甲南大学・理工学部・生物学科・細胞学(アリ)研究室の日記
虫が苦手な人は、あまり見ない方がいいかもしれません。
研究室HP:https://www.konan-u.ac.jp/hp/aya-got/index.html

11年と4.5ヶ月

ついに昨日、うちの2015年結婚飛行の長寿クロオオアリ女王が死んでしまいました。

悲しかったですが、うまく最期を看取れて、ワーカーに解体される前に回収して、受精嚢内の精子の状態を見ることができました。
ものすごく繁栄しているコロニーだったら、ワーカーに埋もれて女王が生きているか死んでるかさえ分からない状態なので(そして解体される)、そこはコロニー規模が大きくなりすぎずにいてくれてむしろ良かったです。

11年と4.5ヶ月貯蔵された精子です。
そんなデータをとれる研究者はほぼいないので、かなり貴重なデータなのです。
論文化は絶対にしたいと思っています。

さて、精子貯蔵期間は11年と4.5ヶ月ですが、クロオオアリ女王とオスは結婚飛行前年の夏に羽化するとのことなので、成虫寿命としては12年と1ヶ月くらい生きたことになります。
やっぱりアリはすごいなーと思いつつ、やはり最期に立ち会えて良かったと安堵しました。
いままでありがとう。
ブログを書いていたら、ちょっとまた悲しくなってきてしまった。

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うちのキイロシリアゲアリ女王が、いよいよ15年目突入!

2012年の9月採集女王由来のコロニー1つが、15年目を迎えました

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まだまだ元気そうに見えるのですが、過去いきなり死なれて、解剖する前にワーカーに解体されてしまったトラウマがあるので(過去の記事1&過去の記事2)、3度目のトラウマは植え付けないでお願い!と願っています。


2012年の女王に続き、2014年の女王もけっこういます。
2014年だと13年目ですね。
私は甲南大学に2014年に着任したので、安定して飼育できたのがこれ以降です。
これから続々10年越えの長寿入りしていく女王が増えていくかと思います。

そして、去年も紹介していたので今回も紹介しますが、2015年5月に採集したクロオオアリ女王も元気にしています。
ワーカー数は少ないので細々と毎日を過ごしている感じです。

キイシリ結婚飛行2026

まだまだ暑いけど、秋の到来という感じですね!

今年の神戸は、9月に入ったら夜が涼しくなりました。
人間的には嬉しいのですが、キイシリ採集的には蒸し暑い夜カモン!という感じで私は待っておりましたよ。

というわけで、大学周辺では9月12日の夜に飛行がありました。
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写真は、交尾後に翅を落として集まっている女王たち。


でもまだ飛ぶかなー。


キイシリ飛行シーズンには、セットでカメムシ先輩も飛んでいます。
カメムシ先輩はいつもむんっと堂々としたたたずまいで、サービスショットを撮らせてくれるので実は好きです。
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一歩間違えるとくさくされるけど。


サイン本

最近は、研究者が書いた読みやすい本が多いので、身近に研究を感じることのできる良い世の中だと思っています。

私はミーハーなので、私が読んだ本の著者にお会いできる機会があれば、サインをいただいています。

先日は、甲南大学の集中講義をしていただいたゴキブリ研究者の大崎遥花さんにサインをいただけました

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イラストまでありがとうございました!


ぶんぶんぶん

甲南大学の周囲では、ここ3〜4年くらいで、在来種のキムネクマバチよりも外来種のタイワンタケクマバチをよく見るようになりました。

クマバチは飛んでる時の音が重低音でガタイも良いので恐れられるのですが、ぎゅっとにぎったりしなければ刺すことはほとんどないです。
顔もよく見るとかわいらしく、翅も見る角度によってはメタリックに見えて美しいです。

写真はタイワンタケクマバチで、大学構内で(多分)のんびりしているところ。
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10年ぶりの夢


こんな夢を見た。


自分は学生だったようだ。
見知らぬどこかの大学で、先に歩いて行った友人を追いかけて行ったら、その途中にある草むした中庭に置いてある、廃棄品のような棚の前で、10cmくらいのハリアリらしきワーカーを発見した。
夢特有の、大事なものを見ようとすると目が霞んでなかなか見えない状態だったので、どの種かは分からなかった。
しかし、体サイズ的に、確実に新種である。
とても痛そうなシャープな針を持っていて、刺されたら痛いこと間違いなしと思い、50mL遠沈管*をかぶせて中に押し込めた。
*日常的に50mL遠沈管&ピンセットを持ち歩いているが、夢の中でも持っていた(笑)→過去の記事参照
実は、去年くらいからジップロック大(袋の方)も普段持ち歩くようになったのだが、この夢では出てこなかった(笑)


