2010年04月21日

高島タカミ(釣行記1)坊主脱却

釣り仲間というのは、本当に貴い。高島へ渡れない数週間でも何方かが高島で竿を出し、その時なりの釣果を持ち帰られる。その釣況の終始を日々に聞きせしめ、高島の動向を予測する。曰わく「西周りよ」、曰わく「タナは深いよ」、曰わく「ハリスは──」と事細かな様子を教えていただくのだった。

かくして本ゴウトウの坊主から中二週。その前に真鯛を釣ったコダンから数えたら、実に足かけ二ヶ月振りという高島の一日が始まった。今回は久々に名手S師と同行。2人組で予約を入れ、大浜港へクルマを走らせた。

4月になって半夜便が就航する。よって正午の納竿が慣例となり、乗船時刻は午前5時となる。大浜港の車内で目を覚ますと、止むと予報していた雨は未だ小雨となって残っていた。北東の風は港内でも吹き抜け、舫を結んである益田丸は大きく風に流されている。意外に強い。

船は恵翔丸一杯。島義丸は船釣りのお客があるだけで、5時半を待たずに港を出て行った。という事は高島は、ほぼ貸切。4・3・2の三番手だが、空いている磯なら何処でも行ける。(^m^)

「フジタサン、どこ行く?」和やかなキャビンで船長が問う。
「ワレ?」S師に目配せを差し向ける。
「ワレ、ええよ」同意。
「いや、タカミにしょうか。タカミどう?」再び同意を促す。
「ええですね、タカミ」

こうして三番手の磯上がりはタカミと決まった。が、S師──

「スズメがええかねえ」
「満ちが行くと思うよ」
「そうよねえ。迷うたらいけん」

再考成ってS師は単身スズメへ。こちらは予定通りにタカミへ上礁した。

何故タカミか。ふぇっふぇっふぇ、先の情報により昨日、一昨日のタカミでは、それぞれK先生とYG仙人が大きなイサキを釣っていたのである。ヒラマサの影が薄い今の高島にあって、真鯛だけでは満足に乏しい。その真鯛もおよそレギュラーサイズしか望めぬコダン周りだ。それなら一足早くイサキを味わってみるのも悪くない。

タカミの低手へ飛び降り、荷物を担いで高手へ登る。重労働ではあるが、油断は禁物。滑落したら助けも居ないピンのカゴ師なのである。手荷物一個につき一往復。都合三往復をして座に就いたのは、もう明るくなった午前6時だった。


釣らない三週間に考えた秘策は、もはや準備万端。後は仕上げをご覧じろと云わんばかりの釣り始めである。

しかし、早速このアイディアが裏目に出る。餌だ。ボイルオキアミより生のほうがコマセとしては効果的、と決めつけ購入した生起アキアミは、度重なる欠航と中止で解凍と再冷凍を繰り返し、すっかりもうグチャグチャの感触。辛うじてオキアミの形を保っているだけで、ドリップと云うのか汁が如何にも気色悪い。つか、ヌルヌルで手が滑って敵わぬ。

ま、そうは云っても使えないワケではないので、我慢というか辛抱しながら──まずは潮を窺うところからだ。

本日は小潮。二日前は中潮だというから、満ち潮が程よく通す筈。しかし高島の大潮と小潮は、得てして真逆に通す事がある。予測が外れたとき、コダンやイケマでは攻め手に困窮するが、岬の先端状のタカミならば、右流れ、左流れとも自在に釣れるというものだ。

正面40メートル付近へ投じたウキは、全く動かない。イケマ側も同様。しかしイワグチ寄りの海域では、早朝から右流れの潮が通していた。『おっ、これじゃ。これでええんじゃ』正面よりやや右、1時方向へ投げた仕掛けはトロトロとイワグチ沖へ出て行く。

ハリス7号4尋半。鈎はカゴスペ12号。フロートパイプを備えた底カゴ。タナは。情報によって3本から開始。

サシ餌は残り、アタリらしい気配は無い。貴重な最初の5〜6回を過ごした後は、一点集中のコマセで潮を掴む戦法に切り替える。サシ餌が無くなれば一尋ほどタナを浅くし、残れば深く下げる。

