「BLOG 高島回顧録」洋服屋ふじたの四方山話。釣り、競馬、クラシックカーをこよなく愛する男が書き下ろす散文です。

2018年12月05日

気がついたら3ヶ月が過ぎていた。前回のタカイワは半袖のシャツ一枚で釣っていたが、早12月ともなれば長袖どころか、磯での防寒も考えなくてはならない。しかし折からの暖冬で、気温の表示こそ15度に達しないが、やはり極寒というワケではない様子。

そもそも風が強くなる予報で恵翔丸の出航も微妙だったが、なんとか出航。3人組を筆頭に、ピン釣り師が数名という布陣。舟は恵翔丸一杯なので、船内の磯割は和やかなもの。そうは云っても強風とうねりもあって、おそらくは西のイケマから精々スズメノコまでの地方だけが釣れるだろう。

そんな事を思いながらブリッジを覗くとMS師の姿。夏以来の無沙汰に盛り上がり、乗れる磯も少ない予測から、良かったら一緒に──と話しがまとまって、スズメの上礁を目論んだ。

12月初旬の高島は、実はそう多くの経験が無い。秋は釣りのチャンスが少なく、釣行前にブログを振り返ってみたところ、11年の同時期にタルで大釣りをした記録があった。磯はミヤノシタとタカイワ。この印象を強く持ってしまったことが、この日の釣りにどのような影響を与えるのか。

首尾良くスズメに上礁。曇天のこの日は6時半になっても遠くのウキが見えない。タルと思いつつも、しかしやはり初手は底カゴ。真鯛でも居れば、最初の5手ほどで当たりが出る。連続水曜日などでタル絶対有利という流れでもあるならタルスタートもあり得るが、やはりほぼ底カゴを繰り出してしまう。

御託はさておき。予見していたとおり餌盗りの猛攻は凄まじい。およそ磯から30mは見捨てて遠投を試みるが、それでも仕掛けが棚へ到達する頃にはサシ餌は無い。ウキが立って20秒もすれば餌は無くなり、やがて、仕掛けの投入に応じて海面が盛り上がり始めた。ウスバハギだ。

潮は鈍く引かれる「ように右流れ、スズメの潮だった。やや沖目の正面は不利と云われる左流れの満ち潮。

狙うはヒラマサ。ウスバハギも土産に持ち帰りたいが、今の時間帯にウスバを狙っているようでは本命に出会えない。すぐさまタル遊動に切り替え、右流れの潮筋をコダン方向へ見つけ、しつこく投げ続ける。

しかし当たりらしいものは出ず、あまりフナヒキの方へ寄るとベラが邪魔をする。MS師は堪らず座を変更。カンシキ側の高手へ上がり、正面の左流れを釣り始めた。依然として餌盗りが多いが、タルで沖へ投げて流せば芽があるのだろう。

そんなMS師がイサキをゲット。大きなイサキで羨ましい限り。こちらは左流れを嫌い、右流れのギリギリの線を攻め続ける。あっという間に3時間が過ぎた。

サシ餌は一向に残るような気配は無く、鈎を見ると塗装が落ちている。ウマヅラだ。

MS師のタル×イサキに後ろ髪を引かれるも、しかし当節のウマヅラなら食べるには充分な獲物。こちらを釣るべく、ダンゴ鈎の登板。目論み通りにウマヅラが連発し、都合3枚を釣った。

しかしそのほかはと云うと、ウスバハギの姿は見えず、なんとムロアジの猛攻。ウリボウでもなければベラでもない、晩夏に邪魔を繰るムロアジが大量に沸いていて、着水したタルに群がる。これに加えてヒラマサの当歳魚も居るようで、とにかく釣りにならない。

それでもチビイサキ、中イサキを鈎に掛けながら、遂にはタカベの登場。タカベと云ったら、真夏の魚だ。

水温はさほど高いようにも感じないが、まだ夏魚がウロついている事は間違いない。

それでも大ヒラマサの噂も聞こえてくる。翌週は風雨でダメ。年内最後のチャンスとなる次の水曜日に賭けるしか無い。

かくて、ほとんどおかず釣りの高島だったが、やはり磯に立って仕事から離れて過ごす高島の半日は、この上なく豊かな時間。また行こう、高島へ。



(釣行日:2018.11.28)

foujitas at 19:44コメント(1) 

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2018年11月27日

8月の暮れに高島へ渡って以来の無沙汰。9月、10月、11月のハイシーズンを選挙と祭、商店街のお役目でやり過ごしてしまった。

唯一の情報源だったホームページ「沖、磯釣りドットコム(http://oki-isoturi.com)」の高島釣果情報も11月から停滞。それでも毎週水曜日には高島を目指すも、やはり時化やら前夜の飲み会などに阻まれてアウト。

