「BLOG 高島回顧録」洋服屋ふじたの四方山話。釣り、競馬、クラシックカーをこよなく愛する男が書き下ろす散文です。

2020年09月22日

お盆を過ぎたころから天候は怪しくなり、遂に台風は9号、10号と連射。いずれも九州から山陰には大きな影響を及ぼして去って行った。振り返ってみれば、お盆前のマメヒラ大会から、またも一ヶ月ぶりの高島となった。うねりを警戒しながら乗り込んだ恵翔丸は、4を筆頭に3と2が5組。そして単独が一人。

予想以上にうねりが残っているようで、西はワレが危ないといってイワグチから。東もコンクリに波が叩き付けていて、コスズメが一杯。すると、もう残る磯はタカイワしか無い。というか、タカイワなら願ったり叶ったりではあるが、思えば初夏のイサキからタカイワしか釣っていない。もはや「高島へ釣りに行く」のではなく「タカイワに釣りに行く」というこの夏の釣り。


しかし、朔の大潮となる高島にあって、ワンド状の磯は遠ざけるべし。コスズメやタカイワなど、素直に潮が通す磯のほうが釣りやすい。11時半の納竿というとうやや短い気もするが、まあ、タカイワならなんとかなるだろう。

9月とは云っても海はまだ夏。幾ばくか下がった水温も、しかしまだ夏の海であることを覚悟する。例年なら6号ハリスで大マサを警戒して釣るが、この日は5号スタート。


正面の遠投からセオリー通りに釣り始めると、やはりイサキがウキを引っ張る。と云っても潮は鈍く、駆け上がりを丹念に打ち返して引っ張り出した中イサキだった。口火を切ったは良いが、そう喰いが立っているワケでもない。6時半ころから、ポツリ、またポツリとアタリを探すような釣り。

潮はというと、やはり大潮のお約束、7時を回ったころにはすっかり弛んでしまって、またしてもカゴをスリム18に落として遠投。コマセの量が少ないが、まあ、餌盗りを喜ばせるだけなら、少なくても良い。

紺比は瀬より駆け上がり。マメヒラを探して各所に仕掛けを落としてみるが、やはりイサキの一辺倒。どうみおタカイワは偏りが激しい。

スローペースで釣っているので、これは二桁が難しいかと懸念しながら打ち返す。しかし9時になる頃には、コツコツと積み重ねたイサキはツ抜けに達し、小型の獲物は海へ戻す程度になった。しかしマメヒラは依然としてノーコンタクト。ましてやカツオなど、1ミリの気配も無い。

イサキの型は30センチに充たない中型から40オーバーのババイサキサイズまで多彩。しかも夏の間にやれていた魚体は美しく回復していて、色つやも良い。これなら捌いて食べても美味しいに違いない。


10時頃には潮が止まって餌盗りも出たが、それは僅かなもの。秋空に恵まれたタカイワからアナジ山を見上げて、少し早めの納竿としよう。

ドカンと釣っていないようでも、数だけは16枚。夏の終わりのイサキにしてみれば上出来といえるかも知れない。

しかしこの日はイケマでハガツオ、ミヤノシタでは大型のヒラマサが出ていた。いささか地味な釣果だが、まあ、ボウズよりはずっと良い。次に釣るときには、そろそろ大ヒラを警戒そなくてはならないか、そうあって欲しい晩夏の磯模様。



foujitas at 21:27コメント(0)高島回顧録潮待放談 

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2020年08月11日

高島の釣りはおよそ6〜7時間。いまの時期なら磯上がりが午前5時半頃で、納竿が11時半。半夜が無くて日が長い時期は少し延びる。

餌のボイルオキアミの消費目安は、半枚1.5kgが2時間。4時間で1枚を消費するので、6時間から1枚半が標準的な量。多めに撒くことを考える高島では、2枚を携行することが多く、撒き餌を大売り出しする釣りなら、2.5〜3枚のオキアミを用意する場合がある。

沖家室島の真鯛釣りでは、もう少し手返しが落ちて、半枚が3時間弱。長い時間を釣っていれば消費量が増えるが、だいたい1枚を使い切ったら納竿するような流れだった。

ところが、ここ2〜3回のタカイワではオキアミが減らない。大雨の日に手返しが遅くなるのは解るが、それ以外の2回では、磯に出して解凍した1枚が丸々未使用。そのままバッカンに戻して、冷蔵のまま持ち帰って冷凍。これを繰り返すのだから効率が良くない。

