「BLOG 高島回顧録」洋服屋ふじたの四方山話。釣り、競馬、クラシックカーをこよなく愛する男が書き下ろす散文です。

2016年09月25日

(すみません、商店街の理事長を拝命し忙殺されとりました。m(__)m)

オキアミを保管しておく冷凍庫の上に、かめや浜田さんに戴いたカレンダーが貼り付けてある。8月17日のところへ丸印で囲んであり、傍へ2.1とメモがある。これは釣りから帰って道具を片付ける際、残ったオキアミを再冷凍する折り、残量をざっくりと記入しておくもの。つまり『8月17日に釣りから帰って2.1枚に相当するオキアミを冷凍した』という記録だ。

逆から見ると、8月17日に釣って以来、オキアミが減っていない(消費していない)という意味。きょうは既に9月25日。またしても釣らぬまま一ヶ月が過ぎてしまったというワケか。ヨコワやマグロの仔が回っているというのに、とほほ。

未利用魚。

漁師が網や仕掛けで魚を漁獲し、これを市場へ出す。アジやサバはもちろん、広く名が知られた、しかも食べて美味しいとされる魚には買い手が集まり、競り売りによって店々へ流通していくもの。

しかし漁獲量が極端に少なく、食べた経験がある人が少ない謎の魚が多数ある。そんな中でも漁師だけは『食べたら美味しい』という事実を知っていて、市場へ出さず自前で食べて消費する。あるいは値が付かないので海へ戻すなどの処分となる。

漫画の物語に、マツカワカレイの養殖に成功したが、その美味しさと珍しい魚体がマーケットに浸透しておらず、巨額の費用と人々の努力を投じて完成させた養殖魚がまったく売れないという話しがあった。結局、仲卸と店、それに板前が力を合わせて衆知や普及に努めて成功したというストーリィ。

あるいは、ノドグロで知られるアカムツも元を辿れば、深海の底曳き網に入る小骨が多い小魚、雑魚として扱われていたものだったが、脂のりが良く食べれば美味しい事を知っていた漁師と水産庁が手を組み、ブランド魚としてマーケティングに成功した賜物と云われる。

そんな未利用魚は、数知れず在るという。

ナンヨウカイワレ。高島では「カイワリ」とか「カイワレ」とか、ときには「オキアジ」と呼ばれてカゴ釣りの仕掛けに掛かる魚。時節は夏の水温が高い頃で、黄色い斑紋が特徴。アジの仲間で平たい体躯とくびれた尾は小さい割りに泳ぐ力が強く、30センチほどの体躯でもカゴの竿を大きく曲げる。

食べてはアジに似た柔らかい肉。青物に分類される食感で、刺身にすると非常に味が良い。

高島で釣れるだけに流通している魚かと思っていたら、未利用魚の記事に記載してあってびっくり。こんなに美味しい魚なのに、ねえ。

記事はフェイスブックで知り合った寿司店、京山の朝やんさん。

❏NHKニュースウェブ
News Up 食べればびっくり! ネットで広がる「未利用魚」
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160923/k10010703931000.html




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2016年09月06日

台風や気象の情報を提供するサイトは、インターネット普及以来数々の後続が出てきた。

紙媒体だった頃は天気図と等圧線、それに気象記号で天気の概略を理解することが閲覧者に課されたが、後のテレビ番組では天気図がアニメーションで動的なプレゼンテーションをするようになって、利用者は天気の予測や前後関係を視覚でも理解できるようになった。

これがインターネットになると、まず最新情報が提供されるようになり、それまでの一日何回という予報発表のやり方が急速に陳腐化した。

さらにはFLASHレイヤーなどブラウザー機能をフルに駆使することで、より動的にビジュアルに訴え、天気を知るという事の概念さえも進化していった。

このブログのパーツにも使ってある「GPV気象予報」は、雨量、気圧、気温などの要素を個別に表示させ、しかも時系列でレイヤーを重ねることで、制止画像でありながら立体的な気象環境を理解する事ができる。しかも矢印記号と色分けによる三次元的な情報ソースは、言葉の何倍もの訴求力で発信してくる。

