2010年03月24日

[火電5番](釣行記)通ってナンボの古湊(;´Д`)

まったく以てついて居ないというのか、スペシャル恵比寿どころの話しでは無い。恵比寿さんはヒラマサを抱えて笑みを浮かべていれば役目が果たせるが、こちらは竿を出さぬ事には始まらないのである。

SK師のメールによると『イケマでヒラ3、真鯛6』。その翌日だから尚更に力が入る前夜だったが、恵翔丸は敢え無く欠航。波と風に加えて雨天の予報で釣り人の姿も少ない。高島がダメなら山陰は諦めるか──腹を据えて晩飯にヤケ酒をあおった。

深夜。みやちゃんから浜田のレポートが届く。伍八で良績が上がり、その釣り方まで詳しく教えていただくのだけれども、どうもその浜田の沖堤防は敷居が高く、足が伸ばせないまま五年を過ごしているのだった。しかして翌朝は、『再び沖家室島でアジでも釣ろう』と半ば降参して眠りに就いた。

午前4時。目を覚まして天気予報を見ると、沖家室島の風速は5メートルだという。そぼ降る雨の中で5メートルの風に吹かれて、その挙げ句に豆アジでは割に合わぬ。同じタフコンディションを釣るなら、一発の可能性がある火電沖波止に行くべし。

大急ぎで仕掛けを拵え、午前5時にクルマを出した。『おそらく7時半には沖堤防に立てる』。

すっかり朝を過ごした午前7時半。ほぼ予定通りの時間で古湊へ滑り込むと、堤防に人影は無い。『うおっ、誰も居らんのか?(´Д`;)』。トレーラーハウスに入ってみると、中本船長は仰向けになって朝寝の真っ直中。(^-^;

「おはようございます!」
「あ、ああ、あう、おはようございました」
「誰も居らんのですか?」
「喰うとらんけんねえ。こがあに酷い思わんかった」
「餌も入っとらんしねえ。タイもダメです?」
「いまはダメじゃねえ。行ってみる?」

しばし近況などを聞きながら、酸欠になりそうなほど暖房が効いたハウスで過ごした後、雨具の支度をして、よしみ丸へ乗り込んだ。

「1番?」と船長。
「1番!」大きく頷いて知らせる。

1番の段差近くで最初の仕掛けを投じたのは8時前だった。雨脚は弱まったが、北東の風は強く、体感温度は低い。真冬仕様のウェアで体は持ち堪えるも、やはり指先は凍てつくような寒さだ。

タイドグラフによると満ち潮がゆっくり通している時間だが、沖堤防の実際は丸で逆。引かれ潮にしては荒い潮が、下げ潮方向へ──左流れに走っていた。やや面食らいつつも『まあ、1番なら下げでもええか』。ほぼ正面へ霞んで見える高島を目安に投じた仕掛けは、潮に乗ってアップテンポでテトラポットの沖へ流れる。

最初の5投。時間は遅いが、誰も居ない堤防だ。殊更に丁寧な手返しで過ごし、期待を膨らませる。だが、サシ餌は完全な状態で回収される釣況が続き、半時間の期待はたちまち萎んでしまった。

ハリス6号4尋。鈎はカゴスペ12号の底カゴ。正攻法では歯が立たないらしい。

『いや、餌が効いてきてからが勝負じゃ』。自らを鼓舞し、さらに手返しを繰り出す。投げては誘い、巻いては餌を詰め、また投げる。うねりの中でウキは大きく上下し、風に取られた道糸が穂先を引っ張る。


投げては誘い、巻いては──ケータイにメールが入った。師匠だ。

「今日は出んかったんじゃね」
「是然々で火電ですわ。云々かんぬん」
「誰も居らんのん?」
「だ〜れも居らんですよ。鳥もおらんわ」

話している合間にも事細かく誘い掛けるが、杳としてサシ餌は落ちない。電話で話しながら考えた──『こうまで餌が残るんじゃあ此処に居っても利は無い』遙か遠くの5番を見遣って『せめても、あの瀬の上を釣ったほうがチャンスが拾えるかも知れん』座を動く。

5番の東側にある段差の界隈は、所々が浅い瀬になっているという。もう今から2年も前になるが、90オーバー5.5キロのヒラマサに恵まれた、いわば一撃必殺の実績を持つ座である。夢よもう一度と云わんばかりに、5番の東段差を目指した。

一人前の道具はコンパクトなもので、二往復の行き来で移動は完了。しかし、このとき想定外のアクシデントに見舞われたのだった。

一往復めに竿とタモを持って歩いているとき、俄にタモ枠が緩んでいる事を察知した。『ん?・・・さっき、きっちり締めこんだ筈じゃが?』足を止めて調べてみると、なんとした事か枠に固定されている筈のネジが、枠から抜け出しているではないか。ネジ山を斬ってある3センチ程の金属部品はタモ柄に残り、網と枠だけば外れているのだ。

「うおーっ、こりゃあいけん。(タモのスペアは無いで(´Д`;))」独り言が口を衝いてでた。が、『まあ、どうせ釣れんけえ、ええか(^^;』。応急処置で固定する方法を考えるが、こればかりは無理難題。もしも魚が掛かったら、抜き揚げるか、ハリスを持って吊り上げるしかない。

しかし、考えようによっては幸い。もしも枠の故障に気付かぬまま獲物を掛けたら、あの状態の枠は間違いなく魚もろとも抜け落ちる。それが仲間の魚を掬うシーンだったり、生涯一度の大物を掛けたりした時だったら、想像しただけで青くなる。ついでに、松山で購入した深型の網も失うところだった。

