2010年08月18日

高島コンクリ(釣行記)にっぽんの夏、餌盗りの夏

真夏の高島は釣り人が少ない。上り調子だったイサキが一段落し、ヒラマサの姿も疎ら。海は一面、餌盗りが占領する束の間となる。釣り人が立たねばオキアミが入らない。回遊魚は益々遠ざかり、釣り物はさらに乏しくなる。

先週の台風が過ぎ、二週間ぶりに恵翔丸へ電話をかけてみると、やはり出航していない日もあり、およそ厳しい一日が予測された。それでも高島のミラクルチャンスに期待を込め、火曜日の仕事をやっつけて大浜港へクルマを走らせた。

恵翔丸は4名。島義丸はお休み。益田丸は、まだ動いていない。すなわち高島の磯を4人で釣るのであって、これがヒラマサのファインシーズンだったらどんなに幸いか。だが、季節はまだ盆を過ぎたばかり。

二人組の方はワレへ。申し合わせてやって来られたK先生はスズメノコへ。潮回りと獲物を想定し、ナベまたはコンクリと決めて港を跡にする。

「どこいく?」と船長。
「コンクリ」僅かでも期待が膨らむ。

コンクリ。高島の地方、南東に位置する広い磯。正面のやや左に火電沖波止の煙突が見える。コンクリの実績はあまり大きな過去を持っていない。ヒラマサ、イサキというシーズンに磯上がりしてみるが、釣ったのはワカナやイラなど外道ばかり。高島にあって数少ない苦手意識を残す磯だった。今日こそ──。


一人で釣るには広すぎる磯で日陰になりそうな場所へ荷物を置き、午前5時半頃、最初の仕掛けを正面へ放り込んだ。

潮は・・・『行ってない』(´Д`;)

少しずつ左右へ投入点を変え、潮の動きを窺う。高島を背に右手にヒラセがあり、浅い正面から少し深くなった地形を辿る。サシ餌はたちまち落ちてしまい、カゴでは通用しない実態に直面。続いて左手、エンノシリ方向へ投げ入れてみるが、こちらも同様。満ちであれ、引きであれ、潮が動き出すまでまるでお手上げだ。

半時間が過ぎ、じわじわと潮は右へ通し始めた。引き潮の向きとなるが、タイドグラフによる時間帯は満ち潮の筈。どうやら本流はずっと沖にあり、滞留した潮は引かれ潮となっているようだった。

日が昇ると、途端に気温が上昇する。動かぬ潮に少々苛立ちを覚えつつ、右前方へ遠投したウキを見遣る。遠くで朝日を浴びていたウキが目の前で消し込んだ。

『おっ、来たじゃないか』(^△^)

さほど大きな手応えではなく、走るでもない。『バリか?』予測をしながら巻き寄せると、20センチ程の見慣れない魚が鈎に掛かっていた。

「んー、タカノハ・・・いや、フエフキか」orz....

こんなものが餌を追いかけるようでは先が思いやられる。食べられないワケではないが、取り込むにはまだ早い。海へ戻し、次なる一手。『まあ、何なり魚が見えるのは悪いことじゃないわ』タナ2本で打ち返すと、立て続けにウキは反応を示した。

しかし今度は棒ウキがもぞもぞと動き、ヌルリと消えた。『ちくしょう、こりゃあワカナか』そんな予測をもって寄せていると、私はワカナですと云わんばかりに獲物は走る。『やっぱりか!(´Д`;)』いささかぞんざいな巻き取りで魚影が見えるまでに達した。

『黄色、いや金色?』ネリゴだ。それなら話しは違う。大きくはないが、食べて美味な魚。持ち帰るに値する夏魚である。

しかし釣りらしい時間はここまで。これより後はまったく餌盗りの猛攻となってしまった。仕掛けを投じると海面が盛り上がる。

「どがあなん?」コスズメのK先生だ。
「もうだめですわ、餌盗りもぐれ!」
「こっちも凄いよ。一投目にイサキが来たあとは、もう」
「潮が行きやがらん。ウスバが居るんかも知れませんわ」

電話を措き、ウスバ対策。ダンゴ鈎を持ち出し、ウキ止め糸を1メートルほどの位置へ結ぶ。底カゴで狙うウスバハギ仕掛けである。

そうして投じてみたなら、案の定、その仕掛けに魚が飛びついた。しかしウキがしもるようなウスバのアタリではなく、気前よくスパッと消える。嫌な予感──アジか?