さらに進化しているのが「windyty.com」。おそらくこれもFLASHの活用だと思われるが、今回の台風進路や経緯を伝えるために提供されたウェブページを見ると、大気の流れ、気圧の山と谷、気温の変化、波浪や天候の様子が連続的に報じられている。

天気というのは多くの場合、晴れと雨の境界線があるワケではなく、雲の厚さや大きさもショートケーキをカットしたような垂直水平断面が存在するワケではない。雲は徐々に厚く大きくなり、気圧も等圧線が示すように丘陵形を成して相異しているもの。またそれらは時間軸に沿って動的に変化するもので、映画のシーンが切り替わるような大雨が突如として晴天になったりはしない。

そういう変化を滑らかなアニメーションと単純な記号というかモチーフで表現する気象情報ウェブサイトが「windyty.com」だ。

windyty.com[ http://embed.windyty.com ]

見てみれば、なるほど、天気というのはこういう感じで絶え間なく変化を続けていて、今のこの時間のこの場所がどのような過渡期にあるのか、またこればでがどうであって、これからがどうなるのかが「流れ」として直感的に理解できる。

映像には色や形があるが、一般的に受ける印象(たとへば赤や黄が暑く、青や緑が寒い)がそのまま配置してあって、与えられた印象をその記憶から予測や予見に転化させるワケだ。その意味では効果音や音楽が付帯すれば、もっとリニアに感じとれるかも知れない。(笑)



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2016年09月05日

今年の夏には由宇町の「ゆうふれあいパーク」、通称ふれパクでボーイスカウトの夏野営があった。訓練野営とは云っても少子化の煽りを受けた隊員の数は数名。班に分かれた競技や協力とはかけ離れた活動で、野外生活を体験したという程度でしかない。

少子化のお話しはさておき、少人数のキャンプ指導というのは退屈なもので、いろいろ世話をした挙げ句に時間が有り余る。

そこで刃物研ぎ。いつも使っている砥石を持ち込み、まずは面出し。日頃の使用で研ぎ面は湾曲して窪んでしまい、刃をつけるときに確度が鈍る。そこで平面へ擦りつけて砥石の研ぎ面を完全平面にしなくてはならない。

これが完成したら、いつもの小出刃包丁。片刃の出刃は愚直に研ぐことで切れ味が増す。鎬を研ぎ出し、返しを取り、また鎬を削って、また返しを取る。余計な力を入れず丁寧に繰り返せば、それはもうカッターナイフのような切れ味が手に入る。

問題は両刃。なかでもハマグリ刃を持つ野営ナイフ、それも調理ナイフとして使われる薄い刃を持つナイフは難しい。皮を剥ぎ、骨を外すのに使うもの。これは最終的に剃刀刃と呼ばれるように、非常に切れ味が鋭い仕上げが要求される。砥石というよりは、革とコンパウンド、また紙ヤスリを用いて研ぎ出す。砥石はセラミック。

カゴ釣りを始めた頃に買ったナイフがある。ジャックナイフ型のDAIWA製。切れ味は良いが、どうやらステンレス刃を使っているらしく、なかなか研ぎにくいもの。

普段は小出刃を使うが、ベストのポケットへ常備しておき、咄嗟の機会には活躍する刃物で、ホトケの裏磯でヒラマサを釣ったときに便利に使った記憶が色濃く残っている。

研ぎにくいだけに敬遠していたが、なんと云っても時間はある。これを少しずつ研いでみたところ、首尾良く切れ味が復活。また登場する機会が待ち遠しい。

台風12号は足踏みしながら北上。はやく海が落ち着いて欲しいところではある。



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2016年09月03日

日本海で台風が生まれるなど、これまでには有り得なかった気象が起こるのは、やはり高水温のせいか。

今年は台風が少なく、雨も少ないと思っていたら、まさかの東北&北海道へ太平洋側から台風上陸。その被害に眉を寄せている間に、今度は12号が発達しながら接近。「誰かが恣意的に海水の異常高温をつくり、台風を日本へ誘導している」という仮説を立てて悦んでいたが、たしかに有史以来のビックリ気象。

