2010年07月22日

高島イワグチ(釣行記2)イサキ祭りならぬタカベ祭り

不穏なムードに包まれたイワグチは、半時間ほどで元の静けさが戻ってきた。何事も無かったように波は磯を洗い、時々そよ風が吹き抜ける。身の危険を感じて避難したのが気恥ずかしいような午前9時。まあ、しかし、安全確保はこれくらい用心深くて良い。(^^;

さて、落ち着きを取り戻した海で仕切直し。

いま一度クエバ沖へ仕掛けを投じてみると、今度はもう完全に当ててくる潮に変わっていた。恵翔丸の向きは同じだが、もはやイワグチから投げて届く距離では、沖へ出る潮を掴まえる事は出来なくなっていた。

『仕方ない。タカミ側か』。竿を構える向きを90度振り返り、可能な限りの遠投を試みる。タナは3本。しばらく餌を入れていない海域だ。ウキはタカミの岬をめがけて淡々と流れ、絵に描いたようにスルリと消し込んだ。

「お、入ったわっ!」(^△^)

怪我の功名か、またしても偶然か、ゆっくり竿を起こして寄せにかかる。早朝と同じく、イワグチにしては大きいサイズのイサキがタモへ収まった。タカミでは掬い損なったが、ここイワグチなら足場も良く、独りタモでも失敗する事は無い。

『それ急げ、やれ急げ』手早く魚を絞め、次なる仕掛けを──。

しかしアタリは単発。ハリスを落とそうにも、これより細い糸は持ち合わせていない。4号ハリスのまま切り詰めてみたり、あるいは再び長いハリスを用意してみたり、タナを変えながら手を尽くしてみるが、同じ潮筋を流しても二匹目のドジョウ、いやイサキは鈎に掛かることは無かった。

やがて潮は、すっかり磯際へ押してくるだけの単調な状況になってしまった。サシ餌が残る事は無く、ほとんど瞬殺の状態が始まった。

『試しにやってみるか』ダンゴ鈎だ。

餌盗りの正体を確かめるべく、4号のハリスを取り外し、ダンゴ鈎を装着。タナ3本で仕掛けを放り込むと、ウキが馴染んで幾らも経たないうちにヌルリと引き込まれる。「そりゃ、来たか」ゆっくり大きくアワセをくれて寄せてみたなら、その正体はタカベ。二週前のタカミのタカベより一回り大きい。

それからタカベのオンパレード。ダンゴ鈎はほとんど入れ喰いが続く。手幅より小さいタカベはリリースしながら、都合7枚のタカベを立て続けに釣り揚げる。『まあ、みんなで塩焼きにするにゃあええかの』。(´Д`;)

試しにタナを浅くしてみると、2本程度ではバリやサンバソウが鈎を銜える。3本より深いタナでは、まったくタカベだけ。相当な群が潜んでいるようだった。

さて、タカベばかり釣っている場合ではない。本命のイサキは、まだ二枚を揚げただけで、とてもではないが良い釣りと納得できるような釣果ではない。

4号ハリスに戻し、1時間ほど放置していたクエバ側を再び釣ってみる。徐々に緩んだ潮はクエバ側ではほとんど行かなくなっていて、投じたウキは流れぬまま浮かんでいた。

『やっぱりこっちはダメか・・・』いささか無念に思いながら磯へ腰を下ろしたとき、遠くのウキがモゾモゾと動いて消えた。『おろっ?!』

先の獲物より少し小振りだが、やはり立派なイサキではないか。幸運。

しかし今日のイワグチは難しい。イサキのアタリはいずれも投入位置を大きく変えた直後の一投目。本来イサキは潮と群を釣るものだが、これではまるで拾い釣りである。コマセが効くより早く、出会い頭のヒットだけが釣果とは、なかなか与しがたいイワグチの釣り。

このアタリも単発で、次の仕掛けを同じ位置へ入れてみると、さっそくベラがウキを揺らした。

9時頃から照りつける太陽は陰りを見せず、磯は灼熱地獄と化していた。余りの暑さにシャツを脱ぎ、首筋へ水を掛ける。しかし、その水も温水のようになっていて、大した冷感は感じられない。

「どんな〜?」K先生だ。
「是然々で三つですわ」

タカイワで豆ヒラを掛けた後、タルに変えて2枚のイサキを追加したというK先生だった。

「そうか、タルでやってみますわ」
「儂ゃあもう暑いよ」

ここまでタルウキは少し試してみたに過ぎず、2〜3回の手返しでカゴに戻していた。ラストの一時間をタルウキに託してみよう。

さっそく誘導天秤を取り付け、餌を仕込んで竿を構えたところ、なにやら海面に大きな物体が浮かんでいる。浮かぶというより、ユラユラと泳いでいるようにも見える。偏光グラスを外し、また着けて見ると、『カ、カメ!』(´Д`;)

イワグチのワンドを亀は、悠然と横切ってクエバの方へ消えていった。

『カメが居ったらイサキは居らんのかのぅ』もうこの際、どちらでも良い。良いも悪いも今日のイワグチは残すところ一時間なのだ。仕掛けを入れておかぬ事にはチャンスも無い。ほとばしる汗を拭いながら、渾身の力でタルを投げ入れる。