左様。あの海面の変化はムロアジの群だった。それも夥しい数だ。飛行中のカゴから餌がこぼれると、そのオキアミをめがけて海面がざわつく。その有様を見るだけで心が折れる。

「タルで1本半ぐらいで流してみんさい」先の電話でK先生に教わったアコウの仕掛け。アジが居るなら切り身で良いという。さっそく──というか、もはや無力な底カゴに大きな期待は持てない。この上は根の魚を探すしか無い。

この頃になると、コンクリの磯に見きりをつけ、遠投が可能で足場の良いケーソンの上で釣っていた。磯の醍醐味は薄らぐが、体力を温存して釣るには最適な座である。平らなケーソンの上へ簡易まな板を出し、ムロアジを三枚に下ろす。

短冊にしたアジの切り身をつけ、誘導仕掛けにしてジワジワと流していたタルがズブリと潜った。

『おおっ、居るんか!』アコウではなく、それはネリゴだった。たしかに切り身なら肉食性や雑食性の魚なら何でも掛かる。獲物を取り込み、続いて切り身を投入。すると、またしてもヒット。『こんどこそ!』やや鈍重な手応えに期待が膨らむ。

が、またしてもフエフキダイ。orz....

『くっそう、こがあなんしか居らんのか!』磯際に近い場所を流すと、まず間違いなくベラが掛かる。沖へカゴを投げるとムロアジが押し寄せる。もうネリゴの気配さえ無くなり、打つ手を失ってしまった。


意識的に水分補給を心がけ、ケーソンの平らな座で体力消耗を避け、一縷の望みを託して二本の竿を振る。『仕掛けを入れとかん事にゃあ、魚は釣れん』懸命な手返しは、しかし報われることなく11時を迎えた。

打ち尽くした最後の一手は、タル固定。最後の力を振り絞って遠投したタルウキが、ズブリと沈んだ。久しぶりのアタリに気分を昂揚させて巻き寄せると、その獲物は少しマシなサンバソウだった。

終了。遂にヒラマサもイサキも見えぬまま、わずか2枚のネリゴが遊んでくれただけ。途中で度々に掛かるフエフキダイを1枚だけ取り込み、まったく貧しい眺めのクーラーを閉じた。

乾いたタオルで顔の汗を拭い、恵翔丸が迎えに来てくれるのを待った。

にっぽんの夏、餌盗りの夏。(;´Д`)



foujitas at 19:59コメント(4)TB(0)高島回顧録 | 潮待放談 
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コメント一覧

1. Posted by shige   2010年08月18日 20:34
お疲れ様でした
やはり、この猛暑でも行ってらしたのですね^^
ネリゴ?赤花? 美味しい魚ですね
これが確実に釣れるのであれば出向くのですが(苦笑)
盆前から地元ではよぉ〜肥えたワカナ(ハマチさいず)が出回ってます。60↑で@900です丸々1本。
青物シーズンの到来でしょうか?
2. Posted by ふじた   2010年08月20日 05:52
shigeさん^^
いつもありがとうございます。
アカハナです。魚体は金色に輝く、今時期のネリゴでした。コンクリでは2枚でしたが、スズメノコでは沢山掛かったそうです。
ワカナでも1kg近ければ面白いですよね〜。高島に期待を掛けてみましたが、今度はそっちを釣ったほうが良いかも知れません。(笑)
炎天下でしたが、そわそわと風があり、空気が乾いていたせいか、無茶な暑さではなかった事が救いです。(泣)
3. Posted by かっちん   2010年08月20日 12:34
お疲れ様でした。
暑かったでしょ・・・・・・汗

ネリゴが上がりはじめたようで、私も楽しみにしております。
昨年喰った味が忘れられませんから・・・ 爆
浜田でも釣れるかな??

ワタクシ、今週末は休みます。
・・・・・夏バテでしょうか?? 体が動きませんわ。  笑
4. Posted by ふじた   2010年08月20日 15:25
かっちんさん^^
毎度ありがとうございます〜。
猛暑お見舞い申し上げます。m(__)m
今日は釣りへ行こうと企んでいたのですが、またぞろ朝っぱらから仕事メールと電話の嵐。せめて大島へとも考えましたが、昼過ぎまで掛かってしまい万事休す。
夏が過ぎるまで釣りはお休みですかねえ。
と云いつつ、明日を企んでいます。(笑)

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