台風12号は九州地方を巻き込んで日本海へ抜ける見通しも、これが迷走で遅い。昨日の金曜日が週末ということもあり、岩国市内の小学校は月曜日の休校を早々と決めて通達したそうな。

それでも今日は高島行きの船が出るという。風の予報は弱いものの、高島の位置は1009hpa。1気圧より低く台風余波の風雨をもたらす可能性は否定できない。

お盆を過ぎたあたりに海水温は高温のピークを迎え、気温が下がって日照時間が短くなる9月にかけて、徐々に水温は低下。高温時にはダツなどの真夏魚が見られるが、僅かでも水温が緩むと魚もまた入れ替わる。

昨年同時期を見てみると、(なぜか8月に釣れず6週間ぶりとあったが)スズメに乗って釣っている。当節はヨコワや鰹の噂もあって、そういえば太いハリスを持って行った記憶もある。それから後の9月になって、たしか人生初のヨコワをタカミで釣った記憶は新しい。

かかるスズメではヒラマサ、といってもマメヒラが成長した程度のサイズに相変わらずのイサキ中学生、それにウスバハギの群が出ていたらしい。昨年と同じように推移するとは限らないが、水温の変化を見るにつけ、その可能性は想定しておいても良いはず。

台風明けの水曜日にその答えが出せるか否か。写真は昨年9月半ばのスズメ。



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2016年08月30日

フェイスブックとはお節介なもので、自分のタイムラインを見ているとFB運営からの投稿が馳せ込まれる。システムの案内や注意喚起などもあるが、その中に「3年前の今日」というポストが出てくる。

すなわち、3年前の8月30日に自分自身が投稿した記事を抽出して、その当時を思い出すと共に「シェア」して再投稿せよ、と促すあれ。そう云われてみれば、何年というスパンで当日の事を克明に覚えていることは少なく、ちょっと魚を釣った程度のことは忘れてしまっている。

曰く、3年前の今日は、師匠と伍八へ釣りに行き、何とかマメヒラを2本ほど釣ったらしい。当日は大雨に見舞われ、ウスバハギの群にも遭遇し、昼頃まで釣って帰ったとある。

今年の8月30日は空前絶後の大型台風ライオンロックが迷走の果て日本列島の北日本へ直撃。局地的な大雨に加え、最大瞬間風速は50m/sを予想しているというから背筋が寒くなる。予想波高は8〜10m。

当然、日本海でも風は強まり、釣りどころではないらしい。島義丸も早々に9月1日までの欠航をアナウンスし、おそらく恵翔丸も歩調を合わせる。

海水温度の高温化が様々な異変をもたらせているらしく、何でも近年では日本海で台風が誕生したというから驚く。台風発生のメカニズムさえ変わってしまう異状な気象にあるなら、種族の保存本能と海中という限られた中で生きている魚は、その生態系や旬の時期が変化することは想定内か。

実際、8月のお盆の頃にまで良型イサキが釣れることなど、10年前には殆ど噂にも聞こえなかった。昨年の8月のタカイワで、また今年の8月のイワグチで、真子こそ抱いていないが40cmクラスのイサキが掛かるなど、たしかに変。

次週水曜日はまたしても野暮用で海へ行けないけれど、今年の初秋、9月以降は何が起こるのか想像できない。ウスバハギが居てくれれば面白いのだけれど。

写真は3年前の伍八。



foujitas at 11:23コメント(0)TB(0)高島回顧録 

2016年08月29日

カゴ釣り、磯釣りに欠かせない道具の一つにフローティングベストがある。ライフジャケットとも呼ばれるように、万が一海へ滑落した折りにウレタンスポンジの浮力が体を沈まぬよう助けてくれるもの。

