2008年01月10日

高島イケマ(釣行記2)痛恨の失策

つづき<< 高島イケマ[釣行記1竿始めや如何に

「女心と秋の空」とは、思うように侭成らず、予測もできぬ様を指す言葉。しかし潮の動きも長い経験を持つ漁師でさえ、なかなか一筋縄にできない事柄のようだ。

この日は大潮の2日め。干潮が8時40分だから、下げ潮が残っても10時には潮変わりがあるだろう。潮が当たって分かれるイケマなら、いずれの時間帯でもチャンスは多いと考えられる。高島を知る人ほど、こうした予測を立てるものだ。

しかしイケマでは、杳として潮は動かない。仕掛けを入れたらウキは、ほとんど流れぬまま海面へ鎮座する。まったく釣り辛い海況ではある。

試しに投入点を大きく変えて、潮の動きを調べてみた。イケマの高い座にあがり、マツガマエの前にタルウキを落としてみると、潮は斜めにイケマの沖合へジワジワと動く。今度はタカミ側の瀬に入れてみると、やはりイケマの沖合へジワジワと動いて弛む。『なるほど、そういう事か』巻くように動く潮は岬状に位置するイケマの前でぶつかり、結果的に潮が弛んでいる。餌盗りが集まる筈である。

高い座へ移動し、マツガマエ寄りで釣る事も考えたが、この潮はコダンやマツガマエにとっても決して好ましい動きではない。よって断念。元の座へ戻って釣ろう。時刻は午前11時。

「そろそろ出してもええんじゃないん?」
「アレ?」
「ほうよ、アレ」

S師だ。アレとは、とりもなおさず「3Sモドキ」。根魚を釣るために仕度してきた、スプーン・ルアーである。(ふぇっふぇっふぇっ)「ほうじゃねえ」恥ずかしながら、このために今日はゴカイを持参しているのである。高島でゴカイを使う人は、たぶん珍しい。(笑)

しからば──。安物の竿とリールを仕度し、スプーンを取り付ける。ヌルヌル&グニャグニャとした気味悪いゴカイを房掛けにし、イケマの正面10メートルほどへ「とりゃ!」シンキング、シンキング・・・10秒。ここでしゃくる。いきなり根掛かり。やっぱりダメじゃん(´Д`;)

スペアの鈎を付け直し、再びチャレンジ。今度はタカミ側のワンド、その足下へユラユラとルアーを降ろす。穂先がクィクィと動き、絞り込まれるのを待っていると・・・またしても根掛かり(´Д`;)(もう辞め辞め!)

今日は午後1時に回収だ。こんなアホな事で貴重な時間を潰している場合ではない。そそくさと竿を片づけ、釣りに戻る。しかしイケマの海況は何も変わっていなかった。

時計の針は正午を回り、いよいよ後がない。オナガとオマケのウスバはあるものの、このまま竿始めを終えるのは悔しい。

『潮よ、動け!』念を送るような気持ちでタルウキを投げていると、潮はまことかジワリとコダン方向へ動き出した。『うおっ、まだチャンスがあるか?!』思ったことが口を衝いて出る「動きだしましたねえ(^-^)」

T先生はボイルを使い果たし納竿。S師は段々鈎を出してウマヅラを釣っていた。

正面、約10メートル。ほんの近場へタルウキを入れて、竿を抱えスプールに指を当てて待っていたとき、突如、道糸が突っ走った!

「そら、来たっ!」(本当に来たYO)

まさしく終了間際。あと何回の手返しが打てるかというタイミングだ。このアタリの価値は大きい。近くで掛けたヒラマサのアタリも、やはり驚くほど大きい。

「うら〜、行け〜」。近場で掛けたヒラマサの早併せは禁物。できる限り走らせてからアワセを入れるのだが、イケマの足下はエコになっていて、これに入られては万事休す。なにしろハリスは5号である。瀬ズレに遭ったら一溜まりもない。

一呼吸、二呼吸の後、竿を立てる「よっしゃ〜!」掛けた。(^△^)

もう間もなく棒ウキ用のウキ止め糸が見えようかという距離だ。ヒラマサは強烈に引っ張る。ゴリ巻きは無理と判断し──と云うか巻けない──ポンピングに移る。竿のパワーで引き上げ素早く巻き取らねば、穂先を下げたとき根に入られる。

イケマの池より後ろに立っていたのだが、ここでは不利。糸のテンションを保ったまま、磯際へ飛び移る。移動した瞬間、ヒラマサは物凄い力とスピードで下へ潜り、一瞬、躰が引き込まれそうになる。「おりゃ〜!」ウキが見えた。一度は寄せたが、今度はコダン方向へ突っ走る。『うーん、そこはガリガリ(´Д`;)』

右側へS師がタモを持ってきてくれた。が、魚は左側。高い座へよじ登れば掬えるが、竿を持った戦闘中にこれ以上の移動は無理。なんとか右へ寄せねば掬いようが無い。

ヒラマサは最後の力を振り絞り、再び下へ突っ込む。竿で耐えながら、ようやく浮かせた。しかし道糸は巻き取り済み。もはやハリス分だけが竿から伸びているだけである。『一度、空気を吸わせれば──』まだ左側で暴れる魚を反転させた。『よし、これならとれる』

穂先が跳ね上がった。

「ちっくしょー、外れた!」思わず声になった。切れたのでも抜けたのでもない、口から鈎が外れた感触が、なぜか竿を伝わってきた。仕掛けを手にして見ると、やはり予想通りの鈎外れ。無念。

「惜しかったね〜、よう肥えとった」
「しょうがない、こればっかりは。浅かったわぁ」

不運ではない。失策である。9号の真鯛鈎は、いつも使うヒラマサ鈎よりも懐が狭い。選ぶとき、ちょっとした懸念は感じていたのだが、先のオナガは見事に閂に掛かっていたし、以前のワカナもやはり閂に掛けて取り込んだ。だから行けると判断していた。

逃がしたヒラマサの、何処に掛かっていたか今となっては判らぬけれども、最後に身を翻させた時に見たヒラマサの頭の位置から想像するに、やはり唇の皮に刺さっていたのではないか。もしもそうならば、疑わしいと思った真鯛鈎を結んだ時点で、こちらの負けである。


──思えば昨年の竿始めでも、スズメノコで「豚のシッポ」の失態を演じた。あのときも確か喰い渋る中で漸く掛けたヒラマサを取り込む直前だった。このジンクスは、いったい何だろうかねえ。

毎年、高島の竿始めは、なにか昇級試験を受けているような気がする。そうでなければ、ヒラマサに年始の挨拶をしに渡ったようなものか。(正直なところ「豚のシッポ」でなくて良かった、と胸をなで下ろしましたYO(^^;)

納竿まで、あと2投。磯に落ちているオキアミを拾って仕掛けを投げてみた。なんといういじましい釣りか。なんという往生際の悪さか。反応は、勿論、無い。(^^;

ほんじゃけど、今年も高島で釣りまっせ!(^▽^)

foujitas at 09:49コメント(2)TB(0)高島回顧録 | 潮待放談 
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コメント一覧

1. Posted by へっぽこ   2008年01月10日 21:09
ありゃ〜、終了間際のバラシは精神的にダメージが大きいですね・・・・
藤田さんには外道なんですけど、オナガが羨ましい限りです。
高島にも行ってみようかな・・・
2. Posted by ふじた   2008年01月10日 21:36
へっぽこさん^^
船長の話では、いまの高島では中型〜大型のオナガも好調のようですよ。
大バラシは大きな反省材料。まだまだ修行が足りません。(^^;
来週も懲りずに高島の予定です。(笑)

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