2010年06月10日

高島カメ(釣行記)潮を読み違えて大ボウズ

101目のプロポーズ。一人称を人に限らなければ「高島」に想いを馳せた101回目のプロポーズだった。しかし、したり顔で決めて乗った磯は、実に手強い潮に包まれていて、まさかの大ボウズ。休養明け緒戦は完全なる敗北に終わった。

この日、恵翔丸は所用あって休業。長らく楽しみにしていた水曜日だけに、島義丸のお世話になって高島へ上陸することが決まった。なにしろ、みやちゃんと初めて竿を合わせる一日なのである。島義丸は16名。

『長潮の後の中潮の今日は、午前中のうちに潮が変わるかも知れない』磯選びに頭を働かせ、ゴウトウへ宇部SK師が入ることを確認し、隣のカメへ乗る事を決めた。下げ潮に転じればカメは有利であり、上げ潮でも見知った仲間の餌撒き係になるのなら納得もいく。ゴウトウ周辺のババイサキに期待した磯だった。

しかし、この時点で自ら敗北を決定づけたも同然なのだった。

まったく筆は重たいが、カメの釣れないパターンを検証しておかなくてはならない。

カメのゴウトウ寄りへ座を据え、一ヶ月ぶりの高島が始まった。潮を窺うと、予想通りの上げ潮が、大きくゴウトウへ達していた。餌撒き係とは云え、これならカメの正面の海域は充分に期待を寄せることができる。

背後に迫った磯を気にしながらも、しかしチョイ投げ程度で仕掛けを落とせば良い。足下まで深く落ち込んだカメなら、磯際でもイサキやヒラマサ、真鯛は廻ってくる。定点へ打ち返して、ポイントを作るところからカゴ釣りはスタートする。

徐々に大きくなる潮が変化を見せたのは午前6時半頃だった。アタリを引き出せぬまま浮かべていたウキが、それまでの平行移動から、やや磯際へ寄って動き始めた。カメの正面では潮が押してくる形である。

これは芳しくない。

「押してきましたねえ。磯際は良うないみたいじゃけえ、できるだけ沖を釣ったほうがええかも知れませんよ」

その後、みやちゃんは狙い通りのババイサキを釣り揚げる。目の前へ達していたみやちゃんのウキが、イサキのアタリを告げるように歯切れ良く消し込んだのだった。

「おおっ、来ましたか!」

いまの間に釣っておかねばならない。このまま潮が大きくなったら、カメは益々釣り辛くなる。急いで仕掛けを打ち返したが、カメの僅かな時合いはたちまち通り過ぎてしまっていた。

午前8時頃になると、潮はどっしりと腰を据えて動き始めた。沖の近い所でかかっている島義丸とその他の船は、船尾をまともにこちらへ向けている。

釣り始めから定めていた投入ポイントへ落としたウキは、もはや一直線に足下へ戻ってくるようになった。ゴウトウ寄りへ落としても、やはり磯際へ向かって流れる。逆にイガラの方角へ無理矢理に遠投してみても、ウキはやはり同じ位置へ戻ってくる。

カメは足下が深い。押された潮はカメの深みへ吸い込まれるように動き、磯際で沸き上がるようにして出てきたかと思うと、そのまま磯際をゴウトウへ向けて流れる。だから磯際だけは帯状の非常に速い右向きの流れが生まれる。

川のような磯際の潮流は大きな上げ潮に押されるせいか、磯の際に貼り付くように本ゴウトウまで続き、とにかくこの潮に捕まったら、ほとんどアタリは拾えない。

カメの座に立ち、なんとかして別の潮筋にのせようと試みるが、正面の遠投が出来ない場所。ゴウトウが知人だからと云って、あからさまに領域侵犯をするような釣りは無礼。それでなくても遠く流し込んだこちらのウキを黙認してもらって居るのだ。

結果的にカメの座に立ち、この潮に遭遇すると、カメは取水口のような役割を果たしてしまい、ほとんど投げて届く海域のウキ、浮遊物はすべて座の正面10メートルの場所へ集まり、そして磯に貼り付いてゴウトウ下を流れていく。

