2010年06月18日

高島スズメノコ(考察)高島のイサキ釣り

残り物に福あり。行き場を失って辿り着いたコスズメで思わぬイサキの群に遭遇し、結果的にこの日の竿頭となった一日だが、その話しを聞いて翌日に渡った先輩の話では、ほとんど餌盗りの猛攻で撃沈したという。

いよいよイサキ祭りの幕開けかと思いきや、なかなかどうして、そう簡単に問屋は降ろさないということか。

高島のイサキは6月になって始まり、7月頃最盛期を迎え、8月になると産卵を終えて痩せた魚が鈎に掛かる。同時に今度は白子をもった小振りな雄魚が餌を追い始める。これが通年のリズムであり、一昨年は各磯で連日の二桁釣果を記録したが、昨年は減少。今年に限っては、まだ時期が早いような釣況を呈している。

イサキの釣れ具合は、どうやら水温と密接な関係があるようだ。確かな数値比較はできないが、二、三の傍証がある。

一つは、漁師や遊漁の船頭が、実際に海水温を計測し「まだ水温が上がらん」と口々に云うこと。

次に、先のスズメノコでも、ホンダワラ藻が切れずにビッシリと群生していること。

もう一つは、過日のイサキを捌いてみて判ったのだけれども、真子を持った大きなイサキの腹には、はっきりと脂肪の塊が残っていたこと。イサキの内臓脂肪は水温上昇と活発な捕食行動で燃焼され、ファインシーズンのイサキには見られないものだが、件の魚には卵の周囲に多量の白い塊が見られた。

イサキ釣りというと専ら遊漁船による釣りが有名。ウェブを検索してみても、磯からのイサキ釣りを説いたコンテンツは少ない。

それらによると、やはりタナと潮、そして水温は釣果を大きく左右するとあり、仕掛けや餌も磯から釣るものとは大きく異なる。

たとえば餌はオキアミに限らず、イカの短冊切りを餌にしたり、疑似餌を用いる。仕掛けも胴付きのビシが主流で、カッタクリ釣りやウィリー釣りなどに発展した釣り方もある。

一方で高島の磯から釣るイサキは、殆ど、いや全くと云って良いほどヒラマサや真鯛と同じ仕掛けと餌だ。異なるのは精々ハリスの太さくらいだが、想定外のヒラマサの強襲を思うと、先頃のスズメノコでも6号より細くする選択肢はもっていなかった。

漁師の経験則によると、イサキはやはり細いハリスのほうが有利だという。曰わくフロロカーボン2号や1.5号であり、鈎もまた小さな物が良いらしい。無論、船という特殊な状況で活用できる道具ではあるが、ムーチング竿など極めて軟らかい竿と組み合わせて釣果を挙げる釣り方もあるらしい。

普遍的に細い仕掛けが有利という事は、磯から釣るイサキでも、可能な限り仕掛けのスケールを落としたほうが良いに違いない。

大物の強襲は諦めるとしても、細いハリスを使うなら当然、竿も軟らかくなければならない。すると適合錘も必然的に小さくなり、結果的に遠投が望めなくなる。

すなわち、足下から20〜30メートルの海域でイサキが狙える磯なら可能性が大きいが、先のコスズメのように50メートル以上の遠投を必要とするシチュエーションでは不可。それでも6号ハリスは4号程度までなら落とすことが出来たかも知れない。

さて、それでは懸案だったイサキの捕食行動について。

あ2さんのお話しにあった通り、イサキは群を成して回遊している事は間違いない。問題は、餌を飲み込んでしまっていた、あのケースだ。

昨年、中本渡船のよしみ丸で鹿島沖のイサキ釣りへ赴いたとき、やはりイサキの群を見つけて短時間に入れ食いとなった。最初の魚信を察知しても、そこからゆっくり仕掛けで誘うことで追い喰いを促す。うまくいけば3本の鈎に3尾のイサキが一荷で揚がってくる。

これは明らかに群の中にちょうど仕掛けが入り、イサキは嬉々として餌を追いかけ回している状況であろう。

しかしそういうときのイサキでも、餌を銜えたら走るものではないかと考えていたゆえ、ウキにアタリも出ず、咽の奥へ地獄掛かりしていたイサキを手にして、何が起こったのか解らなかったのだ。

たしかにあの時、潮はやや弛んでいた。もしもイサキのタナに完全な一致をしていたのなら、ハリスを例えば1尋とか2尋に詰めていたら、ウキに何等かの変化が現れていたのではないだろうか。

あるいは6号のハリスを一気に細くしてやれば、もっと多くのイサキを釣ることが出来たのではないだろうか。ただ、まあ、あのスズメノコに限っては、磯際の藻の帯がある以上、ハリスを落とすリスクを背負いたくはなかったが。

いずれにしても高島のイサキ釣りは、船の釣りとは大きく異なる。だが、船釣りのテクニックから学ぶ事は少なくない。

もう少し水温が上昇し、藻が切れていく頃には、いよいよ高島のイサキも最盛期を迎える。


チビイサキの野菜添えオーブン焼き


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