関電・大飯原発3、4号機を巡り、政府は地元理解を得るため枝野経産相を福井県に派遣しました。
派遣の日程にあたっては二転三転しながら、最終的には市民の娯楽イベント「越前時代行列」実施日14日と重なる形で経産相の福井県入りとなりました。

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原発反対の意志は、県庁正面で大勢の市民が集まることで示されました。
大変強い気持ちが表れていると思います。

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しかし福井県庁は正面以外にも二ヶ所で入る経路があります。
裏手と横手は手薄で、筆者はこちらから経産相入りされるのではないかと危惧していました。
正面に入った仲間に連絡を取ったものの、最後まで応援はなかったことが悔やまれます。

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特に御廊下橋周辺はまったくのフリーで、同日開催された越前時代行列に参加された方々が通っていく様子は、原発反対に高まる声と好対照でした。

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満開に咲く桜の花を見ていると、原発反対に多くの人が集まっていることも一種異世界の出来事のようにも思え、見えない放射能が土地を汚染している彼の地とダブって感じられました。

その後、急に県庁正面が慌ただしくなり、原発反対に集まった人たちも県庁舎前になだれ込んでいきました。
やはり正面は避け、裏手から県庁入りしたようです。
以降、Ustの動画で様子を確認いただけます。

原発反対-福井県庁前【枝野経産相の福井県入り】


原発反対-福井県庁前【枝野経産相の福井県入り】その2


トラロープで仕切られた先にマスコミが押し寄せている様子は確認しましたが、それが何を意味しているのかは市民には伝わりません。
一角には警官隊が待機しており、物々しい雰囲気。

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どういうわけか一角が崩れ、正面玄関前に市民が突入します。
小競り合いとなり逮捕者が出るのではという最悪の事態もイメージしました。

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最前線で何が行われたのか、代表3人を中に入れることを条件に、市民が自主的にトラロープ前まで戻ります。
マスコミ関係者も最初こそは市民の反応を取材していたものの、既に興味を失って庁舎入口付近に詰めている様子が印象的でした。

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県庁入口は警官隊によりがっちりガードされ、もはや突入できるような雰囲気はありません。

そうして代表3人が中に入っていたことが断片的に伝えられたものの、動きはまったくひそやかに行なわれ、現場に集まってきた方々の意志を代弁するのか信頼もありません。
入っていった以降も、誰が代表者になったのか、誰にメッセージを伝えるのか、その内容は後になって再現性ある形(録画・録音)で市民に公開されるのか一切不明のまま、多くの市民はひたすら待つしかできませんでした。

4時50分頃、代表者が姿を見せ、市民の前に何を訴えたか報告しました。
動画ではその2の1時間4分26秒くらいからスタートです。

サヨナラ原発福井ネットワークの山崎隆敏氏
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以下、書き起こし
「今、ここの中を管理している部長と課長補佐と二人で話をしてきました。三人それぞれ話をしました
(周囲から「聞こえません」の声)
私はまず第一に、(周囲から「まず自己紹介してください」)サヨナラ原発福井ネットワークの山崎です。県庁入ったときに、機動隊の装甲車が三台並んでいました。そして橋を渡ったところにも物々しい警備で、会場警備であるだろうと。

私たちは、ここでシュプレヒコールを上げるなどして、しばらくしたら皆さんにお願いして、引き取ってもらおうと考えていたのに、警察を呼びますよなどというカードを皆さんに見せて刺激をしたではないか。
こういう形で県民の命を守る仕事ができるのかという話をしました。

それともう一つは、彼らは担当ではないので上へ伝える。具体的には原子力安全対策課、あるいは安全部の方へ伝えてくれるということで、三人それぞれが話をしました。要望をしました。

私が要望したのは、この後、枝野大臣の会談を終えて、福井県の原子力安全専門委員会に審議をすることになっているわけですが、ご存知のように、12人の委員のうち、5人は関電・三菱重工から寄付を受け取っていた人たち。
そして一人は関電の100%出資の研究所の所長を兼任しているような人たちです。
この5人を解任する。そして新しく入れ替えるまでは再稼働の議論は差し控えるべきだと申し上げました。
(「そうだ!」の声)

そしてもう一つ、今日は県議会議員の田中敏幸議長も同席しているわけですが、県議会にも申し入れしていきたいと思うのですが、県議会ではこの問題について全員協議会で議論をするとマスコミは伝えています。
しかしこの全員協議会というのは、あくまでも非公式の場です。議事録を取らなくてもいいし、どんな話をしてもいい。それで傍聴もたぶんさせないでしょう。
そういう場で議論をするのはいかがなものかと。やはり真剣に県民のことを思うならば、正式に臨時議会を開いて、そこで真剣に議論してほしいと。傍聴できるようにお願いしたいと伝えました。

あと松下さんに続けて頂きます」

森と暮らすどんぐり倶楽部の松下照幸氏
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書き起こし
「ご苦労様です。美浜町の松下です。私の方は知事に直接伝えてほしいということで、言いました。
一つは、福島の原発事故は現行の安全基準で起きたのだから、福島の事故をよく検証して、その上で新たな安全基準をつくって、福井県の原発の安全を判断する。

そうすべきだということを知事は言ってきたんですね。
これは県民の思いでありまして、多くの県民の心をつかんだんですね。

ところが最近ですね、国の方から新幹線の敦賀延伸までですね、贈り物をしようと。
それから中部縦貫自動車道の工事認可が国から届けられた。
という贈り物をいただいたので、(周囲から失笑)ちょっと揺らいできた。
これを県民はすごく不安に思っている(「そうだ」の声)。