今年のチャンスもあと二回。はたして──。

foujitas at 10:38コメント(0) 

2018年09月02日

大潮の高島に苦手意識を持ってしまって久しい。中潮の後の長潮はもっといけないが、潮が大きい大潮3日目という日は、二日遅れで潮が来るといわれる高島では、最も潮が大きい日となる計算。実際の磯では、それが影響しているのかどうかのか、様々な苦手が待ち受けている。

この日の恵翔丸は3221111で11名。当然、最後のほうの磯上がりだが、磯選びに迷う。潮が大きければ西磯は剛潮となる。コダンや地ゴウトウなど岬とワンドを持つ磯では、沖の潮の勢いが増して引かれ潮が出る可能性がある。

そうなれば地ゴウトウやスズメは面白いが、この日の島表はダメ。スズメも一か八か。理想的にはイケマ、タカミと行きたいが、そんな一級磯が空いているワケもない。

恵翔丸は最終組に近づき、名手F師が「フジタサン、ワレ一緒にどう?」と誘ってくれた。一瞬心が傾いたのだけれど、心の声は『大潮ならタカイワ、瀬釣り』と脳内へ語りかけ、誘いを丁寧に断る。ここで明暗は分かれた。

結果的にワレはカツオが3本も釣られ、F師の敏腕を証明した。一方、タカイワは──。

タカイワ。夏のイサキとマメヒラは瀬を釣れ。たしかに格言ではあるし、言葉のような結果も出してはきたが、この日のタカイワには手を焼いた。

午前6時ころに磯へ座を据え、まずは底カゴを投入。予想通りサシ餌は瞬殺。やはりタルだ。それに潮が動いていない。潮汐表はアテにならぬが、いつもの高島ならこれから7時にかけて通し始め、タカイワの釣りが活発になるはず。しかし待てど暮らせど新たな気配はなく、まったりとうす君が浮かんでいるばかり。

それでも7時前にタルウキがモゾモゾするのを目撃し、マメヒラの居食いを見抜いた。竿を起こし、きっちり鈎を掛けると、そのまま強引に取り込み。鈎はマメヒラの咽の奥へ掛かっている、まったくいの居食い。放っておけば吐き出されるか竿に乗る前に外されるか、危なかった。

タカイワのアタリは実に渋い。いつまでたっても動かない潮に業を煮やし、正面左の瀬の上を仕掛けを直接投入。動かぬ仕掛けを誘って誘って、どうにか釣り上げるのがイサキの中サイズ。魚は小さいかい、潮あ行かないかい、全く持って釣りにくい。


そうこうしている内に、潮は右流れ。つまりタカイワでい逆潮だ。これは堪らん。朝間詰めから9時までのゴールデンタイムに逆潮では、ほとんど打つ手が無い。仕方なく瀬の上を転々と投入点を変え、まさに拾い釣り。

大物など出るはずもなく、中イサキの途中に40超えの復活イサキが竿を曲げる、とは云っても頑張って3枚。あとは中イサキとチビクロばかり。ハゲも見えない。

5号のハリスで喰わぬなら、イサキ用の4号段々鈎改で挑む。これ魚が出なかったら、それはもう魚が居ないと判断して良い。ハリスを落とすと、その一投目に中イサキが掛かったが、アタリは散発。どうにも判断できないまま11時の納竿を迎えた。

結局のところイサキ10、マメヒラ1、チビクロ1という、アタリの数だけ一人前という無情な結果に終わった。ついぞ潮は納竿しても右へ引っ張っているだけだった。あかん。

瀬釣りは潮の釣り。僅かでも潮の動きを感じて、瀬のあるところへ餌を入れ、瀬をうろついている獲物を誘って喰わせる釣り。非常に地味で難しい釣りだが、今回のタカイワは学ぶことが多い釣りだった。

次週はまた台風か?


(釣行日2018.08.28))

foujitas at 18:37コメント(2)高島回顧録潮待放談 

2018年08月04日

前週は不慣れなナベで苦戦を強いられた。獲物が無いではなかったが、やはり満足に釣り切ったとは云えない内容。この時節だけに、一発の大物というより自身で納得のいく釣りで一日の高島を過ごせてこそ、釣った感覚が味わえるもの。その意味では、不慣れなナベを選んだ時点で負けていたも同然か。

そんな反省をしつつ中1週を空けた高島。おりからの猛暑もあって今度は釣り人が少ない。西磯、島表、ゴウトウ周りと選択肢があったが、ここは敢えて得意とするタカイワで勝負。相手がイサキやマメヒラなら夏の瀬釣りの真骨頂が味わえる。

