
2017年にセレッソ大阪でクラブ最年少となる16歳11か月でトップチームデビューを果たした22歳DF瀬古歩夢は、現在スイス1部グラスホッパーに在籍し、スイスリーグで自分と戦い続けている。22年1月、移籍後の半年間は試合に出れないという覚悟をもって海を渡ったなかでリーグ戦13試合に出場し、試合を重ねるごとに評価を高めた。
競り合いの強さやビルドアップからの正確なフィードは武器となっており、スピードやヘディングでも引けを取っていない印象を受ける。実際にスイスリーグでやって感じたところはどうなのだろうか。グラスホッパーのクラブハウスで瀬古に直接話を聞いた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/61b9c540d82b8c4a30588a6349f3906a4b743f4d
競り合いの強さやビルドアップからの正確なフィードは武器となっており、スピードやヘディングでも引けを取っていない印象を受ける。実際にスイスリーグでやって感じたところはどうなのだろうか。グラスホッパーのクラブハウスで瀬古に直接話を聞いた。
https://news.yahoo.co.jp/articles/61b9c540d82b8c4a30588a6349f3906a4b743f4d
22年1月からスイス1部でプレーする瀬古歩夢を直撃

「正直に言うと、身体能力の差はありますね。足のリーチであったり、爆発的に初速が早い選手がいる。身体能力のところはこっちの方が圧倒的にあるなというのは思う。日本では守れていた部分も、リーチの長さとかでというのは、ここ数試合何回かあった。徐々にこっちに慣れてきてはいますけど、球際のところでは激しさがありますね」
瀬古は世代別の日本代表で何度も国際舞台を経験している。そこでの感覚を日本に持ち帰り、改善に取り組んだこともある。だが継続的に実戦で感じられなければ、その感覚を自分のものにするのは難しい。試合を重ねるたびに身に付くという感覚が必要だった。
「間合いを開けすぎるとダメ。プレッシャーを感じないんで、こっちの選手は。ちょっとの間合いでも『あ、打たれるんだ』というのがある。日本の間じゃなくて、こっちで考えた自分の間合いを見つけないといけない。こっちに来て勉強になった」
「こっちで考えた自分の間合い」。実際に試合ではどのようなプレーを見せているのだろう? 取材に訪れた第34節バーゼル(1-1)とのアウェー戦では強豪相手にクレバーなプレーを見せる瀬古がいた。
バーゼルには世界トップレベルのFWがいるわけではない。だが、マインツ、ホッフェンハイム、シャルケで活躍したハンガリー代表FWサライ・アーダーム、インテルからレンタル移籍中のイタリアU-21代表FWセバスティアーノ・エスポージト、同日クラブ史上最多記録となる454試合出場を果たした元スイス代表MFファビアン・フライといった曲者揃いだった。
「フィジカル部分はもちろん、駆け引きの部分、バイタルエリアの中での駆け引きっていうのは、やっぱり上手かったなっていうのは、やっていて思いました」
DFの位置を見ながら相手の背中側にスッと動いたり、裏に抜け出す動きをしながらサイドに抜けたりと絶えず駆け引きを仕掛けてくる。そうかと思うと、がっしりと相手を背負ってボールを引き出そうとする。そうした相手に瀬古はポジショニングや身体の向きを上手く修正しながら対応していた。
「3バック同士で声を掛けながらできていると思います。足が速い選手っていうのは分かっていたし、サイドに抜けてくるのは分かっていたので、いい準備ができていた」
バーゼル戦では相手にほとんどチャンスを与えず、悪くないパフォーマンスを披露していただけに、ほんの1つの躊躇が失点につながって点だけが悔やまれる。
後半39分だ。グラスホッパーは味方に退場者を出していたものの、その時点でまだ1点リードしていた。相手陣内から飛んできたロングボールに対応しようとした瀬古だが、蹴ったボールが背中を向けながら下がってきた味方選手に当たって跳ね返り、瀬古はそのまま味方と交錯。こぼれ球を拾ったエスポージトが抜け目なくシュートを決め、手痛い同点ゴールを献上してしまったのだ。
「すごくイージーなミスだったんですけど。1つの声で回避できたことだった。時間帯的にもあと10分ぐらい。自分の感覚的には越えてくるだろうなっていうのがあって。はっきりクリアしておけばいいし、それでなんの問題もなかった。それが中途半端なクリアになって、重なる形になって」