4種のカゴ錘を使い分ける手の内で、たしかに夏場は餌盗りを交わすために、小さい物を使っているには違いない。呼びでいう、20号普通、20号スリム、18号普通、18号スリム、15号大とあるものを、潮乗り、あるいは釣況、餌盗りの様子などからこまめに取り替える内で、ほとんど今回はスリム型、しかも潮が行かないのでできるだけ軽いカゴ錘が主役になった。

カゴに充填するオキアミが少ないことは解るが、手返しが少ないかというとそうでもない。実際に20本〜30本の魚を掛けているので、むしろ手返しは多いと考えて良い。しかしオキアミは現実に1枚しか減っていない。

これ以上理由を考えてもせん事ないが、まあ、少ない餌で多くの魚を釣ったのだから、効率よく釣ったということで納得するが利口か。

しかしオキアミが値上がりしたなー。



foujitas at 10:32コメント(8)高島回顧録潮待放談 

2020年08月07日

高島に夏がきた。アナジ山の蝉しぐれを背に受けて、この日も一人タカイワに立った。8月5日午前5時半。

高島は空前のマメヒラ祭だという。前日も多い人では一人で10本以上のマメヒラを釣っていて、どこの磯も総じて同じ釣況。出航前の恵翔丸では、一部にサメの目撃情報や、餌盗りのムロアジ、グルクンなどの名前が挙がっていた。イサキは少なくなったという。

先週がイサキとマメヒラが拮抗、その前の週は大雨でも枯れたババイサキ連発、そしてこの日は再び大潮の3日目という潮回りで、磯割も悲喜こもごも。『大潮の高島は釣りづらい』とは、通い詰めた人ほど口にする格言。たしかに、激流のような剛潮か、あるいは沖の潮が走るせいか磯際の潮が丸で動かない、あるいは逆に通すなど、たしかにやりにくい。

かくて水曜日の常連、F師とM師のコンビは、迷わずワレ。なにしろ先週、その名手はヨコワを掛けている。恵翔丸は22221で、このぶんならタカイワは確保されたも同然。しかし本ゴウトウやタカミ、あるいは瀬釣りの王道スズメノコなども狙えるし、場合によっては名手F師がナベで釣り方の手ほどきまでしてくれるという。

かなり迷ったが、夏磯といったらタカイワをおいて他に無いことは承知。そろそろ飽きてきたというのが本音だが、この日もたまちゃんやステファンから魚を受注しているだけに、一か八かの博打磯は元より選択肢には無い。ならば独りで掬いやすく、かつ釣果の予測ができるところとなってタカイワ。


「タカイワでも潮が違うけえのう」その一言に背中を押されて、今日のタカイワ。(笑)

釣況からマメヒラ用の5号段々鈎でスタート。すると初手から数分の底カゴにマメヒラ登場。目論み通り。ややスリムヒラなのでムシを懸念したが、記念すべき今日の初物。無闇な殺生はせず、きちんと取り込んで活け〆にする。午前5時45分。


大潮で警戒した潮はほどよく通していて、先週の小潮よりも小気味良い。タナは先週に続いて1〜2本。ただしヒットポイントは僅かな範囲でしかなく、手前過ぎたり、深みではまったく反応が無い。どうかすると餌盗りも居ない。

そんなワケで11時方向の瀬頭へ投入し、10時の辺りでウキが消し込む。時にもっと流した先でヒットする。場合によっては着水からウキが立つ前に鈎に掛かるマメヒラも居て、それはもう忙しい。

というより、噂に違わずマメヒラしか居ない。大浜港でF師が曰く「クーラー貸してあげようか」と冗談を飛ばしていたのが冗談ではなく、マメとはいえ50センチもの魚が10本も居れば、トランク大将の35Lは満杯になる。

なにしろマメヒラは二本鈎に一荷で掛かる勢い。上鈎に掛かったヒラマサを掬おうとしてタモを差し込むと、獲物が網から遠ざかる。『もう力は弱っているのに、なんでや?』見ると下鈎にもマメヒラ。これが沖へ向かって逃げようとしていて、網へ誘導できない。

そんな事をしている内に下鈎のヒラマサは鈎外れ。それでも一荷の片方がネリゴだったら、そのまま抜き上げられるが、マメヒラ2本ではどこかが切れる危険性が残る。

ときに一荷の片方へイサキが掛かった。オスと思われる綺麗な魚体をもっていた。結果的にこのイサキが唯一無二のイサキとなったのだが、どうやらイサキが居るには居るらしいことが解った。


