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 また、セミの季節が近づいて来ました。
10年以上前、近所のブックオフでこの本を買いました。僕は「素数」が大好きです。乗用車のナンバーが選択できるようになってから、僕のクルマのナンバーは、ずーーっと2357です。最初の素数「2」から続く4つの素数。そして2357も素数だからです。 表紙に大きく「素数」という文字が見えただけでロックオンです。 吉村さんは生物学者であり、数理生態学、進化の数理モデルの権威です。世界的にも有名な生物学者です。彼が研究成果を一般向けに書いた最初の本がこれです。もっともそのことを知ったのはその後ずいぶん後になってからですが。
 昆虫好きの養老孟司さんのエッセイで知った素数ゼミですが、その後、僕はこの本で詳しく知ることになりました。アメリカでは、地域ごとに13年ごとか、17年ごとにしか出てこないセミというのがいるのです。どうも世界的に見てもこんなセミは、アメリカだけみたいなんです。 もちろん日本のセミだって6年とか7年とか、やたらと長く地中に居ますが、どんなセミも毎年出てきます。ところがアメリカのこのセミは13年か17年に一回しか子供を産まず、その周期でしか地上に出てこないのです。これは不思議な事です。
 吉村さんは、氷河期の厳しい環境の中でセミの地中生活が長期化し、さらに、発現が長期化したセミ(10年以上、18年が最大と推定されているようです)達が、毎年地面から出てきたという前提で、なぜ13年と17年に収斂し、毎年ではなくある年に一斉に出てくるという事を、素数の特徴から証明したのです。素数の方が、素数以外の数字よりも最小公倍数が「大きい」という特徴から、素数である13年と17年周期に地面に出て来るセミだけが生き残ったという画期的な理論です。
 詳しくは、この本をお読みいただくか、ネット上にも要約があります。
 https://tenki.jp/suppl/romisan/2016/08/18/14811.html
PS
クレイ研究所のミレニアム懸賞問題(数学上の未解決問題の懸賞制度)で、もっとも重要な課題とも言われるリーマン予想は、ほとんどの数学者が「この予想は正しい」と感じながら証明できていなものです。これは、素数の発現確率、発現予想につながる予想です。僕は昔から、どんなに巨大な整数(何百万桁、何億桁)でも、隣り合った奇数が両方とも素数であるという「複素数」が発現するという事実を不思議で仕方がありませんでした。