この頃になると下げ潮は素直に通していて、ワレの沖へかかっていた島義丸も舳先の向きが変わっていた。恵翔丸はいつの間にか見えなくなっていた。

ダメで元々と思って浮かべたタルウキが、沖合60メートル付近でズブリと引き込まれた。

「おーっしゃ、ええじゃないか!」(^△^)

破顔一笑。竿を起こして巻き始めてみると、ほとんど手応えが薄い。(´Д`;)『ありゃりゃ?』そのまま巻いてみると、僅かに獲物の重さが残っている。『ウリボウ?』いや、正体は再びタカベ。

今度はタルウキでタカベが入れ喰いになった。終了間際のタルでタカベを追加し、本日のイワグチは終了。

都合イサキ3枚、取り込んだタカベ8枚。これが逆なら心地好いのだけれども、まあ、坊主でなかっただけでも救われたと思わねばならない、真夏の高島。それにしても暑かった!



foujitas at 07:40コメント(6)TB(0)高島回顧録 | 潮待放談 
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コメント一覧

1. Posted by shige   2010年07月22日 15:02
お疲れ様でした
当日は車が2台しか止まってなかったような気が・・・?
そして先週から続く唸るような暑さ!
負けずにイサキを釣り上げるフジタ様に敬意を^^
底カゴ仕掛けでこれほどまで考えられる姿にも脱帽です。
潮を読む釣り!これが1番難しいかと思いますが、いや〜流石ですね。
毎度の事ながら勉強になりました。

イサキのお腹はもうダメですか?それともパンパンでした?
2. Posted by あ2   2010年07月22日 15:26
潮読みが流石ですね。最終段階の押してくる潮はフカセ・カゴどちらも大敵ですね。その中でも釣果が拾えるのは流石です。

タカベがかかるようになれば本格的に夏の海ですね。タカベですが新しいものであれば生でもいけます。私のお気に入りは夏らしく塩で水気を少し切ったきゅうりと和えた酢の物。これがカボス・ユズならいうことはありませんが普通のお酢でも十分です。

サンバソウも20cm程度あれば1.5人前程度のお造りが取れますし、小さいものは塩焼きなどもおつです。

魚種が増えてきていろいろな味が楽しめるのはうれしい限りでしょうが、そこはやはり大物釣り師のフジタさんですから・・・、そろそろヒラも・・・、油断はできませんね!
3. Posted by ふじた   2010年07月22日 18:06
shigeさん^^
いつもありがとうございます。
潮を見切ることができたら完璧なのですが、いつも拙い経験則に頼って失敗しています。今回のイワグチも、右を釣れば左が気になり、左を釣れば・・・もっと上手に釣ればイサキの数が伸ばせたのではないかと反省しています。まだまだ修行中。ついでに猛暑で修行中。(笑)
当日はご覧の通りの少人数でした。目覚めて我が目を疑うような始末で、やはり暑さが壁になっているんですかねえ。
イサキのサイズは40cmを超えるも、腹の真子は小振り。先月のようなババイサキとは少し違っていました。
それでも刺身は抜群。^^
4. Posted by ふじた   2010年07月22日 18:20
あ2さん^^
いつもありがとうございます。
カゴ釣りの場合、コマセワークという高度な技が使えませんので、潮筋を探して考えるしか手が無いのが実状です。それ故にもっと経験を積んで、海の形状を頭に叩き込んで、あとは空想を巡らすばかり。空振りのほうが遙かに多くあります。(笑)
タカベ。私は塩焼きにする程度しか知らなかったのですが、昨日も腹を出すと脂肪満載。いかにも美味そうな魚でした。
なるほど、生の和え物も良いのですね。良い料理法を教えてくださり、ありがとうございます。さっそく次回、チャレンジしてみます。^^
5月頃のダメダメだった頃に比べると、たとへイサキやタカベでも、食べて愉しめる魚が釣れるだけ幸いです。
今回もヒラマサを警戒した6号ハリスで始めましたが、たった30分で4号に落としてしまいました。(^^;
しばらくは釣り物が少ないので、秋になったらデッカイのをガツンと行きたいと思います。
それにしても暑いですわ。(´Д`;)
5. Posted by かっちん   2010年07月22日 20:54
お疲れ様でした。
いま・・・・ふじたさんが、灼熱地獄の中で竿を振る姿を思い浮かべております。  笑

しかし、上記にもあるように『潮を読む!』・・・・流石ですね。
私は、何度通っても未だに判りません。
今週末に浜田への釣行を予定しておりますが
私に出来ること・・・・・
干物になる覚悟で竿を振りまくります!!  涙
6. Posted by ふじた   2010年07月23日 05:28
かっちんさん^^
いつもありがとうございます。
余りの暑さに岩の上でふらついてしまいそうでした。(笑)
潮を読むと申しましても、実際に海中を見ているワケではないので、その実は当てずっぽうです、ハイ。(^^;
でも不思議と投げる場所やタナによってウキの流れ方が違い、それがカゴ釣りのヒントになっているように思えます。言い替えるなら、広い海の何処を釣るか、筋道を立てて理由を拵えているようなものです。(笑)
週末の浜田、ガッツリと釣ってくださいね!^^

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