尤も浮力は永久ではなく、設計された時間を過ぎると劣化してくるという。また例え浮かんでいても時節によっては低体温症などに陥ってしまう場合もある。あくまでも救命補助具として用いるべきもの。しかし在ると無いとでは、命は天地へ分かれる。

そんなFベストは、古くなるとウレタンスポンジの経年変化によって浮力が失われる。ベスト単体では浮かんでも、大人一人の比重に耐えられなくなり、Fベストとしての機能を果たさなくなる。なぜかスポンジは明らかに縮んで、ナイロン繊維を使った表生地も加水分解のように簡単に裂ける。

こうなってくるとFベストというより、釣り小物を携行するためのツールベストに近いものになる。ハリス、鈎、ラインカッターやペンチなど、磯における余計な動きを排除するためにも非常に有効なもの。Fベストが要らないような釣り場でも、もはや手放せなくなった。

同時にウレタン素材が保温の役割を果たすので、夏の暑いのは堪らんが、冬場の寒さを耐えるためには発泡スチロールのベストを着込んでいるようなもので、これが暖かい。

しかし、そのFベストも10年が経てば哀れなもの。ししゅうの文字は掠れて読めなくなり、ナイロンワイヤーは引っ張り強度を失ってブチブチと切れる。布は裂け、いずれファスナーも破損するのは自明の理。

新たに買うにも、これがなかなか高い。もはやブランドやデザインには余り関心が無く、どちらかと云うと機能や重さなど、実際の釣りで優位に働く道具が欲しい。釣具屋を見てみるが、どれも似たり寄ったり、なぜか値段だけが段違い。

売り場にあって食傷気味となり、ひとまず退散。また時期を改めて選ぼう。それまでは補修しながらボロボロのベストで耐えよう。

そうしていた所へ釣友が、使っていたFベストを譲って暮れるという。渡りに船とはこのこと。きけばシマノの高級品。5年前の物という彼は几帳面な手入れをされていて、コンディションは極上の部類。己の5年と比べてみると、なぜこうまで違うのかと不思議に思える物で、それはもう畏れ入りました。ありがとうございました。m(__)m

これに「丸ふ」を着ければ準備万端。



foujitas at 09:37コメント(2)TB(0)潮待放談 

2016年08月28日

詰まらぬ手悪さが災いして踏みつけてしまったタモ柄。魔法のタモとして活躍していただけに、スペアのリョービ製の柄があると解っていても、やはり未練がましく修繕してしまうのだった。

ブリキ板で副木のような形に補強を行い、絶縁テープで固定。グルグル巻きにしたので一応は使えるのだが、経年による劣化、また熱によって接着剤が溶けるなど、海水が染み込むリスクは甚だしく残っている。

そこで、高島のどなたかが使っているのを見て知った、熱収縮チューブの太いやつ。これでビニルテープの上から覆えば、ほとんど間違いない。かくて釣具屋さんへ。

実際に手にとって見ると、網目状のプレス柄が滑り止め構造になっているらしく、手に持ったときの握り心地は素晴らしく良い。とにかくタフに使うことを念頭においた修繕を施した。

これであと数年は行けるか。どうも釣りの回数が著しく減っていることが気掛かりだが、果たして9月以降はどうなるのか。例年なら夏の間がヒマで、餌盗りだらけの高島を満喫するのだが、今期はイワグチとタカイワだけ。

道具の刷新を目論みつつ、秋磯に立ち向かう時節か。

写真は復活なった魔法のタモ。まだ使えます。(^。^;



foujitas at 17:28コメント(0)TB(0)潮待放談 

2016年08月27日

カゴ釣りを始める前だから、もう10年以上も昔の事になる。

その頃は渓流のテンカラから足を洗い、堤防からのフカセ釣りや、ウキ釣りというか、なんというか曖昧な掴み所のない釣りに興じていた。いろいろなジャンルに食指を動かし、根魚やサヨリや、ルアーやらワームやら、とりとめのない道具で釣り箱の中は溢れていた。