争いもなくタカイワへ。もとよりハリスは5号でスタート。もはやヒラマサは豆サイズと決めてかかる。5号という選択肢は中途半端で出番が無かったが、この時節にはイサキ、マメヒラ、ときにカイワレやカツオなどの魚にも対応できる仕掛け。しかもスタートから改良段々鈎。

午前6時より早く初手。しかし潮が鈍く、アタリは遠い。ここはしか焦ってはダメ。潮が行き始めたら必ずマメヒラは寄ってくるに違いない──そう信じて、とにかくサシ餌に神経を尖らせておくべきだ。

仕掛けはマメヒラの居食いにも対応できる、金龍の捻り鈎を中鈎に、またカゴ錘も一段軽い物に換装し、棒ウキの感度を上げておく。大遠投は苦手だが、軽い仕掛けのほうが潮乗りも良い。

そんな仕掛けにさっそくマメヒラが食い付いたのは、午前6時30分だった。5号ハリスのバランスを考えながら取り込み。タカイワの取り込みリスクはとても低い。


7時前には餌盗りの活動が活発化。底カゴではまったくサシ餌が残らない、それどころか着水から1分もしないうちにサシ餌は落とされているので、これでは勝負にならない。堪らずタル固定に変更。サシ餌さえついていれば、そのうちにアタリは出る。

予想的中。7時を過ぎると徐々に潮が通し始め、えきるだけサシ餌を温存させるために、投入点を瀬頭に決める。駆け上がりに流し込むのではなく、駆け上がりから瀬を流す釣り。その手で仕掛けを流し続けると、およそ10時方向だから、かなりコスズメに寄った辺りでうすくんが引き込まれた。マメヒラ。


そんな調子でポツリ、ポツリとマメヒラを掛けていたところ、やはり瀬の上のタル固定に勢いのあるアタリ。午前8時だ。

少し潜ったかと思うと横に走り始める。しかしなかなかの手応えで剛弓を胴からひん曲げる。5号ハリスを労るべくドラグを弛めて応戦。どうやらカツオらしい。

少し時間をかけて寄せてみると、タカイワの磯際で浮いてきたのは、同じカツオでも胸の斑点をもつスマ、高級魚だ。そういえば本ゴウトウでスマを釣って以来、何年かぶりの獲物。ハリスを弛ませないよう用心しながら、魔法のタモでこれを確捕。ありがたい!

カツオやマグロは口が堅いせいか、網で掬った後に鈎はすっぽ抜け。ハリスを緩めていたら、バラしているところだった。くわばら、くわばら、やはり取り込みのテクニックは重要な釣技である。


スマに気をよくして続投。そろそろ日が高くなって暑い。この日は猛暑のため10時半の早上がりが話し合われていて、釣り時間が短いが、実際にはそれが正解。タカイワなんて1ミリの日陰も無い。

午前10時になるまで、サシ餌を残すことだけに集中し、投入点を決めてひたすら打ち返す。その間にマメヒラ3本追加、さらにネリゴが群れているらしく、居食いとスレで小型のネリゴを確捕。

10時頃にはもう暑さは本物で、アタリも遠のいて久しい。はっきり云って早く帰りたい。(笑)

そんなワケで10時15分に竿を措く。出来上がりはマメヒラ5、スマ1、ネリゴ2。短時間のタカイワなら、こんなものか。(今年はマメヒラの虫に出会ってない)


(釣行日2018.07.25)

foujitas at 19:01コメント(2)高島回顧録潮待放談 

2018年07月29日

7月になって高島の水曜日が続く。イサキ祭も終わってしまったが、やはり磯に立って一心不乱に過ごせるのは幸いな事で、猛暑を推してでも行く甲斐がある。とはいえ、なかなか良い事にはならぬもの。この日の恵翔丸は10数名で、やっぱり磯上がりは最終組。残った磯に福があるのかどうか。

ゴウトウ周りが空いていたが、朝イチの船長の「昨日は下げみたいなんが行きようった」という一言が気になる。ゴウトウに居て逆潮は辛い。かといって、夏は瀬とする、地方の逆潮も釣りにくい。くわえて西日本豪雨災害で出た大量の流れ物では、タカイワ辺りも釣りにくいだろう。

名手が大イサキを連発したナベか、引かれ潮を期待して地ゴウトウか。結局、単独のナベを決めて磯上がり。いにしえの高島を繙くと、ナベ島はコダン鼻と並んで高島の著名な磯。付近にはゴウトウと呼ばれた磯もあるなど、この島への興味は尽きない。古い文献によると、ナベから北東へ向けた瀬があり、格好の漁場だという。