9時。潮が緩むことに一縷の望みを託すが、予測した潮変わりの気配はまだ無い。

タル固定、タル遊動、カゴ、鈎、ハリス、あらゆる仕掛けを駆使して、大きな期待を持たぬまま辛抱強く打ち返すが、やはりサシ餌は完全な状態で残る。川のような潮筋へ達すると、餌盗りがサシ餌をかじる。

終盤を迎える頃には集中力が途切れてきた。だが仕掛けを入れておかぬ事にはチャンスを拾えないので、ダメと解っていながらも淡々と打ち返した。潮は益々速くなり、手返しのテンポは信じられぬ速さにまで達した。

終わってみれば3枚近くあったオキアミをカゴだけで消費。手撒きに費やしていないので、如何に手返しのリズムが速かったか、我ながら驚くばかり。

途中、Y仙人から電話が掛かった。

「ふーん、やっぱりそうかね。長潮の後の中潮は一本潮になるけえねえ。潮?たぶん今日は変わらんよ」

恐るべし、Y仙人。

foujitas at 08:21コメント(6)TB(0)高島回顧録 | 潮待放談 
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コメント一覧

1. Posted by あ2   2010年06月10日 15:27
久々の釣行は潮にたたられたようですね。地磯の釣りが多い私の場合、潮が全く動かなくてどうにもならないケースの方が多いので興味深く読ませていただきました。

あて潮で足元から切れている磯だとカゴ釣りというよりは、石物のコンディションですね。重い錘を持っていってウキを外して南方宙釣り風に石物を狙ってみては・・・。いやいやカゴ名手のフジタさんはこんな浮気はしないのですね。

しばらくは天候・風波とも安定しそうなので今度こそババイサキ+大ヒラの釣果を狙ってください。
2. Posted by ふじた   2010年06月10日 17:08
あ2さん^^
いつもありがとうございます。
さすがの洞察力ですねえ、まさしく今回の「カメ」は底物のメッカ。長くなるので割愛しましたが、実は相棒がフカセ竿で良型イシダイを掛けました。浮かせる途中でハリスを切られたのですが、目に見える足下を悠然と泳いでいました。
同様にメーター級のヒラマサが泳ぐ姿も目撃。潮が速すぎるので、ハリスを太くして暫く狙ってみたのですが、オキアミには興味を示さず。大きな可能性を秘めた磯です。
大ボウズを笑って振り切りましたが、実はだいぶ凹んでいます。(泣)
次ぎ、仕切直します!
3. Posted by かっちん   2010年06月10日 23:06
アレッ??
何と・・・・・・・ 切り出せば良いのでしょうか??
とりあえず、お疲れ様でした。  汗

こんな事もあります。
・・・・・・・・・・・・・・・来週・来週。。
4. Posted by みやちゃん   2010年06月11日 07:58
3 ふじたさん、おはようございます。水曜日は大変お疲れさまでした、ご一緒をさせて頂き大変勉強になりましたm(__)m釣果は散々でしたが良い経験をさせて貰いました!今後とも宜しくお願い致します。終始、お疲れのところ運転して頂き申し訳ありませんでした。
5. Posted by ふじた   2010年06月11日 11:40
かっちんさん^^
毎度ありがとうございます。
ご覧の通り、もう救いようのない一日でした。すべては私の磯選びの力量が足りなかったせいです。
5年も高島に通っていながら、この有様。もはや立ち直る手段さえ見失いました。
どうしたものやら・・・(;´Д`)
6. Posted by ふじた   2010年06月11日 11:42
みやちゃん^^
このたびは本当にありがとうございます。また、もう申し訳なくて、どうもごめんなさい。
屁理屈をこねた挙げ句の果てがこれですから、勉強なんて滅相もありませんです。きっちり釣ってから云え、と高島の神様に罵倒されたような気分ですわ。
ちょっと大人しくしておきますデス、はい。(;_;)

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