そしてハリスを4号段々鈎に換装。ハリスの太さに敏感なイサキを釣るためには、食い気が立ったマメヒラしか反応しない5号は捨てて4号で勝負。しかし考えてみれば判ることで、4号段々鈎にはまんまとマメヒラが掛かる。それも一荷で。

さすがに4号で引っ張り回したのが堪えたか、ハリス切れによってマメヒラバラシ。まあ、もう、いい。

午前8時30分の時点ですでにマメヒラ11本、イサキ1。


ところで、マメヒラに付き物なのがムシ。いろいろ調べてみたが、明快にナニと記された文献が無く、シストと呼ばれるカリフォルニア米のような白い物体は『ブリ筋肉微胞子虫』または『粘液胞子虫』の仲間。微細に観察したところ、食指のような突起は無いので『テンタクラリア』ではなさそうに思える。

毒性は無いと云われても、やっぱり口へ入れるにはいささかの抵抗もあって、できればムシ入りの個体は持って帰らず、たべられるヒラマサだけクーラーへ入れたい。確かに見分ける方法を知らないのだけれど、どうやら、スリムでやや小振りの個体がムシ入り。逆に体高があってやや大きめなのがムシ無し。

しかし釣り上げてみても腹を割るワケにもゆかず、魚毎に検寸するのも定かではない。それに、小さめだから放流してやろうと思い、生け簀バッカンへ入れておいたマメヒラは、すっかり弱ってしまっていて海へ帰しても、とても生きられそうにない。仕方なくきちんと絶命させ、血抜きをしてクーラーへ。


最後まで釣って放流したヒラマサは5本。持ち帰ったのが13本。うち、ムシ入りが5本はあっただろうか。なかなか夏のヒラマサは厄介ではある。

ヒットポイントは相変わらず11時方向の瀬の上だが、この日はタルウキに反応が無い。潮が行っていれば餌盗りも少なく、底カゴで充分に対応できる。しかし、潮が和らいだ9時半頃からアタリが遠のいた。サシ餌が残ったまま100m先まで仕掛けが流れる、夏の釣れないパターン。魚の気配が消えるアレだ。

それでも時にタカイワのセオリーに立ち返って、正面の深み、アカイワ沖、駆け上がりから瀬。大遠投とチョイ投げ。そしてタナ。ハリスの長さ。あらゆる手を尽くしてもアタリが拾えない。交代で釣った魚を漬けておいた血抜き網も、磯へ揚げたまま乾燥している。そしてはやり暑い。

10時を回ってスローペースのままマメヒラを追加。ネリゴも一荷で掛かるが、ついぞイサキはさっきの一枚だけ。ほかでは時々、ダツが海面で騒がしいが、磯へ上げることは無かった。ワレではバリが、イケマではムロアジが邪魔をしたという。

夏のマメヒラは居食いをする。この日も咽の奥へ掛かった魚もあり、金龍の捻り鈎が奏功したのかも知れない。一方で掛かりが浅く、寄せる途中で鈎が外れたバラシも数本。活性が高いので気に留めないが、こんな活況を味わえるのは高島の特有のことに違いない。

結局、出来上がりはマメとは云えヒラマサ18本(内放流5、他バラシ3)、ネリゴ2、イサキ1。

高島「夏の陣」の口火が切って落とされた。


(釣行日2020.8.5)


foujitas at 15:51コメント(2)高島回顧録潮待放談 

2020年08月03日

恵翔丸にお盆予定を尋ねたところ、

8月13日(木)・14日(金)・15日(土)を

休業されるそうです。



foujitas at 18:06コメント(10)潮待放談 

大雨を想定した今期3回目のタカイワだった。釣果はとにかく、雨が降ることを考えた支度は物々しく、数時間も雨に打たれた翌週だけに、雨具にかかる道具が増えた。

直射日光が無いのでクーラーボックスの遮熱カバーは不要。それだけでも荷物が小さくなる。その代わり、大雨に耐えられる竿袋カバー、釣り竿を措いて後に豪雨を凌ぐためのコウモリ傘。乾燥を維持したタオル、ケータイなどを入れておくためのナイロン袋。