釣り道具にお金をかけるのも馬鹿馬鹿しくなって、それまでの渓流釣りに比べると、もうほとんど特価品のオンパレード。少々番手や負荷の値が合致していなくても、用を足せば良いと思っていた。

そのころ「ショアジギング」というのが流行していて、その対象魚はハマチやスズキ。釣具屋では青物やシーバスというような呼び名だった。当然、掛かれば大きいので竿も強靱な物が必要になり、それまでのヘナチョコ竿が流用できない。

そうしてきんたい釣具で見立ててもらったのが、シーバス用の並継ぎ11ft、2本継ぎのジグ竿。仕舞い寸法は150cmにもなる派手な竿だった。だいたい1万円。しかし、これに合わせるリールまで金が回らない。

そこでリールはシマノの安価な4000番くらいの中型を購入。一応はナントカベアリングが入った品物だが、果たして大物を掛けた引っ張り合いを制することができるのかどうか。

こうしてジギンガーの真似をしてみたが、青物に届くような堤防はさほど多くなく、当時の情報では沖家室島本浦の中学校跡の先にある石波止場、大積の堤防における満潮時、柳井港の桟橋の端っこ。まあ、そういう所なので足繁く通うには至らなかった。

道具の出番は少ない。2pceロッドは振り抜いたときの安定感も高く、なにより軽い。気分が高揚して使いたくなるのだが、ジグは至ってヘタクソで無精。こうなるとミノーやプラグを付けてスズキを釣りに出かけるが、これも口ほど噂ほどには釣れず、やがてルアー自体に疑念を抱き始める。

やがてこの竿を使わなくなる。なぜなら仕舞い寸法が長いので、竿袋に収まらず、クルマで移動した先ですぐ釣る場所以外では何といっても使いにくい。そうしている間にいつしか穂先側の継ぎ目部分が破損。踏みつけたか、ぶつけたか、とにかく割れてしまって継ぎは不能。元竿だけが、リールの巻き取り台座として使うばかり。

かくして先の高島。がまかつレセプターR4号でナントカリグをやってみたら、まるで底をとる感覚が解らず、竿は重たいしどうにもならぬと解った。本当ならここで懲りてルアー竿なんか辞めてしまえば良いのだが、どうにも中途半端な敗北感が払拭できず、また当分は釣りへ行けないので、きんたい釣具へ遊びに行ったおり、つい買ってしまったのがコレ。

浜田商会謹製。バトラックシーバス8ft。振り出し3本継ぎ。リールを買うお金は依然として無い。カーボン含有率60%の七三先調子、かなり硬い印象がある。釣り竿を買ったのは何年振りだろうか。

姐さん曰く「これでアコウが釣れたらええねえ」。これなら竿袋の中でも邪魔にならず、もう一度挑んでみるか、なんちゃらリグで。しかしカゴでネリゴが釣れるのなら、そっちのほうが面白そう。(笑)



foujitas at 06:49コメント(0)TB(0)潮待放談 

2016年08月26日

カゴ釣りのキモは手返し。カゴ錘へ詰めたオキアミを遠くの潮へ込ませ、長いハリスで潮筋にサシ餌を置くことで対象とする魚を呼び寄せて釣る。しばしば、沖合でフカセ釣りと同じ環境を創っていると云われる。

そうすると遠投カゴ釣りは、まず潮と対話して喰い潮を見極めること。そして定点への投入をコンスタントに繰り返し、込ませ餌を打ち込むこと。さらにタナの読みや誘いがテクニックになる。

最も大切なのは、投入ポイントをチョロチョロと変えないこと。2〜3回投げてアタリが出ないと云って右へ投げ、隣人が釣ったからと云って左へ投げていては、潮筋に込ませ場を創る前に込ませ餌は散逸。これでは魚を寄せられない。

喰い潮とは様々にあるが、代用的なのは潮表の駆け上がりになった瀬。こうした地形にはプランクトンや小魚が集まりやすく、海中生物も多い。従って大型の魚は補食場として回遊する可能性が大きく、そうしたポイントへ仕掛けを入れるのは定石。