さて、そのナベ。一人では広すぎる磯ではあるが、単独釣りで取り込みを考えると座はおのずと舟着付近の一カ所になる。磯は広いので道具の置き場に困ることは無いが、掬い易いかといえばそうでもない。

初手。底カゴ+3.5尋の6号ハリスで様子を窺うが、ほとんど潮は動かず苦戦を予想させる。ポイントは総じてホトケ岩を背にした正面から沖のマジマへかけての海域。ただしそれはヒラマサのポイントであり、イサキがどう反応しているのか経験と情報が無い。

サシ餌は残ったり落ちたり。潮も撚れたり停まったり。流れ物が動き出したことが、潮が立ってきた証拠。およそ半時間後に中型イサキがウキを持っていった。

しかし後が続かない。パラリ、パラリと小さなイサキは鈎に掛かるが、タカイワやコスズメのような卵を下ろしたババイサキが見えない。マメヒラが居るかといえなそうでもない。志気が上がらぬまま後半戦へ。

後半に入ると撚れていた潮が上げ潮方向へ動き始めた。こうなると手詰め。この潮で大きく釣った記憶が無いだけに、どこをどう釣れば良いのか見当がつかない。瀬や深みの場所を知っていれば攻めようもあるが、朧気な記憶を辿って、ホトケ側の広い座へ移ってみる。

だが、これは骨折り損。流れ物も酷く、潮は撚れるばかりでスカッと通さないし、2〜3回の手返しで降参。元の座へ戻る。


時刻は10時を過ぎて暑い。アタリも遠のき、魚の気配さえ感じない時間帯だった。餌盗りと闘うのもしんどいので、タル固定にして正面へ放り投げ、竿をピトンへ掛けて置き竿。一段低いところへ置いたクーラーの手当をするため座を離れていたときだった。

猛烈な勢いで竿が引っ張られている。仕掛けはイサキ仕様の4号段々鈎。こんな力で引っ張られたら、結び目は一溜まりもない。大慌てで座へ戻り、ベールを起こして凄まじく走り出す糸を手でブレーキを掛けるが、獲物は止まらない。

遂に竿を起こせないまま道糸が止まった。万事休す、獲物は瀬へ入ったらしく、ビクとも動かない。5分ほど押したり引いたりするが動かず。仕方ないので道糸を引っ張って千切ってみると、なんと段々鈎の中鈎がエダスから無くなっていた『そんなに浮いていたのか...』。

気を取り直して続投。終盤になってマメヒラが掛かってくれて、中イサキばかりだったクーラーの中がようやく高島らしくなってきた。

潮は満ち潮方向へ流れ始めた。こんどはシャンシャンと通す潮で、あきらかに潮相が違う。こうなるとお手上げ。この潮のなってからの攻め手が分からず、半信半疑というか、何か分からぬまま仕掛けを投入するのだが、アタリのイメージも持てない一手で魚が釣れるワケがない。

やはり経験不足というのは大きなハンデになる。磯にあって、時間帯や潮の様子、餌盗りの様子など、磯で得られる情報を集め、どんな時にどんな手が最善手か、あるいは敢えて2番手を繰り出すか、それは釣果を大きく左右する。

結果的に中イサキとマメヒラ。そしてハゲ。一応に獲物はあるが、なんとも釣り切った感のないナベだった。修行が足りぬか。



foujitas at 16:54コメント(0)高島回顧録潮待放談 

2018年07月14日

西日本豪雨災害が起こった。中国地方の各地各所で土砂崩れは浸水の被害が発生し、多くの幹線道路や鉄道路線が寸断。物流の動脈が断たれた影響は計り知れない。高島の諸先輩方の多くは広島県在住で、気がかりから安否確認に奔走した先週末。心よりお見舞い申し上げます。m(__)m

さて、豪雨を降らせた雨雲群が居なくなったら、いきなりの真夏日。一度は濁った高島の海だったが、まもなく潮が入れ替わって海況は好転。水曜日は猛暑でも出航するという。しかして単独で予約。

舟は3杯。恵翔丸は3を筆頭に222111という布陣で、磯と人の数は辛うじてバランス圏内。釣る場所が無いという憂き目には遭わないだろう。例によって最終上礁のため空き磯を探すと、ゴウトウ周辺とスズメノコが空いていた。タカイワを狙ったが、ここは島義丸の先着、空いているのはコスズメだけ。

天気も良いしゴウトウや地ゴウトウを思う一方で、『夏のイサキは瀬を釣れ』という格言が頭をもたげる。しかし瀬釣りの代表格であるタカイワはダメ。短い逡巡の後、ブリッジへコスズメと告げた。