結果的に予めトラブルシューティングが出来たようなもので、これはこれで良し。問題は、今日のヒラマサである。


5番に東段差から見ると、高島は11時の方角になる。速い潮に仕掛けを乗せて流すが、1番の釣況に比べても殆ど変化は無い。サシ餌は相変わらず丸残りで戻ってくるばかりであり、これ以上の手は、もう無いかに思えた。

『やっぱりダメか。聞きしに勝る不況じゃのう』

11時を過ぎると雨は止み、風だけが残っていた。気温も僅かながら上がってきた様子で、朝の寒さは感じない。うねる波を見ながら、なんとか攻め落とす手は無いものかと思案に暮れる。

『サシ餌が残るとき。ずっとサシ餌が残るとき・・・おっ、POOHさんに話しがあった!』左様、こういう釣況に陥ったとき、法外に長いハリスで魚の興味に語りかけるという手段だ。知恵の引き出しは確実に増えている。(^m^)

6号4尋のハリスを落とし、5号7尋半。鈎もカゴスペより軽い尾長専用6号へサイズダウン。これで餌を大量にぶち込めば、もしかしたらチャンスに巡り会えるかも知れない。常用のワカナカゴを外し、三崎(宇和海)仕様の特大カゴに換装。「さあ、来い!」

タナを調節する。深く、少しずつ浅く1本まで上げ、再び深く──しかし火電沖波止の水深は総じて17メートル。表も中も同じだという。

竿3本にして流した仕掛けは、潮に乗って5番階段の前辺りで止まってしまった。『根掛かりか。でなけりゃあボッコウか』案の定、ボッコウが鈎に掛かって上がってきた。もう一度。すると、再びボッコウが掛かった。やはり3本は辛い。

都合3度、ボッコウの顔を見たのが本日の火電沖波止の全て。その後は2本半までのタナで何十回と打ち返すが、ついぞサシ餌が落ちる事が無いまま、時計は正午を回った。

『これ以上の努力は報われまい』船長に電話を掛けた──。

いまの火電沖波止は、船長も嘆くほど芳しくない。それは実際に釣ってみて感じた。しかし数え切れない実績を残す火電沖波止のことだ、いつ何処で喰いが立ち、瞬く内にヒラマサや真鯛で埋め尽くされるかは、誰にも予測すらできないに違いない。

電話を掛けてみれば「釣れてないよ〜」と正直に話す中本船長のお人柄があればこそ、ならば「釣れてない」事実をこの目で確かめてみようと思い立った一日だった。

釣りは、通ってナンボ。通い詰めていると、やがていつか「釣れとるよ〜!」の初日に巡り会う事が出来るというものだ。

古湊万歳。

(・・・と、達観したように括ったが、何か釣りたかったわあ。(´Д`;))

foujitas at 19:41コメント(6)TB(0)古湊釣房 | 潮待放談 
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コメント一覧

1. Posted by S・JOE   2010年03月24日 21:43
 22日は、船1名のみだったので、即答で「行きます」で、磯2名、船1名のみで池間で釣行でしたが、まったく潮が動かずたまに沖に出たり回ったりで30?くらいのタイ1枚、サンバ1枚だけでした。帰りに伍八(浜田)やや爆釣の報告を受け急遽、24日休み伍八へ、雨と寒さの中丸坊主、ヒラらしきあたりも全員で3度ほどであげた者はあらず・・・・イヤーヒラって本当わかりません。とほほ・・・
2. Posted by みやちゃん   2010年03月24日 22:37
今日はお疲れ様でした。
雨が強かったから寒いだろうな〜って心配していました。
(まあ釣りしてる時は多少、興奮もあり寒くないのですが…ふと我に帰ると寒い)
なんか、エサが入らないのもなんですが波止回りの水温が低いのではないかと懸念してました。
浅いエリアはやっぱ冷たいんですかね〜
3. Posted by かっちん   2010年03月24日 22:47
ウハ〜・・・・
また沖家室かなって思っておりましたが・・・・
思い切って、火電波止へ行かれましたか!!  笑

しかし、誰も居ないとは・・・・ 汗
火電波止の爆発は何時なのでしようか。。

あぁ〜、こんな調子じゃ〜浜田へ旅立つ腰が重いですわ。
4. Posted by ふじた   2010年03月25日 07:11
S・JOEさん^^
いつもありがとうございます。22日の高島は貸切状態だったそうですねえ。後の伍八は残念でしたが、高島の真鯛は羨ましいですわ。
もしかすると何か釣れるかと思って行った火電沖波止では、いわんこっちゃないという丸坊主。どうも昨年の暮れから不振です。
それにしても、翌日の伍八が良くなったと云いますから、本当にヒラマサの行方は判らんものですね。
ああ、まともな勝負がしたいっす。(´Д`;)
5. Posted by ふじた   2010年03月25日 07:15
みやちゃん^^
前夜は詳しい情報をありがとうございました。
浜田行きも深く考えたのですが、今は良くない火電沖波止もいつか息を吹き返す筈。そのパイオニアとなるべく釣ってみましたが、敢え無く返り討ちに遭いました。(泣)
船長によると、火電沖波止の海面温度は13〜14度。まだ低い状態だと云っていました。
まあ、餌盗りの影さえ見えない釣況で、相手にしてくれるのは底にへばりついたボッコウだけでした。トホホな一日。
6. Posted by ふじた   2010年03月25日 07:19
かっちんさん^^
毎度の同情とお悔やみをありがとうございます。(笑)
ヒラマサ討伐の旅は、まったく見所の無いまま沈没。寒い雨の中で孤軍奮闘しましたが、一切相手にされぬまま尻尾を巻いて帰りました。(ToT)
先週の沖家室島でも似たような状況。どうも波に乗れぬ今シーズンですわ。ついでにタモ枠まで壊れやがる。恵比寿さんを茶化したバチですかね?(´Д`;)

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