でも遠沈管に押し込めたものの体がはみ出してフタを閉められず、困っていたら、通りすがりの学生が、茶筒のような容器を貸してくれて無事捕獲できた。

持って帰って観察しようと思ったところで目が覚めた。悔しい。


実は、似たような夢を10年ほど前に見ていて、その時はアメリカかどこかの海外の大学で(雰囲気的に海外)、キャンパスの芝生にある大きな石の影からひょっこり30cmほどのハリアリの女王が出てきた、というところで目が覚めた。
捕獲までいかなかった。

今回は捕獲までいけたので、もしかしたらまた10年後にはアリを採集して観察するまで夢で見られるかもしれない。
…でも10年前が30cmのアリで、今回が10cmのアリだったので、また10年後はサイズが3分の1になっちゃったらつまんないな、と思った真夏のある朝でした。



キイシリグッズ

むふふ。
うちの学生が、学芸員実習で伊丹市昆虫館に行っているのですが、お土産にキイシリのハンコをくれたので、自慢させてください
むふふ。
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金と銀と黄色のハンコ用インクを見つけたので、それで押してみました!

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学名とか脚とか細いところはうまくインクをつけて押さないとキレイにならない感じですが、キイシリの可愛い感じがよく出ています。
とっても嬉しいです




自主実験2026

生物学科の1年生向けの企画、毎年恒例の自主実験をおこないました!
自主実験とは、夏休みなどのお休み中に、各研究室が実施している研究体験です。
うちでは、大学構内にどのようなアリがいるか見てみよう!という企画です。

もんのすごく暑いので、常に涼しい建物内に待避できるところで観察しています。
捕まえたアリは、研究室に持って行って実体顕微鏡で観察してもらっています。
ついでに、うちのコロニーも見学してもらっています。

初めて実体顕微鏡でアリを拡大してみるのは学生にとっては新鮮らしく、それで楽しんでいる1年生を見ると、とても嬉しいです。
私は今でもアリ好きですが、その新鮮な感動はもう味わえない…そのステージには戻れないと、うらやましくも思えました。
まあ、大人になったら大人の楽しみ方があって感動もあるので、いくつになっても楽しめる研究職っていいもんだなと思います

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ドキドキするのは、ぜんぶ蒸し暑い夜のせい

青春的なアレではないです(笑)

職業柄、翅アリが飛ぶ雰囲気の夜になると(湿度、温度)、ソワソワドキドキしちゃいます。
何シーズンも過ごしているのですが、何かに駆られる感じは相変わらずですね。
これはもう、ずっと変わらないのでは

そんなわけで、今年も無事にケアリシーズンを迎えました!
交尾写真も撮れました!

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根絶宣言!

昨年から、飼育室で、ミルワームの飼育に使っているふすまから、ノシマダラノメイガが発生していました。


駆除の方向で対応していたのですが、最後に目撃したのが6月5日で、それ以来確認されず、1ヶ月以上経ったので根絶できたとみなしました!

覚書として、うちでおこなったことを記録します。
まず、アリを飼育しているのでまくタイプの殺虫剤は絶対に使えません。
メイガはフェロモントラップが市販されていますが、種特異的だとは思いますが、アリに影響したら嫌だなと考えて使用しませんでした。

やったことは、
①見つけたらひたすらつぶす。ちなみに、つぶしたらアリに餌としてあげていました。

②侵入経路はミルワームの餌として使っているふすま(小麦の殻)だと思ったので、飼育室で使う前に一度冷凍する。

③ミルワームの飼育ケースには不織布(100均の三角コーナーに使うやつ)をはさむ(写真右)。
不織布は、ふすまに産みつけられた卵から育った幼虫や成虫がケースの外に出たり、ケースの外で交尾したメスがミルワームのふすまに産卵しに入ってくるのを防ぐためにはさんでいました。
成虫の出入りはある程度阻止できていたと思いますが、幼虫はすきまから外に出て蛹になっていたので、幼虫に対するバリアにはなっていなかったようです。
飼育ケースのフタは2週間に一度くらいは洗い、不織布もそのくらいの頻度でとりかえていました。
飼育ケースを密閉すれば良いと思われる方もいるかもしれませんが、密閉してミルワームを飼うと、ダニが大発生することがあるので(トラウマあり)、うちでは風通しをよくしています。

④ミルワームの飼育ケースにふすまだけ入れて、雌に産卵させる場所をあえて作って、後からケースごと冷凍する(写真左)。
「水」と書いてあるのは水曜の略で、月から金までトラップ用のケースがあって、それぞれの曜日に順次冷凍しています。
よく成虫が入っていたので産卵はしていたのではないかと思っています。
産卵数を見ていないのと、比較対象がないので評価はできませんが、少し効果はあったのかも。

まあ、とにかくなんとかなってよかったです。
期を見て、全部の飼育ケースから不織布を取り外したいです。

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