2010年01月21日

高島地のゴウトウ(釣行記2)先手必勝

つづき<< 高島地のゴウトウ(釣行記1)カゴ始め

午前8時。潮は程よく沖を左へ向けて通していた。首を突き出して本ゴウトウの方角を見ると、波は白兎となって海面を吹き飛んでいて、南寄りの風が凄まじいことを物語っていた。

早い時間帯に獲物があると、その日の釣りは組み立てやすくなるもの。逆に獲物が無ければ時間の経過ばかりが気になり、余裕を失って雑な釣りになってしまう。

「餌が残るねえ」と半時間が過ぎたところで師匠。
「ほんまですわ、廻りよるんでしょう」
「カゴかね?」
「カゴ云いんさんなや、いまタルにしたのに」KM師。(笑)

師匠は朝イチの底カゴ仕掛け一式を取りに荷物のところへ戻っていた。

『ふむ・・・』師匠の仕掛けの変え処には『何かがある!』。さっそくワンタッチの環付き棒ウキを装着。こちらは僅か数秒でタルとカゴの換装が出来るのだ。(笑)

サシ餌が残り続ける正面のポイントへ、2本半の底カゴを投入。ウキは渋々とシモりながら流れ、暫く経ったところで海中へ消えていった。『ん?』そのまま待っていると、少し道糸が引っ張られる。

「おっ、来とるわ」(^△^)
「なん、居るん?」KM師。
「釣ったん?」師匠。

ま、そうは云ったってチャリコに毛が生えたような真鯛。辛うじて刺身が取れるかという40センチ縺れの小型である。磯際へ降り立ち、タモを取ってもらって自ら掬い揚げて確捕。

「タルで来たん?」と怪訝そうな師匠。
「いや、カゴですよ」(うふふ)
「はあカゴにしとったん!」
(うふふ)「先手必勝」

ワンタッチ底カゴも、漸く使いこなせるようになってきた。余りにも仕掛け交換が手早く簡単に出来る故に、ともすると手を迷ってしまい、これまでは結果的に好機を逸した場面が少なくなかった。

タルならタル、カゴならカゴ。一投めにヒットするケースは確かにあるが、T先生の「釣り始めの5〜6投」を考えても、やはり仕掛けを変えた後の数投は殊更丁寧に釣らなくてはならぬもの。心得事である。

「あのカゴにやられたのぅ」アタリが途絶えた海を見ながら師匠が云った。潮の様子が少し緩くなり、サシ餌が取られ始めていた。

「潮が行かんようになりましたね」
「止まったかね」師匠との間に座を移していたKM師。

さて、ここからは自前のスキルで釣りを組み立てねばならない。ここまでは師匠の本能を横取りしたような、半ば漁夫の利。(笑)


仕掛けをタル遊動に戻し、朝からコマセゾーンを作り上げていた45度方向へポイントを移す。試しに、もっとマツザキ寄りのワンドへ仕掛けを入れてみるが、こちらは潮が丸で動いていない。

徐々に下げ潮は緩んできた。コマセゾーンの辺りでも同じように、タルウキは鈍い潮に浮かんでいた。だが、サシ餌が残る限りチャンスはある。より多くのコマセを投入すべく、手返しの頻度を上げる。

潮が通す方向を意識しながら、少しずつ手前寄りへ投入ポイントを変え、じっと待った。

本ゴウトウ寄りには師匠のタル。中程にはKM師のタル。こちらのウキだけ、大きくマツザキ方向へ離れているような状況で、ちょっとだけ心細い。『あっちで釣ったほうが効率ええんじゃろうのう』コマセは、潮筋に乗せて集めるに越した事はない。

磯へ腰を下ろし、右手の指をスプールへ当てていた──それは完全に余所見をしているときだった。まったく唐突に人差し指が弾かれた。

「あぃ痛っ、っと来た来た!」(^△^)
「お〜、来たかね!ヒラ?」KM師。
「ええ、ヒラですねえ」

30メートルほどの沖合で掛けたヒラマサは、とにかく元気が良い。この時期の高い体高を利して、物凄い力で突っ込む。しかしハリスは7号。余程のヘマをせぬ限り、糸を切られる事は無い。渾身の力で竿を支え、浮き上がるのを待つ。

「そがあに大きいん?」タモを構えた師匠。

「ウーン、こりゃ〜なかなか」やっと浮いた。

「な〜ん、そっとでもないじゃん(笑)」『ガクッ』しかし、それならこれ以上の苦戦は無い。道具の強さは手足の感覚。こうなったら抜き揚げる事さえ無理ではないという事だ。思い切ってヒラマサの頭を海面から吊り上げ、空気を吸わせてしまえばこっちのモノ。

首尾良くタモに収められて御用。たしかに先のヒラマサより少し小さく、ざっと60センチ程か。それでも2本めのヒラマサは気分が良いもの。(^m^)

「あっこら辺かね?」ここまでアタリの無いKM師だ。
「そうです。大鯛のポイントじゃ云うて教えて貰うた所です」

それから半時間後。タルウキを投げ入れたKM師の竿が曲がった。先ずは真鯛。

さらに真鯛を連発するKM師。なんと、すべてタル遊動で、しかも同じ場所でヒットさせるのである。続いてKM師にアタリ──大きく曲げた竿を見遣り、足下の海苔に注意を払いながらタモを持って磯際へ降りていると、なにやら奇妙なリールの音がする。