各磯にはいずれも特徴的な地形があり、そこが潮表になるタイミングがある。そこを狙って仕掛けを放り込み、執念深く釣り続ければ狙った魚に巡り会える。

イワグチで云うなら、まず正面のワンドが複雑に入り込んだドン深の海底地形を成している。タカミの前方には有名な丸瀬があり、コブ岩から右側の海域は浅い瀬が続き、クエバの沖が駆け上がりになっている。またイシノアナの沖合は変化に富んだ瀬が続いていて、ここも重要なポイント。

たとへばコダンなら、コブ岩に仁王立ちとなって釣れば、正面から左へ流れる上げ潮に仕掛けを乗せれば、対岸に見える火電沖波止の煙突付近へ向けた複雑な駆け上がりを潮表にして釣る。イケマ寄りは浅い瀬で、フナヒキ側も極めて浅い。

たとへばタカイワなら、正面の深みから上げ潮に乗せて流すことで、11時方向の駆け上がりが絶好位となり、その先もコスズメまで瀬が続く。アカイワ側は浅い瀬。

つまり磯における攻め手が少なく、釣れても釣れなくても、投入ポイントの選択肢は少ない。多様性はあるが、王道とも云える代表的な攻め手は一つ。だから魚が喰わない手詰めになったら、まず王道へ戻れば、そこから組み立て直せる。

ところがイワグチときたら、タカミの丸瀬か、正面のドン深か、またはイシノアナ沖の瀬か、クエバ沖の駆け上がりか、王道というべき攻め手が4つもある。喰いが立っていれば得意な手で続ければ良いのだが、喰わなくなったとき、どの選択肢へ戻れば良いのか判断に迷うのだった。

浮気性が顔を覗かせると、たとへ一級磯イワグチであっても魚は寄せられない。あっちへ投げ、こっちへ投げではダメ。かといって一つに固執してアタリが拾えないと、やっぱり丸瀬、いやイシノアナとチグハグな攻め方になって自滅する。

先のイワグチも、結果的に丸瀬やドン深を見切って、正面からイシノアナ沖の瀬と駆け上がりに的を絞ったからこそ得られた獲物だったと顧みる。

磯が広くて、釣り場が多いのは楽しいことこの上無いけれど、美人がたくさん居て浮気心に火が点いたら、なかなか結果がついて来ぬもの。

イワグチとは切ない浮気磯。



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2016年08月25日

フェイスブック友達の投稿に興味深いタイトルを見つけた。『人生は魚釣りと似ている』というのである。

曰く、人生において事を為し遂げる為には様々なプレゼンテーション活動を行い、そのための努力を払う。他方で釣りにおいては、潮や天候を調べ、撒き餌を打つなど多様な準備をして初物を釣り上げるという。

さらには一尾めを釣るには苦労するが、2度目は意外に簡単に釣れるもの。他方で夢も1つ実現すれば2度目は早く実現する。要するにコツを掴めば良いという。

ちょっと強引な気がしないでもないが、まあ比喩として並べるには面白い程度なのかも知れない。格言として申すなら、やはり儒教の教えに云われた「1時間幸せになりたいなら...」で始まる中国故事。

しかし一節によると、「一生幸せになりたいなら釣りを...」と云ったのは、著書オーパオーパの中で書かれた開高健氏の言葉だったという。どちらにしても説得力がある言葉には違いない。

魚釣りと人生が似ているというのなら、この釣りへ行けない状況をなんと例えれば良いのやら。たしかに釣果に伴う気持ちの抑揚は人生と似ているが、それは馬券も同じ。うまくいけば嬉しいし、後悔は先に立たないし、人生にレバタラも無い。

かかる哲学的な答えを探す時間があるなら、先ずは魔法のタモ柄を修理して、朽ち果てそうなフローティングベストをなんとかしなくてはならん。orz....



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