2010年04月28日

沖家室島「モノクロの正夢」

前夜。締切直前になって飛び込んだ企画書を書き上げたのが午前3時半。いくら沖家室島が近いとは申せ、朝真詰めまでに本浦へ到着しようと思えば、1時間しか眠ることが出来ない。夢は持ったものの高島ほどテンションが高くない事もあり、結局、沖家室大橋を渡ったのは、午前8時だった。

一路、本浦港へ。高島の時化が信じられない程の好天で、もちろん波も無ければ風も弱い。堤防には案の定、すでに10人近いサビキマンが竿を振っていた。先端のポジションは望むべくも無く、予め考えていた古谷造船所横の、低い石積みの波止場を求めて歩いた。

『げっ、居るじゃ(´Д`;)』これは困った。石波止も先客があるとなったら、残るは中学校跡の石碑がある防波堤しかない。

幸い水深は深く、潮通しが良い海なので、満潮前後の時間帯ならカゴを投げることが出来る。ついでにクルマを停めた隣で釣れるから、これは安易で宜しい。さっそく支度を終えて釣り始めてみると、隣のかっこええ兄さんは陸っぱりのジギンガーだ。カゴとジグが共存するのが難儀な事は百も承知。これは如何にも──。

いそいそと道具をクルマへ積み戻し、先の古谷造船所の間近のスペースに座を構える。石波止の並びとなる位置だ。攻め手は少々制限されるが、この座なら思い切った遠投策でポイントを探ることが叶うのである。

かくて半時間を費やし、漸く腰を落ち着かせた。

潮周りが大きいせいか、朝の時間帯から潮は立っていた。速い潮は本浦の湾内へ引き込まれるような左流れ。これではカゴから出したコマセは、まるで首尾良く堤防のサビキマンに効いている。(;´Д`)

『まあ、こちらのほうがタナが深いので、さほど大きな不利にもなるまい』言い聞かせるように、さらにウキ止め糸を動かした。タナは3本から始め、サシ餌が残る毎に少し下げ、アップテンポに打ち返す。『真鯛が居れば、必ず喰う』さらに言い聞かせていた。

それにしても沖家室島でカゴを放った前回は、いつだったか。週に一度の水曜日を高島で過ごすようになって以来、めっきりと沖家室島へ渡る機会が少なくなった。釣る回数が少なければ、おのずと釣果も低下する。断片的な記憶を辿るから、自ずと『沖家室は釣れんようになった』と感じてしまうワケだ。

左様に顧みていると、石波止で細い棒ウキを使っていたアンチャンが場所を移動。石波止が空いた。されば──(^m^)vこれにて目論み通りのポジションを落手。ここからが本番だ。タモ網を出し、本気で釣る意識を己に再確認させる。


冷凍と解凍を繰り返したオキアミと、先のタカミで使わずに残しておいた生オキアミをバッカンへ開け、サシ餌はボイル、コマセは生という取り組みで釣り続ける。

石波止に立つと、正面に小学校跡、左手に本浦の堤防が位置する。堤防には依然として大勢のサビキマンがあり、波返しの上で釣る人々は堤防の表側を向き、すなわち石波止の一部始終が風景に入る。

自意識過剰といえばそうだけれども(笑)、サビキマンの目には遠くへ投げるカゴが気になるようで、幾度と無く目線が交わる。

今日は四月四週めの水曜日。夢よ再び『真鯛よ、来い!』。

念ずるともなく思い、遠くへ浮かぶウキを見ながら誘いをかけた。ウキは一旦見えなくなり、再び頭を出したそのとき、電光石火の如く消し込んだのである。

「おわっ、入ったわ!」(^△^)

してやったり。網は出していたが、まさか本当にアタリが取れるとは──慌てて腰を上げ、大きくアワセをくれて遣る。

「おっしゃ、掛かったぁ!」

手応えは充分。僅かに緩めておいたドラグが鳴る。意に介さず強引に巻き取ると、50メートルも先の鈎に掛かった獲物はゴンゴンと頭を振る。『間違いない、タイじゃ(^m^)』40センチよりは大きい、いや50あるかどうか、経験則を元に寄せている魚の大きさに想像は及ぶ。