不意の雨を凌ぐだけならポケットサイズで良いが、6時間とはいえ、磯上がりする前から降り続けている磯には怯む。案の定、準備不足で今回も泣いた。


ほかでもない、魚を締めるための出刃庖丁を収めておく鞘に庖丁が引っ掛かり、雨故にちょっと乱暴に刃物を抜いたら、残念無念、刃が指に触れてスッパリ。これがまた雨で濡れて傷口が塞がらず、止血ができない。

それでも防水仕様の絆創膏でもあれば賢いのだが、雨に気を取られて持参せず。仕方ないので、万能粘着テープとして常備そいている絶縁テープを切って、きつく指に巻き付けて止血。それもしかし、雨や海水で濡れると呆気なく外れてしまう。かといって高島にコンビニは無い。

仕方なく不自由しながら続きを釣って、ようやく陸に戻った。すぐさま絆創膏を貼って、なんとか傷を凌いだような有様。マメヒラが釣れまくる展開は、切り傷には良くない。

他では、水汲みバケツ。百均品質なので摩擦にさほど強くなく、バケツの小さな穴が空く。溜めておいておくワケではないけれど、いちいち水が漏れるのは面白くない。そこで修繕、コーキングの出番だ。

さらにエポキシ系の接着剤でカゴ錘、ウキなどの修繕を施して、道糸の巻き替えを悩むところ。夏の間はコレで通しても不具合は無いが、せっかく買ってきた新品を見ておくだけでは切ない。次ぎの高島を見通しながら、さて、どうするべきか。



foujitas at 16:58コメント(0)高島回顧録潮待放談 

2020年07月31日

中国地方の梅雨明け宣言となりそうな日は、終日の雨予報だった。先週の高島でしっかりと降られて心が折れた事もあり、連続雨天の高島に怯んだ。が、潮まわりを見ると小潮だという。どうも大潮の高島にばかり遭遇し、動かない潮に手こずって釣っていただけに、『この小潮は釣ってみたい』衝動に駆られて電話。首尾良く少人数の恵翔丸一杯の一日と相成った。しかも雨予報は外れて、少々の降雨があったのみ。

先週の高島を見聞すると、不思議とタカイワではマの字も出なかったが、どこの磯もマメヒラだらけだった。故に、この日の仕掛けは夏初旬の高島仕様、別名マメヒラ仕様で支度していた。5号マメヒラ用段々鈎、居食いに対応すべく捻り鈎が結んである。そして3211の磯上がりでは、まんまとタカイワへ上礁せしめた。すべて予定とおり。


正面遠投。タカイワのセオリーに従って釣り始めるが、またしても潮は留まったまま。小潮だからそのうち動くだろうと期待を掛けるも、まったりとして動かず。時刻は5時半。魚の気配を感じられない序盤に業を煮やして、もう瀬の上へ投入すると、つっくりと左流れの潮を見つける。『ここを釣るしかないか』

サシ餌は残り続け、ウキに変化は出ない。すなわち魚が居ないか、居ても餌に反応しないのか、とにかく1時間を無駄に過ごした。

『やっぱりまだ4号か?』一つの可能性について考えた。こんな事もあろうかと思い、先週使わなかった4号段々鈎をそのまま持参していたので、これに換装。マメヒラどころかイサキも釣れないのでは、タカイワの名が泣く。

そうして放り込んだ仕掛けの初手に、まんまと中型イサキ。30センチを超える程度のオスであり、先週までの枯れたような魚体に比べると艶と張りがある。元気も良い。


今時期はマメヒラとイサキしか期待できないと解ってはいたつもりだけれど、想定通りのイサキが釣れても、何か煮え切らない。かといってマメヒラがそんなに欲しいかと訊かれれば、さほどでもない。気持ちが弾けないのは、やはり、しゃんしゃんと行かない潮に不満があるせいだ。実に釣りにくい。

「タカイワの釣りはこんと難しかったかのう」思わず独り言が口を衝いて出る。タカイワは正面から右の深み、11時方向の駆け上がり、それより東側へ長く続く瀬を、満ち潮に仕掛けをのせて釣るのが正攻法。いきなり瀬の上へ放り込んだりしては、撒き餌が効きにくいだけで6時間の釣りが組み立てられない。しかし潮が行かないこの日も、各所へ思いつきで放り込んで拾い釣り。まったくもって場当たり的な釣りになる。

潮筋を読み、地形やタナを推量して、魚を集めて釣る、カゴ釣り本来の醍醐味がタカイワやコスズメ、コダン、イケマなどでは味わえるもの。ほどよく潮が通せば、納得のいく釣りができる筈。