だから最初に言っていただいたとおりに、福島の事故の検証を抜きに安全基準はできませんという姿勢を貫いてほしいという要望を行ないました。

それからもう一点は、滋賀県の嘉田知事が言われてまして。
福井県の原発が、福島のような事故を起こした時に、その放射能はどのように拡散するのかということを国が公表しないものだから、滋賀県知事が独自にやったんですね。

そうすると、福井県のどこを通ったかとかですね、どこのどこが被害を受けるかというデータを福井県に渡してあるのに、福井県が公表しないと。
これは、知事はいいことを言っておられる。これはダメだと思うんです。
こういうことはやめてほしいと伝えました。

それから阪神・淡路の地震があった後は、県民の説明会をやったんですね。
それ以降、全然行われていなくて、福島事故はそれよりはるかに超える問題を突き付けているわけですから、ちゃんと県民の説明会をやって、再稼働をしてほしいということをお願いしました。
(「再稼働はしたらアカン」の声)

そのあと、知事によく理解してもらいたいと思うのは、国民の世論の7〜8割は脱原発の志向なんです。(「そうだ」の声)
で、次回の国政選挙があったら、民主党政権、壊滅します。(「そうだそうだ」の声)
自民党も減ります。(「そうだ」の声、拍手)

関西圏、中京圏の有力な知事たち、市長たちと連携しながら、我々の生活の場で、そういう愚かなことをいう人たちを引きずり下ろそうではありませんか。(「そうだ」の声、拍手)
そういうことを知事はよく理解してほしい。
だから、贈り物をもらったつもりでいても、新たな政権ができたら、やっぱりダメですよと言われる。
この現実を知ってほしいということを申し述べてきました。以上です」

レゲエシンガー・Sing J Roy氏
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書き起こし
「僕は、ここから歩いて10分くらいのところに住んでいる、レゲエシンガーのSing J Roy(しんぐ・じぇい・ろい)といいます。
(雑音混じりで何か言う)
山崎さんや松下さんのあとでまともなことが言えるのかどうか。まぁ、できないですけど。

ちょっと考えたんですけど、なんでこうやって集まっているだとか考えてきたわけですけど、暴力を起こすために来たわけではなく、反対をしに来たわけではなく、僕だったら福井県の福井市の自然がずーっと残るように、と思ってます。
そういう歌も歌ってます。

自然があって、おいしい食べ物があって、そしてきれいな空気があって、これが***(お金のかからない?)宝物だと思って、ぜひ知事に、西川知事に福井県の自然とおいしい食べ物と空気がずーっとキープできるように、絶対再稼働しないでくださいということを伝えてきました。
(「そうだそうだ」の声、拍手)

ということで、こういう風にまとまってしまいましたが、よろしいでしょうか。
(穏やかな笑い声)

なので、今日の帰り際にはですね、何か、こういう原発再稼働反対をしているとですね、何か暴力的に思われがちですから、ゴミ拾いをしながら(笑い声)帰るといいんじゃないかと。
ゴミを拾って、世の中のゴミはポイッと。
ということでゴミを拾って帰りましょう。ありがとうございました」

その後、山崎氏にマイクが戻ったがどういうわけか、市民の解散宣言が出されてしまいました。
どうして彼が原発反対に集まった市民に代表者然として物を言えたのかは不明。
さらに不可解なのは、そうしたメッセージも原発反対を強く訴えた市民からの拍手で迎えられてしまう点。
何の権限があって物を言っているのでしょうか。

また周囲から対応した相手方を問われた際、山崎氏はすぐに答えられなかった。
総務課長ということでしたが、名前は確認していないようでした。
いったい誰に対して意見を伝えたのか。原発反対に集まった市民の思いを理解しているのか。
ややもすると疑わしく感じられます。

少なくても筆者は山崎氏のいう解散に従う意思はなかったので、枝野経産相が県庁を出るまで原発反対を訴えるために残りました。

「再」「稼」「働」「だ」「め」
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枝野経産相が県庁を出る前、公用車出口から黒塗りのセダンが出てきました。
後部座席はブラックシートが貼られて中が確認できないにもかかわらず、原発反対の市民が取り囲んで騒然となりました。

ダミー取り囲み【枝野経産相の福井県入り】 - YouTube


P4140588長い時間を座り込み、シュプレヒコールで過ごした市民は一種の興奮状態にあり、冷静な判断を欠いていたのかもしれません。
筆者自身は、こうしたふるまいこそが、多くの一般市民に暴力的イメージを与える要素だと考えます。
結果、かえって原発反対から遠のいているように思えて仕方ありません。
私たちは誰のために原発反対するのか。誰に対してメッセージを発信するのかを、よくよく考える必要があると思います。

youtube動画には「ダミー取り囲み」とタイトルをつけました。
事実、枝野経産相は別のところから出て行ったようです。
冷静に考えれば、大臣クラスが移動するのに車1台で移動ということはありえません。

さらにいうなら、大臣クラスが県庁入りするのに裏手からというのも普通では考えられません。
よけいな混乱をさけたという面はあるにせよ、他方では原発反対を訴える市民から逃げているようにも感じられます。
市民理解を得ないまま「地元」に再稼働理解を求める政府の姿勢は、国民不在の政治そのものの表れです。4月14日の枝野経産相福井県入りは、それが端的に示された一日になりました。


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