再びKM師を見たなら、なんとした事かリールのスプールが空転し、道糸が巻き取れない状況に陥っているではないか。(笑)

竿を置き、道糸を手で手繰り寄せるKM師。「まだ付いてます?」と訊くと「付いとる、付いとる」それなら、再び磯際へ降り──網で掬った真鯛は、この日一番のサイズだった。

「磯から手釣りたあ見事ですわ」
「船長に教えちゃらんにゃいけん」(笑)

時計の針は正午前を指していた。

「青いのが欲しいのぅ」と続けるKM師。
「そっちがええねえ」と移動する師匠。

こちらは座を動かず、潮替わりを過ごして潮上となっていた。正面へ入れたコマセは『潮下に効いとるじゃろうのぅ』そう思っていると、師匠のカゴにヒラマサがヒット。『うはー、やっぱし!』(;´Д`)

しかし無念の鈎外れ。午後1時の納竿まで、あと30分。最後の最後まで仕掛けを入れていたKM師に待望のヒラマサが来た。もう一度磯際へ降り、網を差し入れたところ、今度は網に大穴が空いていたらしく、魚は再び海へ抜け落ちる。「ちょっと〜、待って待って〜っ」。(´Д`;)

ドタバタで締め括った地のゴウトウは、都合ヒラマサ5本、真鯛5枚の全員安打。結局、後手に回ったKM師が最後のヒラマサで頭一つ抜け出した竿頭。

うちヒラマサ2と真鯛1。高島の一年を始めるには充分な一日。

皆々さま、ありがとうございました。m(__)m



foujitas at 08:03コメント(8)TB(0)高島回顧録 | 潮待放談 
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コメント一覧

1. Posted by 悠遊   2010年01月21日 10:38
初釣り好調おめでとうございます。
お天気が良くなかったので沖へ出れているか心配でしたがみなさん好釣果でなによりでした。
先日、横目で見ていた地ゴートーは良い感じで竿を曲げてましたので期待できるかなと思ってましたがその通りになりました。
ヒラマサに真鯛、高島は魅力のあるところですね。また、手ほどきをお願いします。
2. Posted by かっちん   2010年01月21日 12:45
おぉ〜!!  さ〜すがですねぇ。
おめでとう御座います。
高島で絶好のスタートがきれて、言う事なしでしょう。 笑

この記事を玉ちゃんが見たら・・・・
高島へ強制連行されるなぁ。。。。。。 汗
3. Posted by あ2   2010年01月21日 15:39
隣百姓ならぬ隣釣り師ですね。

それもお隣の先達が迷っている間に速攻で行動→釣果とは感服です。

しかし高島年初め、ヒラ×2に縁起物の真鯛とは素晴らしいスタートですね。磯の選択といい今年はフジタさんの年でしょうか!
4. Posted by ふじた   2010年01月21日 17:57
悠遊さん^^
いや〜、ありがとうございます!
悠遊さんに続いてリハビリ完了しました。これにて充分な精神状態で佐田岬へ向かうことができます。(笑)
マツザキと地ゴウトウは当日、かなり悩みました。結果的に良い潮に巡りあえた幸運に感謝。
こちらこそ、来週はよろしくお願いします。なにしろ高島くらいしか磯へ立った事が無く、まずは皆さんの真似からスタートです。(^^;
5. Posted by ふじた   2010年01月21日 17:59
かっちんさん^^
ありがとうございます〜。昨年の暮れから悶々としていましたが、おかげ様で漸くヒラマサに目覚めました。(笑)
どうか、玉ちゃんと一緒に高島で釣り捲ってくださいね!
かっちんさんのヒラマサを残しておきました。^^
6. Posted by ふじた   2010年01月21日 18:02
あ2さん^^
いつもありがとうございます!
釣れなかったらどうしよう・・・と渡航前は不安で一杯でしたが、高島の女神は微笑んでくれました。
後半の釣りは餌撒き係りを引き受けたようなものでしたが、それもまた高島。何より潮の読みが当たった事を嬉しく思いました。
この幸運が、どこまで持続させられるか。(笑)
7. Posted by 平政迷迅   2010年01月21日 20:56
フジタさん初釣り成功おめでとうございます。
自分は未だにヒラ、タイ坊主地獄から抜け出せないでいます
日本海へ来月まで竿出せるかどうかわからない状態なのでかなーりもんもんしております。
うらやましき釣果に嫉妬酒。
来週も爆釣レポート楽しみにしております。
8. Posted by ふじた   2010年01月22日 06:42
平政迷迅さん^^
お立ち寄りくださり、ありがとうございます。
山陰は再び時化続きの様相ですね。船長たちと話したときも、「暮れから正月はよう時化た」と。
今回は当たり磯を引き当てた幸運でした。一歩間違えば、私が嫉妬酒を浴びていたところでございます。先月は好調期の高島で二連敗。悶々どころか情けなくて大凹みでした。(笑)
こんどは平政迷迅さんの順番。がんばってくださいね!^^

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