しかして、続く仕掛けに今度はマメヒラが当たってきた。ポイントは遠投気味の瀬の上。4号ハリスだが、このサイズなら余裕で遣り合える。強引に寄せて、もう抜き上げても良いのだが、無用に竿へ負荷をかけても仕方ないのでタモを差し入れて御用。ややスリムなヒラマサは虫が入っているような気がするが、初物だけに確捕。(結果的にはやっぱり虫入りだった)

思い返せばマメとは云えヒラマサを釣り上げたのは、昨年の夏以来のことか。釣りにも出ていないが、まったく久しぶりの手応えで、これは面白い。

多くの磯ではこの時期になるとタルウキが主役になる。先頃から隣の磯を見渡すに、ほとんどがタル。しかし、タカイワでは底カゴで通してしまう。なぜならサシ餌が残るのならカゴの方が圧倒的に勝負が早い。タルが引き込まれて、道糸に添えた指が弾かれる感覚はとても面白いが、タナ1本程度でアタリが出るならやはりカゴ。

そんなタカイワだったが、中盤にさしかかるとタナが上ずってきた。竿半本程度でアタリが出たり、段々鈎の上鈎に掛かったり、流した先で浮き上がった仕掛けに食い付いたり、そんな様子から、カゴを外してタル固定に換装。つまりハリス分だけのタナで釣る。

すると、これにヒラマサが掛かる。それも着水から間もなくズブリと引き込むので、軽快というか雑というか、そんな中にイサキが混じる。


早い時間帯に降っていた雨は止んだ。終盤へかけては蒸し暑い磯で釣ることになったが、9時ごろからマメヒラが騒がしくなった。タル、カゴ問わず、仕掛けを入れてウキが馴染んだころにヒラマサが掛かる。放っておけば10本は軽く超えるが、いずれもマメヒラ。スリムで小さなサイズは、魚にダメージを与えないようにして放流。もっと大きくなって再会できることを願って。

ときおり強いアタリが出る。同じマメヒラでも体高があって一回り大きい個体。これは虫が入っていない可能性が大きく、慎重に取り込む。ときおりリールのドラグを調節するなど、やらなくてもいい仕事をして楽しむのだった。

いつもならタカベがイサキに混じるところが、やはりマメヒラが居るとグルクンやタカベなど弱小勢力は姿を見せなくなるらしい。一度はイサキとネリゴが一荷で掛かるなど、やはり海はもう夏の様相を呈していた。

「雨次第では早よう上がるかも」と云っていた恵翔丸だったが、遂に雨は止んだまま。

なんとかマメヒラを除けてイサキ選ってを釣ろうするが、深いタナへカゴを入れても、やっぱり掛かるのはマメヒラ。もうこれ以上の殺生は無意味なので、あっさり竿を納めた。午前10時30分。

結果的にイサキ12、マメヒラ10、ネリゴ1(リリース含む)。夏のタカイワにすると平均的な釣果か。


これで高島の7月は終了。次は8月、蝉がしぐれるアナジ山の磯では、どんな獲物が待っているのだろうか。高島に夏が来た。

(釣行日2020.7.29)

foujitas at 13:00コメント(2)高島回顧録潮待放談 

2020年07月27日

よく降った。小雨になるだろうと予想した雨は、強い雨脚を保ったまま降り続けた。午前7時ころから、恵翔丸が迎えにくる11時すぎになっても降り止まず。高を括っていたので下半身の雨具は持参せず。磯パンツのまま雨に濡れることになった。

だいたい夏の雨というのは、雨を合羽で凌いでも、合羽の中は汗でびちょびちょというのが相場で、この日も同じような展開。いくぶん冷たい風が吹いたので助かったが、合羽の中も外もあまり変わらない程度に濡れていた。

このゴアテックスを買ったのは5年前か、いや、ダイワがグローブライドに社名変更した翌年だから、つまり2010年。カタログ落ちのタイミングで購入する、あのパターンで手に入れたもの。品質としては悪くないし、安くなったとは云っても諭吉数枚は差し出すようなお値段。決して安物ではない。

ハードに使っていないとはいえ10年の経年による性能の低下は否めない。風は凌ぐし、フリース部分の保温力も上々。しかし撥水、防水能力はほとんど失われ、透湿機能だけは生きているよう。したがってビシャンコ。