ウキが見えてきた辺りで今一度、猛反撃。しかしドラグに指を掛けるまでもなく、腰を落として竿を撓めて凌ぐ。ハリスは6号4尋だ、少々の事では千切られる事は無い。強引な突っ込みをいなすと、いよいよ降参。大きな力は失われ、竿を起こした分だけ寄ってきた。

海面を割ってやれば勝負在り。『おぅら!』

と、浮いてきた魚は赤くなく、黒い。「だぁ〜っ!チヌ」orz....

激闘の末に力尽きたチヌは、エラから浮き袋が飛び出して完全にグロッキー。それでも大きさだけ見れば、これは相当にでかい──『50あるか?!』。

そつなく取り込み、魚を絞めて血抜き網へ。メジャーが無いのでクーラーの蓋へナイフで目印を刻み、後に確かめてみる段取りで座へ戻った。前後するが、目印を測ったところ少なく見積もってジャスト50センチ。拓寸なら48センチというところか。

さて、その後は潮の動きが逆転し、湾内から外海へ出ていく流れ。2時間ほど荒々しく走ったかと思うと、正午前になってバッタリと行かなくなってしまった。仕事の残りがある事を忘れていたワケではなく、本日は潔くこれまで。

真鯛を夢見て今週の沖家室島へ。正夢の如くウキを引き込んだのは、同じ鯛でもモノクロの魚。そういえば4年前の四月三週めの水曜日に、やはり同じような黒鯛が鈎に掛かった。春はもう間近。



foujitas at 18:02コメント(4)TB(0)沖家室島釣記 | 潮待放談 
グーグルの広告です

トラックバックURL

コメント一覧

1. Posted by 根獅子   2010年04月28日 19:17
4 2月以降、坊主地獄の米水津・沖磯寒クロに苛立ち..3月初旬に…ルアーでヒラメを狙うべく、大分県南・蒲江の波当津海岸に釣行。朝まずめ・・到着後、数投で…異様な生体反応。絞るでも…走るでもなく、十数分後に〜満ち込みの潮に乗じて波打ち際に姿を現したのは…牝55cmのチヌ。掬う網も、締める刃物も持ち合わせず〜釣り上げた数キロの個体に、半ば呆然。本命の…ヒラメ、微熱のクロでもない獲物に〜遠い道のりを悔やみました。
2. Posted by かっちん   2010年04月28日 21:43
流石じゃ〜、年無しですね!!
赤色でしたら申し分無いのでしょうが、のっこみは美味しいと聞いていますが・・・・

私の方は、朝から天気予報と睨っことてました。
短い時間でもアオリに挑みたくてね・・・・・
結果、諦めましたわ。  爆

このGW中に天候は回復するのでしょうかね? 笑
3. Posted by ふじた   2010年04月29日 16:10
根獅子さん^^
毎度ありがとうございます。
55センチというと完全なる年無しですね。すごーい!
チヌを狙ったワケでは無い仕掛けに大きなのが掛かると、チヌ専門にやっていらっしゃる先達に申し訳なく思います。(笑)
いや、それでも獲物があるのは素敵なことですよねえ。^^
4. Posted by ふじた   2010年04月29日 16:13
かっちんさん^^
いつもありがとうございます。
もしかしたら沖家室島へお見えになるかと思っていました。(笑)
私が釣っていた8時〜12時の間、アジはさっぱり。どう見ても魚の数より人の方が多かったと思います。
アオリイカもそろそろシーズンですね。ヒラマサが食べ尽くしていなければ良いのですが・・・。(^^;
連休も後半は好天だとか。あのスケベそうなエギでやっちゃってください!(笑)

コメントする

名前
URL
 
  絵文字
 
 
BLOG foujitas
高島回顧録


ADMIN


必読オススメBLOG(^^)

いろいろ報告…錦帯橋

【プロフィール】
ふじたのぶお


最新のコメント
  • ライブドアブログ