スズメノコは思えば2年ぶりか。コスズメよりもタカイワの方がポテンシャルが高い印象を持っているだけに、いささか疑心暗鬼に仕度を始める。コスズメは一人で使うには広すぎるほどの磯で、荷物や血抜き網などは充分に設置できる。毎回の定位置で、初手。

もはやヒラマサはマメ対応。7号ハリスなど、もう要らない。底カゴでタナ2本にして、正面の中距離へ投入すると、珍しく5時の段階で上げ潮が活発に通していた。『これなら行けるか』小さな期待を込めて打ち返し。

潮相は悪くないが、半時間ほどアタリが出ない。潮の様子から見て3尋半のハリスは長すぎるワケではない。どうやら中距離には餌盗りが居るようで、短く打ち返している内に、潮が行くにもかかわらずサシ餌が落とされている事が解った。

遠投。コスズメは竿が引けるので、思い切り剛弓を振り抜くことができる。およそ20mほど距離を稼ぎ、大きな棒ウキが見えにくい程度に投げると、まんまと一発目のアタリが出た『やはりここか』。中型の雄イサキだった。


こうなれば、もう6号ハリスには用が無い。ただちに4号段々鈎改に換装し、定点へ投入。ドンピシャリ、またしてもウキが入り、やや大きくなったイサキ。そこから1時間ほどは、連続空振りが無い程度のほぼ入れ食いが続く。

ポイントは正面60mほどの深みへ落とし、左流れの満ち潮に乗せて流せば、11時方向で駆け上がりとなってマゴ前の瀬へと続く、これが喰い筋。アタリはほぼ駆け上がりの一点に集中していた。

いつもならヒラセの方まで流しに流し、仕掛けを止めてサシ餌を浮き上がらせるとスポンとウキが消し込むがこの日はそれがダメ。流す時間を短縮して手早く打ち返し、集中するポイントを釣り切ったほうが良いに決まっている。よって遠洋は見捨てる。

これが奏功。ヒットしたタナを覚えておき、投入毎に細かくタナを変える。1本半〜2本の間で細工をすると、そのタナにコマセが広がり、イサキはこれに翻弄されてサシ餌をガブチョ。見つけてしまえば、非常に単純で明快な釣り方だ。

時合いになると段々鈎に一荷で上がってくる。それも40cmクラスが2尾なので、掬いあげるのが大変。口が切れては仕方ないので、2尾めは祈る気持ちで吊り上げる。単独釣りの泣き所でもある。


しかし、潮の趣は刻々と変化していて、そう釣れ続けるワケではない。時々小型のイサキを交えながら9時頃の段階でおよそ15枚。立ち上がりの不振を思えば、充分に巻き返していると云っていい。イサキを配る先が増えたので、もう少し獲物が欲しいところ。

9時ころになると、高島の東側から直射日光がコスズメに当たり始める。それでも風が吹いている間は何とかなるが、風が落ちたら灼熱地獄。そうなる前に20枚の大台に乗せておかねばならない。

ここまでの獲物は完全にイサキ一辺倒。タル固定も何手が試したが、すべて底カゴでのアタリ。マメヒラの姿が見えない。そのイサキは殆どが中型。40cmまでのメスと、やや小さくスマートなオス。一度だけミスキャストで手前へ落ちた仕掛けにクロの仔が掛かった。

そんな中で、ウマヅラハギが上鈎へ、大イサキが下鈎へという一荷があった。ちょっと感動しながらハゲを先に掬ったら、まんまとイサキが外れていったという、、、後で思えば、鈎がしっかり掛かっているのは上鈎のハゲなのに、勿体ないことをした。orz....

そして午前10時。風が止んだ、つまり体感温度が急上昇を始める。15分も経たないうちに視野はかすんでくる、打ち返すたびに立ち上げってな目眩がする、これは危ない。ペットボトルの水を首筋へ掛け、そこで飲料水を失う危険性に気づき、そこから先は海水を被って体温を下げる。やばい。

コスズメの大岩の下は、もしも岩が動いたらペチャンコだが唯一の日陰がある。ベストを脱ぎ、帽子で風を起こして、その影へ半時間ほど潜り込んだ。岩の穴から洞窟のような爽やかな風が吹き、命をいたわった。


終盤。11時30分の納竿を見据えた時計の針は10時45分。あと30分をどう釣るか。魚はもう充分にクーラーへあるので良いのだが、何も釣らずに過ごすのも勿体ない。タル固定にしておけばサシ餌は残るので、これを適当に投げておけば、その内はぐれマメヒラでも掛かるかも知れない──そう目論んで、カゴを外してうす君に換装。