帰りの船で話すに、「そりゃあ防水スプレーがええよ、生き返るよ」とヤマシンさん。ちょっと楽天で探してみるか。

しかし雨のタカイワで立ち回ったせいか、左の腰が痛い。それは左の膝まで反応するように、あきあらに神経にかかるものか。かばって歩いていると、こんどは右側。

まあ、もう、あれほどの雨には遭わないだろうけれど、やっぱり雨は体力消耗が激しい。



foujitas at 15:07コメント(2)潮待放談 

2020年07月23日

雨の高島は、いつから渡っていなかったか。釣りの頻度が落ちてから後の記憶にはなく、ずっと前に餌切れで早く納竿したコンクリで回収の船を待って以来。とにかく雨中の釣りは体力消耗が著しい。それも「ブリッジから舳先へ出られんのじゃけえ」とコダン沖へ係留していた船長に言わしめた。

午前4時30分より少し早く舫を解いた恵翔丸は、梅雨波と呼ぶ波気のイケマから磯上げを始めた。予報では無風、ベタ凪でも、ウネリが残る高島の界隈ではいろいろな制限がかかる。この日は島義丸と2杯が高島を目指し、あちらはスズメから磯着け開始。333211で出航した恵翔丸だった。

高島特有のウネリもあって西はワレが怪しい。東のナベがギリギリとなると、最終組の一人釣りは磯が残り少なく、この日も間一髪でタカイワを譲っていただいた。予報にあった雨はまだ降っておらず、午前5時頃の上礁だった。アカイワの釣り人を見ながら支度。生け簀に見立てた小型のバッカン、釣った魚を入れる血抜き網、海水を汲んだクーラーなどを列べて、初手を投じたのは5時過ぎだった。

ハリス6号3尋半の底カゴ。タカイワの定番仕掛けで開始。またしても大潮の釣りで、案の定、潮は動かない。『潮が行けばウキが入る筈』そう信じて打ち返すが、正面の深みは餌盗りも見られずダメ。なだば瀬の上へ直接放り込む手段に切り替えるも、思うようなヒットシーンには至らず。

潮が行かないと釣りづらい。しかし餌盗りの姿は無い。手前の瀬は餌盗りだらけだった前回のタカイワを考えると、拍子抜けするほどサシ餌は無傷で帰ってくる。ヒラマサの気配も無いので、6号ハリスを外して4号段々鈎に換装。その直後、最初にイサキがウキを引き込んだのは午前6時を過ぎた頃だった。『やっぱりハリスか』。


しかし後が続かない。動く潮を探しては仕掛けを放り込むので、コマセが効き始めるまでのロスが多く、餌盗りが少ないというだけの拾い釣り。瀬の上の遠くへポイントを集中させ、サシ餌が残っていると信じて流し、コスズメ寄りの遠くへ流れ着いた頃を見計らって糸を止めると、仕掛けとサシ餌は浮き上がって、これにイサキが食い付く。

あるいは誘って誘って誘って、竿を動かした直後にパクリとやる。

つまり瀬にイサキは居るのだが、活性が低いというか食い気が無いというか、餌を見ただけでは動かない。なんらかの変化を与えると、それに反応してパクリとやる、そんな水中の風景が想像される序盤戦だった。

それでも丹念に釣って、遅いエンジンスタートだったが、1時間ほどで6〜7尾のイサキを釣りあげた。イサキ祭も7月後半となると殆どの魚が卵を下ろしていて、はち切れそうな腹だったピーク時から見るとひどくスマート。中には産卵のために腹を擦りつけたのか、傷を負った魚まで鈎に掛かる。色も落ちていて、どうにもワライサキという感じだった。


7時半が過ぎたころ、涼しい西風がさわさわと吹いて、予報通り西の空から分厚い雨雲が寄せてきた。『一雨くるか?』高島仕様に変えた竿ケースはポリエステル繊維のキャンバス生地。防水機能はまったく無く、雨に濡れたら中も濡れる。予め支度しておいた巨大ビニール袋へ竿ケースを入れて、4〜5年めのゴアテックス上着を準備。もういつ降り始めてもOK。そして予報通りの雨が降り始めた。

強弱の雨の中で仕掛けを打ち返す、なかなか辛い釣りになった。しかし弱まった雨脚は最初だけ。そこからは強めの雨になって、止むことなく降り続ける。ゴアテックスはほとんど意味を成さず、磯チノパンはびしゃんこ。身につけたスマホなどの電子機器を改めて袋へ入れるなど、釣りどころではなくなってきた。

