日経ヘルスケアの記事によると、在宅医療関係の診療報酬算定額が年間で1兆円程度になる見込みとのことです。近年は毎年300~400億円づつ増加中ですので、今年度はほぼ確実にその規模になるであろうとのこと。

〇言うまでもなく、日本の人口減少は毎年逓増しています。参考までに厚労省の「人口動態調査」による、直近5年間の人口増減は次の通りです。
2018年 出生   918,400人 死亡1,362,470人 ▲444,070人
2017年 出生   946,065人 死亡1,340,397人 ▲394,332人
2016年 出生   976,978人 死亡1,307,748人 ▲330,770人
2015年 出生1,005,677人 死亡1,290,444人 ▲284,767人
2014年 出生1,003,539人 死亡1,273,004人 ▲269,465人
確実に総人口は減っていますし、よほどのことがない限り今後はその減り方が増えていくことになります。

〇一方、総人口が減少し続けている中診療所の数は増えています。競合が増えていくことになりますので、地域によってはまもなく1医療施設における外来患者数は飽和状態を迎えると予想されています。つまり、これまでのやり方に固執していると診療報酬単価が上がらなければ収益減少の施設が増えていくものと思われます。

〇今回の新型コロナウィルス感染症による来患数の抑制は想定外ではありましたが、それがなかったとしても中期的には外来患者減少=医業収益減少の構図にあることは間違いありません。そういう環境下で、唯一拡大が見込まれる市場は高齢者マーケットです。国が推し進める地域包括ケアシステムの推進と相まって、在宅ニーズが増えていくことは間違いありませんので、在宅医療についてはやはり取り組みを考えていくべきなのでしょう。

〇確かに診療所の多くは一人医師施設ですので、往信や訪問医療などできない!というのはわからないではありませんが、医業経営を考えたときには最初から除外するのではなく、いろいろな仕組みを考える価値はありそうです。