およそ一時間が過ぎた。『うむー、釣れん。踊るしか無いか』と下らぬ事を思いつつ回収した仕掛けが、いささか重たい。『ん?』

続けてリールを巻いてみたなら、何か細長い魚が鈎に掛かっていた。ムロアジ。(;´Д`)

顔つきはアジに間違いないが、体の黄色の帯はワカナのようでもある。が、体の尾ヒレ近くにには確かなゼイゴがあり、アジに間違いない。しかし尺には届かぬが、食べられないサイズでもない。キープ。(笑)

こんなものを取り込んでいたのでは始まらぬ。慌てて仕掛けを打ち返し、ウキが馴染むのを待った。20号のカゴ錘とは云え、タナが4本、5本となると相当の時間が掛かるのである。

ウキの位置を確かめ、先のアジをクーラーへ放り込み、視線をウキがあった位置へ戻した。

「な、無い!」(^△^)

『無いいの、やっぱり』自問自答というのも可笑しな事だが、最近の釣果から俄に現実を肯定するのが怖く、問うてみた。そうして竿を起こすと、確かな真鯛の引きだ。うへへ。

タカミの高手の取り込みは少々厄介。急な斜面に覆われた座の左下方へ降りると、磯は少しだけ窪んでいて、そこへ立てば辛うじて6メートルのタモ柄が海面へ届く。すなわち正面より右のイワグチ側から取り込むのはリスクが大きく、タモを出すなら、左へ獲物を廻さねばならない。

首尾良くタモで掬い揚げ、先ずは坊主脱却。サイズは可愛らしいが、一応の真鯛に安堵する。

ウキが消し込む瞬間を見ていなかった不運を慰めつつ、『もう一丁、来い!』続いて仕掛けを投入。

なにしろタナが深い。潮が行き始めると、ウキが馴染む間に仕掛けは大きく流されるので、その差分だけ潮上へ仕掛けを落とさねばならない。風裏となる釣り座は快適だが、穂先は風に取られ、道糸も大きく煽られる。その風もまたウキが馴染むのを遅らせる。

上礁から二時間ほどが過ぎると、イケマ側の潮もゆるりと動き始めた。こうなると迷いが生じる。タカミでは原則的に「正面から潮下へ流して釣る」というスタイルで良いと考えていたけれど、こうアタリが少ないのでは一分の可能性にも賭けてみたくなるもの。

そして、二刀流。(笑)

一本を潮上のイケマ側へ仕掛けて、手持ちの竿はイワグチ側を釣る。しかし置き竿の道糸が風にふかされ、結果的に邪魔を繰るばかり。狭く高い座で右往左往するのは危険なので、これは直ぐに諦めた。ま、ハゲでも出たらダンゴ鈎でもやってみよう。(^^;

つづく>> 高島タカミ(釣行記2)奇策を以て打開せよ

foujitas at 18:49コメント(4)TB(0)高島回顧録 | 潮待放談 
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コメント一覧

1. Posted by 平政迷迅   2010年04月21日 20:09
久々の高島釣行記幸先の良いスタートの様ですね。
続きが早く読みたいです。
2. Posted by かっちん   2010年04月21日 23:05
お疲れ様です。

オッ!!
やはり鯛が来たようですね。
続きが楽しみじゃ〜・・・・・ 笑
3. Posted by ふじた   2010年04月22日 09:10
平政迷迅さん^^
いつもありがとうございます。
なかなか難しい釣りでしたが、一所懸命に考えて、何とか少しばかりの釣果に恵まれました。
もっと「スカッ」と釣ってみたいこの頃です。(笑)
4. Posted by ふじた   2010年04月22日 09:12
かっちんさん^^
いつもありがとうございます。
幸先良く真鯛でスタートしましたが、その後は辛抱の釣りとなりました。
こういう経験も後々には役に立つのでしょうねえ。
豪快にヒラマサを釣りたい・・・あうう。

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