どこを狙うでもなく正面50mほどへ落とすと、ピトンへ竿を掛けるまえに道糸が引っ張られる。「おっと!」マメヒラではなく、どうやらイサキらしい。

しっかりした型のイサキを掬い、今一度投入。同じ事をしたら同じように、またイサキが掛かった。このルーチンが3連発。もう魚を絞める体力も無く、緩慢な動きで手当をする。そうして11時15分に予定通り納竿。

終わってみればイサキ大小25枚、ハゲ1枚。イサキ祭と云って良い釣果と相成った。しかし暑かった!



foujitas at 11:00コメント(2)高島回顧録潮待放談 

2018年06月24日

「ノヅキで55枚!」そんな話しが舞い込んできた、イサキだ。今年のイサキシーズンは昨年、一昨年に比べると一ヶ月近くも遅く、今日か明日かと足繁く通うカゴ師の思いをあざ笑うように立ち上がりを引っ張った。

二週前のタカイワで漸く2桁。それ以前はカスみたいな釣果に甘んじてきた。それが先週辺りからいきない活気づいたというのだ。

しかし天候は最悪。3回連続の雨の高島となったが、ここは放っておくワケにはいかない。イサキを釣るなら「今でしょ!」どこかで聞いた言葉のように、まさに今週がピークとなる。かくて久しぶりのK先生、それに名手S店長のコンビに合流し、3人体制でノヅキを狙う。しかし甘くない、ノヅキはYM師ら5人組に先着され、「ノヅキで55枚!」の思惑は砕け散った。(笑)

さて、それならどうする。ワレやイワグチへ戻るか。3人で乗ってイサキを釣る場所というと幾つかに限られる。そこで分岐。名人コンビはカンジキへ、こちらは再び勝手知ったるタカイワへ。2週前のイマジネーションをトレースしながら、タカイワへ飛び乗った。

タカイワへ立つと右手にミヤノシタの磯が見える。その向こう側へ飛び出したのがカンジキの磯で、名人コンビの姿はよく見える。ということは、アチラからもコッチが見通せるということか。


初手。いつものように総ての仕度を調えて最初のキャスティング。今回はハリスを6号に落としてスタートする。相手はイサキであり、せいぜいマメヒラ。7号というような乱暴なハリスは必要ない。タナは2本の底カゴ。

雨の中の序盤が始まった。潮はやや左向きに満ち潮が動いていて、これなら期待が持てる。しかし一投目、二投目にアタリは出ず、いつもよりエンジンの掛かりが遅い。

西の風が強い。地方は風だけだが、西周りは逆風。ノヅキの辺りもさぞ荒れているだろう事が予測できる風だった。そんな中で一尾のイサキがウキを引っ張った。

「よしゃ、入った!」待ってましたとばかりに竿を起こし、リーリング開始。上品なイサキ特有の手応えを感じながら、まずはレギュラーサイズのイサキを確捕。そこから入れ食いが始まる。


イサキ釣りで数を伸ばすためには、獲物を取り込んだ後でどれだけ手早く次の手を繰り出せるか。網へ魚を入れたままタモを置き、まずは餌を付けた仕掛けを打ち返す。それから獲物の血抜きにかかる。この動作はかなり忙しく、群れを捕まえたら連続して釣るので、しばしば入れ食いが起こる。

喰いが立ったのは午前6時半頃か。そこから1時間ほど、仕掛けを入れる度にウキが入る有様が続き、あっという間に二桁。その合間にはマメヒラも混じっていた。

イサキの一尾めを確認したと同時にハリスを交換。6号一本鈎から4号段々鈎改へ。イサキ専用の工夫を施した仕掛けに換装すると、これが大アタリ。

ウキが入ったのを見てから竿に手を掛けるまで、少しもたついている間に、もう一つの鈎にもイサキが掛かる、つまり一荷。船の一荷は珍しくないが、磯からの一荷はなかなか無い。というか独り掬うのが大変。(笑)

前回に比べるとマメヒラの数が増えている。いささか乱暴に引っ張るのは大イサキかマメヒラだが、後者は途中で走り始める。4号ハリスは引っ張るだけでは切れないが、それでも結び目のリスクはあるので、ドラグを緩めて応戦。

切れたホンダワラにマメヒラが突っ込んでしまい、タモは直前に釣ったイサキが入ったまま、仕方なく手でハリスを掴んで手繰っていたところ、鈎が血抜き網に掛かって獲物は逃げてしまった。そんな取り込みが2回。


この日のアタリは7時半まで。それから潮が緩み、アタリが遠のく。中盤にさしかかると潮は右流れになってしまい、いつもの必中ポイントである駆け上がりが潮裏になってしまって使い物にならず。非常に釣りにくい。

