2010年03月31日

高島本ゴウトウ(釣行記)上げ潮の絶好位だが

コダンという選択肢はあったのだけれども──。

実に4週間ぶりの高島だった。前夜、誘い合わせて集ったのは、好調の波に乗る宇部SK師3人組、師匠とK先生という5名。これならSK師に加わることで恵翔丸の1番手に入れる。

しかし今回ばかりは、高島ならどこの磯でも良いというワケにはいかない。2月よりこちらはタカイワやマツガシタで苦戦を強いられ、首の皮一枚という危うい釣果続き。前回が漸くコダンで2枚の真鯛だったが、これも可愛らしい大きさでしかない。

タイドグラフを見た。満月の大潮三日め。干潮が午前6時半頃。これなら高島の潮は大きく動く。コダンとイケマが良いのは当然だが、西磯も釣りやすく、ゴウトウ周りは絶好位となるに違いない。

SK師一行は先週に続いてイケマで勝負するという。イケマで4人で釣るか、師匠とK先生組でゴウトウ周辺を狙うか、道は二手に岐れた。

上げ潮の絶好位はゴウトウと本ゴウトウ。『潮に乗って流れたウキが遠くの沖合で消し込み、間もなく道糸が指を弾いて穂先を引ったくる』妄想は脳裏を巡り、導いた結論は『この好機を逃す手は無い』。

大浜を出た恵翔丸はSK師たちをイケマへ下ろした。島義丸は首尾良く西へ回り込んだ。船の右舷から誰も居ないコダンが見えていた。『んー』心なしか後ろ髪を引かれたが、恵翔丸は打ち合わせた通り全速力で島義丸の後ろ姿を追った。

本ゴウトウ。

「ゴウトウ周りは、そうそう上がれんけえね」師匠。
「人数やら波やら、ちょっと条件がええがに重ならんとねえ」

K先生は最後に回ると云って、後にナベへ降りたという。よって今日の本ゴウトウは師匠と二人で釣る運びになった。

完全な風裏となる本ゴウトウでは、ほぼ予想通りの潮が通していた。早朝の間はあまり動かなかった潮は、半時間も経つとトロトロと行き始め、ゴウトウの角から斜め方向の沖合へ出る。地のゴウトウの磯際も潮はゆっくりと右へ出ている。

『こりゃあ、ええ!』
『これなら絶対に釣れる』

おそらく二人はそう確信していた。

朝の時間を小気味良いテンポで打ち返すが、サシ餌は残ったり落ちたり。深いタナへ仕掛けを入れるとサシ餌が無くなり、2本半程度のタナでは残る。餌が落ちた鈎を視るに、おそらく餌盗りの正体はベラだろうか。

底カゴ仕掛けのハリスは7号4尋半、鈎はカゴスペ12号。潮の様子に応じて、フロートパイプを備えた、標準的な仕掛けである。サシ餌が落ちた空鈎に傷は無く、ハゲが悪さをしている可能性は小さい。

時間の経過と共に潮が立つ。ゴウトウの足下から出た潮筋は、本ゴウトウの正面遠く沖合で向きを変え、ほぼ真横に流れる潮。これは願ってもないチャンスではないか。

ゴウトウから真っ直ぐ沖へ出ると、本ゴウトウから潮筋を掴もうとすると、いきおいゴウトウ寄りへ仕掛けを入れることになり、お祭りを誘発した挙げ句に余り良い釣りにはならぬもの。しかし本ゴウトウへ潮筋が近寄ると、今度は立場が逆転し、むしろゴウトウで撒いた餌は本ゴウトウで効くようになる。

一方、地ゴウトウでは引かれ潮が出始め、足下の潮は逆に流れ始める。こうした時の地ゴウトウでは、マツザキに寄った海域にビッグチャンスが潜んでいる。

しかし、教科書通りの「ぶちええ潮」に恵まれているにもかかわらず、一向にウキは反応を見せない。朝の間に徘徊していた餌盗りも居なくなり、サシ餌が完全な状態で残り始めた。潮が行き始めたのに、これは如何なる状態か。

タナを細かく調節しながら、それでも丁寧に手返しを続ける。徐々に深くした仕掛けにボッコウが食らいついたのは、タナ5本少々だった。『これで底か(;´Д`)』

午前10時頃になると、潮はトップギアにシフトチェンジしたが如く、凄まじい豪潮となって走り始めた。20号のカゴ錘がタナへ達してウキが立つ頃には、もう10メートルも流されているという有様だ。

こうなるとゴウトウ、本ゴウトウ、地ゴウトウの三カ所でお祭り合戦が始まる。だから出来るだけ道糸は出さず、ウキと穂先を直線で結ぶような道糸の手当を心がけて釣らなければならない。

四つの磯か投げられる八つのウキを確認しながら手返しを続けるが、ヒラマサどころか餌盗りの気配さえ無くなってしまい、ただ川のように流れる潮に為す術も無く、時間だけが過ぎていった。

いや、正確には何も手を打たなかったワケではない。7号4尋半のハリスを3尋半に詰めてみた。6号ハリス4尋に替えてみた。それでもサシ餌は残り続けるので、今度は禁断の5号ハリスを出し、鈎もずっと軽い尾長専用6号を取りだした。5号ハリスは手投げできる限度8尋をとり、ことさら丁寧なタナ調節で釣ってみた。

オキアミボイルに加え、こっそり持参していたジアミを取り出して、カゴへ詰めて投げてみた。ジアミを素手で触るのは気持ち悪いけれど、こうなったら試せる事は躊躇している場合ではなかった。

が、それでもサシ餌は最後まで残り続けた。

潮を読んでゴウトウ周りを理想とし、読みを上回る理想的な潮に巡り会い、それで手を尽くした果ての丸坊主。もう兜を脱ぐしか無い。

大浜に戻ってみると、イケマでは真鯛とヒラマサ。コダンでは一人でヒラマサ2と真鯛1。

「やっぱりコダン、イケマが空いとったら乗らにゃあいけんか!」師匠が云う。

「魚が居らんのじゃあない。儂らがよう釣らんのよ」YG仙人が云う。

参りました。m(__)m



foujitas at 20:52コメント(2)TB(0)高島回顧録 | 潮待放談 
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コメント一覧

1. Posted by shimo   2010年04月01日 10:32
ふじたさん
お疲れ様でした
良い潮が行ったようですが残念でしたね
このような時、釣るを始めた頃は「何で釣れないんだろう?どうしたら釣れるんだろう?上手い人なら釣れるんだろうか?」何て色々考えたものです・・・今は・・・「魚が居ない」と考える事にしています。
次回リベンジ頑張って下さい。
2. Posted by ふじた   2010年04月01日 11:44
shimoさん^^
いつもありがとうございます。「魚が居ない」と云っていただけたら救われます。(笑)
拙い経験則ですが、あの磯にあってあの潮なら、殆ど必ずアタリが出ると確信していたのですが、まったくのダメダメ。潮の読みまでは予想通りでしたが、まだ実戦での経験値が足りないことを痛感しました。
5号ハリスまで落として、ジアミ(アカアミ)まで持ち出してもサシ餌が残る状況に変化が出ないのは、やはり本当に魚が居なかったと云っても良いっすかねえ。しかし大凹みです。(;´Д`)

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