「アリにどんな餌をあげているんですか?」と聞かれるんですが、
答えは、「糖分や肉質などいろいろなものを工夫してあげています」です。
基本的にはなんでも食べるんですが、種によっても好みがありますし、
意外なことにコロニーごとに微妙に好みが違っていることもよくあります。

下の画像は、うちで餌としてあつかっているもの4種と乳鉢です。
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右から
ハチミツは餌の基本中の基本です。
原液では粘度が高いので、水に薄めて使っています。 
栄養を考えて、1:1の割合よりは濃い目にしていますが、
同じ種であっても薄めが好きなコロニーや濃いめが好きなコロニーがおります。

メープルシロップは、ハチミツよりもお高いので、メインとしては使っていません。
クロオオアリやアメイロオオアリはハチミツよりもこちらが好きなようです。
逆に、キイシリやケアリはハチミツの方が好きみたいで、面白いです。

肉質のものとして、ミールワーム(写真左から2番目。芋虫のようなもの。正式にはゴミムシダマシの幼虫)を解剖ばさみで切ってあげています。
こう書くとグロいと言われるんですが、食べやすさ重視です
たいていのアリはミールワームが好きです。
ミールワームはホームセンターなどのペット売り場で購入できます。
鳥やとかげの餌として買う人が多いです。

一番左は乾燥赤虫です。
昨年の学生がアリの餌を工夫しようとネットを見ていたところ、
乾燥赤虫を与えている人がいたとのことで、うちでも試してみました。
そのサイトでは、クロオオアリにあげていたらしいんですが(伝聞)、
うちのクロオオアリにはまったく見向きされませんでした。
その代わり、ケアリの初期コロニー(成熟コロニーではなぜか人気がない)、
キイシリ、オオズアリ、ヒメオオズアリ、トビイロシワアリ、オオハリアリ、アミメアリが好んで食べました。
ミールワームを餌にあげた場合、アリは中身だけを食べて外側の殻を残すので、
それがゴミとなってしまうんですが、乾燥赤虫は適量あげたらゴミが出ないのが利点です
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↑キイシリにあげたところ。
即座に見つけ出し、わらわら集まって皆でわっしょい運んでいます。
(動画でお見せできなくて残念です)
たくさんあげすぎたかな?という量でも、次の日には食べつくしています。

ヒメオオズアリも赤虫大好きです↓
餌を運んでいるのは見ていて楽しいですね。



昨年からは、効率よく餌やりしようということで考えた結果、
乾燥赤虫を乳鉢ですりつぶして、蜜餌の中に溶け込ませる、
ということをはじめました。
液体をあげたら同時に乾燥赤虫の栄養もとれるというシステムです。
とにかく大量のコロニーを飼育しているので、効率の良さは大事です。
(本当はもっとかまってあげたいんだけど)

その他に、クロオオアリにはたまにシラスをあげています。
けっこう好きみたいですが、残されるとカビてしまうので、少しだけです。


研究室によっては、コオロギやレッドローチなども与えていますが、
それらを飼育するスペースと労力が今はないので、
上記の体制でやっております。
あと、粉チーズもやっている人がいますね。
残されるとカビるのでうちではあまりやっていません。

餌選びの大事なポイントは、アリがよく食べ、育ち、安価で、
残されてもカビが生えにくいものを探すことです。
いろいろ工夫しがいがあります