いつもならこの辺で諦めるのだが、ここはタカイワ。勝手知ったる磯故に、何らかのチャレンジはしてみるべき。

この時節のイサキは産卵のために接岸する。それも瀬を好んで回遊することから、タカイワの11時方向からコスズメへかけて続く沖の瀬へ仕掛けを入れてみると、これがドンピシャ。潮は緩いが餌盗りが居ない沖ならサシ餌が残る。そこへ泳いできたイサキがパクリ。

入れ食いとはいかないが、コンスタントの中型のイサキ、マメヒラが続き、11時25分の納竿時点でイサキ20、ヒラマサ(マメ)4、タカベ3、チビイサキ無限。これなら祭の神輿に乗ったと思って良いかも知れない。

しかし今年のイサキは例年と違う。釣れ始める時期も遅いが、この時節で、雌イサキの大半が卵を下ろしていてお腹がペッチャンコ。そしてスリム体型の牡イサキも混じる。つまりイサキシーズンの終盤と同じ状況。

このままシーズンは終了するのか。だとしたら普通は1〜1.5月続くイサキシーズンは、まったく2〜3週間ほどでピークを迎えて終わろうとしている。例年なら晩夏までイサキが続き、やがてウスバハギが見えてくる秋の序盤なのだけれども、今年はさて。


(釣行日-2018.06.20)

foujitas at 09:10コメント(4)高島回顧録潮待放談 

2018年06月23日

今年は入梅が早かった。九州地方に所属する山口県や例年に比べて23日早く、島根を含む中国地方も昨日梅雨入りと発表がなされた。それを傍証するかのように毎週素曜日が雨。三寒四温の早春も一週間の周期で海が荒れるが、この雨の高島も辛い。

先のスズメに続く雨天だから、釣り人も少なかろうと思いきや、32221の乗船。しかし恵翔丸一杯なので、磯に慌てることはない。

しかしそうは云っても雨。厳しい磯では滑落のリスクが高まり、悩ましく磯を捜す。足場が良く、イサキが早いイワグチやイケマ、ノヅキなどは早々に先クジの釣り人が制する。磯割りのルールだから仕方ないとは申せ、こういう時の単独釣行はなかなか辛いもの。

ゴウトウが空いている。イサキの時節が始まったらカミナリや本ゴウトウでは、一段と大きいババイサキが上がるので、これは好機。しかし折からの雨でカミナリゴウトウは殺人的に滑る。滑らなくても、手返しが多いイサキ釣りにおいて、舟着の窪みに嵌って釣り続けるのは、相当な体力とテクニックが必要。雨が上がれば──そんな選択肢を持って船長に頼んだ。

磯付けが始まったが、雨は止まない。仕方なくゴウトウは諦めてコダン、ワレと残った磯を考える中、やはりワレは4月の岩海苔地獄の記憶が脳裏をかすめ、却下。結果的にこの日のワレでは手練れ一人が大鯛を仕留めたという。

『コダン、か』。真鯛も見えるがコダンのイサキは数も型も及第点。今一つ、尤も得意とするタカイワが当然のように空いている。スズメやスズメノコで複数のイサキが上がっていることから、タカイワの瀬についている事は想像に難くない。しかし、ゴウトウ、ワレ、コダンという一級磯を見送ってのタカイワには、どこか納得できないところもある。

が──。

イサキを釣るに躊躇してはいけない。群れの動向は動きが早く、釣れる磯がどんどん移動する。タカイワが良いと思ったなら、躊躇わずタカイワへ行け。雨のタカイワは経験済み。船長に行き先を告げて、ブリッジから出る。


タカイワ。雨は止まない。小雨だが降り続く中で仕度を始める。イサキ釣りは手返しの速さが物を言う。数を出そうと思うなら、クーラーや水、血抜き網などはすべてセットしてから初手を繰り出すべし。モタモタしたら負け。

その初手にさっそく反応が出る。結果的にこの日一番のババイサキだった。

ポイントはやはり正面の1時方向まで。それよりアカイワ側は釣りにくい。潮はほとんど動かぬが、やや左流れ。右へ通すと厳しいので、この潮が活発になることを願うばかりの序盤だった。

ゴウトウ周りではタルウキが活躍するが、ここタカイワではカゴ一辺倒。タルも活躍の場面はあるが、風が強く潮が緩いのではコマセを効かせる前に餌が無くなる。タナは2本前後にだけアタリが集中。それも釣り始めから7時半頃に連発し、その後は潮も緩んで活気を失った。

ときどきクロやマメヒラが竿を引っ張る後半を過ごし、結果的にイサキ13、チビイサキ無限、ほかクロとヒラマサが1ずつ。15当たりのバラし無しなら、この時期の高島にしては上等か。なんといってもチビイサキが多すぎる。


(釣行日-2018.06.06)

foujitas at 07:25コメント(0)高島回顧録潮待放談 

2018年06月22日


街づくり岩国の「第4回街歩きあきてんぽツアー」が開催されます

平成30年7月21日(土)に開催いたします!

