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2013年11月からMIT(マサチューセッツ工科大学)の助教に就任した彼女が贈る、
「自由に生きるヒント」です。
今年29歳になる自身の半生をたどりながら、そのはみだし具合を紹介。

1985年 東京生まれ。
父は日本人、母はイギリス人でともに数学者。
中学・高校時代には、インターナショナルスクール対抗の数学大会で
チャンピオンになるなど、ハードコア理系女子として育つ。
2003年 アメリカンスクール・イン・ジャパンを1年飛び級して単身渡英、
ロンドン大学インペリアル・カレッジに入学。
2006年 20歳で同大学数学科および情報工学科を卒業。
フリーランスのプログラマーとしてロンドンで働きながら、
在学中から開始した音楽活動を継続。
2008年 英国王立芸術学院(RCA)修士課程に入学。 2010年 RCA修了。
卒業制作が注目を集め、東京都現代美術館(MOT)の
「東京アートミーティング トランスフォーメーション」に出展。
2011年 東京・表参道「GYRE」で初の個展「Tweet Me Love, Sputniko!」を開催。
ニューヨーク近代美術館(MoMA)「Talk to Me」に出展。
2012年 東京・NTT ICCギャラリーで「アノニマス・ライフ」に参加。
渋谷西武百貨店で「Sputniko! Loves London」展開催。
アルス・エレクトロニカInteractive Art [Honorary Mention] 賞を受賞。
2013年 アルス・エレクトロニカHybrid Art [Honorary Mention] 受賞。
マサチューセッツ工科大学(MIT)の助教に就任。
東京都現代美術館(MOT)に出展。

***

帯には「発想を変えれば、世界が変わる」とあります。

プロローグ
私の作品には、どこか変身願望が宿っている。
夢、願望、欲望を素直に実現させるために、
テクノロジーを使って変身するストーリーが軸になっている。

はみだすヒント
1・「みんなと一緒」じゃなくていい。
2・「答え」をたくさん見つける。
3・「普通」を疑う。
4・誰とも違う「自分」になる。
5・好きでもない相手に嫌われたって、気にしない。
6・本当に充実しているか、自分に聞く。
7・今いるところが世界のすべてじゃない。
8・誰とだって、心の中でなら友だちになれる。
9・自分の山を見つけよう。
10・好きこそものの上手なれ。
11・闘いはピースフルに。
12・たたけば開く、ドアもある。
13・おもしろいものが集まる場所に行く。
14・時間になったらきっぱり遊ぶ。
15・経験に使うお金は惜しまない。
16・小さな世界で完結しない。
17・直感を信じる。
18・表現ツールを学んで増やす。
19・人に頼む。
20・信じられる自分になる。
21・チームを作る。
22・全力投球する。
23・「わからないもの」を受け入れる。
24・行き詰まったら旅に出る。
25・理由をもってルールを破る。
26・やると宣言する。
27・ネットで広がる。ネットでつながる。
28・やりたいことをやるために、お金もちゃんと稼ぐ。
29・前進のない「楽しい今」は捨てる。
30・願いは口にする。
31・自分の力の10倍をイメージしてふるまう。
32・すべての人を、大切に。

エピローグ
女性向け自己啓発本に以前から淡い興味と憧れを抱いていた私にとって・・・

とあるので、納得。

前日に、また以下の2冊を読んでいたので、並べることにする。





印象的なエピソード。

ピンクのサングラスをかけていた幼稚園の頃は、
「大きくなったら絵描きさんになりたい」と言っていた。
(中略)
中学生の頃、「いずれは大学の数学の先生になりたい」と相談したら、
母は学者らしい反応だった。
「お父さんもお母さんも大学の先生をやってるけど、
頭のいい二人の間に生まれた子どもが、その両親と同レベルで頭がよくなる確率は・・・」
ここまで言うと母は紙にグラフを書き、冷静に告げた。
「統計上、あなたの頭脳はおそらくこのあたりのレベルだろうけど、大学の先生はそれ以上。
なれる確率はとても少ないのよ。そんなに期待しないほうがいいわ」

あはは。母上、さすが。

「フェミニズムなんて、ブスのひがみだろ!」と言うようなバカ男は嫌いだ。
だけど「男性と闘う!」って感じのフェミニズムや、
肩に力を入れてガチガチに男性と戦争するスタイルも、自分には向いていないと思った

(中略)
私らしい“ハッピーなフェミニズム”を探すための、ロールモデルが欲しい…。
そう思っている頃に影響を受けたのが、ローリー・アンダーソン
ミランダ・ジュライなどのアーティストだった。
彼女たちは「男性と闘う!」というより
「女性が自分のやりたいことを素直に実現する世界」を発信するフェミニストに思えた。
自分が言いたいことや社会批判を、たっぷりのユーモアと毒を持って表現しているところにもひかれた。
(ミランダ・ジュライ監督作品『ザ・フューチャー』)

なるほど。

卒業論文は、苦しんだ末に書き上げたのが
「始まりと終わりのある論文という形式自体が、時代錯誤じゃないのか」
という提言をしたものだった。
私は箱を作り、その主張を支える論点を書いたカードを入れることにした。
(中略)
言ってみればブログ形式の論文だ。

その手があったか!

英国王立芸術学院(RCA)では、学生が自分のウェブサイトを持つのは当然とされていた。
ウェブサイトを持っているかいないかも評価基準になっていて、
一年目の終わりに自分のサイトがないと進級することができない。

うぃ。

東京都現代美術館(MOT)やニューヨーク近代美術館(MoMA)に出展の後でも、
まだコレクターやパトロンがいなかったため、預金残高はいつも数千円だった。
美容室に行くお金がない時は、ツイッターで「(作品の)DVDを買ってください。
買ってくれた人には、カットしたあとのプリクラを入れて送ります」と呼びかけた。

あぁ。

ロンドンのパンク精神と、東京のポップさで武装して、
これからアメリカで私はどうなっていくんだろう。

と書き記していた彼女のTwitter:https://twitter.com/5putniko

去年の11月に行われた彼女の授業、『三菱商事 presents FM FESTIVAL 2013
未来授業 〜明日の日本人たちへ〜 「ニッポンの転換点・未来を創る」』は、
こちら


よし!


追記:MIT Medialabの「創造的に学ぶための方法」
Imagine(夢を見て、想像し)
→Create (創ってみて)
→Play(遊び、試し)
→Share(共有し)
→Reflect(批評し、振り返り)
→そしてまた、Imagine