斜めの座をとるタカイワは滑る。滑落の用心のため、一つ々々の所作に力が入り、体力消耗も激しい。


一方で仕掛けに掛かるイサキはいずれも良型。むしろ中学生サイズが見られず、腹はしぼんでいるとは云え、およそ35〜40超で揃うなど、この時期にしては珍しい。

雨中の磯にあって所作が小さくなる事もあるが、仕掛けは遂に底カゴで通した。ただし動かぬ潮と遠投ポイントを考慮して、軽量スリム型のカゴを使用。コマセの量が少なく、6時間釣っているのに3キロ弱のオキアミが余るような始末。それでいてイサキ20枚なら、まあ、効率が良かったと考えて良いか。

もう一つ書き残すとするなら、タカイワにはマメヒラが居なかった点。この日の高島はナベから地方〜イケマまで、どこの磯でもマメヒラが沸いていたという。場所によっては仕掛けの着水と同時に掛かる、もうムロアジ状態。20メートルと離れていないアカイワの仕掛けにもマメヒラが掛かったというのに、タカイワは避けられたようにゼロ。理由はわからない。

中盤になって、僅かに行き始めた潮に乗せて仕掛けを止めていたら、ガツンとアタリがあった。ヒラマサほど強引で強烈ではないが、なかなか趣のあるアタリで面白い。ていねいに寄せて掬い、生け簀バッカンに入れていたところ、予告もなくイサキは滝上り状態にライズして磯へ、そのまま海へ帰っていった。

『ちくしょう。まあ、イサキじゃけえええか』もう一枚釣れば良いと言い聞かせ、また大きくなって帰って来いと見送った一幕も。

かくて釣り上げたイサキは20枚。タカベ2枚。この大雨とこの潮なら、まあ、及第点か。体力消耗は激しい。


(釣行日2020.7.22)

foujitas at 18:42コメント(2)高島回顧録潮待放談 

2020年06月28日

今シーズンになって試していることがある。一つの仮定に基づいて、『もしもそうならばもっと釣れる筈』という試み。

イサキ釣りはタナの釣り、ヒラマサ釣りは手返しの釣り、カゴ釣りは潮の釣り。

仕掛けは軽いほうが潮に乗り易いことは論理的に解る。海中にあって接触面積が大きい方が流水抵抗が大きく、潮流の影響を受けやすい。今ひとつ、カゴ錘は質量が小さいほど、つまり比重が軽いほど潮流の影響を受けやすい。つまり大きくて軽い仕掛けであるほど、潮乗りが良いことになる。

一方で、キャスティングによって仕掛けを投げるとき、飛距離を稼げるのは、小さくて重たいもの。大きくて軽いカゴ錘では、遠くの潮へ仕掛けを放り込むことができない。

カゴ釣りは、二律背反するこの課題を釣況に応じて使い分け、何に重きをおいた仕掛けを選択するかが釣果を左右する。底カゴ仕掛けだけでも、その上下左右は影響が大きい。

実際の高島の釣りに重ねるなら──。

潮がほどよく通して、ポイントが磯際に近いときには、24号のワカナカゴで素早く打ち返せば良いが、先のタカイワのように、潮が弛んで動かないときは往々にして磯際に餌盗りが出る。つまり遠くへ投げることが求められるが、潮流が弱いので重たくて大きいワカナカゴは不向き。

そういうときのために24号のワカナカゴを改造して、スリムワカナを拵えた。

さらに15号のワカナカゴなら潮受けも良いが、やはり軽くて大きいかご錘では遠くへ飛ばせない。そこで15号のスリムワカナも作成。これで潮と釣況に応じたカゴ錘が4種。その他にも、遠投だけに重きを置いた、小型の骨カゴ錘もある。

先のタカイワ。ハリスを落とし、遠投しながら、緩い潮に乗せて仕掛けが動くとき、イサキはモゾモゾと餌を口にするのだが、仕掛けが止まるとダメ。たちまち餌盗りの餌食となって、打ち返さなければならない。

そこで二律背反する条件を満たすべく仕掛けを選択。丹念に底カゴで釣る一日となった。

しかし後で考えてみたら、そこまで釣りづらい潮と餌盗りなら、はなから底カゴを止めてタル遊動と水中ウキで工夫すれば解決できた釣りだったかも知れない。

foujitas at 22:05コメント(0)高島回顧録潮待放談 

「高島の潮はわからん」。

海で釣るとき、まず気にするのが潮汐の様子。潮の干満や大きさを取りざたして、釣りやすい日を考える。釣行日が変えられない高島に至っては、その日の潮まわりを鑑みて、釣りやすい磯、釣りやすい魚を考える。思い通りに運んだら気持ち良いのだが、なかなかどうして。