業種ごとに市内の空き店舗を巡り、物件を借りたい新規創業希望者に実際に中を見てもらいます。不動産業者を訪ねることがハードルとなっている方や、たくさんの不動産業者を巡る時間的余裕のない方たちに対して、街づくり岩国が間に立ち、各不動産業者が管理する複数の空き店舗を一様に内覧できる「あきてんぽツアー」を行うことで、街に親しみをもち、出店にかかる情報を集めることができます。
また本ツアーでは特徴的に、岩国駅前周辺に伝わる背景や歴史、商業環境を気さくなトークでつづる「街語り・街歩き」を交えながら、内覧を進めます。一般的な不動産見学だけでは得られない、創業に対する現実的な余話を見聞できます。

この事業は株式会社街づくり岩国が、岩国市から事業を受託して実施しています。

詳しくは街づくり岩国のホームページへ! http://www.machi-iwk.jp/20180721/




foujitas at 09:11コメント(0) 

2018年06月04日

なかなかイサキ祭が始まらない高島の磯。それでも祭の始めのハイシーズンに遭遇できたら巨大なババイサキに会えると信じてクルマを走らせるのだった。

しかしこの日は折からの雨予報。完全の折れている心を立て直して深夜に出発するまで、なかなかモチベーションが上がらなかったのも事実。しかし、行けるときには行っておかねば、またいつ何時に忙殺の日に巻き込まれるか知れない。餌を仕度して、厚い雲に覆われた深い夜空の下へクルマを乗り出した。

大浜港のクルマで目を覚ましたら、天井を叩く雨音。かなり大きい。またしても気が重たいが、ここまで来たら引き返せない。ずぶ濡れを覚悟でゴアテックスを身につける。もっとも帰るときには衣服の中までびしゃんこ。

これほどの雨を推してでも、322221と盛況。もはや残り磯はタカイワくらいかと諦めていたところ、オモテへ集中した釣り人のおかげでひょっこりスズメが残った。もとい船長、スズメへ!

前回、全く潮が動かず苦戦した挙げ句の果てにクロ一枚。あれから2週間が過ぎた小潮の3日めなら、また潮も違っていよう。期待を込めて上礁。

ヒラマサの急襲に備えたハリスは7号。潮は緩いが、じわじわと撚れている。イサキ、ヒラマサのポイント──スズメの割れ目とコダンの間の瀬を狙った遠投。だが、開始から一時間はウンもスンも無い。辛うじてサシ餌が落とされる事だけが希望の綱だった。なにしろ前回は餌もつつかれぬ無の状態。

コダンの名手二人は、どうやら初手からアタリが出たらしい。タモを伸ばす仲間の姿をただ羨ましく遠くに眺め、とにかく手前のウキを凝視するばかり。

そんな7時前、釣り始めから1時間ほどが経ったとき、定点へ打ち返していたウキが消し込んだ。「しめた!」イサキのアタリを想定し、優しく合わせて巻き取り開始。1/3ほど寄せたところで、引っぱり合いに遠慮が無くなった『ヒラじゃ』。

寄せきってみると中型ヒラマサ。長いハリスに苦しめられながら確捕。やや緑がかって体高が高い個体だった。

──そして、この日の高島はこれまで。午前7時から正午の納竿まで、バッタリと潮は止まってしまい、どこへ投げてもサシ餌が落とされるだけで、魚が鈎に掛かる事は無く、ウキを揺らすことさえ希であり、反応を見せるのは磯に近い海域のベラだけ。ついにコダンではメバルを釣り始めている。

前回スズメと違うのは、サシ餌は落とされるというだけ。釣況にはっきりした変化は無い。そればかりか雨で環境は劣悪。朝のヒラマサが出会い頭の偶然だった事を思い知り、その偶然に感謝を思い、納竿を待った。

11時半。いつもより少し早く納竿。しかし折からの雨でダイワの竿が固着。何度か収納を試みたが、壊してしまっては元も子もない。潔く元竿に固着した長柄の竿を持って恵翔丸に乗り込んだ。

高島の雨は辛い。が、一尾のヒラマサに感謝を捧げ、家路につこう。次こそはイサキ祭!



(釣行日-2018.05.23)

foujitas at 00:24コメント(0)高島回顧録潮待放談 

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