残留争い中だったチームに貴重な勝ち点3をもたらすことができなかっただけに、悔しさは相当なものだったはずだ。それでも強豪相手の勝ち点1は悪いものではない。大事なのは、次へどう生かすかだ。1つのミスがクラブの行く末さえも決めかねない残留争い。そうした震える場所こそが瀬古が求めていたものだった。
「選手としてね、こういう状況だからこそ成長できる部分もある。残留が懸かっているなかで戦うっていうのは選手としても、あまり経験できることではないと思う。だけどこういう状況でああいったミスをしてしまったら、1つのミスで信頼をなくす可能性もあるし、もしかしたら次は出られないかもしれない」
控室に戻ろうとした瀬古が、空に向かって「勝てなくてすいません!」と大きな声で叫んだ。熱い選手なのだ。戦う男なのだ。口だけではない。この男が言うならば「来季は3位以上!」という目標も現実味を感じさせられる。
瀬古は世代別の日本代表で何度も国際舞台を経験している。そこでの感覚を日本に持ち帰り、改善に取り組んだこともある。だが継続的に実戦で感じられなければ、その感覚を自分のものにするのは難しい。試合を重ねるたびに身に付くという感覚が必要だった。
「間合いを開けすぎるとダメ。プレッシャーを感じないんで、こっちの選手は。ちょっとの間合いでも『あ、打たれるんだ』というのがある。日本の間じゃなくて、こっちで考えた自分の間合いを見つけないといけない。こっちに来て勉強になった」
「こっちで考えた自分の間合い」。実際に試合ではどのようなプレーを見せているのだろう? 取材に訪れた第34節バーゼル(1-1)とのアウェー戦では強豪相手にクレバーなプレーを見せる瀬古がいた。
バーゼルには世界トップレベルのFWがいるわけではない。だが、マインツ、ホッフェンハイム、シャルケで活躍したハンガリー代表FWサライ・アーダーム、インテルからレンタル移籍中のイタリアU-21代表FWセバスティアーノ・エスポージト、同日クラブ史上最多記録となる454試合出場を果たした元スイス代表MFファビアン・フライといった曲者揃いだった。
「フィジカル部分はもちろん、駆け引きの部分、バイタルエリアの中での駆け引きっていうのは、やっぱり上手かったなっていうのは、やっていて思いました」
DFの位置を見ながら相手の背中側にスッと動いたり、裏に抜け出す動きをしながらサイドに抜けたりと絶えず駆け引きを仕掛けてくる。そうかと思うと、がっしりと相手を背負ってボールを引き出そうとする。そうした相手に瀬古はポジショニングや身体の向きを上手く修正しながら対応していた。
「3バック同士で声を掛けながらできていると思います。足が速い選手っていうのは分かっていたし、サイドに抜けてくるのは分かっていたので、いい準備ができていた」
バーゼル戦では相手にほとんどチャンスを与えず、悪くないパフォーマンスを披露していただけに、ほんの1つの躊躇が失点につながって点だけが悔やまれる。
後半39分だ。グラスホッパーは味方に退場者を出していたものの、その時点でまだ1点リードしていた。相手陣内から飛んできたロングボールに対応しようとした瀬古だが、蹴ったボールが背中を向けながら下がってきた味方選手に当たって跳ね返り、瀬古はそのまま味方と交錯。こぼれ球を拾ったエスポージトが抜け目なくシュートを決め、手痛い同点ゴールを献上してしまったのだ。
「すごくイージーなミスだったんですけど。1つの声で回避できたことだった。時間帯的にもあと10分ぐらい。自分の感覚的には越えてくるだろうなっていうのがあって。はっきりクリアしておけばいいし、それでなんの問題もなかった。それが中途半端なクリアになって、重なる形になって」
残留争い中だったチームに貴重な勝ち点3をもたらすことができなかっただけに、悔しさは相当なものだったはずだ。それでも強豪相手の勝ち点1は悪いものではない。大事なのは、次へどう生かすかだ。1つのミスがクラブの行く末さえも決めかねない残留争い。そうした震える場所こそが瀬古が求めていたものだった。
「選手としてね、こういう状況だからこそ成長できる部分もある。残留が懸かっているなかで戦うっていうのは選手としても、あまり経験できることではないと思う。だけどこういう状況でああいったミスをしてしまったら、1つのミスで信頼をなくす可能性もあるし、もしかしたら次は出られないかもしれない」
控室に戻ろうとした瀬古が、空に向かって「勝てなくてすいません!」と大きな声で叫んだ。熱い選手なのだ。戦う男なのだ。口だけではない。この男が言うならば「来季は3位以上!」という目標も現実味を感じさせられる。

期待してるんだよなマジでまあ俺のヒト世代前の期待は北川航也だったから観る目が圧倒的に低いのかもしれんけど(苦笑)