大船長の時代から、ベテランを含めて皆が口を揃えて「高島の潮はわからん」と云う。たしかに瀬戸内海のように、干満の時刻と潮の向きや流れは一定することはなく、多くの場合、予想に反した潮に遭遇して手を焼く。この日もまた。

中潮の2日め。『高島の潮は2日前を見よ』の格言から、つまり大潮最終日ということか。なれば沖に強い本流が走るとき磯際の潮が留まることがある、または逆向きの潮流が起きることがある。従ってワンドよりも潮と並行に釣る磯が良い。ましてや瀬についたイサキを釣るのなら、まずタカイワ、スズメノコ、ミヤノシタの辺りも悪くない。島表ではノヅキや沖のマジマも面白そうに思える。

そんな理由から222211111の激戦の中で幸運に恵まれてタカイワに乗った午前5時過ぎ。

しかし予想に反して、いや予想通りか朝イチの潮はまったく動かず、いきなり厳しい釣りから始まった。餌は残らず、なにやら見た事もない赤い腹の魚が群れてサシ餌を落とす。後で調べたら沖縄で見られるグルクン、和名イッセンタカサゴだという。やはりこれも高水温の証左か。


それでも暫く待っていると初手の仕掛けにババイサキが掛かった。これは幸先が良い『やっぱり潮が行かんでも喰うわ』。そう思ったのも束の間、打ち返した二手から当たりは消えた。

それはもう甚だしい夏海。先のグルクンが着水した仕掛けに反応して海面を割る。投入から20秒後には餌が無くなるような釣りとなり、アカイワの釣り人はタルウキを中止して、足下のメバルを釣り始めた。こちらは底カゴからタルウキへ切り替えるタイミングを逸して、そのままカゴで続投。それには理由があった。

潮が動かぬとは云え、ここはタカイワ。正面の深みから左の瀬にかけて、手前から沖の沖まで豊かなポイントがある。底カゴ+イサキ用段々鈎で僅かでも動く潮を探しては投入ポイントを変え、タナを変えると、実にスローペースだがイサキが掛かる。


たとへ逆潮であっても、潮さえ通せば魚が反応する。反対に潮が留まったらてきめん餌盗りが襲いかかる。釣りづらいが解りやすい釣りでもある。

午前8時頃までは弛み切った潮の中で拾い釣り。数、型とも大したことは無いが、結局のところ底カゴで通した。磯から見えるコスズメやアカイワはみんなタル。カンシキ辺りでは棒ウキが見える。拾い釣りをするなら、やはり底カゴの方が手が早い。


そんな潮が動き始めたのは午前9時を回ってから。終盤の2時間だけがまともな釣りになった。それは明確に満ち潮が通し始めた直後から、ほぼ入れ食い。タカイワ用にセットした生け簀、血抜き編み、ピトン、バッカンなどが全て機能的に働く忙しい釣り。

前回のイサキが24。餌盗りが出るようになった今回は、せめて10枚くらいは釣っておきたい。魚を届けると約束したステファンさんやたまちゃんらに申し開きが出来ぬようでは拙いのである。

かくてエンジンが掛かった2時間は頗る忙しい。磯には〆た魚が横たわったままで次のイサキ。血抜き編みのイサキもパンパンに入っていて、撚れた仕掛けも思い切って新品スペアに交換。今日は上鈎に掛かるイサキは少なく、中鈎と下鈎の2本鈎段々鈎が働く。手返しが速く、絡みも少なく、ドンピシャ。

しかし潮が行き始めて活発にウキが動いたのは1時間ほどだった。10時を回った頃からアタリが出なくなり、今度はタカベなどが邪魔を始めた。蒸し暑い磯にあって体力も落ちてきて、そろそろ納竿するが正解か。

クーラーの魚を数えてみると、渋かった序盤中盤に2/3に相当する5枚ほど、終盤の1/3で9枚を確捕して、都合14枚。うちババイサキは半分。

結果的にタル遊動の方が良かったのか、カゴが良かったのか、いずれにしても潮と魚の因果関係がはっきりと感じられたタカイワだった。

梅雨のまっただ中。そろそろイサキ祭りも終盤戦。次は夏のマメヒラか。



foujitas at 08:48コメント(4)高島回顧録潮待放談 

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