フェーン(元オランダU‐19監督)は、斉藤の長所を存分に引き出している。
「監督からはかなり自由にやらせてもらっていて、そんなに細かいことは言われないです。背後へのランニングという僕の特徴もわかっていて、『相手が嫌がっている』と言ってくれます。ゴールを決めれば一緒になって喜んでくれます」
8節を終え、斉藤は7試合に先発し、内4試合にフル出場している。スプリントを繰り返して疲労困憊して足がつっても、指揮官がピッチに残したことがある。「素直に嬉しいですね。疲労の中でいろいろ試せるし、次の試合の90分間が楽になります」と充実した表情で語る。
昨シーズンの後半戦からロンメル加入した斉藤は、半年で9試合に出場したものの、スタメンは3試合に留まりゴールという結果を残せなかった。
「最初はキツかった。練習が終わってから、午後が暇すぎて一人でサッカーをしていました。それでちょっとコンディションが上がらなかったのかもしれません。今はもう慣れました」
“一人でサッカー”とは、リフティングや壁当てをしていたのだろうか?
「はい。一人でイメージしながら壁当てしたりして、うまくいかないと『うわあ!』って叫んでいました(笑)。コロナでレストランも開いてなかったし、一人だし本当にやることがなかったので。時差もあって日本に電話もかけづらかったし……。今は試合に出ていることが心の支えになっています。(異国での生活は)本当にすべてサッカーで左右されますね」
昨シーズン終了後、日本に一度帰り、夏の合宿でチームに再合流してから、すっかりベルギーのサッカーや生活に馴染んでいったのだという。
「今から思うと、ベルギーに来てから半年の経験がすごく生きていると思います」
ロンメルはムスクロン戦を『ファミリーデー』と銘打ってアカデミーの全チームを招待し、キックオフ前からお祭りのようだった。
さらに、この試合にはロンメルの母体であるシティ・フットボールグループの幹部と、マンチェスター・シティのGKエデルソン、FWガブリエウ・ジェススが来賓として訪れた(ブラジル代表の活動に参加した両選手は、英国での隔離を避けるためにベルギーへ直接入り、19日に行なわれるチャンピオンズ・リーグのクラブ・ブルージュ戦に備えるという意図もあった)。
この日、ロンメルは普段の緑のユニホームではなく、マンチェスター・シティのアウェーキットと同じようなデザインのセカンド・ユニホームをまとってプレーした。セレソンの2人はキックオフのイベントに参加したり、試合後の選手・観客との集合写真に応じるなど、ロンメルの選手やファンに素晴らしい思い出を残した。
「びっくりしました。最初は誰だろうと思いました」と斉藤はビッグスターの来訪を振り返る。
「でも、自分は『あの人だ、あの人だ』というのは嫌なんですよ。俺もプレーヤーとしてそこを目指していているので、憧れる感じを出したくない」
斉藤の目指すものとは?
「チャンピオンズ・リーグの決勝で点を獲りたいんです。それでいろいろ考えて逆算して、ロンメルからステップアップして行くのが近道だと思いました。ロンメルで活躍してステップアップしていくのが目標なので、何をしても満足できないですね。喜ぶときは喜びますけれど満足はしないようにしていきたいです。今日はゴールを決めた反面『いっぱいチャンスがあったな』と、どうしても思ってしまいます。昨日、(ベルギー1部でプレーする)三笘(薫)選手がハットトリックしました。すごいですよね。人と比べたらいけないんですが、そういう危機感が芽生えています。今日、点を決めましたが、『もっとゴールを決めることができたな』ということのほうが強いんです」
ムスクロン戦では前線に留まり、チームの攻撃に奥行きを作り、前半は楔役になったり、右のオープンスペースでボールを受けたりした。後半は囮になり、逆サイドに展開された攻撃から“第3の動き”を忠実に実行してチャンスに絡んだ。
オランダ人指揮官のペーター・ファン・デル・フェーン(元オランダU‐19監督)は、斉藤の長所を存分に引き出している。
「監督からはかなり自由にやらせてもらっていて、そんなに細かいことは言われないです。背後へのランニングという僕の特徴もわかっていて、『相手が嫌がっている』と言ってくれます。ゴールを決めれば一緒になって喜んでくれます」
8節を終え、斉藤は7試合に先発し、内4試合にフル出場している。スプリントを繰り返して疲労困憊して足がつっても、指揮官がピッチに残したことがある。「素直に嬉しいですね。疲労の中でいろいろ試せるし、次の試合の90分間が楽になります」と充実した表情で語る。
昨シーズンの後半戦からロンメル加入した斉藤は、半年で9試合に出場したものの、スタメンは3試合に留まりゴールという結果を残せなかった。
「最初はキツかった。練習が終わってから、午後が暇すぎて一人でサッカーをしていました。それでちょっとコンディションが上がらなかったのかもしれません。今はもう慣れました」
“一人でサッカー”とは、リフティングや壁当てをしていたのだろうか?
「はい。一人でイメージしながら壁当てしたりして、うまくいかないと『うわあ!』って叫んでいました(笑)。コロナでレストランも開いてなかったし、一人だし本当にやることがなかったので。時差もあって日本に電話もかけづらかったし……。今は試合に出ていることが心の支えになっています。(異国での生活は)本当にすべてサッカーで左右されますね」
昨シーズン終了後、日本に一度帰り、夏の合宿でチームに再合流してから、すっかりベルギーのサッカーや生活に馴染んでいったのだという。
「今から思うと、ベルギーに来てから半年の経験がすごく生きていると思います」
ロンメルはムスクロン戦を『ファミリーデー』と銘打ってアカデミーの全チームを招待し、キックオフ前からお祭りのようだった。
さらに、この試合にはロンメルの母体であるシティ・フットボールグループの幹部と、マンチェスター・シティのGKエデルソン、FWガブリエウ・ジェススが来賓として訪れた(ブラジル代表の活動に参加した両選手は、英国での隔離を避けるためにベルギーへ直接入り、19日に行なわれるチャンピオンズ・リーグのクラブ・ブルージュ戦に備えるという意図もあった)。
この日、ロンメルは普段の緑のユニホームではなく、マンチェスター・シティのアウェーキットと同じようなデザインのセカンド・ユニホームをまとってプレーした。セレソンの2人はキックオフのイベントに参加したり、試合後の選手・観客との集合写真に応じるなど、ロンメルの選手やファンに素晴らしい思い出を残した。
「びっくりしました。最初は誰だろうと思いました」と斉藤はビッグスターの来訪を振り返る。
「でも、自分は『あの人だ、あの人だ』というのは嫌なんですよ。俺もプレーヤーとしてそこを目指していているので、憧れる感じを出したくない」
斉藤の目指すものとは?
「チャンピオンズ・リーグの決勝で点を獲りたいんです。それでいろいろ考えて逆算して、ロンメルからステップアップして行くのが近道だと思いました。ロンメルで活躍してステップアップしていくのが目標なので、何をしても満足できないですね。喜ぶときは喜びますけれど満足はしないようにしていきたいです。今日はゴールを決めた反面『いっぱいチャンスがあったな』と、どうしても思ってしまいます。昨日、(ベルギー1部でプレーする)三笘(薫)選手がハットトリックしました。すごいですよね。人と比べたらいけないんですが、そういう危機感が芽生えています。今日、点を決めましたが、『もっとゴールを決めることができたな』ということのほうが強いんです」
